猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

人を惹きつける話し方をする人の習慣とは?~『人は話し方が9割』永松茂久

 

以前職場の先輩にいわゆる「人たらし」な先輩がいました。

その人はいつも楽しげな笑顔で、チャレンジ精神旺盛。

「こんなこと、やってみたいんだよね」という周りをハッピーにさせる夢や企画の話をしていました。

周りの人、次々とその人のことが大好きになりました。

すると、みんな進んでその人のプロジェクトに巻き込まれていきます。

そうやって周りの力もうまく使いながら、面白い企画をレジェンドとしてたくさん生み出していました。

その先輩と部署を離れて10数年、ワタシもその先輩が人と話すときの姿勢を思い出して真似しようとしてきました。

しかし記憶の中の曖昧な部分もあって、うまくその技を取り出すことができませんでした。

 

思い返すに、その「人たらし」の先輩は、基本的に周りの人のことを大好きな人でした。

その人は子どものころから愛情をいっぱい受けて育ってきたそうで、そのご両親もそうした人当たりの良い性格だったそうです。

あなたの周りの人たらしな人物も、そんな感じではありませんか?

 

真似をしたいと思っても、私たちはそんな人たちになかなかなれません。

私たちの過去は変えられないし、親も選べませんし、生まれ持って心優し性格になるDNAも持ち合わせてはいません。

しかし、思いをもって人に接するとき、どうしても素晴らしい企画を通したいときに、伝え方に気を付けていけば、変えられるものがあるかもしれませんよね。

 

「話し方」のテクニックの本も数冊読んできました。

あなたもお店のの販促などの話に乗って、「気づいたら買っちゃっていた」ことがありませんか?

ワタシはありますね~。

 

実はワタシも家族に本で読んだテクニックを使って行動変容をしてもらおうとしたことがあります。

しかし明らかに嫌な顔をされました。小手先だけの技だったのがいけなかった。失敗でした。

言葉には、裏にあるマインドが大事なのです。

本著は、そこをきちんと書いている貴重な本です。

見透かされしまわない、話し方のテクニック。

 

だから昨年大ヒットしたんですね。

本のタイトルを見た時に、「話し方」の本はいくつか読んできたので、本屋さんで上位にランキングされても

「またか~い。上手な話のテクニックでしょう?この手の本はお腹いっぱいだもんね」

と思いスルーしてしまいました。

もっと早く読むべきだった!!!と反省した1冊です。

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話し方は「聞き方が9割」

実は、話は「いかに話すか」より「いかに聞くか」が何より大事です。

なぜなら人の心理として、次のことがあるからです。

「人は誰もが自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物である」。

 

つまり、相手自信を主役とすれば、自然に相手の感情は高まっていきます。

「自分を主役にしてくれるあなた自身のことを好きになる」ということが働いてきます。

 

そこを踏まえた著者が提唱する3大原則があります。

①人は自分への関心が一番強い

②人は自分のことをわかってほしい生き物

③人は自分のことをわかってくれる人に好意を持つ

そうした人間の自己重要感を高めるのに最も有効なのが、「聞き方」をマスターすることです。

 

あるとき著者は、講演会後の懇親会で、保険の営業マンをしている男性に話しかけられました。

著者をつかまえて数十分、著者のファンであることや自分の仕事への情熱や内容についてをマシンガントークを始めました。

著者はにこやかに話を聞いた後、

自分の話したいことを2割に抑えて、とにかくお客さんがあなたに何を求めているのかをしっかりとヒヤリングするスタイルにしたら、売り上げが倍になりますよ」

とアドバイスしました。

 

半年後、その会場の隣りの市で講演が合ったときにまたその営業マンに再会しました。

そこには以前の押しの強そうな威圧的な雰囲気から、口角が上がって目じりの下がったなんとも親しみやすい顔つきに変わった営業マンの彼がいました。

半年間で、なんと、営業成績が5倍に伸びたそうです。

彼はしみじみこう言いました。

「私はアドバイスの翌日から、スタイルをすべて変えました。とにかくお客さんが困っていることは何だろう、どんな風にお役に立てるんだろう、そこだけに集中してお客さんのヒヤリングを始めたんです」

「すごいですね、即実践の方なんですね」

「はい、実は前回お会いしたとき、売り上げがあまりにも上がらなくて、転職を考えていました。しかし永松さんのアドバイス通りにやると、どんどん成績が伸びました。自分がいかに見当違いな営業をやっていたかを痛いほど思い知らされました。本当にありがとうございました。」

と言って彼は、スッと席を立ちあがりました。

その懇親会の間中、著者は彼をウオッチしていましたが、ずっと笑顔で人の話をうなずきながら聞いていたそうです。

著者自身も同じ失敗をしてきた 

著者自身も、昔は自分ばかりが一方的に話すスタイルだったそうです。

当時会社を経営していましたが、営業成績が落ちて、風通しが悪いのが悩みでした。

著者は何とかしようと強く指示を出しては、自分のいうことをどうして周りが聞いてくれないのか、と話を聞いてくれる人を見つけては愚痴をこぼしていたそうです。

今振り返ると、そんな人との付き合いはまっぴらだと著者も笑っています。

 

何かを変えなければならない。しかもお金もゆとりもなかったので、

「まず、聞こう」

と自分自身のスタイルを変えました。

相手の反応や気持ちにも心を配りながら、

「言葉を選んで話そう」

そう決意しました。

もちろんすぐには根付かずトライ&エラーをしつつ、変えていきました。

相手の話を聞く。笑顔で共感する・・・・。

効果はてき面。

数か月もたたないうちに雰囲気が最悪だった会社の風通しが良くなり、業績がどんどん伸びました。

 

著者は先輩から

「相手を理解することからすべては始まる。まずは相手の話をよく聞くこと」

と何度も何度も教えてもらったそうです。

その中でたどり着いた結果でした。

 

そんなこと、今のご時世に教えてくれる先輩なんかいませんからね。

私たちは今自分でそのことを覚えていきましょうね。

ワタシも自分でまず実践して獲得出来たら、後輩に伝えたいと思います。

こんなまじめなブログを読んでくださるあなたですから、あなたもきっと後輩にいつか教えてあげる立場になるはず。

私たちでちょっとずつ広められたら最高です。

聞き上手の達人がやっている「3つの表情」

スティーブ・ジョブズ流 女性の口説き

 アップル創業者のスティーブ・ジョブズはこう言いました。

「美しい女性を口説こうと思ったとき、ライバルの男がバラの花を10本送ったら、君は15本贈るかり?そう思った時点で君の負けだ。ライバルが何をしようと関係ない。その女性が本当に何を望んでいるのかを見極めることが重要なんだ」

この言葉は、人間関係の真理を表しています。

「相手を観察し、相手が本当に求めているのは何かを真剣に探そう。

そうすれば必ずうまくいく」

ということなのです。

好かれる人がやっている「3つのリアクション」

 私たちは、相手の人にいかに自分が関心を寄せているかを伝えることが大事です。

では、どうしたらいいでしょう。

それは、

「顔の表情」「声の表情」「体全体の表情」

の3つを効果的に活用することです。

具体的には、「笑顔で聞き、自分の感情を言葉に乗せ、身振り手振りを使って相手にリアクションする」のです。

相手に9割しゃべらせる拡張話法

1番大切なことは、

「人は誰もが自分のことが1番大切であること。そして自分に1番興味がある」

ということ。

2つめが

「本来誰もが自分のことをみとめてほしいし、自分のことをわかってほしいと願っている」

ということ。

つまりあなたは相手の話を聞きながら、それを広げていくだけで、相手に好かれ、結果的に「またこの人と会いたいな」と好感を持たれるのです。

相手から話を引き出す拡張話法は

感嘆→反復→共感→称賛→質問

 です。

感嘆では、「へ~♪」「え~!?」「そうなんですか~♡」があります。

大事なのは、言葉の後ろの「♪、!、?、♡」だそうです。

2つめのポイントは語尾を延ばすことです。感情がこもるからです。

実際自分で口に出してみると、「そうなんですか」と「そうなんですかー」で、感情の相手への伝わりやすさが強烈な違いに気づくことでしょう。 

反復では、相手の話を繰り返します。

共感は、感情をこめて相手の話に理解を示すこと。

称賛は相手を「素敵ハート」「さすがだね♪」「すごい!」と感嘆詞に感情を乗せます。

質問は、相手の話を中心に展開させていくために、そのあとを追いかけて聞くことです。

 

これら拡張話法を使う最大の目的は、相手の話を「広げる」ことです。

メインで話しているのは相手で、あなたが聞く側だとしても、主導権はあなたであると意識してください。

気持ちよくたくさん話をしてもらえると、その「気分よく、たくさん話せたな」という印象が「また会いたい」につながるのです。

ほめ方のコツ

突然朝から「今日もいい笑顔だね」などのほめ言葉を使われると、警戒してしまうものです。

あくまで大切なのは、相手が何を大切にし、どこをほめられると嬉しいのか?ということです。

ここぞというときに使うと効果的な「やっぱり」

いつもともに時間を過ごしている人をほめるときに大切なのは「やっぱり」。

ひごろからそう思っている、というメッセージが伝わるからです。

 

著者が以前経営する飲食店でこんなことがありました。

年に何度か企画していた大きなイベント。

ある年、そのイベント後の懇親会で、参加者の財布からお金が抜き取られる事件がありました。

お財布は個人管理とはいえ、スタッフは警察に呼ばれ事情聴取されました。

たまたまついていた防犯カメラで、犯人は特定されましたが、著者たちが店に帰ったのは翌日の夜中でした。

みんなぐったりし、

「なんでこんなことが起きたんだろう。来年この企画をやるのは考え直そう」

みんなテーブルに突っ伏して、そんな暗い話題になったときです。

店で一番若い女性社員がそっとお茶を出しながら言いました。

「ここまでしなくてもいいのに。やっぱりうちのお兄ちゃんたちが1番かっこいいなぁ・・・」

独り言のようにつぶやいて厨房に戻りました。

がバッ。

全員がそのひと言で顔を上げ、目を合わせました。

いっときの沈黙。

その後誰ともなく

「あいつ・・・・・。嬉しいことを言ってくれるじゃない」

「だね。なんか元気出た」

「来年もがんばろうか」

「そうですね、来年はもっといいものにしましょう」

そうだね、防犯をしっかりすればいいし」

人は単純です。彼女の「やっぱり」のひと言に、そこにいた全員が息を吹き返したのです。

 

あなたの大切な人が

「やっぱり君が1番ちつくな」

「やっぱりすごいな」

と言ってくれるところを想像してみてください。

嬉しさがこみ上げますよね!?

 

私たちもタイミングが合うときに、こんなやり方で気持ちを伝えてみましょう。

なお、著者からの注意点として

「このテクニックは想像以上の威力がありますので、くれぐれも悪用禁止でお願いします(笑)」だそうです。

相手にメリットのある話をしよう

一見、決まりや正論で動いているような世の中のほとんどは、実は感情に基づいて動いています。

簡単に言うと、ビジネスも、友人関係も、コミュニティも、「好き嫌い」がすべてなのです。

私たちは「好き嫌いで人を判断してはいけません」と親や先生に教わりますが、その親や先生も好き嫌いで動いています。

そういう意味では、日常のささいな会話においても、「自分が話したいこと」ではなく、「相手が求めている話」をする。

「正しい話」ではなく、「好かれる話」をする。

それが、「また会いたい人」になる1番のポイントです。

売り込むのではなく、相手に役立つ情報を届ける

ビジネスも同じで、あなたが営業さんだった場合、同じ商品のセールスでも、「お役に立ちたい」という気持ちを盛って話すと、もれなくその要望に応える話、好かれる話ということになります。

例えば、すぐに自分の仕事に結びつかなくても、「前に、こういうことで困っているとおっしゃっていましたよね。実はこんな情報もありました・・・」と相手に耳寄りな話をする。

一見非効率に見えても、相手優先で「好かれる話」をする人こそが、ゆくゆくは大きなチャンスをつかむのです。

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自分の話ばかりをしてしまうと、本当に人は離れていくなぁと日々反省です!

年配者はつい自分語りをしちゃうんですよ。反省。

 

そういえば、人たらしの先輩は、ちっとも自分のプライベートのことを話していませんでした。

いつも、共通の話題である仕事のこと、その仕事の未来のこと、どんな夢があるのか、どんな風になったらよくなっていくのか。

ワタシも気持ちよくたくさん話をさせてもらった覚えがあります。

 

あなたにとって、話をしていて魅力を感じた人は誰でしょうか?
あなたは、その人との話の中でプラスになっていったことや、自分の思いを引き出してもらったことはありますか?

実は、ワタシが大好きだったその先輩はもうこの世にはいません。

びっくりするくらい、ある日突然にお別れの日がやってきて、信じられませんでした。

その方が亡くなって数年経ちますが、その遺志を(勝手に)継いでいきたいと思っています。

 

本当に驚くくらいに、お別れは急にやってきます。

このコロナ禍の中で、誰にでもあり得ることだと思います。

だからワタシもあなたも、相手の思いを大切にして、今のこのときを大事にしていけたらと思うんです。

あなたの大切な誰かとあなたが、気持ちの通じる話ができたら嬉しいです。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休みましょう~♪

では、また。

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