1分で話せない人、がんばっているのに伝わっていない人は、結論を先に出していません。
「Aさんもいいと言っていました」
「お得意さんも喜んでいました」
「実際に数字も上がっています、以上」
で、終わる。
もったいないことです。
逆に言えば、
「これが結論です」
「理由はAでBでCだからです」
「わかった、了解」
これだけでいいのです。
伝える骨組み、つまり結論と根拠のセットを構築すると、もっと話は伝わります。
逆に言うなら、根拠となるデータを延々と語っても、相手には伝わりません。
事実やデータは結論ではないからです。
そのデータを加工して結論を構築する必要があるのです。
そして、もうひとつ。
考えるつもりで悩んでいることがあります。
人間の頭は実はそう賢くないですから、頭を何となく動かしていると、いつまでたっても結論が出ません。
これは、「悩んでいる状態」です。
ぐるぐる回って、結果無限ループにはまっている状態です。
それを避けるために、機械的に「考える」=結論を出す習慣を作るのです。
そのために、自分に問う。
黄金の質問は、「だから何?」「本当か?」「ファイナルアンサー?」です。
企画を出す場合において、「こういう企画です」と「これは売れます」ということと、どっちが結論なんだ?ということがあります。
正解は「これは売れます。だから、やりましょう」が結論です。
結論とは、相手に動いてほしい方向です。
根拠は3つ
結論を言うからには、根拠があります。
話が長い人は、根拠をたくさん話します。
でも、根拠が1つしかないと心もとなくなります。
なぜなら、論破されたり、反対されたら終わってしまうからです。
たとえばみんなでランチに行くとき。
「あの店に行こう。美味しいから!」
だけよりも、
「美味しくて、安くて、雰囲気もいいから、あの店に行こうよ」
と言えば、言ってみようと思う可能性が高まるわけです。
多くのコンサルタント的な方は「理由は3つあります」と言って話を始めることが多くあります。
3次元に生きる私たちは「縦・横・高さ」の3軸がイメージしやすく、「ホップ・ステップ・ジャンプ」など、覚えやすくリズミカルに受け止めてもらいやすいのです。
結論を先出しして、3つの根拠で話をすると、相手も「聞こう」という体勢になります。
例えば、講演なら「理由は3点あります」と指を3本出して伝えた瞬間、聞いている人たちは手元を動かし、ノートにメモを始めるのです。
これはぜひ、ためしてほしいのですが、驚くほど聞き手は「3点あります」に反応します。
著者もびっくりでした。
何回やってもそうなるそうです。
おそらくノートに
「理由1
2
3 」
と書き始めるんだと思います。
プレゼンは、「相手の自分が伝えたいことの骨組みや中身を『移植していく』作業」だと著者は言います。
だから、「ああ、結論はこうなのだな」「そしてそこに根拠が3点あって、それぞれこういうことなのだな」と自分の頭の中にその骨組みを作り、それを伝えていけばいいのです。
今日も1日お疲れさまでした。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
では、また。