世界最強の投資銀行であるゴールドマン・サックスや世界最高のコンサルティング・ファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニー、そしてハーバードビジネススクールなどの就職世界ランキング1位や2位の世界で生きる人々。
その人たちが実は大事にしていることは、「基本に徹する」こと。
そうした世界で生きてきた著者が、彼らの共通する「基本」を4つにまとめました。
①人との「つながり」を大切にする
②「自分磨き」を一生継続する
③「日々の成果出し」に強くこだわる
④「世界的な視野」を常に意識する
本著では、それら4つのポイントについて、さらに具体的にエピソードを加えて紹介しています。
相手への興味を真摯に持ち、質問する
人との距離は、お互いが相手を良く知ることで深まります。
初めてあった人の名前を覚えたら、次にやるべきことは、お互いがお互いをもっと知る努力です。
そして、まずはあなたが相手について知る努力をすることです。
そのためには、相手に興味を持つことがスタート。
人は自分に興味を持ってくれる人には、自然と好意を抱くものです。
気づけば、自分の話ばかりしてしまうものです。
理由は、相手が関心を示し、質問してきたから。
最初は、自分のことを話すことに抵抗を感じるかもしれませんが、こちらが興味をもって質問すれば、相手は心を開いてくれます。
重要なことは、まず自分から本気で相手に関心を持つことです。
表面的な興味ではなく、その出会いから何かを学ぶ、新しいことを吸収する。
こういった探求心や好奇心から生まれた質問は相手にも必ず伝わります。
エレベーターで他人を先に降ろす余裕を持つ
心に余裕があると、行動にも余裕が生まれます。
行動に余裕があれば、心にも余裕が生まれます。
心に余裕を持つ意識を保ち続けるには、「アフター・ユー」の精神を持つことで、忙しい年末も、あなたは気持ちにゆとりを持つことができるようになります。
ハーバードの学生は、みんなびっくりするほど「アフター・ユー」が板についていたそうです。
見事なまでの自然体で。
日本人には暗黙のルールとしてある「アフター・ユー」の精神ですが、アメリカのエリート社会では、幼少のころから譲り合いの精神として教え込まれているものだそうです。
読んだら3倍考える、マッキンゼー流読書術
ネットのおかげで、情報収集は信じられないほど容易になりました。
逆に言えば、情報量では差をつけられないから、いかに自分なりの意見を持ち、さらには意味合いを導き出せるかこそ、価値の源泉になります。
どのようにして、自分の意見や独自の考えを構築すればよいのでしょう。
まずは、読書なり、新聞なりを読んだ際に、読んだ時間以上に考える意識をつけることが効果的だそうです。
1冊の本を一気に読み進めた時に2時間かかるとすれば、その倍の6時間で考えることです。
多くの人が、「読んだら考える」を無意識のうちにある程度実践しています。
読んだらちょっと手を止めて、頭の中に整理していくこと。
読み進めるのに時間がかかってくることになりますが、このプロセスは重要です。
世の中は「正解のない問い」にあふれています。
それに取り組む脳を作っていくには、意識して考えることが重要です。
どんな理由が合っても10分前には現地到着
約束の時間を守ること。
万国共通、普遍的なルールだそうです。
遅刻しない人は、信頼されます。
時間を守ることへの信頼であり、基本をしっかりやる人への安心感であり、根底にある自己規律や意識の高さに対する尊敬にもつながります。
ゴールドマンに著者が勤めていたときに、クライアント役員との会議に向け、先輩と直前まで資料準備に追われ、会議の始まるぎりぎりになって上司のもとに立ち寄り、タクシーに飛び乗って会議に駆け付けたことがあったそうです。
その時は運よく時間に間に合いましたが、行きがけの移動中、その上司から厳しく注意を受けたそうです。
仕事を抱えて、日々の忙しさにかまけてしまい、ついつい5分の遅刻を仕方ないと思ってしまうことは、たとえ一流のバンカーであっても、絶対に許されないこと。
超のつく一流企業だからこそ、実は基本を何よりも大事にしていたのだそうです。
明日の朝イチでダッシュをかけるための儀式
毎晩夜中2時過ぎまでオフィスで仕事をし、翌朝9時の始業ぎりぎりにオフィスについていた著者。
オフィスビル1階のコーヒーショップで、パンとコーヒーを買って自席についていました。
眠い目をこすり、PCを立ち上げ、メールボックスにうんざりしていると、先輩に言われました。
「お前、朝飯くらい家で食ってこい。
朝一の出社直後の貴重な時間を無駄にするな」
その先輩は日本の金融機関から転職してきたバンカー。
入社こそ著者より数か月先ですが、超一流のビジネスマンでした。
その日からその先輩を良く観察していきました。
このAさん、帰宅時間は遅く、日付が変わる前に帰宅することは、他のバンカー同様ほとんどありません。
複数のプロジェクトを掛け持ちする中で、資料をプロジェクトごとに整理整頓し、机の作業スペースからファイルに整理する。
そして、1枚のペーパーに明日のTo Doリストを書き上げ、翌朝出社時から全力で仕事に取り掛かれるように、優先順位をつけてかrあ席を立っていたのです。
著者も早速まねしてみたそうですが、朝の時間の効率性が一気に変わったそうです。
今日もお疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。