あなたも「仕事や勉強がうまくいっているとき、なぜか恋愛や運動やダイエット、プライベートも同時にうまくいくようになった」という経験があるかと思います。
あの状況を「ポジティブ・インテリジェンスが高い状態」と言うことができます。
ポジティブ・インテリジェンス(PQ)は、上場企業のCEOたちが世界恐慌のショックから経営者自身を立ち直らせ、会社を立て直していく基盤となりました。
神経学、組織学、ポジティブ心理学の最新研究により、PQの高さは脳がポジティブに働き、行動に結果を出していることがわかっています。
たとえば、
・PQの高い営業マンの売り上げはPQの低い営業マンを37%上回る。
・PQの高い従業員は欠勤が少なく、燃え尽きたり会社を辞めたりする割合が低い。
・PQスコアの高いマネージャーが率いるプルジェクトチームは、平均で31%高い成績を上げる。
・アメリカ海軍では、PQの高い指揮官に率いられた艦隊のほうが、能率・整備で年間表彰を受ける割合が高かった。
など、そのほかたくさんの結果が出ています。
PQを上げることは、あなたの成功と同時に、心の平安と幸福を約束します。
著者はもともと妨害者をたくさん抱えて生きてきた
著者は幼少期とても貧しく、父親の経営する食料品店が開店早々破綻し、家族は高利貸しに追われることとなりました。
迷信を信じる一家は、父の商売の失敗の原因は著者にあると考えましたが、いまさら捨て子にするわけにもいかず、せめて名前を変えようということになり、以来シャザドという本名で呼ばれることはありませんでした。
こうして、もともと神経質だった著者はうつうつとして自分の殻にとじこもり、世間への反発と怒りを抱え込んで大人になりました。
しかし志を高く持っていた著者は、怒りや不安を捨てて、ひとかどの人間になろうと努力。
内なる心の働きを研究することを志します。
大学卒業後、スタンフォード大学のMBAの授業で、11人のクラスメイトと円陣を組んで、インターパーソナル・ダイナミクスという授業を行います。
ぶっつけ本番で、自分の思っている事、考えていることをすべて言葉に出すという約束の授業の中。
あるクラスメイトが、一番に発言します。
そのクラスメイトいわく、著者の言葉は、「よく自分を裁いている気分になり、気が重くなることがある」、ということでした。
著者は貴重なフィードバックに低調に感謝を述べました。
しかし心の中では
「裁かれているって?
このまぬけ、お前はグループの中で最低の負け犬だ。裁かれて当然だ」
と思っていました。
みんなの関心が次の話題に移ろうとした瞬間、別のクラスメートの女性が、著者に向かって同じような感想を述べました。
著者は同じようにこの女性にも低調に礼を述べつつ、こいつは2番目に鈍いまぬけだと思っていました。
著者はうなづいて、傾聴しました。
しかしそれから3人目、4人目も同じことを著者に向かって繰り返したのでした!
これには著者もさすがに腹が立ってきました。
しかし、それでもまだ内心では、フィードバックを全くまともに受け止めてはいませんでした。
そのとき、左隣に座っていた著者が尊敬する友人が行動を起こします。
不愉快そうに席を立ちあがり、円陣の逆側に席を移しました。
あとでわかりましたが、著者が本気でフィードバックを受け止めようとしていないことを見抜いていたのです。
そして、その態度に苛立ち、隣にいることにいたたまれなくなったのでした。
その友人も実は、著者に裁かれていると感じていました
そして、ひたすらまつり上げられていることにも腹立たしく感じていたのです。
こうして感情をまっすぐにぶつけられたことで、著者は内なる「裁判官」を守っていた硬い殻についにほころびが生じました。
生まれてこのかた、あらゆるものを「裁判官」の眼でみていたことに気づきました。
あらゆるものを善と悪に分け、あらゆるものを白黒つけていたことに思い当たりました。
それは子ども時代、人生を予測可能で対処しやすいものにするために身につけた、自己防衛の心理プロセスでもありました。
その日著者は頭の中に潜んでいる「妨害者」のひとりである「裁判官」の恐るべき破壊力を身をもって知りました。
この発見ですべてが一変。
著者は再び、幸不幸、成功不成功を左右する心のメカニズムの探求に向かいました。
1.自分の心が自分の最大の敵であり、私たちの心の中には私たちの幸福や成功を意図的に妨害するいくつかの人格が隠れている。
そしてこれらの妨害者を見つけ、弱めるのは、決して難しくはない。
2.心の中の偉大な知恵や洞察力を活用するための脳の「筋力」は、長年使わなかったせいで衰えている。
こうした脳の「筋力」は簡単に鍛えなおすことができ、心の奥底にひそむ知恵や未開発の精神力をもっと活用できるようになる。
心の戦いに勝つ方法
私たちの心の中には、あなたの実力を発揮させまいとする「妨害者」が複数存在します。
先ほど著者の中で登場したのは、多くの人に最も強い裏ボスとなる「裁判官」。
しかし、人によっては別の「妨害者」があなたの実力を阻害しています
1.あなたの中の妨害者を見つけてみよう
以下では10人の「妨害者」のリストをあげます。
憶えなくても良いのです。
あなたの中に、これらの妨害者がいないかどうかを考えながら読み進めてください。
ワタシはかなりたくさんいました~!!
「その思考パターン、ある!」という思い当たるところがあったら、その妨害者があなたの中にいます。
①裁判官
妨害者の最大のボスで、誰もがこれに苦しめられます。
裁判官は、あなた自身や他人、あるいは状況に対して絶えずあらさがしをさせます。
不安やストレス、怒り、挫折感、悔しさ、罪悪感のほとんどは裁判官が生み出したもの。
裁判官は自分を正当化するためにウソをつきます。
裁判官が居なければ人は怠惰でやる気のない人間になり、大きなことは成し遂げられないというウソをつくのです。
だから本当は破壊的な妨害者なのに、その声は愛すればこその厳しい理性の声と誤解されてしまいます。
②潔癖症
潔癖症は行き過ぎた完璧さ、秩序、整理整頓を求めます。
潔癖症にかかると、あなたもあなたの周りの人も不安でぴりぴりし、神経質になります。
あなたのエネルギーも周囲の人のエネルギーも、無用の完璧さを追い求めることに
費やされてしまいます。
潔癖症のつくウソは、完璧であることは常に正しい、完璧であって損することは何もない、というウソです。
③八方美人
八方美人は、人を助けたり、喜ばせたり、お世辞を言って受け入れられよう、愛情を得ようとします。
そのため、あなた自身の目標を見失い、結局ひとをうらやむことになります。
また、相手もあなたに過度に依存します。
八方美人のウソは、人を喜ばせることは良いことであり、他人の愛情や認知を得るためではないというウソです。
④優等生
優等生にかかると、たえず成績を上げていないと、自尊心を持ったり自分を大切にできなくなります。
外面的な成功にばかり目が行きやすくなります。
仕事中毒になって行き詰ったり、内心にある感情的な願望や、人とつながりたいという願望を見失うことも多いのです。
優等生のウソは、高い業績や評価を得ないと、自分を評価すべきではないというウソです。
⑤犠牲者
犠牲者はあなたに、感情的になったり、気まぐれにふるまったりすることで、注目や愛情を得ようとします。
その結果、内面的な感情や辛い気持ちに目が行きすぎ、被害者意識におちいることが多くなります。
こうして心理的、感情的エネルギーを擦り減らし、まわりの人もあなたが不幸であることに苛立ったり、無力感や罪悪感を感じたり。
犠牲者がつくウソは、被害者や殉教者を装うのが、思いやりや愛情を得る最善の方法というウソです。
⑥理屈屋
理屈屋とは、人間関係も含めてすべてを合理的に処理しようとする気持ちが強すぎたり、それしか考えない傾向のこと。
だから他人の感情に苛立ちを覚え、そうした感情にじっくり対処するのは無駄だと考えます。
理屈屋に支配された人は津得たい、そっけない、傲慢とみなされます。
理屈屋のウソは、人間の理性のなかでも合理的精神こそ最も重要で有益であるというウソです。
⑦こわがり
「こわがり」が強力になると、身のまわりにある危険、あるいは怒るかもしれない危険に常に過敏になり、不安を覚えるようになります。
軽快して、安心できずにいるので、常に大きなストレスがかかり、自分も周囲も疲れ果てます。
こわがりのウソは、常に四六時中警戒することが、危険に対処する最良の方法、というウソです。
⑧移り気
移り気とは、さらなる刺激を求めて絶えず別のことに目移りしたり、忙しさで気を紛らわせたりすることです。
今していることに安らぎを求めたり、満足することができません。
ひっきりなしに興味が分散するので、ものごとでも人間関係でも、一番やりたいことが何かわからなくなります。
周囲も移り気な人についていくのはたいへんなので、匙を投げることになります。
「移り気」がつくウソとは、忙しいほど人生は充実しているというウソです。
その一方で欲張った生き方のせいで目の前の人生がおろそかになるという事実は見過ごされてしまいます。
⑨仕切り屋
仕切りやは不安に駆られて支配権を握り、状況をコントロールし、まわりの人間を自分の意志に無理やり従わせずにいられません。
それができないと不安になり、イライラします。
仕切り屋の考え方によれば、人間は支配するか、されるかのどちらか。
短期的には成果を上げますが、長期的には周囲の人を不満にし、実力を存分に発揮できなくなります。
仕切り屋がつくウソとは、周りの人間に最高の結果を生み出させるには、仕切り屋が必要というウソです。
⑩優柔不断
優柔不断とは、明るいこと、心地よいことばかりに注目します。
難しい仕事や不快な仕事、あるいはもめごとを避けて通ります。その結果、先延ばし主義やことなかれ主義が習慣化します。
しまいには、避け続けていた対立がつもりつもって爆発し、物事のしょりにいきづまることになります。
優柔不断がつくウソとは、あなたは考え方が楽天的なだけで、問題を避けているわけではない、というウソです。
あなたの中の「賢者」
妨害者があなたの心に住む敵だとすれば、賢者はあなたの心の中のより深い、より賢明な部分を表しています。
賢者は日々の出来事や緊張に我を忘れたり、妨害者のウソに騙されたりしません。
あなたが試練にぶつかったときも、賢者は試練は贈り物やチャンスで、積極的にそう変えていくことが可能だと考えます。
賢者の偉大な力は
①大いなる好奇心と開かれた心をもって「探求」する力
②自己や他人に共感を持って接し、いかなる状況にも「共感」する力
③新たな視点や独創的な解決法を生み出すべく「革新」する力
④自己の奥底にある価値観や使命感に最もふさわしい「方向」を選んで進む力
⑤妨害者のせいで悩んだりじゃまされたり注意散漫になったりすることなく、断固たる行動をとる「行動」の力
あなたには、こうした偉大な力の源泉があります。
あらゆる試練はことごとくあなたの中の賢者によって解決され、学びに兼官されうるのです。
あなたが賢者を用いて試練に打ち勝とうとするとき、大いなる危機でも、共感、独創性、喜び、心の平安、地に足の着いた決断力を持ち続けられるのです。
内なる妨害者がどんなウソをついて正当化しようとしても、彼らに難問を解決してもらう必要がないことをあなた自身で体験してもらいます。
PQを改善する3つの方法
あなたが、妨害者モードになるか、賢者モードになるかは、脳内の別々の領域や機能と関係しています。
妨害者の主たる原動力となる脳の領域は、もともと肉体的・感情的な生き残りを目的とした領域です。
本書ではこの領域を「生存脳」と呼びます。
一方、賢者の原動力となってくる脳の領域は「PQ脳」と呼びます。
この2つの領域の関係を踏まえて、PQを改善していくためには、3つの方法が提案されています。
すなわち(1)妨害者を弱める、(2)賢者を強める。(3)PQ脳の筋力を強化する、の3つです。
方法1 妨害者を弱める
まずは、妨害者の思考パターンや感情パターンを知り、理解することです。
あたかもあなたの見方であるかのように、あなた自身化のようにふるまう妨害者。
これに乗っ取られないためには、よく自分の思考を観察することです。
「おやおや、また裁判官が現れて、おまえは失敗すると予言している」とか、
「また仕切り屋が現れて心配を始めた」など。
方法2 賢者を強める
賢者を強めるには、賢者の視点に切り替え、試練に出会うたびに5つの賢者のパワーを借りて対処することです。
①共感力を高める
裁判官が邪魔するので、心の底から人に共感するのは、本当に難しいことです。
裁判官が他人や自分に叱責を始めた時、共感力は打ち消す解毒剤になります。
私たちはもっと他人や自分に寛大で会っていいのです。
私たちは子どものころから自分自身への共感を無意味だと裁判官に言われ続けています。
しかし、自分に共感しないとたえず打ちのめされることになります。
共感力を高めるパワーゲームとしては、自分の中に「5歳の子ども」をイメージすること。
まだ妨害者の力が及んでいない小さな自分。本質を輝き出せている自分をイメージし、子犬を抱いたり、砂のお城を作ったり、家族に甘えたりする姿をありありと鮮明にイメージします。
子ども時代の写真を見つけてきたり、それを待ち受けにしてもいいのです。
人生に打ちのめされているとき、そのイメージがあなたの本質が無条件の愛や共感に値するものだということを思い出させてくれます。
他人に共感できない時も、その相手の子どもの頃の姿、目を輝かせている姿を思い浮かべてみましょう。
共感力がたちまち上がるはずです。
②探求力
子どもの頃の私たちは純粋な探求心と好奇心がいっぱいでした。
賢者の「探求」モードが生み出す純粋なエネルギーあ感情は、対象への好奇心、開かれた心、驚き、そして愛着から生まれます。
探求力が役立つのは、より良い道を選ぼうとするとき。
私たちは得てして正しく理解する前に結論を急ぎ、解決を速まった行動を行いがちです。
「探求」モードをつくり出すには、やはりパワーゲームをしていきます。
あなたは「熱心な人類学者」の役割を心の中で演じます。
状況を変えたり、コントロールしたりせず、ありのままを観察します。
誰かと対立したときも、たった3分でよいので自分の不満や要求を横に置いて、相手がそんな感情を抱いた理由を発見することに情熱を燃やすことができるか、試してみましょう。
③革新力
今、無いものを生み出す力のことです。
私たちを制約している枠組みや既成概念、習慣を打ち破ることでもあり、「これをやるのに全く新しい方法はないか」というのが、革新の基本となる問です。
人はみな、さまざまな形で枠にとらわれています。
この限界を乗り越え、真に型破りな革新をするにはPQ脳と賢者が必要です。
革新に対する妨害者を止めるためには、たくさんのアイデアを出すように命じるのが一番。
思いついたアイデアに評価は一切禁物。
チームの中で、勇気を出して新しいアイデアを出した人がいたとします。しかし、裁判官が忍び寄ってきます。それを聞いた他のスタッフが渋い顔などしようものなら、他のアイデアはとたんに出なくなりますよね。
ああたの脳内でも、これと同じことが起きます。
裁判官をはじめとする妨害者は、アイデアをばかばかしいとか非現実的と評定する。するとあなたの心は閉ざされ、革新ができなくなる。
だから、自分の心に対してもできるだけたくさんアイデアを出すよう命じてみましょう。
次々機関銃のように出し、いっさい評価はしない。
革新モードの目的はアイデアの量であって、質ではないのです。
パワーゲームとしては、「確かに・・・・さらに・・・」と言葉を続けていくこと。
アイデアが思いつくたびに、「確かにこのアイデアのいいところは・・・さらに・・・」とのべていくことです。
すると、裁くことなく評価し、そこから次のアイデアが浮かびます。
例えば、ホテルチェーンで顧客経験を向上させるためのブレインストーミングがあったとします。
ボブが口火を切ります。
「ロビーで癒しの音楽をかけたらどうだろう」。
ジャネットが続けます。
「確かに、そのアイデアのいいところはゲストをリラックスさせることね。
さらにアロマセラピーの研究成果を活用し、リラックス効果のある香りを探すといいかもしれない」
キャシーが続きます。
「確かに、そのアイデアのいいところは科学的研究結果を利用している点ね。
さらにポジティブ心理学の知見を取り入れて、接客訓練の改善に役立ててもいいかもしれない」
④方向づけ
ここで大事なのは「方向づけ」。
信念に基づいた心の羅針盤に従って、様々な選択肢からひとつを選ぶことです。
この羅針盤の座標軸になるのは、あなたが心の底から信じている価値観、あるいは人生の意味と目的を与えてくれる価値観です。
妨害者は方向づけに偏見を持ち込んでゆがめてくることがあります。
たとえば、裁判官は罪悪感や義務感を。
こわがりは無難な道を選ぼうとします。
優柔不断はあらゆる対立を回避しようとします。
岐路に立たされた時は、パワーゲーム。
あなたが人生の最期の瞬間に振り返ったとき、今まさに直面している選択がどう見えているかを考えてみましょう。
そこに立った時、あなたはどんな選択をすればよかったと思うでしょうか。
このパワーゲームのいいところは、人生の差後の瞬間には、妨害者が引き起こした取るに足らない不安の数々は消え去り、誤りだったことがわかることです。
そこで重要になるのは人生に価値や意味や目的をもたらす心理なのです。
⑤実行力
あらゆるものを贈り物やチャンスとして受け入れる賢者の態度。
これを消極性や無気力、行動力の欠如を招くと心配する人もいますが、全く逆です。
賢者の実行力は、純粋な行動に人を導き、心的感情的エネルギーがきれいに収束し、内なる妨害者によって攪乱されることがなくなります。
わかりやすい目的と行動が見え、冷静に対応するとき、実行力が試されます。
一見妨害者の出番はなさそうに見えるのですが、裁判官は行動の最中に恐怖、ストレス、失望、怒り、罪悪感、悔しさを引き起こして心を消耗させにきます。
優柔不断と移り気は、苦しい状況に向き合うことを避けようとします。
仕切り屋と潔癖症は、融通の利かない行動をとらせて、周囲の助けを得られなくさせます。
優等生は成功第一を目指して、人間関係などの目標をおろそかにします。
理屈やは感情シグナルを無視して行動します。
犠牲者は被害者になることで、自分を正当化しようとします。
八方美人は他人を喜ばせて自分を受け入れさせる行動ばかりをとらせようとします。
こうして膨大なエネルギーが無駄に消費されます。
それを打ち消すパワーゲームは、妨害者の妨害行動を予測することです。
妨害者はこんなとき、どんな言葉をあなたに耳打ちしたり、わめき散らしたり、正当化するためのウソをつくだろうか、と予測してみましょう。
先に予測しておくことで、賢者モードに精神を集中させることができます。
方法3 PQ脳を鍛える方法
最後に、PQ脳の鍛え方。これをPQ運動と本書では書いています。
妨害者は「生存脳」という人間を生存させるための古い脳からやってきます。
それに対して、人間がより豊かに生きるためにポジティブに発想して生きるPQ脳は、日々の生活の中から、少しずつ鍛えていくことができます。
多くの研究により、身体的近くに注意を集中することと、PQ脳の諸領域を活性化させることは関連があることが分かっています。
その時間は、ほんの10秒だけそこに集中し続ける、というもの。
できればそれを1日100回やることです。
だから、ちょっとした本を読んでいる瞬間に、10秒だけ目をつぶり耳を澄ませ、すべての音を聞いてみる。
通勤途中に呼吸に10秒集中する。
毎日の日課
今やっていることに、集中すること。
毎日の日課の中でそれは可能です。
たとえば歯ブラシで歯をこする感覚に10秒だけ集中してみる。
シャワーを浴びるときに1分間、何も考えずに、身体的感覚に集中する。
運動
身体を動かす機会を利用して、PQ運動の回数を増やしていくのもお勧めです。
ランニングマシンを使っているとき、目を閉じて数分間、ずっとマシンと自分の呼吸に集中する等。
食事
食事の間、1分以上、食べることだけにしっかり意識を集中してみましょう。
食べ物を口に運んだら、できれば目を閉じ、歯触りや香りを味わいながら噛んでみましょう。
音楽
音楽を聴くときも、ぼんやり聞くのではなく、意識を集中させてみましょう。
聞きながすのではなく、最大限に聞き取ろうとすることで、PQ脳が鍛えられます。
自分の中の謎の声に、「妨害者」という名前をつけることができて、自分なりにはスッキリできた1冊でした。
古い脳の仕組みからくる別のキャラクターだと思えばいいのかな?と思いました。
また、その妨害者たちがどんな言葉をささやいてくるのか、先手を打っておいて、彼らに乗っ取られないようにすることで、ずいぶんエネルギーが上手に活用できそうだと思いました。
ゆっくり休んで素敵な夢を。
ではまた。