猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

ちょっと頑張りすぎなあなたへ。その荷物を下ろす方法

 

電車の席がたまたま空いていて、「あ、ラッキー」と思って座ったあなた。

するとそんな日に限って、ご高齢の方が目の前にやって来ます。

「譲らなきゃ!」

と思いつつも、

「でも、ご本人が高齢者と思っていなければ、失礼かも・・・」

なんて思っているうちに、隣の人がさっと席を立って、

「どうぞ!」

 ・・・。

 

それで終わればまだしも、家に帰ってからも自分を

「席も譲れない自分ってダメだな・・・」

「恥ずかしい人間だ」

なんて考えたり。

こんな自分に何だか疑問に思ったりして、思い切って人に相談したら、

「考えすぎだよ!」

と笑われてしまったり。

 

でもこれ、あなたが悪いんじゃないんです。

「責任感が強すぎる」ということが原因なのです。

 

~『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』大島信頼

f:id:understandLove:20181104194442j:plain

責任感をなくしちゃうと、自己肯定感が上がる

責任感をしっかり持っているのは、仕事でも勉強でもよい結果につながります。

でも、ときに頑張りすぎちゃって責任感が強くなりすぎると、実はあなた自身の重荷になってしまうこともあるのです。

 

「自分がすべてを何とかしなければ!」

「自分のせいで周りが不快な気分になっている!」

というように。

 

責任感が強ければ強いほど、「あれもこれも自分のせい!」と自分を責めるネタが増えていってしまいます。

自分を責めてしまうと、自己肯定感も低くしてしまいます。

「自分がいるから、みんなに悪い影響を与える」なんて思考までし始めてしまったり。

 

実践2 責任感をなくす

昨日は、「自分の姿をイメージする」でしたが、本日はこちら。

「責任感をなくす」。

え~、そんなことしていいの?という疑問はちょっと横に置いておいてください。

 

実践は簡単です。

「自分は、いろいろなことで責任をとりすぎ。

だから、責任感をなくしてみよう!」

と自分の中で思う。

それだけです。

ちょっとそう思ってみてください。

けっこう肩の力が緩むのではないでしょうか。

 

たとえば、会社で事務のお局様がイライラしている。

「私が何かしでかしちゃったのかな?」

「何とかフォローしなくちゃ」

と声をかけたくなってきます。

こんな時にお局様に声をかければ、すごい邪険な扱いを受けます。そして、

「やっぱり嫌われているんだ!」

と、どん底になっちゃいます。

 

そこで、

「責任感をなくそう!」

と心の中で(お局様に聞かれてはなりません)言ってみましょう。

すると。

「会社で不機嫌になっているなんて、バッカじゃない!」

などの言葉がすぐに浮かんできたりして、あなたは自分でもびっくりします。

そして、「バッカじゃない!」という態度でいると、なぜかお局様が自分に気を遣っているという現象が起きます。

 

取引先に急いでいるときにタクシーに乗ったとします。

ところが、タクシーが回り道をしているとします。

「何やってるんだ!」とあなたは怒ったとします。

 

ところが、責任感が強すぎてしまうと、

「こんな自分だから、なめられて、わざと高い料金を取ろうとしてる!」

「自分のダメな容姿のせいだ」

と変な考え方をしちゃいます。

「運転手さんが気に病んで、仕事ができなくなったらどうしよう?」

「自分の考えが間違っていたら?」

なんて、不快な考えがぐるぐるしたり。

そんな時にも、「責任感をなくそう!」と心で唱える。

すると、「ふざけるな、まじめにやれ!」という言葉が浮かんできます。

そうなんです。

悪いのは運転手さんであって、そのことに対してあなたが責任をとる必要なんて、一切ないのです。

すると、ぐるぐるが湧いてこなくなります。

運転手さんからも、

「すみませんでした。料金は半額でいいです」

と言われたりする現象が起きます。

ぐるぐるした挙句にあなたの態度がおどおどしていたら、どうなっていたかは・・・ご想像の通りでしょう。

 

責任感をなくそう!

そう片っ端から思っていくことで、責任感の呪縛からあなたを解放してあげましょう

f:id:understandLove:20180922205526j:plain

うちの職場にも「いつも不機嫌なお局様」がいるので、これを実践しました。

朝っぱらから苦虫をかみつぶしたみたいな顔をしているので、こっちも「あんたとは必要最低限しか話しませんよ」という表情で行ってみました。

するとですよ・・・。

 

 

 

やばいです。

ベテラン(ワタシとそのお局様)同士の冷戦状態には多少なりました。

が、人を見るたびににらみつけてきていたその人は、ちっとはマシな態度をするようになりました。

自分が間違ったことをしていないのならば、堂々としているって大事だなぁって思いました。

 

 

今日も1日お疲れさまでした。

明日、あなたにハッピーな1日でありますように。

では、また。

f:id:understandLove:20181104191911j:plain

とにかくもう、必要以上に人のご機嫌を取るのは、やめたっと。

目を閉じた時の自分のイメージで自己肯定感を変える!~『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』大島信頼

自己肯定感とは、「自分はこのままでオッケーだ」と思えること。

日本人は、とかく低いことが多かったりします。

 

すごいタイトルの本なんですけど、実用的です。

一緒にいろんな本を読んでいただき、ワタシも励まされて、自分にオッケーを少しは出せるようになってきました。

この気持ちが、自己肯定感。

それでも日ごろ、ちょっとした否定の言葉に、潰れそうになってしまうこともあります。

「こんなことで、凹みたくないのに」

「ほかのひとは、これくらいは軽く乗り越えられるのに」

と思うことがよくあります。

 

そんな自分、強くしたいので、ちょっとレジに持っていくのに躊躇しましたが、この1冊!

本日は、自己肯定感を高めるためにピンポイントで何をしたらいいのか、というダイレクトメッセージ。

一緒に読んでいただければ嬉しいです。

f:id:understandLove:20180813092427p:plain

まず、目を閉じて、自分の姿をイメージしてみてください

「あれ、何だか全然自分の姿がイメージできないんだけど!」

となったら、自己肯定感がほんとうのあなたが持つべきレベルより低めな証拠。

これは、自己肯定感が低いために、”臭いものにはふたをする”的な感じで「素のままの姿が直視できない」状態になっているのです。

 

これは、あなた自身の姿よりも、まわりの人の姿にばかり注意が向いてしまっている、という証拠です。

一番大切である「あなた自身」に向き合うことができない、ということなのです。

自分自身と向き合っていないことで、実は「自分は本当は醜い存在かも?」という疑いが起きます。

そうして、ますます自己肯定感が低くなるのです。

 実践1 姿見をじっと見る。目に焼き付ける

ですから、自分の姿をイメージできなかった人は、

「姿見に自分を映してみて、自分の姿を頭に焼き付けるようにする!」

ということから実践してみることから。

電車に乗っているとき、休憩時間、誰かと電話をしているときなどに、

「あ!ちょっと自分の姿をイメージしてみよう!」

というふうに、ちょっとした時間で十分です。

 

1日に何度も自分の姿をイメージできるようになってくると、必ず変化が出てくるそうです。

「あれ、姿勢が変わってきた?」

「最近、無駄なものを食べなくなってきた!」

などなど。

大好きだった夜中のポテトチップが

「気持ち悪くて食べられない」

となったりするそうです。

イメージを繰り返していると、運動したくなったりするタイプも。

これは、あなたの自己肯定感が上がってきた証拠です。

 

そうしているうちに、鏡の前に立って自分の姿をインプットするのが楽しみになり始めます。

これを毎日繰り返していると、自分の全身を見るのがはじめは何だか抵抗があっても、ラクに見られるようになってきます。

 

著者も自己肯定感が低い人でした。発表の際にも、

「声が聞こえないから、前を向いて話をして!」

と上司にいつも言われていたそうです。

それでも、原稿を読むことに集中して、気づくと下を向いてしゃべってしまう。

すると、発表を聞いている人の興味が下がってしまいます。それを見て、

「自分の話がつまらないからなんだ!」

と解釈してしまっていました。

 

そこで、自分の姿をイメージするようにしました。

すると、背筋が伸びるようになって、発表をするときにみんなの顔を見ながら話をすることができるようになりました。

 

自己肯定感が低いと、自分の姿を見るのが嫌なので、いつの間にか体型とか顔が崩れていってしまいがちです。

そして、そんな自分にまたがっかりしてしまう。

 

でも、自分の姿をイメージすることで、「美しくなろう」と思わなくても、自然に容姿は整っていきます。

それに伴いあなたの自己肯定感はまた一歩高まっていきます。

f:id:understandLove:20180720184900j:plain

今日は、少しは休めましたか?

 

明日からの1週間があなたにとって素敵な毎日になりますように!

では、また。

f:id:understandLove:20181104191911j:plain

 

 

「信じる力」を求めた高梨沙羅の4年間~『弱さをさらけだす勇気』松岡修造

高梨沙羅さんは17歳で初めて出場したソチオリンピックで「金メダルの本命」と言われました。

しかし、重圧はあまりに大きく、失速してまさかの4位。

悔し涙にくれました。

f:id:understandLove:20181028083152p:plain

そのあと、彼女はいちからジャンプに取り組みました。

体力強化に努め、ジャンプの根幹となる助走姿勢や着地姿勢などを改善し、技術面の精度を1つひとつ高め、足の裏の感覚をとぎすますなど、練習に練習を重ねてきました。

しかしその間も、ソチオリンピックで失速して負けてしまった夢を何度もみて、うなされました。

空中に飛び出すと体が動かず、着地バーンに吸い込まれていく自分。

助走ゲートにポツンと座っている自分。

そのイメージから逃れられずにいました。

ソチから2年以上過ぎて著者がインタビューしたときも「ソチでの失速がいまも頭の中に焼き付いて夢に出ます」と言うほどでした。

 

2017年2月、冬季オリンピックのプレ大会となった平昌でのワールドカップ(W杯)個人第18戦で沙羅さんは優勝。

ジャンプの男女を通じてW杯勝利数最多タイ53勝という記録をつくりました。

けれど、著者がインタビューに行っても、笑顔がありません。

実は、満足できるジャンプができなくなっていたからです。

 

「苦しくても結果を残すことが、ソチからの沙羅さんの課題です。

思うようにいかないなかでも、沙羅さんは勝った。

これこそが『結果を残す』ということじゃないんですか?」

著者は問いかけました。

ジャンプが満足できなくても、W杯で勝った。

けっして沙羅さんが弱いわけでも、ダメなわけでもない!

そう思っての言葉です。

「いつも”いい内容のジャンプ”のあとに結果がついてくると思っていたので、勝っても複雑な気持ちでした。

でも、そういっていただいて、少し自信になりました」

 

そして、いきなり逆インタビューが始まりました。

沙羅さん:「勝ちたい試合にピークを合わせるには、どうしたらいいですか?」

修造:「僕はピークを合わせても勝てなかった。弱かったから!ただ、世界のトップはみんな、最高のパフォーマンスで勝つんじゃなく、6~7割の力で勝ち抜いています」

沙羅さん「アベレージ(平均)の力を上げないと勝てない、ということですか?」

修造:「それができているのが沙羅さんじゃないですか!W杯最多勝利タイは、この3年の積み重ねの表れなんですよ」

 

風などの自然条件が常に変化するスキージャンプは、ピークの合わせ方がとても難しい競技です。

これまで沙羅さんは、W杯で圧倒的強さを発揮していましたが、世界選手権では2015年が4位、2017年が3位。

「大事な試合にピークを持っていく力が自分に足りない」と自己分析していました。

誰もが力を認めているのに、ただ一人、沙羅さんだけが認めていない。

自分に対して厳しいだけに、「自分が強いなんて1度も思ったことがないんじゃないかな」と見えるほど、自分自身に対して厳しい人です。

別の言い方をするなら、羽生結弦さんと正反対の性格なのかもしれません。

「彼女の性格は、たぶん変わらないだろう。

沙羅なん、だからこそ、もがけ!苦しめ!自分と向き合え!」

と著者は思いました。

ここを乗り越えることで、自分の本当の意味で信じる力が生まれ、大事な試合にピークを合わせるカギがあると考えたからです。

 

2017~2018年のオリンピックシーズンに入っても、沙羅さんはソチの悪夢を見ていました。

しかし、「いまは受け入れることができています」と話してくれるまでになりました。

そして2月12日の女子ノーマルヒル

大きなプレッシャーがかかるなか、沙羅さんは103.5mのスーパージャンプを決めました。

あとから飛んだルンビ選手とアルトハウス選手に抜かれ、最終的には銅メダルという結果になりましたが、沙羅さんは喜びにあふれていました。

「最後の最後に最高のジャンプができました」

 

じつは外国人選手は彼女のテイクオフから学んで強くなっていました。

しかしどの選手も自分を高め、競い合う中で、沙羅さんは自分が満足できる最高のジャンプをし、悲願のメダルを手にしました。

 

彼女にとってこのオリンピックは、他の選手との勝負ではなく、”自分に勝てるか、勝てないか”の勝負でした。

彼女は以前から言っていました。

「ソチでは自分に負けてしまった。

平昌ではソチの自分を超えたい」

小さな体に重圧を背負い、外国勢が台頭する中でベストのジャンプができたこと。

これが「ソチの自分に克つ」という自分への約束を果たすパワーになったんだと著者は思います。

ソチのトラウマを振り払うように、この4年間沙羅さんは必死に駆け抜けてきました。

そして、最後の最後に弱気な自分に打ち克ち、スーパージャンプを見せました。

取材を通して彼女の苦悶を見続けてきた著書には、沙羅さんの胸の銅メダルが金色にしか見えませんでした。

今も銅メダルだと思っていません。

彼女のメダルは、”自分越えの金メダル!”です!

f:id:understandLove:20181013085813j:plain

今日も1日お疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

f:id:understandLove:20181028072720j:plain

「弱さは強さ」~『弱さをさらけだす勇気』松岡修造

平昌オリンピックの後、羽生選手は3月に予定されていた世界選手権の欠場を発表しました。

そこで明らかにされたのは、人体や県を含めた右足損傷のため約2週間の安静と約3か月のリハビリが必要という体の状態でした。

f:id:understandLove:20181028075829j:plain

やはりふつうなら出場もできな状況下でオリンピックを戦っていたのです。

オリンピックが終わり、東京で日本選手団の帰国報告会が行われるときに聞いた際も、「体じゅう、いたるところが痛かった」と言っていました。

足首は身体を支える重要なところなので、かばえばかばうほど、体のほかの部分に影響がおよんで痛みが出るのです。

本来なら完全に治してから練習に入るべきです。

しかし、オリンピックが目前に迫っていたため、彼自身すべてをわかったうえで、練習再開を決意したのでしょう。

平昌オリンピックで男子のフィギュアの試合が始まる前のインタビューで、じつは著者はためらいながらも「オリンピック出場を迷った時期もあったのでは?」と質問していました。

すると羽入選手は

「正直、無理かなと思う時期もありました」

と、迷いがあったことを正直に明かしてくれました。

「でも、大事なのは、いまオリンピックの場所にいて、いま滑れていること。

それがすべてだと思います。

苦しくて自分を疑った時期もあったかもしれないけれど、やりたいことが前向きにできているのであれば、過去の弱い自分を振りける必要はないと思うんです

 

「過去の弱い自分を振り返る必要はない」という言葉は、「弱かった自分から目を背ける」というマイナスな意味ではありません。

「ネガティブになったこともあるけれど、いまの自分はそういう弱さによってつくりあげられたんだ」と自分自身を絶対肯定する、どこまでも前向きな言葉です。

 

ソチオリンピックで金メダルを獲った後の彼は、「フリーでのミスが多かった」「メンタルが弱かった」などと、弱い言葉をたくさん口にしていました。

だから著者は失礼と知りつつ、

「こんなに弱いチャンピオン、僕は見たことがありません」と言いました。

 

その時彼は、この言葉に大きくうなずきました。

著者の指摘に対し、「弱いからこそ、強くなっていくんだ」と超前向きにとらえていたんだと思います。

 

「弱さは強さ」

これは、羽生選手がとても好きな言葉です。

平昌では、右足首のけがという弱さを、強さに転換しました。

それが羽生結弦の弱さの捉え方だと著者は断言します。

マイナスに見えることも、自分のとらえ方しだいでプラスになり、自分の強さに繋がっていく。

羽生選手はそのことを私たちに身をもって教えてくれました。

 

羽生選手はこういう意識の転換の仕方が得意で、何度も繰り返すことで強くなってきました。

もともと強かったわけではなく、カゼもひけば、けがもします。

そういったマイナス要素を超える超人的な力を備えていたわけでもありません。

弱さのとらえ方がみんなと違う、というだけなのです。

 

羽生選手の技術や才能はマネできませんし、心の境地までいくことはむずかしいかもしれません。

でも、彼の弱さのとらえ方やそれを強さに変換する考え方は、マネできるんじゃないかな?と著者は言います。

とらえ方次第で、弱さを強さにしていける、という羽生さんの姿勢に学べることは大きいと著者は思うのです。

 

f:id:understandLove:20181021073523j:plain

今日も1日お疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね!

では、また。

f:id:understandLove:20181028072720j:plain

オリンピックの魔物を味方につける方法 羽生選手の場合~『弱さをさらけだす勇気』松岡修造

「オリンピックには魔物がいる」とよく言われます。

アスリートにとっては4年に1度の特別な大会です。

極度の緊張やプレッシャーという”魔物”に飲み込まれてしまい、ふだんできていることがまったくできなくなったりしてしまうのです。

f:id:understandLove:20181028073356j:plain

実は、ソチオリンピックのときの羽生選手は、金メダルを獲ったにもかかわらず、「魔物に負けた」と振り返っています。

「これはオリンピックだ」と思いすぎたため、自分で自分にものすごいプレッシャーをかけて極度に緊張し、フリーで自分の思い描いていたベストの演技ができなかったからです。

ところが平昌では、「魔物に助けられた」と言うのです。

 

魔物に「勝った」ではなく、「助けられた」?

あまりにも不思議な言葉に驚いて、詳しく聞くと羽生選手独特の言葉が返ってきました。

「フリーの6分間練習でなかなかジャンプが決まらなかったとき、”魔物”から『これはオリンピックだぞ。もっと緊張しろ!』って、背中をポンと押されたんです。それで緊張感がよみがえってきました」

6分間練習でジャンプが決まらなかったのは、あまりに落ち着きすぎて、どこか集中しきれていないところがあったから。

そうした心の隙につけこんで”魔物”がやってきたというわけです。

ふつうなら、それで縁起がおかしくなってしまうところです。

けれど、羽生選手は、ジャンプが決まらないことを”魔物”から気合を入れられたんだ、というとらえ方をして、いい意味での緊張感をとりもどしたのだと表現します。

つまり、”魔物”さえ味方につけ、それを力に変えたのです。

 

「なんという選手なんだ!」と著者はまたまた驚いてしまいました。

 

こうして迎えたフリー本番。

GOE(出来栄え点)で満点を取るために、より質の高いジャンプをすることに徹しました。

そのためには、心がブレないことが最も重要です。

試合前の彼のインタビューへの答え方や練習の仕方は、傍で見ていてもとても落ち着いていました。

しゃべる内容は「戦いモード」でも心は落ち着いている状態を、意識的に作っているようにも著者には見えました。

そこに、「もっと集中しろよ!」という”魔物”の言葉”をうまくプラスしたことで、会場を支配するようなあのすばらしい演技ができたのでしょう。

 

羽生選手はけがをする前から「平昌ではどんなことがあっても勝つ」と言っていました。

けがをしてからも、その意志が揺らぐことはありませんでした。

彼は、「苦しい中で、よくやったね」という言葉が大嫌いな人だと著者は言います。

フリーの演技の時は、世界で一番と言っていいくらい自分にプレッシャーをかけ、とことん自分をおいつめたはず。

だからこそ、それまでの競技人生の中で最も心がブレることなく、最後まで質の高いジャンプができたのだと思います。

後半のジャンプで一瞬バランスを崩しながら立て直すことができたのも、それゆえでしょう。

 

そして、金メダルを手にした羽生選手。

「これ以上、満足するものはない」と言い切りました。

317.85点という点数は、330.43点のパーソナルベストからは差がある数字です。

しかし後悔するような言葉はいっさいありません。

すべて出し切った、という気持ちだったのでしょう。

それほど足首の痛みはひどく、とんでもない無理をして演技をしていたのです。

 

「けがをする前はこんなこともできたのに」「本来の自分ならもっと点が取れるのに」とは思わず、「現時点の羽生結弦ができること」に集中しきっていました。

調子のいい時の自分とくらべなかったことが、彼の一番の勝因だったと著者は思うのです。

f:id:understandLove:20181021075800p:plain

メンタルの作り方がすごいですね。

自分の弱い部分を思い知らされたとき、たた打ちひしがれてしまった時期が自分はあります。

凡人なので、ただただ「自分ってダメだ・・・」と落ち込んでいました。

次にそんな機会があったら、それを「引き出し」に変え、やり方を変えていくきっかけにしていけたら、と思います。

 

今日も1日お疲れさまでした。

 

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

f:id:understandLove:20181028072720j:plain

「捨てる」で本当の自分が見えてくる 羽生結弦選手の場合~『弱さをさらけだす勇気』松岡修造

連覇をなしとげた試合直後、羽生選手に著者がインタビューしていて、いちばん胸に響いた言葉があります。

「平昌オリンピックは、捨てて、捨てて、捨てる作業をしてきた大会でした」。

 

f:id:understandLove:20181028070212p:plain

彼は今回のオリンピックの演技で、難度の高い大技の4回転ルッツや4回転ループを捨てました。

確かに、羽生選手がけがをする前から、プロフィギュアスケーター織田信成さんや、羽生選手あこがれの選手でフィギュアスケート界の「皇帝」と呼ばれたロシアのエフゲニー・ブルシェンコさんはこんなふうに指摘していました。

 

羽生選手のジャンプはすべてGOE(基本点にプラスされる出来ばえ点)が高いのだから、平昌では4回転ルッツを跳ばなくても勝てる。

無理にリスクを背負う必要なない、と。

 

けれど羽生選手は、自分の技術の限界まですべて出し切って戦うことがスポーツである、相手に勝つだけでなく自分にも勝ってこそ「真のアスリート」だと考えている人です。

 

その彼がオリンピックシーズンから新たに取り入れ、しっかりと成功もさせていた4回転ルッツを捨てました。

4回転ループまでも捨てて、演技構成も変えました。

 

すべては、金メダルのために。

チャレンジしない自分は許せない。

そう考える彼にとって、この決断は長年大事にはぐくんできた自身の信念をも捨てるような感覚だったでしょう。

 

自分の大事にしてきたこだわりを手放す決断ができたのは、ソチからの4年間で自分の「引き出し」を増やしてきた、つまり選択肢を多く作ってきたからです。

 

羽生選手は2014年のグランプリシリーズ中国大会で、フリー演技直前の6分間練習のとき他国の選手と衝突して負傷するというアクシデントに見舞われることがありました。

心身共にショックを受け、棄権してもおかしくない状態の中で出場を決断。

フリーを見事に演じ切りました。

この経験から、どんな状況でも自分ができることをやり抜く力を得ました。

2015年11月のNHK杯では、合計322.40点の世界最高得点(史上初の300点越え)を出し、わずか2週間後のグランプリシリーズファイナル(スペイン)では330.43(史上初の330点越え)を出してみずからの記録を塗り替えました。

 

こうした世界最高店へのチャレンジも、4回転ルッツなど大技への取り組みで自分の限界に挑み続けていることも、すべては「引き出し」を増やすことに繋がっています。

 

ソチからの4年間に辛い思いをたくさんしながら、どんな時でも逃げずに挑戦を続け、それによって数多くの選択肢をつくってきた羽生選手。

だからこそ、持っているもののなかから「捨てる」という作業ができたのです。

棄てても、まだ十分に引き出しが残っています。

金メダルを狙った勝負ができる。

それこそが、彼の一番の「強さ」。

だから著者は、復帰直後のオリンピック連覇を奇跡だと思いません。

「けがのなかでよく勝ったね」というとらえ方もしません。

 

また、技術以外にも羽生選手が捨てたものがあります。

それは、友達に会いたい、遊びたい、大好きなゲームをしたい、といった日常的な欲です。

ふだんの生活の中での楽しみは、人間にとって大事なものですが、それさえも思い切って捨てたのです。

「連覇のためだけに幸せを捨てました」と彼自身、表現しています。

 

そして羽生選手は、捨てることの効果をこう表現していました。

「捨てることによって、決勝がどんどん削られていき、最後は本当に小さな金メダルの結晶になりました。

何をすれば勝てるかを、明確に見ることができました」

羽生選手の言葉を聞きながら、著者はこんなふうに感じていました。

そうか、捨てるということは、何があっても揺るがない「本当の自分」を見つける最高の方法なんだ、と。

 

 

それまで自分が大事に思っていたものを捨てるには、とても大きな勇気が要ります。

でも、何かを得るためには、それを捨てて手放さなければならない時がある、そうしないと最後に大きなものをつかむことはできないと、羽生選手はオリンピックから教えてもらったのだと著者は言います。

 

オリンピックは、人をとてつもなく強くするパワーがある。
著者は改めて、この思いを強くしました。

f:id:understandLove:20181028072427j:plain

明後日は「オリンピックの魔物を味方につけるポジティブ思考」について。

今日は、ゆっくりできましたか?

せめて夜は、あなたに楽しい夢がたくさんやってきますように。

では、また。

f:id:understandLove:20181028072720j:plain

自分を受け入れる「感謝日記」~『北欧スウェーデン式 自分を大切にする生き方』マッツ・ビルマーク、スーザン・ビルマーク

自尊心を傷つけるような、必要以上に批判的でネガティブな気持ちは、ごく幼いころから始まっている可能性があります。

不幸な環境や出来事で、拒絶観、場違い、溶け込めない感じを持つようになったのかもしれません。

f:id:understandLove:20181021074359j:plain

自分を受け入れれば、他人も受け入れられる

めったに褒められなかった(ワタシもそうでした)、理不尽に責められて非難された、虐待さえされた人もいるかもしれません。

そうした体験から、自分には取り柄がない、愚か者、役立たず、無能と決めつけているかもしれません。

この決めつけが、自分を価値のない、つまらない人間だと考えさせているのです。

自分が考えていることを思い切って言えないのは、受け入れてもらえないのが怖いから、あるいはすべて完璧でなければならないと思い込んでいるからです。

 

自信のない人は、他の人に肯定してもらおうとしたり、持ち物で自分の価値を確認しようとしたりします。

自尊心を高めると、人の欠点も受け入れやすくなり、共同作業がしやすくなります。

自分がもっと好きになり、自分に満足するので、自己批判をそれほどしなくなります。

自尊心が高いと勇気も得られます。

人付き合いの場でもうちょっと踏み込んでみる、自分の考えを言ってみる、決心する、新しい人と知り合う、といったことを思い切ってできるようになります。

 

「感謝日記」をつける

自尊心を高めるためには、自分の行動だけでなく、ありのままの自分をたびたびほめてあげる必要があります。

経験のないこと、怖くてできなかったことを思い切ってやってみると、自尊心が育ちます。

まずは、自分自身にも周囲の人にも、これまでとは別のやり方で対応することから始めましょう。

人からどう思われているかよりも、自分で自分をどう思うかがはるかに重要です。

人生におけるポジティブな面に集中していると、もっと楽観的になって、ポジティブなエネルギーを周りに広げられるようになります。

すると今度は自分も、さらにポジティブなエネルギーを得られるようになるのです。

練習が必要ですが、もっとポジティブになることも、考え方を変えることも可能です。

 

元気づけてくれる人、支えてくれる人、幸運を祈ってくれる人と親しくするようにしましょう。

ポジティブなメッセージやアファーメーション(肯定的自己暗示)に囲まれるようにしましょう。

自分へのメッセージを書いて、冷蔵庫の扉、鏡、ノートパソコンなど、毎日目にするところへ貼っていきます。

習慣化に役立つのが、「感謝日記」を毎晩つけることです。

ベッドのそばにノートを置いておき、毎晩寝る前に、感謝していることを3つ書き留めます。

その日あったことでも、これまでにあったことでも構いません。

感謝している自分の一面や、ほかの誰かのことでもいいのです。

 

「べき」と思わない

うしろめたさを感じている人は過去のことをあれこれ考え、時間とエネルギーを無駄にしています。

日々の暮らしに関して、次のようなうしろめたさを感じることもあります。

・子ども、パートナー、友人、親ともっといっしょにいるべきなのに

・もっとバランスのとれた食事をし、もっと体を動かすべきなのに

 

誰にでも親切にし、役に立ったり、支えたりしたくても、実際そうすれば、自分の時間がほとんどなくなってしまいます。

他のみんなを大事にして、自分のことを後回しにするとします。

自己軽視や自己蔑視につながりかねません。

断ったり一線を引いたりできない自分に失望するからです。

子どもの頃のトラウマや家庭崩壊などの出来事に、うしろめたさを感じている場合もあります。

親の別居や虐待、トラウマになったことなどもそうです。

子どもだったあなたの身に起きたことは、それが何であれ、あなたの責任ではまずありません。

仮にそうだとしても、ずっと苦しんで、後ろめたい気持ちを長年抱えている必要はないのです。

f:id:understandLove:20181021075800p:plain

最近枕もとでPDCA日記をつけているので、今日から「感謝」の欄をつけようと思います!

感謝は力をくれますもんね。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

f:id:understandLove:20181021073825j:plain