勝利を目指すことは、努力することで、自分だけでなく誰かが幸せになるということも世の中にはあります。
全てを否定することではありません。
ただ、仏教では”勝利を得る順序”を考えます。
ブッダは、人が道を成就する(目的を達成する)上で、”5つの妨げ”に気をつけることを語っています。
今回のキーワードはブッダの言葉で、「まずおのれの内側に、確かな勝利を得よ」。
こんばんは、ラブです。
あなたの人生の足を引っ張る要注意リスト
うまくいかないとき、失敗するとき、挫折するときは、たいていこれらの5つのいずれかが原因になっている、とブッダは言います。
①快楽に流される心
映像や音、匂い、味、触覚などの五感の快楽に流れる心です。
漫画、インターネット、グルメその他の娯楽も全てです。
これらが「適度」で「心が快を得る上で必要」というなら、問題ありません。
ですが、「大事な作業中につい手がのびる」「ハマると何時間も抜けられない」「自分をコントロールできない」ならば、妨げです。
②怒り
不快、不満、悲しみ、ストレス、他人への悪意などの感情です。
たまに「怒りがある方が、やる気が出るんです」という人がいますが、それは危険な勘違いです。
③やる気のでない心
眠たい、面倒くさい、ラクをしたい、手を抜きたい、疲れて元気が出ない、といった状態です。
やる気が出ない理由は、一概に言えません。
「休んでいるのにやる気が回復しない」ならば、「動機が無い」(または動機を間違えている)か、仕事の中身や人間関係に快が乏しいのかもしれません。
「快を大切にする」「改善する」などして、生活を工夫してみたいものです。
④そわそわと落ち着かない心
雑念や妄想だらけで、作業が手につかない状態です。
テレビやネット、ゲーム、音楽などの刺激や、お酒やたばこやスマホなど「テキトーな反応」に慣れすぎていることが理由かもしれません。
思い切って「刺激を減らす」ところから始めるしかありません。
手を出さないこと。外を歩くこと。瞑想ももちろん効きます。
⑤疑い
自分や他人、将来のことを悪く考えてしまう心です。
「また失敗するのではないか」「自分にはできない」という自己不信。
「将来どうなるのだろう」という不安もこれにあたります。
この「疑い」は三毒でいうなら「妄想」。
気づきを実践して、妄想を消していくことが解決策になります。
毎日を上向きにする”5つの妨げ”対処法
”5つの妨げ”は、かなり強力です。
分かっているけれど止められない、というものです。
しかし、妨げに負け続けていると、自己嫌悪がつのり、自信を失ってしまいます。
人生を上向きにするために、”5つの妨げ”に勝利しなければなりません。
例えば、「妨げ」に襲われたら、「なるべく反応しないで、”妨げが襲ってきている”と理解する」というのは、一つの方法です。
また「方向性」つまり、自分の目標をよく見て「こんなことで負けてはいけない」と、自分を奮い立たせることも、勝ち方の一つです。
他にも、①反応に逃げない、②快をみつける、という心がけもあります。
「反応に逃げない」というのは、ちょっとした隙に、テレビやネットを開くなどという反応を止めることです。
仏教では、こうした小さな反応のことを「漏れ」と呼びます。
大事な物事に心を向けられず、小さな穴から反応が外に漏れている状態です。
生活を楽しみたいならば、問題はありませんが、「大切な目標がある」「出したい結果がある」ならば、「反応に逃げない」というルールは重要です。
「手を伸ばしたいのをぐっと我慢する」のです。
そのかわり、「感覚を意識する」瞬間をつくることです。
何もせず体の呼吸を感じ取ります。
「快を見つける」とは、仕事や作業を「積極的に楽しむ」ということです。
あえて「快で反応」してみせること。
「楽しんでいるぞ」と努めて意識することです。
ありのままを見る
人生は、5つの妨げを引いてこそです。
しかし、現実にはどうしても快楽やラクに走り、小さいことに腹を立てて投げ出す「弱さ」が見つかります。
私たちは、その弱さを受けいれられず、「自分はもっとできるはず」という思いを捨てきれません。
仏教では、「心の弱さ」「妨げに負けてしまう自分」をありのままに見ます。
人間ですから、弱さはあります。妥協もします。
快楽や怠惰に流されることもあります。
それは事実なのです。
本当の自分とは、”頑張れる自分”から”弱い自分”(5つの妨げ)を引いた残りなのです。
その「等身大の自分」は、良いとも悪いとも本当は判断できません。
判断すべきではないのです。
というのは、それ以外の自分は存在しないからです。
本人の「妄想」の中にのみ、「もっとできるはずの自分」が存在するのです。
しかし、その妄想に執着しても、自分がみじめになって苦しいだけです。
その自分を、ありのままの、否定しようのない自分として受け入れることが正解なのです。
ここからが人生のスタートです。
もしまだ自分に納得できないなら、自分を高め、成長させていきましょう。
どこまで、最善、最高、等身大の自己ベストを増やせるか、ここからチャレンジしましょう。
そして、最後は、どんな自分でも、自分にとってベストの答えとして、無条件で受け入れることです。
どんなときも「わたしを肯定する」こと。
肯定に根拠はいりません。
アドラー心理学でも大切なキーワードである「自己受容」。
どうやら、普遍的な考え方として、それが人生のスタートとして、欠くべからざるものであるようです。
「理想的なカッコいい自分」が「自分の頭の中だけの妄想」と「理解」すること。
「心の弱さ」を認めたうえで、どう生きていきたいのか、現実的に具体的に考えることを本著では勉強できました。
せっかく減らした体重が増えてしまい、ぐずぐずと悩んでいましたが、そんな「反省」という名前の「妄想」は、余計なストレスを持ち込むばかり。
それよりも、「何となく食べちゃう環境」を変えたり、散歩をして体の感覚に焦点を当てたり、ダイエットを「楽しむ」気持ちを持っていくことの方が、「快」だし、合理的。
「不安からのダラダラ食い」に負けてしまう自分も「まぁ、しょーがないよね~」と認めつつ、ここからの一歩を楽しく始めてみようと思いました。
次回は、ここのところ読んでいてほっこりしまくっている「幸せの国ブータン」の考え方から。
梅雨の前の春の青空は最高に気持ちが良いですね。
でも、来るべき雨のシーズンには、お気に入りの傘と長靴の出番。
窓をたたく雨音もココロを落ち着かせてくれますよね。
プランターに野菜苗を植えて、梅雨入りを楽しみにしたいと思っています。
今日もおつかれさまでした。
明日は、もっとラッキーな1日になりますように。
では、また。