猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

自分を磨いて挑戦する。これにまさる人生の醍醐味はない~『君は、どう生きるのか』古森重隆

漫画になったアノ本ではありません。

富士フィルムホールディングズCEO古森重隆氏の重厚な著書です。

 

人生は旅である。

いろんな経験をし、それから学び、前へ上へ進んでいく。

そこから、人は充実感と、自己実現への道を実感する。

そのためには自己を鍛え上げていかなければならない。

いかに人生をとらえ、いかに生き、いかに働くべきか。

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人生は自分を磨き続けるたびであると著者は言います。

自分を高め、それを成果に結びつけて自己実現できた人こそ、人生の勝者であり、それは世俗的な地位の高さとは関係ありません。

 

もしつまらなくても、ひたむきに働いてみる

「何のために人は働くのか」と疑問を抱きながら働いている人もいます。

現実には、働くことが常に喜びになっている人は、そんなにはいないのです。

特に若いころは、著者であってもなかなか仕事に楽しみを見出すことはできませんでした。

しかし、やるからにはベストを尽くしていくことで、少しずつ実力が蓄えられ、役に立つようになり、誰かに感謝されたり喜ばれたりする回数が増えます。

踏ん張れ!諦めたら進歩はない

だから、若いうちは、とにかくがむしゃらに働いてみることが大事なのです。

人は働く中から、「なるほど、仕事はこういうものなのか」という手ごたえをつかむことができます。

 

半年でいいから、仕事にどっぷりとつかって、死ぬ気で働いてほしい、と著者は言います。

すると、

「手ごたえをつかむには、ここまでやればいいんだな。

これくらいやると、お客様が満足し、会社に貢献を果たすことができるな」

という目安がつきます。

 

若い時は、どうしても仕事にやりがいを見出しにくいもの

そういいながらも著者自身も、20代のころは

「サラリーマンと言う生き方を選んだのは、本当に自分にとって正解だったのか。

もっと個人の力で勝負できるような仕事についたほうがいいのではないか」

という気持ちから、腰が定まらずにいました。

 

入社してすぐに配属になったのは、市場調査の統計をもとに、各種フィルムの売り上げが今後、毎年何パーセント伸びるか、といった需要予測をする部署でした。

予想はけっこうあたったのですが、著者の肌にはどうしても合いません。

数字の仕事より、実際をお客様を相手に商品を売り込むような仕事がしたいと思ったのです。

当時の著者は、会社で四股を踏んだり、ロッカーに頭をぶつけることで、持て余したエネルギーを発散していました。

著者の頭突きのせいで、会社のロッカーはすっかりへこんでしまいました。

そこで著者は上司に直訴し、入社1年後に営業のバックアップ舞台に異動。

さらに1年後には当時まだ新しかった産業材料部の営業部門に異動しました。

 

しかし、成果を挙げながらも著者は、まだ覚悟を決めかねていました。

 

そんな著者の意識が変わったのは、30歳のころ。

折り合いが悪く、頻繁にぶつかっていた課長が移動し、新しい課長にリーダーとして抜擢され、片腕としてのサポートを頼まれます。

激しい気性の著者の性格を理解したうえで、ロール(役割、任務)を与えてくれた課長に対して、その信用に応えなければならないと思ったのです。

 

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CEOになるような人でも、仕事をスタートした時点では、「自分はここでいいのか?」と悩むものなんですね。

とりあえず踏ん張ってみる、というのが、一番早く光が見えてくる方法なのかもしれませんね~。

 

今日も1日お疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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すべては、自分をありのまま見ることから始まる~『成功脳と失敗脳』茂木健一郎

世の中には、どうしても同じ過ちを繰り返してしまう人がいます。

これはどういうことかというと、場合によっては「失敗している自分を愛している」ということです。

つまり、「負け癖」がついてしまっているから。

こうした人が持っている思考、それこそが失敗脳です。

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負け癖がつくというのは、負けている自分の存在に安住して、それを肯定すらしているということです。

 

そうなってしまうときの典型的な特徴のひとつに、クリティック(批判的な目)で自分のことを冷静に見ることができず、どうしてもひいき目になってしまうということがあります。

つまり、「能力が低い人ほど、自分の能力を高めに見積もるという性質を持っている」ということです。

たとえば、英語力のある人ほど、自分の英語に足りないところがあることに気づいていたりします。

ところが、英語力が低い人ほど、「自分hあ英語が喋れる」と思ってしまっています。

勉強やビジネスに限らず、人生をうまく生きている人ほど、実は成功の基準が厳しく、「自分はまだまだだ」と思っているのです。

 

ですが、同じ失敗を繰り返す人ほど「俺って案外いけてるじゃん」といった勘違いをしていることが多いようです。

負け癖を認める 慣性の法則

1度負け癖がついてしまうと、なかなか抜け出せなくなってしまいう人は、自分自身の認識をつかさどる脳の回路において、「どんな自分でも自分らしい」と勘違いしてしまっています。

つまり、太っている人は「太っている自分が自分らしい」と勘違いしてしまう。

同じように、「負けている自分が自分らしい」と勘違いしているのです。

その要因は脳の慣性の法則があります。

これは、「昨日と同じ今日の自分だと安心する」といったもので、逆を言えば、昨日の自分と今日の自分い違いがあることで不安になるといった性質を、脳が持っているということです。

 

そこで大事なのは、慣性の法則があることを理解したうえで、あなた自身の変化を恐れない勇気を持つことです。

負け癖の習慣がつき始めているかも?と気づいたら、脳の慣性の法則を利用して、勝ち癖習慣に変えればよいのです。

 

「意識高い系」は失敗脳の典型例?

「意識高い系」はネットのスラングとして生まれ、自分の経歴や人脈を過剰に演出すし、一見すごい人のように思えるけれど、実際の経歴や活動はたいしたことがない人々のことを指しています。

 

たとえば、「やたらと学生団体を立ち上げようとする」「やたらとプロフィールを盛る」「ソーシャルメディアで意識の高い発言を連発する」「人脈をやたらと自慢する」などなど・・・。

そんな意識高い系の人は、勝つか負けるかと言う五分五分の勝負をしていないのかもしれません。

意識が高いのは、本来素晴らしいのですが、努力の方向が間違っていたり、地に足がついていないということは、すなわち「負け癖」がついている、失敗脳の典型例です。

 

本当に意識が高く、常に真剣勝負をしている人と言うのは、目の前の課題に集中して取り組んでいるので、あまりそういった浮ついたことはいわなくなるものです。

常に真剣に勝つか負けるかの勝負をしている人が、最後に成功脳を手に入れます。

良質なトライアンドエラーを積み重ねること

まずは、謙虚な姿勢で「本当の意味で自分にダメ出し」をしてみること。

失敗というのは誰でもするものです。

イチロー選手でも三振することがあるのと同じです。

失敗の内容を自分自身でしっかり把握することが極めて重要です。

そして、同じパターンで失敗していても意味がありません。

違うパターンで良質なトライアンドエラーを繰り返すならば、それはあなたの最高の経験になります。

メタ認知

例えば、あなたの仕事のやり方にしても、勉強の仕方にしても、「自分はこういうやり方でやってきた」というのは、それはそれで1つの財産になります。

しかし、それが見方を変えると不良財産になったり、そのやり方自体があなたの限界を決めていたりする場合もあります。

それを正確に把握するには、自分を外側から客観的にみる視点が必要になってきます。

それを脳の世界ではメタ認知と呼んでいます。

 

メタ認知」の作り方

メタ認知を使って自分を客観的にみるというのは、人間が進化の過程で最後に手に入れた最も高度な働きです。

 

メタ認知をわかりやすく説明するならば、あなたが勉強や仕事をしているときに、部屋にとりつけられたカメラがあなた自身を映しているような感覚で、あなた自身を観察している、というようなものになります。

私たちは毎日鏡を見ています。

女性なら、メイクなどの関係で長く見ることがあると思います。

このような「見た目」の客観視は比較的簡単なのですが、自分の考え方や行動癖を客観視するのは意外と難しいものです。

 

このようなメタ認知をうまく利用しているのが、役者さんです。

役者さんの話を聞くと、演技に集中しているときと言うのは、このメタ認知をほぼ例外なく発揮しているといいます。

それは、どんな役を演じるにも、どんなシーンにしても、自分を客観的にみることができている自分がいなければ、優れた演技ができていないという理由からです。

また、画家などの芸術家も、自分の作品のクオリティを知るためには、メタ認知が必要不可欠な能力であるとされており、少なくとも「こんな作品ではだめだ」と客観的にわかることが、芸術家として成功するための秘訣だといわれています。

 

メタ認知を育てていくには、他人から見た自分をイメージする、という方法があります。

一流のモデルさんたちは、相手から見える自分を細かい角度までよく理解しています。

メタ認知は、自分自身をシュミレーションしていくということでもあります。

 

そこでは、他人を鏡にして自分を磨く、という方法があります。

落語家さんたちも一流の人たちは、お客さんの反応をリアルタイムで見ていて、ときには話の調整をしているそうです。

そこでは他人からのシグナルを見落とさないということに尽きるのです。

コミュニケーションにおける失敗は、誰にでもあることです。

実は、著者自身もコミュニケーションの失敗を経験してきました。

言いすぎてしまうこと、その場にそぐわない発言をしてしまうこと・・・。

しかし、そのようなときには必ず周りの人がなにかしらのシグナルを出しています。

失敗そのものを悔やんでも何にもなりませんが、そこから学ぶ謙虚さを持つことで、他人という鏡を使ったフィードバックを上手に学ぶことができます。

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今日も1日お疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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経営者は7~8時間睡眠が基本~『なぜあの人は「時間」を味方につけることができたのか』國貞文隆

社長は会社で弱みを見せられません。

それゆえ、体調管理は万全を尽くさなければなりません。

だからこそ、多くの社長は睡眠時間を十分にとっています。

少なくても6時間。

基本は7~8時間です。

毎日本来のパフォーマンスを発揮していくためには必要な時間です。

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夜は、考えない

ビジネスマンは日中の拘束があるため、どうしても夜に仲間と集まって飲みに出かけたり、仕事の疲れをいやす時間を取ります。

要するに、夜はあまり考える時間がないのです。

だからこそ、朝の時間を大切にしなければなりません。

朝は頭がさえ、ポジティブな考え方ができます。

夜はどうしても考えがネガティブに傾くので、泥沼にハマってしまう場合が多くありますよね。

そんなことを考えては、かえって目が覚めてしまい、時間ばかりどんどん過ぎて眠れなくなってしまうことさえあります。

 

夜はむしろ何も考えないようにして、気持ちよく眠るための準備をした方がいいのです。

夜に何も考えないようにすることは、意外に難しいことです。

しかし、リラックスできる音楽を聴いたり、ある程度のお酒などで楽しんでさっさと寝てしまう方が、翌日の効率が上がります。

ぐっすり眠れると、翌朝は気持ちがよく、悩みもいつの間にか遠ざかり、あなた自身に力がみなぎっているのが感じられます。

寝ている間に頭の中が整理されるので、明るくなれます。

 

その状態の時こそ、インプットすべきなのです。

ある上場企業の社長は、朝の3時に起きて、半身浴をしながら本を読みながらぼーっとします。

風呂からあがってコーヒーを飲んだり、新聞を読んだり、あるいはメールのチェックをしながら、今日1日何をすべきかの趣味レーションをするのです。

朝は、仕事の準備をするうえでも最も適した時間です。

ジョギング、水泳、朝ご飯

日本マクドナルド原田泳幸CEOは、朝4時に起きます。

まずはメールのチェックをして、それから自宅近隣の講演で10キロ走ります。

そのあと、帰宅してシャワーを浴び、身支度を整えて、食事を摂ります。

朝ご飯は主に和食。会社には8時につきます。

 

起きてすぐメールをチェックするのは、まずは対処すべき問題を認識するため。

それから体を動かすのは、その問題にどう対処するべきか考える時間のため。

京都にある「哲学の道」も、哲学者の西田幾太郎が考えながら歩き、施策を深めたところとして知られています。

イデアが浮かぶ瞬間というのは、だいたいが何か体を動かしているときです。

問題にどう対処すべきか考えるには、とにかく体を動かすのがよいのです。

 

そして、朝ご飯を食べることは、1つの儀式として考えてもいいのです。

リクシルCEOの藤森義明社長は朝は決まって米、味噌汁、納豆を食べます。

いつも決まったメニューを食べるのは、仕事モードに自分を切り替えるためです。

イチローも同じように、毎朝カレーを食べていました。

体調管理もありますが、やはり仕事モードに自分の意識を切り替えるための効果があります。

朝は身体を動かして、しっかり朝食を摂ることが大事なのです。

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朝の運動、いいですね。

やっと新しい部署にも慣れたので、始めてみようと思います。

 

 

今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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仕事ができる人の時間活用術~『なぜあの人は「時間」を味方につけることができたのか』國貞文隆

成功する人は「時間」と「場所」を選んでいる。

 

学歴や職歴以上に、「成功者」と言われる人の特徴の一つとして「時間」「場所」を選んでいるということは、さまざまなビジネス書でも書かれていますね。

器用にに短期間で成長できる仕事というのは、結局のところありません。

 

高い目標に至る道のひとつとして、「大勢とは同じではない時間に動く」というやり方があります。

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成功する時間の使い方

実は本著で紹介されている成功した人たちが使っている時間帯は、正直まちまちです。

ブログに書きにくくてしょうがないです。

ただ、ひとつ共通しているのは、「その人が成し遂げたいと思っていることが、クリアである」ということと、「その人が最も使いやすいように(周囲の事情よりも優先して)時間を使っている」ということ。

クリエイティブなことを生業にしている人は、ことさらその傾向があるようです。

 

ヒットメーカーの秋元康氏は、打ち合わせなどの仕事を終えて帰宅するのが午前2~3時。

それから一人の時間を使って作詞や原稿執筆。

眠るのは6~7時。

正午ごろに起きて、午後から仕事に出かけるという生活パターンを送っているといいます。

ちなみに執筆作業中はお酒を飲んで仕事をするわけにいかないから、それなりにストイックな生活を強いられているそうです。

世間で売れっ子と言われる作家や脚本家、クリエイターほどストイックな日常を過ごしているそうです。

 

起業家でも、事業を立ち上げる際は、昼も夜もないそうです。

ハードワークにつぐハードワークの日々。

楽天三木谷浩史氏は、創業して1年半の間、毎日2時間しか寝なかったそうです。

肉体的には疲労していましたが、精神的にアクティブでないと、道は開けません。

 

仕事のできるビジネスマンでも、土日もなく仕事をしている人も多くいます。

人より一歩先に出るには、みんなと同じ使い方をすべきではないと著者は言います。

社長はなぜ朝が好きなのか

社長になるタイプの人はせっかちな人が少なくありません。

やることがたくさんあるからです。

会社では、クレーム対応から、社員への叱咤激励、資金繰り対策など

考えて実行することは山のようにあります。

朝令暮改も多くあります。

話がコロコロ変わるのは、考えていることが多いからで、仕方のないことです。

社長たちは、時間は限られたものだと考えています。

時間を無駄にするのを一番嫌います。

朝自宅を出て、夕方の退社、夜の会合までほぼ毎日埋まっています。

一人で使える時間は早朝と深夜しかありませんから、時間の使い方にこだわります。

 

朝型の社長が多いのも、アポの入らない朝こそ、比較的自由に時間が使えるから。

極端な話、早朝3時に起きて、出勤する7時までの4時間をジョギングや読書などから度と頭のメンテナンスに使っている人もいます。

最も有効なのは朝風呂で、寝ぼけた頭を一気に活性化させますし、前日のお酒も抜けます。

プールよりも、朝時間を有効に使うには、より現実的。

現在のホテルオークラ大成建設の礎を作った大倉財閥創始者である大倉喜八郎も、朝風呂を習慣としていました。

 

不規則な生活であるならば、可能ならば自宅を職場の近くにしていくことも、仕事ができる人たちがしていることです。

ホリエモンこと堀江貴文氏が全盛のころも、六本木ヒルズに住んでいましたが、それは贅沢のためばかりでなく、緊急時にすぐ駆け付けなければならないことを考えるならば、合理的なことでした。

当時のライブドアは社員にも会社の近隣に住めるよう家賃補助を設定していました。

サイバーエージェントにも会社に近いところに住めば家賃の補助が出る「2駅ルール」などの制度が存在します。

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職場が少しでも近くなったり、通勤のストレスが減ったりすると、本当に仕事へのパワーが出ますよね。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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根拠のない自信を持とう~『成功脳と失敗脳』茂木健一郎

失敗は確かにつらい経験です。

しかし、「失敗は成功の準備」だと思えば、設定した目標に向けた努力を継続できるのではないでしょうか。

こうした考えを持つには、ちょっとした脳の切り替えが必要です。

 

実は、失敗を何度か繰り返した後に成功するという体験を、パターンとして脳に刻み付けている人は強いのです。

意外に知られていないのですが、最近の研究では「失敗をさせない学習環境は良くない」と言うことが分かっています。

失敗を想定しない中では、本当に大事なことを学ぶことができないのです。

 

「今は辛くても、ここを乗り切ったら、すごくうれしいじゃん」

と思える人は、強い。

そこに至るには、失敗したときに「前にもこういうパターンがあったな」と脳が成功への準備状態に入ることができるようになっているから。

失敗の後で成功した経験を積んでいるからです。

それがないと、ちょっとした失敗で「あ~。もう人生終わりだ」と思ってしまいます。

 

成功脳の魅力の一つに、「たとえ成功の確率が低い場合でも挑戦できる」と言うものがあります。

成功体験hあ脳の報酬系が働いて達成感を得られるのは間違いありませんが、脳の強化学習の機会を与えてくれるのは、むしろ失敗の方です。

なぜなら、失敗をすることでいろいろと工夫して、違うことを考えるからです。

成功確率が低いものに対して、果敢に挑戦できないのは、脳がセーブしているからと言うことがあります。

失敗と言うトンネルの向こう側に、成功と言う明るい光が見えることを体験していない人は、だんだん失敗することを回避し、挑戦しない人になります。

しかしご安心を!

脳には「可塑性」というものがあり、人のあらゆる活動や経験で変化できるという基本性質を持っています。

つまり、脳は一生を通じて、いつでも大きく改変できることが脳科学では証明されているのです。

 

根拠のない自信を持つことが大事!

そこで必要なのは、「根拠のない自信」です。

脳の「可塑性」というポテンシャルを、ぎりぎりの限界まで駆使して、自分を形成するそんな意志を持ち、実践できる人が成功を手にします。

そのエネルギーになるのは「根拠のない自信」です。

「根拠のない自信」は、あなたの心の安全基地です。

こうした「根拠のない自信」というのは、幼少期には誰しもが持っているものです。

しかし、子どものころから親に認めてもらえず、「お前はダメだ」「何もできない」と言われて育ってきた人には、「根拠のない自信」という安全地帯がありません。

この安全地帯がないと、失敗したときに、そうした自分を直視できなくなってしまいます。

すると、「できれば不確実性から逃れたい」「安全な場所に逃げたい」と考えてしまい、ついつい自分を甘やかし、他人からの批判に耳を傾ける余裕がなくなってしまったりするのです。

 

そこで大事なのは、今一度あなたはどんな安全地帯を持っているのか、見直すことです。

私たちの安全基地とは、親からの承認以外にも、たくさんあるのです。

ほかの人からの言葉や、人生の中で培ってきた「経験、価値観、人脈」といったものからもたらされる「あなた自身」から形成していくことができます。

 

やはり人間は自尊心を持たないと成長できません。

ここでいう自尊心の本質とは、「自分にダメ出しができる」というプライドを持つことです。

多くの著名人と会って話をしてきた著者に言わせると、この自尊心はイチロー選手でも宮崎駿監督でも、世界で成功している人はみんな持っているものだそうです。

成功脳を強化する「アクタークリティックモデル」

繰り返しますが、自尊心が持てると、自分に対して「客観的にジャッジ」することができるようになります。

自分を客観視できれば、最強です。

成功脳を強化するための「アクタークリティックモデル」と著者は呼んでいます。

あなたの中に「行為者」と「批判者(評価といったほうが正しいかもしれません)」の、2つの役割をもって行動できるからです。

 

厳密にいうと、いつもはアクター(行為者)で生きていくそうです。

そして、たまにクリティック(評価者)が降りてくる。

それくらいのスタンスが、このモデルの最強のスタイルだそうです。

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今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

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自分基準の成功をイメージして目標設定しよう~『成功脳と失敗脳』茂木健一郎

お笑い芸人の又吉直樹さんが、小説『火花』で芥川賞を受賞しましたね。

しかし、そうしたすばらしい賞に実体はありません。

人間が賞をつくり、それが取れるかが世間の成功であり、昨日読んだ「一般的な成功」としての評価となります。

 

成功脳を手に入れるには、あなたがあなたの中に、大きくも小さくも目標設定をすることが実は重要なのです。

そういった意思をもって、あなた自身の背中を押してあげるのです。

 

たとえば、作家としてたとえ芥川賞を受賞しなくても、小さな小説を書いてみる。

そして読者に読んでもらう。

それだって、あなたにとっては大きな成功です。

成功は1つの価値では決まらないのです。

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あなただけの目標を設定する

「頑張っていても報われない」

こんなセリフを耳にすることがあります。

そんなことを言ってしまう大きな理由は、世間的な成功基準と自分の成功基準がシンクロしていないということが挙げられます。

大抵の場合、世間的な成功基準がモノサシになってしまっているため、「報われない」と思ってしまうのです。

 

そこで、あなたのモノサシを世間的基準から自分自身の成功基準へと変えるために、できることがあります。

・1日に10個、あるいは20個の、あなたが設定した目標の小さな成功体験を積み重ねる

これらは、ごく小さな目標でも構いません。

そのようなことが、やがて成功脳をどんどん進化させていくのです。

 

アメリカの子どもの教育現場では、ほんのちょっとのことで子どもをほめる習慣が根付いています。

「今週は掃除がしっかりできた」

「今週は友達が仲良くできた」

こうした、日常の些細なことを、先生が子どもたちに対して成功の基準をすごく豊かに定めています。

だから、子どもが毎日の成功体験からのびのびと育っているのです。

この方法は著者も実際に目の当たりにして「さすがだな」と感心した点でした。

やはり日本のように、1学期に1度しかない通知表のスコアだけを見て成功や失敗を決めつけてしまうのは、あまりにも粗すぎるのです。

 

1日のうちに10や20の成功や失敗の分かれ道をつくってみるときに大事なのは、「失敗してもいい」という勇気を持つことです。

脳はそれだけでどんどん成長していくからです。

脳というのは非常に面白いもので、実は「失敗の貯金」があるほど、成功したときのドーパミンの放出量が多いといわれています。

これは、仕事や勉強で苦労した分だけ、喜びや達成感があるのと同じこと。

つまり、成功ばかりしていてもいけないということです。

成功確率が低いものに成功すると、脳は最も喜びを感じる

失敗を重ねた後での成功は、脳はドーパミンをより多く放出します。

脳は、成功確率が最も低いものに成功したときに、最も喜びを感じる性質があるのです。

そのようなとき、成功脳の回路は今日あされます。

逆に言えば、千に1つの成功を得た時が、脳が最も成長している瞬間でもあります。

 

ただし、ここで付け加えなくてはならないポイントがあります。

それは、同じ失敗を何度も繰り返してはいけないということです。

そこには必ず失敗の癌員があるはず。

成功のターゲットを定める「設定→努力→判定」のサイクルを1つの指針として活用してみてください。

それでも、失敗を繰り返すならば、次の手順であなた自身に確認してみましょう。

①目標の設定があいまいではないか?

②努力の仕方が間違っていないか?

③正しく自己判定できているか?

 

著者はフルマラソンを3度も失敗した経験がありました。

それなりにトレーニングを積んでも、初めての「つくばマラソン」では、30キロを過ぎたあたりで足が動かなくなってしまい、リタイア。

「必ずリベンジするぞ」と意気込んだ2回目も3回目も残念ながら、全く同じ結果でした。

棄権して救護バスに乗り込む悔しさは、今でも忘れられないそうです。

 

それから10年近くマラソンは無理だと思ってあきらめていた時、1冊の本に出合いました。

ラソンコーチの小出義男さんの本でした。

それを読んで、前半を抑え気味に行かないと、30キロから先は走れないという理論を学びました。

その教えをしっかり肝に銘じて、「設定→努力→判定」を変えて挑んだのが、東京マラソンでした。

とにかく30キロまでは自分でもイライラするくらいゆっくり走っていく。

すると毎回足が止まっていた30キロ以降も余力があり、最後はトップスピードでゴールできたそうです。

確かに足は痛かったのですが、意外と余裕で42.195キロを走りきることができたのでした。

 

 

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今日も1日、お疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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タイムプレッシャー法であなたの脳を成功脳へ~『「成功脳」と「失敗脳」』茂木健一郎

「成功、失敗だけが人生じゃない!」と言います。

しかし人間の脳は、成功と失敗をはっきり区別しているといいます。

ワクワクさせてくれるドーパミンが放出される中脳から前頭葉に向かっている回路は、成功したときには強化され、失敗したときは戦略を立て直しています。

こうして、成功か失敗かで、はっきりとした反応の差が出るのです。

確かに、「成功、失敗だけが人生じゃない」というのは、事実です。

しかし、脳が区別しているのは事実であり、脳科学の知見から言えば、それらを区別するのは、実はとてもクリエイティブなことです。

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脳は、失敗と成功をはっきり区別している!

一般的な成功と言えば、

・仕事で結果を出して出世する

・お金がもうかって裕福になる

・恋人や家族ができる

とも言えますし、これらは人生の成功と言えるかもしれません。

 

しかし、脳は、自らの成功の設定を想像に行い、そこに向かって前向きに努力するということこそが、成功と捉えているのです。

例えば接待ゴルフというゲームで、いいスコアを出して取引相手を負かせるのは、「一般的には成功」であるといえます。

しかし、取引相手を負かせるよりも、ビジネス上の交渉のために気づかれないように上手に負けることも、成功として脳はとらえられます。

そもそも、「数多くの取引先の中で、自分を選んでゴルフをしてくれる」こと自体が成功と脳が判断することです。

失敗か成功かは、脳がクリエイティブに決定しているのです。

いかに自分自身で成功のターゲットをつくりだすか

成功と失敗の基準を脳が決定しているわけですから、失敗脳と成功脳は分離しているのではないのです。

何を成功と思うか、何を失敗と思うか、というあなたの価値観と非常に強く結びついているのです。

ですから著者自身も、失敗も成功も1つの幻想であるとさえ思っていて、この基準をいかに明確に持つかが、成功脳の持ち主になるための重要ポイントだと思っています。

 

例えばゲームでボスキャラを倒せば、ものすごい達成感があります。

しかし冷静に考えてみると、単にコンピューター上のやりとりでしかないのです。

しかし、脳はそれを成功だと判断します。

ほかにも、入試に合格する、あるいは不合格になってしまうのも同じ。

それだけで、「人生大成功」あるいは「人生大失敗」と言い切れるでしょうか?

 

しかし、成功脳の本質は、そうした世間一般的な評価とは関係ない、というのが著者の意見です。

自ら成功のターゲットをつくり出すことにより、成功脳はどんどん活性化します。

どんな小さなターゲットでも、それに向かって努力することを繰り返すことで、独自の成功体験をつくりだすクリエイティブさが発揮され、いつの間にかあなたの中から(本当は望んでいない)世間一般的な成功をてにしようという気持ちが消えていきます。

タイムプレッシャー法

著者が勉強を得意としていたのは、成功のターゲットを自分で作り出していたからだといいます。

例えば、「タイムプレッシャー法」。

これは、制限時間30分と書いてあるドリルを、「じゃあ、〇〇分でやってみよう」と自らの脳に負荷をかけるものです。

 

これは仕事にも応用できます。

とにかく短い時間で仕事をやる癖付けをするのです。

自分自身に適度なプレッシャーをかけ続けていれば、人間の脳と言うのは自然にアクティビティを上げるようにできているのです。

タイムプレッシャー法をあなた自身のなかにうまく取り入れられるようになると、集中力が増し、脳の成長に欠かせない成功体験や報酬を調整できるようになります。

なぜなら、このタイムプレッシャー法を通して脳内報酬物質であるドーパミンが放出され、行動の回路が強化されていくからです。

また、自分が向き合っている仕事の効率化や、難易度をより良い形に調節することができます。

もちろん、制限時間に終わらなければ延長します。

 

ここでの大事なポイントは、クオリティを下げないこと。

タイムプレッシャー法を手に入れると、成功脳に一気に近づきます。

自ら設定した目標でないと、成功脳をつくりだすことができない

仕事や勉強で伸び悩んでいる人をじっくり観察すると、あることに気づきます。

それは、自分で成功のターゲットをつくって、それに向かって努力するという基本的なサイクルが回せていない、ということです。

ビジネスの基本ツールであるPDCAサイクルがありますが、それ以前に、成功のターゲットを主体的に、あなたなりに決定することはないがしろにしてはいけないことです。

自分なりの成功、失敗の判定が存在します。

もし成功すればドーパミンが出ます。

失敗したら、新たな戦略を立てて、もう一度やり直せばいいのです。

成功のターゲットに対して、「設定→努力→判定」というサイクルでまわしていくということになります。

ときには成功して、ときには失敗するという形で動ける人は、もうすでに成功ののサイクルに入っています。

多くの人は、親や教師や上司と言った、”世間”から与えられた成功と失敗の基準で生きています。

でも、ここで重要なのは、誰かに命令されたり押し付けられた目標設定では、成功脳をつくり出すことができない、ということです。

なぜなら、あなた自身が成功のターゲットをつくり、やり遂げた時にこそドーパミンは多く分泌し、成功脳を活性化するからです。

結果が同じでも、他人が設定した目標では、脳の喜び方が全く違ってくるのです。

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今日もお疲れさまでした。

ゆっくり休んで素敵な夢を。

では、また。

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