「何度片づけても、元に戻る」
「掃除するのが、面倒」
「たくさんの本を読んできたけど、部屋がきれいにならない」
このような悩みをあなたもお持ちではないでしょうか?
ワタシは日々悩んでいます。
著者は収納コンサルタントとして活躍しています。
お客さんの多くが上記の悩みを持っていました。
が、著者のコンサルティングで、ほとんどのお客さんがリバウンドなく、かつ苦労なく片付けや掃除ができるようになっているそうです!
その秘訣は何でしょうか?
それは、
「絶対にこれはやらない」
というルールを決める。それだけだそうです。
本書のタイトル、『死んでも床にモノを置かない』も、そのルールのひとつ。
実は、片づけ・掃除ができない暮らしをしている人の多くは「絶対にやらないこと」のルールが無いのだそうです。
ルールのない暮らしをしていると、部屋は確実にものであふれ、汚い状態になっていくのです。
「エントロピーの法則」というものがあります。
ざっくりいえば、すべての物事は時間とともに、乱雑かつ混沌としてしまうというもの。
これは、おうちの中にもあてはまること。
人の行動というのは、ルールが創り出しています。
一定のルールが無い限り、ほとんど自動的に乱れていってしまうものなのです。
そして、大事なのは「これをする」というルールではない、と著者は言います。
むしろ逆で「これはやらない」というルール作りが大事なのです。
「これをする」というルールを作り、増やしていくと、生活はがんじがらめになります。
そうでなくても忙しいわたしたち。
これ以上時間に追われることになったら、うまくいきません。
だから、「やる片づけ」ではなく「やらない片づけ」。
そんなメソッドを本書は紹介しています。
掃除しない家の9割は床にモノがたくさんある
片づけが苦手な人は、片づけや掃除ができない人間だから、「部屋が汚い」と思われています。
しかし実際は逆だそうです。
部屋が汚いから、「片付けや掃除ができない人になっている」のです。
常に不要なモノがあり、キレイな状態でないのなら、誰だって片付けもそうじも苦手。
著者も本質的にはズボラで面倒くさがりでした。
だからこそ、どうすれば楽で暮らしやすく、過ごしやすいおうちができるかを考えてきたのです。
ただし、著者は特にミニマリストはめざしていません。
捨てすぎず、持ちすぎない暮らしを目指しています。
片づけの大原則は「入る量しか入らない」
たとえば、たくさんあるキッチンツール。
よく使うもの、たまに使うものはだいたい決まっています。
「だったら、たまに使うものでも、よく使うもので代用できないか?」と考えて、よく使うものをメインに残すことにしました。
その結果、キッチンツールの引き出しは、どんなに乱雑にツールを戻しても、ガチャガチャした状態にはなりませんでした。
取り出す際も、欲しくないものを置けて取り出す、ということをせずに済むようになりました。
衣類に関しても、使い勝手の良い洋服をそろえるようにしたことで、たくさんの種類を持つ必要がなくなりました。
コンパクトになると、収納に余裕が生まれて、取り出したり戻したりすることもよりスムーズになりました。
生活を小さくしていくことで、風が通り、心にも余裕を感じることができたそうです。
片づけられる人には、「これはやらない」というルールがある
「片づけ上手な人は几帳面で完璧主義」
ワタシはそう思っていました。
しかし著者は断言しますが、そうではありません。
片づけが上手い人は、一定のルールに従って行うから、片づけ上手なのです。
「後でやろう」をしない
たとえば、片付けができる人の多くは、「後でやろう」としません。
生活しにくいな、使いにくいな、散らかるな、と感じた時、片づけられる人は、しっかりと考えます。
その場その場で、何をどうすればいいかを考え、対処していきます。
「後でやろう」という選択をした瞬間、多くのモノが後回しになり、のちのちやるべきことが雪だるま式に増えていくからです。
しかし、片付けが苦手な人は、これをやってしまいがちなのです。
モノの置き場所をいい加減にしない
片づけで悩む人の多くは「モノの置きあ書を決められない(決めていない)」という人だと著者は言います。
だから、「後で決めよう」となるのです。
そして、決める前にモノが増え、散らかる、片付けができない状態になってしまいます。
適切な場所でなくとも、「どこに置く」と言うことだけでも先に決めておくことで、散らかり具合を防ぐことができます。
つまり「後回しにしない」。
これは、散らからない部屋を作る最も大事なポイントです。
「どうすれば楽になるか」を考える
片づけができる人は、「どうやったら、家事が楽になるか?」「どうやったら楽に行動できるか?」を常に考えています。
しかし、散らかって片付いていない状態、モノがあふれている状態では、人がどれだけこれを考えても、うまくできません。
まずは、上記の「やらないルール」を作ります。
そして、部屋が片付いた状態ではじめて、楽に家事ができるか、これからどうすればいいかを考える。
この順番が大事です。
掃除をするときには、動線に沿ったところに、掃除道具を置いて、さっと掃除できるようにする。
1年に2度やることになる衣替えをせずに済むようにする。
そんな風に、できるだけ楽に、時短で楽しくできるように工夫をしてみましょう。
手元のモノを見つめなおす
整理とは、「使っていないものを手放すこと」。
そして収納するとは、「使うものを使いやすく収めること」です。
おうちには、思った以上にたくさんのモノが収納されています。
選別して残していくと、どこに置いたらいいのかわからなくなることもあります。
その時は、自分たちがどこで何をするかを考えると、答えが出てきます。
「ここで使うと動かなくていいな」とか「ここで使えると便利」ということに敏感になると、暮らしはさらに楽になっていきます。
ルールが無い人は、「散らかるから掃除が苦手」
著者がお伺いした女性のお宅は、モノであふれていました。
たくさんの化粧品と衣類の数々。
未開封の化粧品から、使いかけのもの、他にも試供品もため込んでいて、衣類も床一杯に広がり、たくさんのモノの下敷きになっていました。
そこで、著者はまず「ここに衣類をまとめましょう」と決め、そこに衣類を集めると、洋服の山ができました。
洗濯のされていないシミのある衣類もあれば、新品でタグのついてままのモノもありました。
ある程度片づけたので「掃除機を貸してほしい」と話をすると、「たぶん、どこかにあります」と女性は言いました。
それからしばらく、モノの分類をしている中で、やっとモノの下から、掃除機が出てきました。
モノが占領してしまった結果、掃除機も使えない、そんな状況になっていたのです。
つまり、片づけられない人と言うのは、モノがあふれ、散らかっている状態が当たり前になっているために、「片づけにくい自分」「片づけられない自分」をつくり出しているのです。
モノをため込む人は「手放すルール」が無い
モノをため込む人は、買ったらそれで気が済んでしまって、どんどん買いだめてしまい、モノであふれてしまうのです。
では、「何か1つ買ったら、何か1つ手放す」というルールを決めていたらどうでしょう?
入ってくる量と手放す量が同じなら、モノは溜まらないのです。
第1のルール 死んでも床にモノを置かない
多くの片づけ上手が当たり前にやっているルールの一つ。
勝ってきたもの、持ち歩いているバッグ、ネットショップで買った荷物、着替えた服、ペットボトル・・・など、すべてのモノは「床に置かない」と決めること。
これだけで、家がきれいになっていきます。
もちろん、最初は置く場所に困り、どこに置こうか決めていないことで、机や棚に置いてしまうかもしれません。
ただ、一番大事なのは、「死んでも床にモノを置かないぞ」と目標を決めることです。
なぜ、第1のルールがこれなのか?
これが1番最初のルールになる理由はシンプル。
床にモノがない状態を維持できると、掃除や整理が一気に楽になるからです。
私たちの時間には限りがあります。
「いかに料理を楽にスムーズにできるか?」
「いかに掃除が楽に早く、しかも部屋をキレイに保つことができるか?」
を著者は常に考えていました。
その結論が、「死んでも床にモノを置かない」でした。
著者の家の床に置いてあるモノは、観葉植物と家具だけ。
それ以外は、引き出しや棚に収納しています。
毎日のお掃除がするするっとお掃除道具を滑らせるだけ。
モノを持ち上げる作業がなくなるからです。
第2のルール キッチンには、モノを置かない
我が家ではコンロ脇に調味料がごそっと並んでいますが、それは望ましくないと著者は言います。(今夜片づけます!)
キッチンは油が跳ねたりと汚れる場所。
そこに調味料があると、さらにお掃除が大変に。
何も置くことなく、さっと拭き掃除ができれば、時短になりますし、汚れもためることがなくなります。
ルール3 机、棚の上にはなんでもかんでもモノを置かない
ミニマリストでない著者は、モノはほどほどに持っていますし、雑貨も好き。
ただ、置くものは限定しています。
掃除のたびに置いてあるものを持ち上げる作業を減らすためです。
理由なくルールなくおいてしまうと、どんどんモノは増えていきます。
事前に何をどれくらい置くか、どんな風に置くか、具体的に決めておくのがお勧めだそうです。
ルール4 突然「今日は整理、掃除をしよう」はしない
思い付きで始めると、二度手間、三度手間になってしまうからです。
終わりを決めていないため、途中で集中力が切れたり、時間切れになり、中途半端に終わってしまうことがあるからです。
「どうやるか」「どこまでやるか」で実行すると、時短で、かつやりたいことをしっかりやりきることができます。
著者の「いつものお掃除」は、娘と旦那さんが起きる前に、水回りを雑巾や台拭きでふきあげ。
その後、2階は音のしない拭き掃除。フローリングワイパーでするすると滑らせるだけ。
そして、旦那さんと娘さんが
出かけた後、1階に掃除機をかけます。
どこの掃除も「どんなふうにやるか」をちょっと考えてから始めるのがおすすめです。
「今日はここまでやろう」と計画を立て、実行し終わらせるだけで、すっきりするし、中途半端になりません。
ルール5 モノは増やさない
先にも述べた通り、モノは知らないうちに、どんどんおうちの中に溜まってきます。
広告やDM、領収書、子供の作品、学校のプリントなど・・・
そこで大事なのは、「モノは、増やさない」というルールを決めること。
「おまけ」「無料」は、もらわない、という勇気を持つことも大事です。
DMなどの紙類も、溜まりやすい。
大事なのは、その場で決めることです。
その場で捨てるなり処理するなりしてしまう。
モノが少なくなってくると、モノが増えることが「憂鬱」になります。
その感度が高くなることで、無駄な買い物をしなくなります。
モノを1つ増やすときは、同じ数、もしくはそれよりも多い数のモノを手放す。
そうしてバランスをとるように著者はしています。
著者は他のルールとして、
買いだめをしない
無理に減らさない
考える家事は、やらない(4時起きしてルーティンで家事をこなす、シンプル収納)
24時間以上モノを放置しない
年末の大掃除はしない
などがあります。
少しずつ片づけていきます。
とにかく今週は「床にモノを置かない」をトライしてみます。
今週もお疲れさまでした。
では、また。