「本とサウナと喫茶店だけあれば幸せ」
そう語る著者。
嫌なことが合った日でも、喫茶店でコーヒーを飲みながら読書をし、帰りにサウナに行けば「今日はいい日だったな」と思えるそうです。
好きなことを3つもできた日が嫌な日のはずがない。
複雑にものを考えず、好きなことを享受する。
それは、メンタルを大切にするには、とても大事なポイントですね。
しかし著者自身、ずっとメンタルを整えた人生を送ってきたわけではありません。
無職でお金が無かった20代はどんよりとした暗い雰囲気が漂う青年だったそうです。
しかし、人は変わることができます。
著者が教える大学でも、人見知りだった学生が社会人になったら相応の社会性を伴うようになる姿が見られるそうです。
引っ込み思案だった学生が戸惑うことなく自分の意見を発言できるようになっていたりする姿にびっくりすることもよくあるのだとか。
その教え子たちも、社会人になったからあいさつと連絡をしっかりしよう、という程度の変化からだったそうです。
しかしそうした小さな習慣を取り入れることで、結果として性格が変わり、立派な社会人としてやっていける強いメンタルを手に入れています。
習慣はあなたの行動や暮らしを変えるもの。
さらにあなたの心まで作用します。
今年の夏は暑すぎて、イラっとするものです。
しかし、だからといってイライラを人に見せるのはかなりみっともない。
かっこよくない。子供っぽいですよね。
コロナで忙しさ倍増な上に気温や気候が追い打ちをかける、今年の夏。
こんな時にご機嫌でいられたら、かなり自己肯定感を上げられるし、ポイント高いと思うんです。
暑いこれからの季節だからこそ、整える訓練をしたいなぁと思い、手に取りました。
しかし、メンタル面ではまだまだ未熟なワタシ。
反省しつつ読んでいきました。
メンタルには早めの対処
「メンタルがよくないな」と感じたら、すぐに対処することを著者は勧めています。
風邪をこじらせて肺炎になったり、皮膚のかゆいところをかき続けて傷が悪化したりするように、メンタルもはやめに対処することが、実は重要。
放置しておくと、人生で大きな損失になることも多くあります。
本書では、「シンプルでいつでも取り入れられる他人の言動で左右されないメンタルをつくる習慣」が100個紹介されています。
今回は、私の気に入って今週トライした習慣を紹介させていただきます。
もし、気に入ったら、ぜひ本書を本屋さんなどでお手に取ってご覧ください。
メンタル習慣が1つでもあれば、あなたのメンタルを守ってくれる兵隊が1人いるようなものです。
1個でも、あなたの気に入るものがあったら、嬉しいです。
コントロール外の問題は考えないクセをつける
何かしらネガティブな感情が生まれるような問題に直面したときに陥りがちなのが、「感情を混同する」という落とし穴。
種類が異なる感情をあれもこれも混ぜて一緒くたにすることで、本質的な問題に対する感情の整理や対処法を見失ってしまうことが少なくないのです。
特に混同しやすいのが、自分がコントロールできる問題に対する感情と、自分ではコントロールできない問題への感情です。
強靭なメンタルを必要とされるオリンピック選手。
でも、問題が起こったときは「自分でコントロールできるか否か」で、感情を分けて対処していると言います。
今回の東京オリンピックも、コロナにより延期になることで、競技のピークのもっていきようが変わり、とても苦労した方がたくさんいましたね。
しかし、インタビューでは力のある選手ほど、「どうにもならない事態については諦め、切り替えて努力する」という発言ばかりがみられましたね。
コントロールできないトラブルに対する最善の策は、「あれこれ悩んでも仕方がない」と開き直ること。
自分の責任外の事態なのだとわかっているのだから、そのことでネガティブになるのはもったいない、と考えて気持ちを切り替える。
そして、自分がコントロールできることに意識をむけていけばいいのです。
ネガティブな感情は「人間らしさの証」と考える
必要以上に感情を否定しない
しかし、そうはいっても、心にさざ波が立つことはあります。
そんなときにネガティブな感情を頭から否定して、
「こんなことではダメ、自分は心が弱い」
と思ってしまうことが人間だれしもあります。
ワタシは、とてもよくありました。
しかし、著者に言わせれば、ネガティブな感情を抱くのは人間であることの証でもあるのです。
企画が通らなかった。
好きな人に振られた。
ネガティブな気持ちに大小はあるけれど、AIではないのですから、理性的な判断だけで生きることはできません。
忘れようとしても忘れられない、それも人間らしいと思うこともネガティブな感情と付き合うひとつのコツです。
忘れられない感情が文化になる
「考えても仕方ないことは、考えないようにしよう」というのは、安定したメンタルを保つための基本的な考え方です。
とはいえ、考えてしまう。
あるいは、忘れられない。
そうした過去の断ち切れない想いが文化になっているともいえます。
歌謡曲など、世界中の歌の多くは失われた恋を描いています。
どうにも消せない否定的な感情が生まれた時、その感情が”情緒の雨”として自分の心や人生の肥やしになる、と捉えること。
あなたの心を豊かにしてくれるものだと、と捉えなおすこと。
強いネガティブ感情にもメンタルを左右されないようになる、ちょっとした習慣です。
不機嫌になりそうになったら、時間的・空間的距離をとる
あなたを不機嫌に慣れさせない
自分の感情を見て見ぬふりをする、それはとても簡単なこと。
こんなブログを一緒に読んでくださるあなたのことです。
自分の感情を後回しにしてとりあえず周りを優先したり、もうひと頑張りしているのではないでしょうか?
しかし、これに慣れてしまうと、怖い。
自分にとってポジティブな心身がどんな状態かわからなくなります。
「不機嫌でいろ」と自分自身にマインドコントロールをかけているのと同様の状況になってしまうのです。
不機嫌を常態化させてはいけません。
感情を客観視して不機嫌を回避
「何だかイライラするな」
「気持ちが焦ってきたな」
そんな不機嫌の予兆をあなたも感じることがあると思います。
そんなときは、時間的・空間的距離をとりましょう。
とりあえずその場から離れる。
不機嫌な気持ちの原因をもたらした人と離れる。
自分が不機嫌になったと感じた瞬間、トイレに行くだけでも人は落ち着きます。
手を洗うだけでも構いません。
土日にちょっと遠出をするのも良いのではないかとワタシは思います。
著者は、こまめに自分の気持ちをケアして、不機嫌になるパターンや傾向がつかめるようになることを勧めています。
好きなものをシェルターにする
好きなもので自分を上機嫌にする
自分の機嫌をコントロールするために、好きなものを書き込んだ「偏愛マップ」を作ることを著者は勧めています。
好きなものを考えているとき、メンタルは安定します。
ワタシの「偏愛マップ」には、このブログを書くことも入っています。
落ち込んだときに聞きたい曲、好きな食べ物など、たくさん見つけましょう。
さらに細かいシチュエーションに合わせて上機嫌になれる方法を見つけていくのも有効です。
ワタシは家の中で気分の悪いことが起きた時に、逃げ場がないので辛くなっていました。
最近はYouTube動画を観ることで、視界と音を遮断できるので、ラクになりました。
ちなみに偏愛は偏れば偏るほどいいそうです。
アンガールズの田中さんは、苔が趣味です。
テレビ番組の中で専門かと話していることがあったそうですが、これくらいの偏愛こそ素晴らしいそうです。
人の言動にイラっとしたら、6秒数えて怒りを抑制
職場や家庭でイライラして、周囲の人やモノの八つ当たりをしてしまい、自己嫌悪・・・ということ、誰にでもあると思います。
その後の後悔がイヤなんですよね・・・。
怒りの感情は人間関係や仕事に大きな影響を与え、怒りの感情によって生まれた不信感は取り戻すのが、本当にむずかしいですよね~。
お局の立場のワタシは、若いころからお姉さま方が職場で感情をむき出しにしたとき、「ああいうベテランにはなっちゃいかん!」と心に決めたものでした。
しかし、しかしですよ・・・。
年齢を重ね、積み重なった経験が同世代の同僚の手抜きを目ざとく見つけてしまうのです。
若者が知らなくて間違えるのは、許せます。
しかしベテランが手を抜いて、「これは、違うだろう?」という仕事には、どうにもネガティブな思いを持ってしまうことがある。
そして、ベテラン同士でゴングの鐘が「カーン♪」と鳴ってしまう。
(結構、若手は面白がって眺めていてくれますけどね)
また、疲れて帰ってきた自宅で、トドのように寝ているくせに「帰りが遅い」と指摘してくる旦那の態度。
同僚の優しそうな旦那様たちの様子と見比べてしまう。
「貴様、何様!」となってしまうことがあるわけですね。
だから、アンガーマネジメントは絶対必要。
もちろん、繰り返し舐めた態度をしてくる相手には、それ相応の態度で臨むことはありますよ。それは必要な指導ですからね。
アドレナリンの放出時間は6秒間
著者が実践しているアンガーマネジメントは、「イライラしたら6秒数える」というもの。
アドレナリンが放出されるのは、イラっとしてから6秒間。
アドレナリンは6秒たてば半減するので、少しは冷静な判断ができるのです。
有効なのは、数を数える行動だけではありません。
怒りを感じてから6秒間その感情を放置します。
「だるまさんが転んだ」を繰り返しつぶやいたり。
『平家物語』の一節を諳んじてみたり。
気持ちが前向きになる歌のサビを脳内再生したり。
自己嫌悪はイヤですからね。
それをやらかしてしまった自分を正当化しようと、あれこれ言い訳したり理由付けしたりするのも、結局楽しくないです。
今週もお疲れさまでした。
よく休んでくださいね。
では、また。