本著のテーマは「自分を変える」です。
では、どうすれば人は変わることができるのでしょう?
アドラー先生は次のような言葉を述べています。
「治療におけるどの段階においても、勇気づけの芳香が保たれなければならない」
「希望に満ち、喜びを持っている子どもたちと一緒の時こそ、教育は初めて可能になる」
「どれくらい影響を受けるかは、影響を与える人が影響を受ける人の権利をどこまで補償していると見えるかに依存している」
一度きりでなく、何度も何度も、常に相手と自分を勇気づけ続ける
親や教育者、企業の上司などは、どの段階、どの場面でも、常に相手を勇気づけ続けなければなりません。
そして、あなたがあなたを変えたいのであれば、常に自分で自分を勇気づけし続けなければならないのです。
著者も仕事などで新たなチャレンジを続けています。
チャレンジはリスクを伴います。
失敗すれば信用や金銭、時間、エネルギーを奪われます。
時には恐ろしさにしり込みすることがあります。
そんなときにすることは計画の練り直し以上に、自己への勇気づけをすることです。
「きっとできる」
「不完全でいい」
「失敗していい」。
そう自分へ言い聞かせるのです。
勇気があれば何でもできる。
そう信じているからです。
あらゆる段階、場面で常に勇気づけをあなたとあなたの大事な誰かにしていきましょう。
あなたの失敗を指摘しても意味はない。幼少期に決めた生き方の誤りを見つける
人は問題をそのまま自分に対して(時に厳しく)指摘してしまうことがあります。
しかし、それは勇気づけにならず、勇気くじきになるだけ。
有害以外の何物でもないのです。
あなたがあなたの指導者になり、カウンセラーになり、あなたの性格形成の誤りを、あたかも授業のように分析してみませんか?
そして、明快に物語として語るのです。
「幼少期のどこで判断を誤ったのか?」
「共同体感覚に背く価値観をどこで築き上げたのか?」
「どこで決定的に自信を失ったのか?」
それを見つけるのです。
推理ゲームのように自分自身と協力しながら、「誤りの道筋」を探してみるのもいいかもしれません。
知的な理解でしか人は変わることができません。
あなた自身の問題点を指摘することをやめ、客観的にどこで誤ったのかを考えてみませんか?
今日も1日、お疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。