当たり前のことですが、あなたは自分の親を選ぶことはできません。
そして、死ぬ間際になって、もっと生きたいと思ったところで、どうすることもできません。
つまり、生まれることと死ぬこと、この2つはあなたの選択外にあります。
自分の主人は、自分だけ
しかし、生きている間は、あなたはあなたの人生をいかようにも、自分で選ぶことができるのです。
自分の人生の進路を決めるのは、ほかならぬあなた自身です。
そして、そのことと、他人の人生に干渉すまいとすることの間には、何らかの関連があることを覚えておかなければなりません。
人が不幸になることの原因の多くは、他人の人生ばかりに干渉して、自分の人生のための努力を怠ることです。
自分のための努力を常に最優先することを忘れてはいけません。
人間以外の生物は、それぞれの種によって決まったパターンにセットされた本能によって、人生が決められてしまっていますよね。
しかし、私たち人間は、そのパターンそのものを自分で選ぶことができるのです。
もちろん、生来の性格というものは存在します。
環境もあなたに大きく影響を及ぼすものでしょう。
しかし、それでもあなたは、自分自身が設定したパターンによって、それらの遺伝や環境の悪影響をはねのけることが可能なのです。
心の平安は「農夫の心構え」で掴む
農夫の心構えとは、畑を耕し、種をまき、作物の世話をし、その収穫を待つという辛抱強い姿勢のことです。
これと同様に、願望の実現を一朝一夕にして得ようとすると、必ず失敗します。
日々の努力の果てには、必ず収穫が待ち受けているという確信をもって待ち続けることが重要です。
あなたが逆境に出遭ったら、それは貴重なレッスンだという見方をすると良いのです。
著者も若いころ、何度ともなく逆境に出遭い、そこから逃げ出そうと必死にもがきましたが、あまりうまくいった試しがありませんでした。
逆境に対しては、むしろどっしりと身構え、そこから得られる貴重な教訓を、余すことなく身につけるぞ、という気持ちを持つとよいと著者は言います。
いま、仮に著者の身に逆境が襲ったとしても
「やあ君。今度はどんなレッスンを授けに来てくれたのか知らないけれど、それがたとえなんであろうと、僕はよく勉強するつもりだから、もう二度と来なくていいよ」
と言うそうです。
「自分の生き方をする」ことを学んだあとでは、襲い来る逆境も、ますます小さくなっていき、ついには姿を見せなくなります。
逆境と言うものは、あなたを確実に進歩させてくれる有主な教師だと思ってほしい、と著者は言います。
自分の人生を生きるには、大掃除が必要なこともある
物事を効率的にするための、不要なものを捨てるということは、意外に重要なことです。
自分自身を知り、自分が築きたい人生のイメージを得るにつれ、不要なものがはっきりしてくるものです。
それは例えば人間についても言えます。
あなたの貴重な時間をつぶし、あなたの努力を妨げ、あなたを管理しようとする人間との関係を、あなたは断ち切らなければならなくなる時が来ます。
むろん、そういう人たちを敵に回す必要はありません。
が、あなたがあなた自身になるために、切るべき人間は切る、という勇気を持ちましょう。
時間に関しても同じです。
毎日をどのように送るかは、人生の行方に大きな影響を及ぼします。
自分がその日何をやるのか、はっきりした考えを持っていないと、不要なことに時間を取られることになります。
自分の人生を有益に、楽しく生きるために「不可欠なもの」のために、時間を割り当てる努力をしましょう。
睡眠と休息は1日8時間を当てれば充分でしょう。
仕事にも8時間が適当です。
しかし、人生の成功が進むにつれて、あなたの仕事時間は減らせるはずです。
そうすると、残りの8時間は特に重要です。
その時間は、あなたが「しなければならないこと」ではなく「したいこと」のために使える時間です。
あなたは何をしたいのか、ここで考えてみましょう。
例えば、次のようなリストを作ってみるのも著者は勧めています。
遊び
友人と過ごす
読書
書きもの
楽器を弾く
音楽を聴く
仕事以外の分野の知識を増やす
家族と過ごす
スポーツをする
テレビを見る
掃除
料理
「ただ座って」雲や星を眺める
繰り返しますが、人生のために、この8時間は特に重要です。
これはあなたの「自由時間」であり、あなたが純粋にしたいと思っていることを割り当てる時間です。
そのようにするには、勇気が必要かもしれません。
なぜなら、あなたが周囲に対して、義務感を持ちすぎているかもしれないからです。
著者は子供の頃、こんなナンセンスなことを言われました。
「怠けている者には、悪魔が仕事を見つけてくれるぞ」
ちなみに、成功を勝ち取る初期においては、この時間の一部を仕事に役立つ教育を受けることに充てたり、出世のための付き合いのために使うことは仕方ないことです。
しかし、自分のための時間を全くとらないで1日を過ごす、というやり方はよくない。
なぜなら、あなたの中の本当に価値のある部分というのは、この時間に培われることが多いからです。
にもかかわらず、周囲の人間には、それが怠けていることと見分けがつきにくいのです。
会社においても、家庭においても、周囲との調和を保ちつつ、「自由時間」を確保するように頑張ってほしい、と著者は言っています。
そして、成功への道のりを進むにつれて、純粋な楽しみのための時間を増やしていくのが理想的です。
実際は仕事やそのほかの雑務に費やされてしまうことが多いものですが。
寝ている時間と食べている時間以外をすべて仕事に捧げていた時期が、ワタシにも長くありました。
そのときに感じていた「自分の芯が擦り切れるような」感覚に、息苦しくなっていました。
そうした「自由時間」を持たない毎日は、確実に思考を停止させてしまいます。
そして、本当は何に向かってがんばっていたのか、わからなくなります。
あの時代の自分に会えるなら、
「そんなに周囲の期待に沿うことに邁進しないで、1日30分でも自分の時間を持ちなさい」
と言ってやりたいです。
毎日の中で自分と向き合う時間を持っていないと、本当の目的は確実に見えなくなりますね。
しかし、そんな風に周りのために忙しく日々を過ごしていると、周囲からは賞賛されたりするので、非常にやっかいです。
その「働き者」「マメ」「頑張り屋」の称号が、「自由時間が欲しい」と言い出す勇気をくじいてしまうんです。
それでも、あなたがあなたの人生を送るためには、理解を得られようとそうでなかろうと、あなたの「自由時間」を持つ必要が必ずあるのです。
無理しちゃ、いかんです。
あなたがあなたでいるために、勇気を持たなければならないんです。
実は周りからは、あなたの神経が擦り減っているかどうかは、全く見えないんです。
自分で勇気をもって、時間を確保しましょう。
今週もお疲れさまでした。
今日は少しは休めましたか?
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。