猫のメメとモエ

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キスチョコを食べたいけど、我慢する方法?~『スタンフォードの自分を変える教室』

1年で、最もおいしいチョコレートを「自分に」買いたくなるのが2月14日。

「自分のために買ってどうする!?」と思いつつ、毎年絶対やめられませ~ん!

 

昨日は、「これを考えないようにしよう」と思うと、かえって頭の中にこびりついてしまうこと、頭から離れないからと言って真実とは限らないことを勉強しました。

どうしたらこのジレンマから抜け出せるでしょうか。

この「皮肉なリバウンド効果」に対し、ウェグナーは”皮肉な”解毒剤を提案しています。

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コントロールをやめると、コントロールできる

脳の活性化に関する実験において、参加者が頭の中で考えないようにしていることについて、話してもよいと許可されたとたん、それまで頭にしつこくこびりついていた考えが、あまり意識にのぼらなくなるのが確認されました。

矛盾しているようですが、考えてもよいと思ったことは、あまり考えなくなるわけです。

 

この方法は、様々な望ましくない内的経験に向き合う名愛にも役立つことがわかりました。

頭に浮かんでくる考えを無理に押さえつけたりせず、感じるがままに感じようと腹をくくること。

ただし、頭に浮かぶことが真実とは限らず、感じたとおりに行動する必要はない、とりかいすること。

そうしたことで、不安や憂うつ、異常な食欲、依存症などに対処するにも効果的です。

内的体験をコントロールするのをあきらめることで、自分の行動は以前よりもコントロールできるようになります。

 

悲しいことを考えないようにすると、かえって憂鬱になるのは、ありえない話ではないのです。

ネガティブな感情を押さえつけようとするほど憂鬱になることが、数々の研究で分かっています。

 

ウェグナーが最初のころ行った思考を抑圧する実験では、健康な被験者たちにもこのような現象が認められました。

被験者への指示は、それまでに自分に起きた最も悲しい出来事を思い出すか、あるいは逆にそのことについて考えないようにしてください、というものでした。

 

すると、被験者がストレスで疲れていたり、ぼんやりしていた場合、あえて悲しいことを考えようとしたときよりも、悲しいことを考えないようにしたときのほうが、よけいに悲しくなることがわかりました。

 

別の実験では、自己批判的な考えを頭から追い払おうとしたところ、あえてそのような考えに冷静に向き合ったときよりも、自尊心が傷つき、気分が落ち込んでしまうことがわかりました。

たとえネガティブな感情を追い払えたように思えても、そうはいきません。

必ず「皮肉なリバウンド効果」は襲ってきました。

 

また、不安な気持ちを抑えようとするのも逆効果です。

たとえば、痛みを伴う治療のことを考えないようにしていると、かえって不安が募り、ひどく痛むのではないかと恐れるようになります。

また、人前でのスピーチをする際、無理に平気なふりをすると、かえって不安が増すだけでなく、心拍数も上昇します。

 

私たちがいくら考え事を頭から追い払おうとしても、体はメッセージを受け取っています。

そして、悲しみや自己批判を押さえつけようとすればかえって、憂鬱になるのと同じように、思考を抑圧すると、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や強迫性障害(OCD)などの深刻な不安障害の症状を悪化させてしまうことが、研究によって明らかになっています。

 

精神的な苦しみから自分を救いたければ、そうした苦しみを頭から追い払おうとするのではなく、どうにか折り合いをつけていく必要があります。

「思考」は抑えつけず、「行動」だけ自制する

考えや欲求を無理に払いのけてはいけないならば、受け入れるしかないのでしょうか?

ある実験でそのような結論が出ています。

その実験では、ハーシーズのキスチョコが入った透明な箱を100名の学生に配布し、48時間持ち歩くように指示しました。

そのうえ、箱の中のキスチョコはもちろん、ほかのチョコレートを食べてはならないという決まりです。

そして、誘惑に負けないためのアドバイスを2種類与えました。

一部の学生たちには、キスチョコを食べたくなったら、気を紛らわしなさい、そして食べたいと思ったことをみずから戒めなさい、と指示しました。

「チョコレートは食べてはいけない決まりだし、食べる必要なんかない」と考えろというのです。

いわば、多くの人が食べたいものを我慢するときにやっていることと同じことを指示したのです。

一方ほかの学生にはシロクマ実験の話を聞かせ、「皮肉なリバウンド効果」について説明。

チョコレートを食べたいという気持ちを無理やり打ち消そうとしないように、と言いました。

むしろ、チョコが食べたくなったことを素直に認め、チョコについて思ったことや感じたことをすべて受け入れること。

ただし、「思った通り、感じたとおりにふるまう必要はない」のだと思いだすよう指示しました。

思考はコントロールしなくても、行動はコントロールしなければならなりわけです。

 

48時間の意志力テストが終わってみると、頭に浮かぶ考えを無理にコントロールしなかった学生たちは、チョコレートを食べたいという欲求が起きた回数が最も低かったことがわかりました。

おもしろいことに、この受け入れ戦略が最も効果があったのは、ふだんは食べ物に関して特に自制心が働かない人たちでした。

もう一方のグループで、普段から食べ物に関する欲求で悩んでいる学生たちが、気を紛らわそうとしたり、食べたい気持ちを否定したりした場合は、それこそ悲劇でした。

しかし、そんな彼らが無理に思考を押さえつけるのをやめてみると、キスチョコもそれほど欲しくなくなり、食べてはいけないチョコレートを持ち歩かなければならないことも、それほどストレスに感じなくなりました。

 

そして驚いたことに、思考や感情を受け入れる戦略に従った学生たちは、2日間もおいしそうなチョコレートのおあずけを食らいながらも、だれ一人つまみ食いしなかったのです。

意志力の実験:欲求を受け入れる。ただし、従わないで

あなたが最も手を焼いている欲求にうまく対処するため、次の方法を試してください。

①誘惑や欲求を感じていることに気づきましょう。

②すぐに気を紛らわそうとしたり、否定したりせず、自分の欲求や気持ちを素直に受け入れましょう。

シロクマのリバウンド効果を思い出してください。

③落ち着いて考えましょう。

思考や感情は必ずしも自分でコントロールできなくても、それに対してどう行動するかは自分で選択できる、と認識しましょう。

④大事な目標を思い起こしましょう。

実験に参加した学生がキスチョコを食べないという決心を思い出したように、あなたが大事な目標を達成するために、自分で決めて守っていることを思い出しましょう。

 

f:id:understandLove:20170211183551p:plainスタンフォードの自分を変える教室』は、最近『ヨガ』バージョンもコンビニ等で絶賛販売中ですね。

 

割愛させていただいた実験内容には、きわどいものもあったりしました。

もし気に入っていただけたら、ぜひ書店でご覧ください。

同性愛者を毛嫌いする男性に、そっち系のそういう写真を見せた場合の反応率が実はほかの人より高い、などの「どうやって調べたんだろう!?!」と思う実験もありました。

実験に協力したおじさんたちの心情を思うといたたまれません。

アメリカの学者って、下世話な実験がすごいですよね。

学生さんたちがたびたびモルモット扱いになってましたね!

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでよい夢を。

では、また。

 

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「シロクマ」のことを考えてはいけない~『スタンフォードの自分を変える教室』

トリニティ大学の心理学実験室で行われた「シロクマ」の実験。

17名の学生が、いきなりシロクマのことで頭がいっぱいになりました。

圧倒的な魔力でその考えは襲い掛かってきました。

シロクマなんて、ふだんは学生たちの脳の片隅にもありません。

いつも、えっちなことと試験のことで頭はいっぱい。

話題はコーラの新商品は期待外れでがっかり、なんてことばかり。

 

それは、こんな指示を受けたからです。

「シロクマのことは考えるな」。

 

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好印象を狙うほど、不愉快なことを口走ってしまうのは

これらの学生はダニエル・ウェグナーの一連の研究に参加した最初の被験者でした。

ウェグナーは現在、ハーバード大学の心理学の教授になっています。

これをやってはいけない、と思うとかえってそこから頭が離れなくなることがありますよね。

このことは、不安や憂鬱、ダイエット、依存症に関する最新の研究でも明らかになっています。

 

ウェグナーなほかの学生にも参加してもらい、ほかのものでも実験を繰り返しましたが、いずれも、何かについて考えないようにすればするほど、逆効果でそれについて考えてしまうということがわかりました。

しかも、そのことについて「考えよう」と意識するときよりも、禁止される方がよけいに考えてしまうのです。

ウェグナーはこれを「皮肉なリバウンド効果」と呼んでいます。

 

また、ウェグナーの発見によると、起きているときにあこがれの人のことを考えないようにしていると、あえてその人のことを考えて夢想にふけった場合よりも、その人の夢を見る確率が高くなることがわかりました。

まさにロミオとジュリエット

禁じられた恋ほど燃えるという心理現象です。

 

ウェグナーはそのあと、あらゆる本能について、それを抑制しようとした場合に皮肉な結果が現れる証拠を見つけました。

就職活動中の学生が面接官によい印象を与えようと力みすぎて鼻につくような発言をしてしまったり。

演説をしている人が政治的に正しい表現を使おうと意識するあまり、かえって思い切り差別的な表現が浮かんできたり。

秘密を漏らすまいと思っている人が思わず口を滑らせたり。

思考のモニター機能が破滅を導く

考えや感情を頭から消し去ろうとすると、脳は「何かを考えてはいけない」と処理します。

そのプロセスは2つに分かれています。

片方はウェグナーは「オペレーター」と呼ぶ機能です。

禁止されたこと以外のことを考えようとします。

「とにかく、シロクマ以外のことを考えよう。この茶色の壁でも見ていようかな」。

このオペレーターは脳の自己コントロールシステムに依存し、多大な心的資源とエネルギーを要します。

 

一方で、頭のほかの部分でhあ、自分が考えたくないことを考えている、という事実を淡々と認識します。

「気が付けば、シロクマのことばっかり浮かんでしまって・・・」。

このプロセスをウェグナーは「モニター」と呼んでいます。

自動的に作動し、精神的努力はそれほど要しません。

この機能は脳が自動的に脅威を探知するシステムに深く関係します。

けれども、何らかの理由でオペレーターが作動しなくなると、モニターは自己コントロールにとんでもない障害をもたらします。

 

通常はオペレーターとモニターは並行して作動します。

あなたが買い物でスーパーに行き、スナック菓子売り場に近寄るまいと決心しています。

オペレーターはあなたの意識を集中させて予定の行動をとらせようとする位峰、モニターはあなたの頭の中や環境をスキャンし、警報を発令します。

「大変!危険!3番通路にクッキー!」

気力がみなぎっている状態ならば、オペレーターはモニターの情報を役立てることができ、困ったことがないようにします。

けれども、ストレスやお酒、病気、そのほか精神的な疲労のせいで気力が衰えていると、オペレーターはまともに作動しません。

でも、モニターは元気いっぱいでとにかく動きます。

 

すると、頭の中のバランスが崩れ、モニターが禁止事項を探知するたびに、頭の中は禁止事項が入ってきます。

脳は無意識に情報を処理します。

その結果、まさに避けようとしていることをやってしまうかもしれないのです。

それで、スナック菓子売り場のそばを通りかかると、モニターはクッキーを買ってはいけないことを思い出し、「クッキー!クッキー!」という声をあなたの頭に響き渡らせます。

でも、モニターとのバランスをとる十分な力がオペレーターにないと、身の破滅を防ぐはずのモニターが破滅を呼びます。

頭に浮かぶことは真実だと思い込む

私たちは、自分の考えることは重要な意味があると信じています。

ですから、ある考えがしょっちゅう頭から離れなくなると、それは注意を払うべき緊急のメッセージに違いないと思うようになるのです。

つまり、ある考えがどれだけすんなり頭に浮かぶかにより、私たちは物事が起こる可能性や信ぴょう性を判断しているのです。

そのため、心配事や欲求を振り払おうとするとき困ったことが起きます。

例えば、飛行機事故のニュースを一度聞くと忘れないものなので、飛行機事故にあう確率が高そうに思えます。

しかし実際は飛行機事故の確率は1400万分の1にすぎませんが、ほとんどの人は「腎炎」や「敗血症」で死ぬ確率よりも高いように感じます。

この2つの病気は死亡原因のトップ10に入っているのに、すぐに思い浮かぶ病名ではないからでしょう。

ある女子学生は自殺することばかり頭をよぎってしまい、頭から離れなくなってウェグナーに真剣に相談してきました。

それはきっと、自分の心の奥底で自殺を望んでいるからに違いない、と彼女は思い始めていました。

心理療法士ではないウェグナーは、シロクマの実験の話をして、頭から振り払おうとすると、かえってそれが頭にこびりつくことを説明しました。

でも、だからといって、その考えが真実であるとか、重要であるとは限らないのだ、と。

それを聞いた女子学生は、安心しました。

自殺のことが頭から離れないからと言って、ほんとうに自殺したいわけではなかったのです。

マイクロスコープ:「皮肉なリバウンド効果」を検証する

あなたにも、何か考えないようにしていることはありませんか?

もしあるなら、「皮肉なリバウンド効果」を検証してみましょう。

何かを考えないようにすると、そのとおり考えずに済みますか?

それとも、かえって強く意識してしまうでしょうか?

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疲れとかストレスなどを極力溜めないとか、疲れているときは危険なゾーンに近寄らないとか、そうしたことは脳のシステム上必要なことなんですね。

それから、「いつも頭に浮かぶから、これは自分の深層心理が・・・!?」と恐れおののく必要はないわけです。

ただの「シロクマ」かもしれないんですね。

それから、「夢に見たいこと」があれば、日中そのことを考えるのを禁止にするのも面白い方法かもしれません。

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んで、楽しい夢を。

では、また。

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プライドと恥の感情は、理性よりも強い~『スタンフォードの自分を変える教室』

「みごと20キロ痩せて同窓会に顔を出したら・・・」

みんなの驚いた顔を想像すれば、エクササイズに気合が入るでしょうか?

「タバコをまた吸ったら、9歳の息子がかっかりするだろうな」

と思うと仕事中でもタバコを我慢できますか?

どうすべきか迷うとき、私たちはついつい、人にどう思われるだろうかと考えるものです。

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「恥」の効果を利用しよう!

ノースイースタン大学の心理学者デイヴイット・デステノは、「プライド」や「恥」などの社会的な感情は、長い目で見た損得を踏まえた理性的な議論よりも、私たちの選択に対して速やかで直接的な影響を及ぼす、と主張しています。

デステノはこれを「非理性的な自己コントロール」とも呼んでいます。

私たちは、自己コントロールは一般的に非理性的な衝動に対する、冷静な理性の勝利だと考えます。

けれども、プライドや恥というのは、理論的な前頭前皮質ではなく、感情をつかさどる脳の領域の働きによるものです。

 

社会的な感情は、仲間と良い関係を保つために発達したのかもしれません。

周りの集団に認めてもらえるかということを想像することで、正しい気持ちが強くなるといえるでしょう。

 

いくつかの企業や地域では、不法行為や社会的な破壊行動に対し、通常の処罰ではなく、社会的な恥をかかせるという取り組みを始めました。

もしあなたがマンハッタンのチャイナタウンのスーパーで万引きの現場を見つかったら、その商品を持った姿を写真に撮られます。

そして、その写真は店のレジ近くの壁に貼りだされ「大泥棒」と書かれた上に、名前や住所まで公表されてしまうのです。

買春経験のあるシカゴの男性を対象にした調査でも、この手の政策が最も有効でした。

地元の新聞に写真や名前が載るというのは、買春の抑止力として最大の効果があるようです。

1000ドル以上の罰金を払うよりも、写真と名前の公表が一番堪えるという結果が出たのです。

落ち込んでいるときには誘惑に負けやすい

とはいえ、この恥の効果は過大評価してはいけません。

「どうにでもなれ効果」というのもありました。

恥をかくなどの社会的な苦い思いを予想することが自己コントロールにもたらす効果と、実際に恥をかくことで意志力がなえてしまうことは一線を画するものです。

気分が落ち込んでいるときは誘惑に負けやすいという例も見てきました。

罪悪感や恥のせいで落ち込んでいるときは、なおさらそうです。

恥の意識は、予防策としては役に立ちます。

しかし、何かをやらかしてしまった場合は、恥の意識がもたらすのは自己コントロールではなく、どうにでもなれ効果になります。

 

たとえば、ギャンブルで大損して赤っ恥をかくと、お金が惜しいあまり、むきになって取り返そうとしたり。

健康意識の高い人たちに、目の前にチョコレートケーキがおいてあるつもりになってもらいます。

そして、万が一それを食べたらどんなに恥ずかしく感じるか想像してもらいます。

すると、想像上ではありますがケーキを食べようとする人はほとんどいませんでした。

ところが、今度はテーブルにチーズケーキ・ファクトリーの(!!!)大きなチョコレートケーキ、フォークとナプキン、おまけに水のボトルまでそえたものが置かれました。

すると、恥の意識がかえって裏目に出ました。

誘惑に打ち勝った人はたったの10%。

 

きまりが悪い思いをしないように注意していれば、自分からチーズケーキ・ファクトリーのお店に入ることはないかもしれません。

でも、誘惑が不意に目の前に現れると、報酬を期待する気持ちに、あっけなく負けます。

ドーパミン神経細胞がいったん活性化すると、後ろめたい気持ちはかえって欲望に火をつけ、誘惑に負けやすくなるのです。

プライドは、意志力の「保有量」を増やす

いっぽう、プライドは誘惑にさらされても、持ちこたえることができます。

チーズケーキ・ファクトリーのケーキを目の前に置かれても、この誘惑に打ち勝ったらどんなに自分を誇らしく思うだろうと想像した結果、40%の参加者は一口も手を付けませんでした。

 

プライドが役立った理由としては、ケーキ以外のことに意識を向けられたせいもあるでしょう。

それとは対照的に、ただ恥をかかないように用心していた場合は、なぜかケーキを見たとたんにわくわくしてしまいました。

 

つまるところ、生物学的な理由もあります。

臨床実験で、罪悪感を負い抱いていると心拍数の変動が減少することがわかっています。

つまり、生理学的な意志力の保有量が減ってしまうのです。

これに対してプライドは、意志力の保有量を維持することばかりを増やしてくれます。

 

このようなプライドの効果を得るには、ほかの人たちが見ているつもりになるか、見事に誘惑に打ち勝ったら、後でみんなに自慢しよう、と考えることです。

 

マーケティングの研究では、人はネットでの買い物より、人目のある店で買うときのほうがエコ商品を買う確率が高いことがわかっています。

エコ商品を買うことで、高い意識や思いやりを示して社会的信用を得たいと思うからです。

 

この研究から、自分の決心を守り抜くためのヒントが見えてきます。

すなわち自分の意志力のチャレンジを宣言することは、実に理にかなったやり方なのです。

意志力の実験:「認められた一から」を作動させる

人に認められたい、という人間の基本的な欲求を利用しましょう。

意志力のチャレンジに成功したらどんな自分を誇りに思うだろう、と想像します。

仲間の顔を思い浮かべてみましょう。

家族や友人、同僚など、いつも大事なことを言ってくれる人や、あなたの成功を喜んでくれる人を。

自分でも誇りに思えるような選択を行ったときには、フェイスブックツイッターで仲間に知らせましょう。

テクノロジーが嫌いな人は、直接会って話すほうがいいですね。

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プライドって、すごい効果があるんですね。

そして、恥の効果を使うときは、落ち込みやすい人は気を付けたほうが良いみたいです。

予防策、として使うことって大事ですね。

 

今日は、休めましたか?

今日も、がんばっちゃいましたか?

せめて、夜はゆっくり暖かくして休んでくださいね。

明日からの1週間が、あなたにとって素敵な日々になりますように!

では、また。

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よいことをするより、仲間をまねたい心理について~『スタンフォードの自分を変える教室』

悪い習慣は恐ろしいもので、感染力が実はあります。

風邪やインフルエンザと同様に、悪い習慣も実は近くにいる人に感染し、特に「好きな人」からの感染力は絶大であることが、フラミンガムという地域での調査と分析からわかりました。

スタンフォード大学学生寮では、飲酒を減らすためにどんな方法が有効だったかを検証することで、人は「あんな人と仲間になりたくない」という気持ちが働くことで、より意志力を持った行動ができることがわかりました。

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仲間意識を利用する

よいことをするより仲間をまねたいそうなると、人々の意志力が強くなることを望むなら、「自制心をもって行動するのはみんなが当たり前にやっていること」と思わせる必要があるでしょう。

これは、心理学者が「ソーシャルプルーフ」と呼ぶものの一例です。

つまり、私たちは、仲間がやっていることは自分もやった方が賢明だと判断します。

 

しかし、人々の行動に関する好ましい傾向など、めったに耳にしません。

メディアがこぞって報道するのは、私たちがますます怠惰になり、道徳観念が弱まり、不健康になっているという恐ろしい話がほとんどです。

たとえば、40%のアメリカ人は運動を全くしておらず、積極的な運動を1週間に5回行っている人はたったの11%のみ。

推奨通りフルーツや野菜を1日に5品目食べている成人は14%にすぎない。

いっぽう、成人1人当たりの砂糖の年間消費量は約50キロ・・・。

絶えず耳に入っているのは、そんな情報ばかりです。

 

このような情報は、私たちを震え上がらせるのが目的のはずです。

ところがどっこい、私たちは自分も多数派に属していることを知って、仲間意識に目覚めるだけです。

 

「ああ、よかった。みんな同じなんだ」。

ですから、この手の情報を聞けば聞くほど、自分もこのままでいいや、と思ってしまいます。

アメリカ国民の86%と同じだと言われたのに、なぜあえて自分だけ変わる必要があるでしょうか?

 

また、自分は”普通”だと思ったせいで、自分自身に対する認識が変わってしまうこともあります。

たとえば、国民が全体的に太っていくほど、自分はやせているように感じます。医学誌「アーカイブズ・オブ・インターナル・メディスン」の2010年の報告によれば、医学的に見て肥満の人々の37%は「自分は肥満ではない」と思っているそうです!

 

この現実逃避は、社会の新たな現実の反映です。

医学的基準が変わらなくても、どの程度を「肥満」と感じるかの基準が緩くなっているのです。

 

ある研究では、ほかの過程に比べて電気屋ガスの使用量が少ないと知らされた過程では、電気のつけっぱなしや温度自動調節期の設定温度を上げる傾向が見られました。

人は「よいことをしたい」と思うより「みんなと同じでいたい」という思いの方が強いのかもしれないのです。

しかも、このソーシャルプルーフに関しては、ほかの人たちが実際に行っていることよりも、ほかの人たちが行っているだろうと思っていることが重要だったりします。

 

この現象により、人々はニュースで話を聞くことで、実際以上に納税申告書をごまかしている人が多いと感じ、真似したくなるので、その結果、税金をごまかす人が増えてしまうのです。

 

マイクロスコープ:努力するのを「ふつう」にする

自分では変えたいと思っている行動でも、ほかのみんなもやっていると思うと、ソーシャルプルーフの効果で、せっかくの努力が妨げられることがあります。

「みんなだっておなじことをしているんだから」

「あの人だって、この人だって、やっているんだから」

と同じことをしている知り合いを数えたりしていませんか?

 

もしそうなら、その考えを疑ってみることです。

そして、あなたができるようになりたいと思っていることを習慣にしている人たちに出会うことです。

あなたが見習いたくなるような新しい”仲間”を見つけましょう。

支援活動グループや教室、地元のクラブ活動、オンラインのコミュニティなどに参加するのもよいでしょう。

また、あなたの目標に役立つような雑誌を購読するのもよいでしょう。

同じ目標をめざす仲間に囲まれるように自分を仕向けていくことで、努力することが「ふつう」に思えてきます。

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志の高い人と話をすると、それだけでモチベーションはぐっと上がりますよね。

意志力を高めるためにも、ちょっとイイ仲間を見つけてみたいですね。

雑誌とか、オンラインのコミュニティはすぐ出来そうです。

一緒に1歩だけ踏み出してみませんか。

 

明日は日曜日。

少しは休めるでしょうか。

風邪などひいていませんか?

ゆっくり休んで、素敵な夢が見られますように。

では、また。

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好きな人の行為は感染しやすいから~『スタンフォードの自分を変える教室』

人々の振る舞いが感染するとき、その人とあなたの関係が決め手となります。

同僚の影響など、親友の影響に比べたら足元にも及びません。

親しい間柄では、なぜ感染しやすいのでしょう。

体の免疫システムも、自分の細胞を攻撃したりしません。

しかし、「自分と違うもの」と認識すると、脅威としてそのウイルスやバクテリアを隔離したり破壊したりします。

それと同じで、私たちが愛情や親しみを抱いている人たちのことを考えるときには、私たちは「自分と同じもの」とみなします。

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「好きな人」から感染する

このことは、脳スキャナーを使った実験でも、実際に確認できます。

まず成人の被験者たちに、自分のことを、次に母親のことを考えてもらいます。

自分のことを考えた時も、母親のことを考えた時も、脳の活動した領域はほとんど同じでした。

つまり、私たちが「自分」と思っている小野には、自分が大事に思っている人も含まれているということです。

私たちの自己意識は、ほかの人たちとの関係の上に成り立っており、多くの場合、ほかの人たちのことを考えることによってのみ、自分というものをとらえることができます。

 

私たちの自己意識は、このようにほかの人たちが含まれているために、その人たちの選択が私たちの選択にも影響を及ぼすのです。

マイクロスコープ:あなたは誰の影響を最も受けていますか?

自分にとって「親しき他人」とは誰だろう、と考えてみましょう。

いちばん長く一緒に過ごしている人は誰ですか?

尊敬する人は?

自分と一番似ていると感じる人は?

誰の意見を最も重要だと感じますか?

誰のことを一番信頼し、大事に思っていますか?

いつの間にか、よいことでも悪いことでも、その人たちと同じことをやっていませんか?

あるいは、その人たちのほうが、あなたと同じことをするようになりましたか?

「ろくでなしの仲間」にはなりたくない

スタンフォード大学で行われた介入教育では、あるやり方で、大学生の問題行動を減らしました。

研究者たちは、学生たちの大量の飲酒を思いとどまらせるようなチラシを2種類用意しました。

 

1つは、理屈で攻めるタイプ。

「一晩飲みすぎただけで、抽象的な思考力がそのあと30日も衰えます」など、飲酒にまつわる恐ろしいデータを並べたもの。

これは微積のテストを心配している点取り虫の学生たちにはかなりの効果があるでしょう。

 

もう1つは、飲酒のイメージを大学生活のつまはじきものである大学院生と結びつけるという手です。

チラシには一人酒を飲んでいる男子大学院生の姿が描かれ、そのわきにはこんな文句が載っています。

スタンフォードの院生は酒飲みが多い・・・そのほとんどはろくでなし。酒を飲むなら慎重に・・・。こんな野郎と間違えられたら最悪」。

 

2種類のチラシは、別々に2つの新入生寮で配布されました。

それから2週間後、寮生たちは無記名のアンケート調査に回答しました。

前の週の飲酒量について尋ねる調査です。

すると、ろくでなし院生のチラシがそこらじゅうに貼られた寮の学生は、理屈で攻めるタイプのチラシを貼られた寮の学生に比べて、飲酒量が50%も下回っていました。

 

この実験は不健康な行動をやめさせるための新しい戦略しめしたことになるでしょう。

すなわち、

「そんなことをするのは、あなたが絶対に仲間になりたくないような人たちの習慣ですよ」

と言えばいいのです。

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この「こんな仲間にはなりたくないなぁ」と考えてみることは、けっこう有効でした!

目の前にいる「こういうのは、ちょっと・・・」というタイプの人を反面教師にするのは、ちょっと失礼ですけど、確かに「仲間には絶対なりたくない!」というパワーがたくさん出ました。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

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目標も感染する!?~『スタンフォードの自分を変える教室』

ひとは自然と相手の心を読んでいます。

何をしているんだろう、と社会脳が推測します。

あの女の人は何で相手の男性に怒鳴っているんだろう?

あの店員、もしかして自分に気があるの?

そうやって想像をめぐらすことで、私たちは他人の行動を予測し、人付き合いでの失敗を避けようとします。

それも、自分自身や周りの人を社会的な脅威から守るためです。

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「目標感染」が起こる条件とは?

しかし、このように無意識に相手の心を読むことによって自己コントロールに副作用が生じます。

つまり、いつのまにか自分も相手と同じ目標を抱いてしまうのです。

心理学者はこれを「目標感染」と呼んでいます。

 

研究でも明らかになっている通り、誰かの目標に感染したせいで自分の行動が変わるのは、非常にありがちなことです。

 

ある実験では、春休みの間ずっとバイトに励んだ学生に関する記事を読ませただけで、学生たちはお金を稼ぎたくなりました。

この学生たちは少しでもお金を稼ごうとして、以前よりも熱心かつスピーディーに実験の手伝いをするようになりました。

 

また、バーで女の子をひっかけた男の話を読んだ男子学生たちは、自分たちも同じように行きずりの行為をしたくなり、実験室に顔を出した魅力的な若い女の子にやけに新設に対応しました。

 

別の実験では、マリファナをやる友人のことを考えた大学生が自分もハイになりたくなった、あるいは逆にタバコを吸わない友人のことを考えた学生はタバコへの興味が減った、という結果も出ています。

 

さて、こうしたことはあなたの自己コントロールにどのような影響を与えるでしょうか?

うれしいことに、目標が感染するのはあなたもある程度経験のあることだけです。

タバコを吸わない人は、友達がタバコを吸っても、ニコチンが欲しくなりません。

しかし、他人の行動を目にしたせいで、それまでは欲求を感じても行動には至らなかったことを、急にしたくなることがあります。

 

意志力に関する問題を巡って、つねに相反するふたつの欲求がせめぎあっています。

いまを楽しみたいのはやまやまだけれど、将来も大事。

上司に怒りをぶちまけたいけど、クビは困る。

買い物をパーッとしたいけれど、借金は困る。

そんな葛藤に苦しんでいるとき、誰かが目の前で自分がやりたいことを実際にやっているのを見ると、欲求のせめぎあいのバランスが崩れます。

 

目標感染には、ふたつのタイプがあります。

自己コントロールが感染する場合もあれば、自分を甘やかそうとする誘惑が感染することもあります。

 

しかし、私たちは誘惑の感染に対してはとりわけ弱いようです。

一緒にランチを食べている相手がデザートを注文すると、目先の楽しみに飛びつこうとする友人の欲求が、あなたの欲求にをつけ、体重を減らすという目標を覆してしまうかもしれません。

クリスマスプレゼントをどっさり買い込んだ人を見かけたとたん、あなたの胸にも思いがこみ上げて、節約の目標など頭から吹っ飛んでしまうかもしれないのです。

意志力の実験:意志力の「免疫システム」を強化する

他人の欲求が必ずしも自分に感染するわけではありません。

ときには誰かが誘惑に負ける姿を見ることで、逆に自己コントロールが強くなることもあります。

あなたがダイエットに必死に向かいつつも食欲を感じている場合、大事な目標を脅かす行為をしている人を見ると、あなたの脳は厳戒態勢になります。

すなわち、脳は最も重要な目標をあなたに強烈に意識させ、目標を投げ出さないための戦略を編み出します。

心理学者が「反作用的コントロール」と呼んでいるもので、あなたの自己コントロールを脅かすものに対する免疫反応だと思えばよいでしょう。

他の人たちの欲求に対する免疫反応を強化するには、1日の初めに数分間、自分自身の目標について改めて考えるとともの、どんな誘惑に駆られたら目標をおろそかにしてしまいそうかも、念のため考えておきましょう。

自分の目標を改めて思い起こすことは、他人の持っている金からあなたの身を守ってくれるワクチンのように、あなたの心構えを一層強化し、望ましくない欲求が感染するのを防ぐ助けになります。

ルール違反の形跡が自制心を低下させる!

私たちは、スナック菓子を食べたいとか買い物をしたい、誘惑をしたいなどのありがちな(?)欲求よりも、ときにはもっと何気ない欲求に感染することがあります。

 

オランダのフローニンゲン大学の研修者らは、たまたま通りがかった人々を対象に実験をおこなった結果、このことが現実にさまざまな状況において確認されました。 

実験の下準備として、マナーの悪い人たちがいたような”形跡”を仕込みました。

「駐輪禁止」と大きく書いた看板のすぐわきのフェンスに自転車をチェーンでつないだり。

「ショッピングカートは店内に返却してください」と表示のあるスーパーの駐車場にカートを置きっぱなしにしたり。

この研究でルール違反も感染することがわかりました。

他の人の真似をして、フェンスに自転車を括り付け、カートを置き去りにしたり、ごみを投げ捨てていく人も何人かいました。

このように、ほかの人がルールを無視して好き勝手にふるまった形跡を見ると、私たちも衝動に負けやすくなります。

つまり、誰かが悪いことをするのを見ると、自制心が低下してしまうのです。

 

誰かが税金をごまかしているのを耳に挟んだ人は、ダイエットをさぼりたい気分になるかもしれません。

制限速度をオーバーした車に何台も追い抜かれたドライバーは、少しぐらいお金を使いすぎたってかまわないような気分になるかもしれません。

さらに、ルール違反の痕跡を見るだけで、自分もそうしたい気分に感染してしまう恐れがあるのです。

意志力の実験:「鉄の意志を持つ人」のことを考える

自制心が強い人のことを考えると、自分自身も意志力が強くなることが研究によってあきらかになっています。

あなたのチャレンジに関して、模範となるような意志力の強い人はいますか?

同じ問題に取り組んで成功した人や、ぜひ見習いたいと思うような意志の強い人はいますか?

著者の口座で意志力の強い模範的な存在としてよく例にあがるのは、卓越したスポーツ選手や宗教指導者、政治家などですが、次に説明する通り、家族や友人のほうがさらにモチベーションがアップするかもしれません。

 

もう少し意志力を強くしたいと思うときは、お手本にしたい人のことを心に思い浮かべましょう。

そして、あのひとならこんなときどうするだろうと考えてみるのです。

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意志力のチャレンジにかかわることがピンチになったら、「あの人のようになりたい!」と思う目標になる人を思い描くこと。

それだけでも意志力を強くすることができるんですね。

一緒にやってみませんか?

 

風邪などひいていませんか?

あたたかくして、よく休んでくださいね。

では、また。

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他の人が欲しがっているものが、何故かステキに見える理由~『スタンフォードの自分を変える教室』

これまで読んできた通り、心の中にはたったひとりの事故がいるわけではなく、相反するいくつもの自己が、自己コントロールをめぐってせめぎ合っています。

目先の欲求に従おうとする自己も存在すれば、もっと大きな目標を忘れない自己も存在します。

おまけに現在の自分というものもいて、それが将来の自分と深くつながっているように感じる人もいれば、そうでもない人もいるでしょう。

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「他人の欲求」を自分の欲求のように感じる

そのうえ、これでもかといわんばかりに、あなたの頭の中にはまだ何人かの人が住んでいます。

とはいえ、多重人格障害のことではありません。

両親、配偶さ、子供、友人、上司など、あなたが日常生活で深くかかわっている人たちのことです。

 

人間は他人とかかわって生きていくようにできており、脳はそのためにうってつけの機能を備えています。

ミラーニューロンという特殊な細胞があるのですが、これは他の人の考えや感じていること、行っていることを把握するのみ存在する細胞です。

ミラーニューロンによって私たちは、他人の行動を理解できます。

人の動きを見ると、ミラーニューロンが活性化し、あなたの脳があなたの体の中で相手の動作を再現しようとします。

それによって、相手が次にどんな動作をしようとしているのかを予測します。

 

一緒に作業している人が、ちょっとけがをしてしまったりすると、あなたは相手の痛みをすぐに察知します。

それであなたの体はぴくっと反応するのです。

 

食事の時間に相手の好きな食べ物が出たりすると、自分はそれが好物でなくても、相手がそれを好きだと知っていれば、あなたの脳も報酬を期待し始めます。

ミラーニューロンが他人の心の中に報酬を期待する気持ちを読み取ると、自分にもご褒美が欲しくなってしまうのです。

脳は「目にした失敗」をまねたがる

以上のことは、社会脳はが意志力の問題におこる失敗をまねる3つのパターンを示していました。

 

1つは、無意識にまねをすること。

他人の動きを察知するミラーニューロンは、人と同じ動きをあなたの体で起こそうとします。

仕事相手が何かに手を伸ばしたのを見た時、あなたは無意識のうちに取ってあげようとするかもしれません。

会話しているうちに、相手のボディランゲージが似てきたり。

このように他人の行動を本能的にまねしてしまうということは、いつの間にか誰かがスナック菓子やお酒やクレジットカードに手を伸ばすのを見たら、自分も真似して意志力を失ってしまうかもしれないということです。

 

社会脳が私たちの判断を誤らせる2つめのパターンは、感情に感染すること。

先ほどの例では、ミラーニューロンが相手の痛みに反応しましたが、ミラーニューロンは感情にも反応します。

同僚に機嫌の悪い人がいると、周りまで不機嫌になったりするのはそのせいです。

テレビのコメディ番組で笑い声の効果音を使うのもそのためです。

ここで意志力の挫折につながるのは、”嫌な気分”です

これに感染すると、私たちは気晴らしのためにいつもの作戦に出ようとします。

買い物をしまくったり、チョコバーをかじったりしてしまうかもしれないのです。

 

3つめは、誰かが誘惑に負けるのを見ると、私たちの脳が誘惑に反応してしまうこと。

あなたと同じ意志力のチャレンジに取り組んでいる人が誘惑に負けた姿を見ると、あなたもつられて負けたくなります。

また、他人が欲しがっているものをあために思い描くと、自分も同じものが欲しくなったり、他人がもりもり食べているのを見ると、自分も食べたくなったりします。

マイクロスコープ:誰の真似をしていますか?

今週は、自分が誰かの行動をまねしているかどうか、注意してみましょう。

とくに、あなたの意志力の問題にかかわることに注目します。

仲間とつるんで楽しみにふけることが、お互いを結び付け仲間関係を持続させる理由になっていませんか?

同じことをするにしても、ほかの人たちと一緒だとついやりすぎてしまったりしませんか?

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ミラーニューロンは、なくてはならないものですが、それに騙されないようにしたいものですよね。

自分が誰の真似をしているのか、ちょっと見つけてみようと思います。

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んで、すてきな夢が見られますように。

では、また。

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