猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

あなたの人生の主役になる~『朝1分間、30の習慣』マツダミヒロ

あなたの人生は、1日1日の積み重ねでできています。

今日という1日をどう過ごすのか?

それは、あなたの人生をどう過ごすのかということと同意義。

「朝時間の過ごし方」というと、早朝から起きてジムに通ったり、朝活で勉強会を開く一部の人々のことにも思えます。

しかし、1日で最も集中力が発揮されるこの時間に、ちょっと自分と向き合う時間をほんの数分とってみる。

そのことで、少なくともその日の過ごし方は「あなたが過ごしたかった1日」に1歩近づきます。

それが、365日積み重なったら、どうでしょう?

 

もう、そこにいるあなたは、目標に向かって365歩進んでいる、いや走り出しているあなたになっています。

著者が30個も提唱する朝習慣ですが、気に入ったものを1つみつけて、ほんのちょっと取り入れてみてはいかがでしょう。

 

今日のワタシが本書から独断で気に入ってご紹介する項目は、以下の通りです。

 

1.ノート1冊から朝が変わる

2.「今日、どんな日にしたい?」

3.「どんな1日になったら最高?」

4.「今日の楽しみは何?」

5.「叶えたいことに近づくために、今日できることは何?」

6.朝、1分だけでも「インプット」してみる

7.自分なりのリラックス法を試す

 

1.ノート1冊から朝が変わる

著者はもともと朝にとても弱いタイプでした。

しかしあるときハワイのアラモアナショッピングセンターで、1冊のノートに出会いました。

そのノートは、一般的なスケジュール帳や日記帳とは異なっていました。

 

「一日単位でその日のタスクを書き込む」

というもの。

 

朝時間がビジネスパーソンにとって重要だと知りつつも、なかなか実践できなかった著者。

「これならできるかも・・・?」と試してみることにしました。

そのノートにはこんな項目が英語で書いてありました。

 

「今日、絶対にやるべきこと」

 

この項目を埋めるため、自分に問いかけてみた著者。

 

「今日、絶対やるべきことって・・・・・何?」

 

そして、出てきた答えをノートに書き込みました。

 

すると当然ですが、「今日絶対にやるべきこと」にその日1日集中して取り組むことができました。

その日、それが実現できたのです。

 

私たちの頭の中には、浮遊している数多くのさまざまなタスクがあります。

それらが「朝、書くこと」によって、自然と「やる/やらない」に分かれます。

やるべきことが明確になります。

ごちゃつかないことによって、モチベーションが上がるのです。

 

あなたが、本当にやるべきこと。

これだけに力を注げば、必ず集中力も上がります。

それにより、1日の仕事への生産性がグンとアップすることが実感できます。

 

著者はそれまでは、「あ~、朝寝坊しちゃった。早く仕事に行かなきゃ」「今日はあれをやって、これをやって・・・」とネガティブな思い出過ごしていた朝でした。

それが、ノートに書くことにより、「さあ、今日は何をしようかな!」と前向きな気持ちで朝を過ごすようになったそうです。

2.「どんな1日にしたい?」

まずは、本書のキホン。

「今日、どんな1日にしたい?」。

このノートを著者が続ける中で、著者は、項目だてがしたくなってきたそうです。

 

「こういう項目が書いてあったらいいなぁ」という内容を実践の中で見つけていきました。

そのとき、最初に思いついた項目が、「今日、どんな日にしたい?」でした。

 

やるべき仕事のタスクは大事です。

でも、それよりも、1日が終わったときにどんな気持ちでいたいのか?

そこに気持ちを持っていく方が、楽しい。

ここに注目した方が、モチベーションが確実に上がることを著者は実感しています。

 

私たち日本人は、ほかの国々に比べて労働時間が長いですよね。

日本の企業は8時間労働が一般的。

でも、ほとんどの日本人は残業や休日出勤もしています。

ワタシだってそうです。

しかし、著者の知っているフランスの人たちはランチ休憩を2時間とって17時に帰るなど、あきらかに働く時間は少ないのです。

世界38か国の地域を対象とした労働生産性についてのランキングでは、日本は28位。

こうした調査から「労働時間と生産性は比例しない」ことが分かっています。

真面目で努力家な私たち日本人が、もっと生産性にフォーカスすれば、もっと日本の働き方に革命を起こせるのではないか。

それが、著者が本書を書くきっかけでした。

 

でも、アフターファイブに予定を汲んでいる日は、恐るべき集中力で仕事をやり終えることができることも、私たちは知っています。

あの集中力を手に入れたい!毎日手に入れたい!

そのための質問「今日、どんな日にしたい?」。

ちなみにワタシは先週の休みの日に、「メンテナンスをする日にしたい」と書きました。

おかげで、いつも面倒でコロナを理由に後回しにしていた歯科医に自然と足が向きました。

気になっていた口内炎の治療にも向き合うことができました。

 

3.「どんな1日になったら最高?」

朝はストレスホルモンの値が実は最も高いそうです

だから「まだ寝ていたい」「会社に行くのがイヤだ」など、ネガティブな気持ちになるモノなのですね。

そのネガティブな気持ちを切り替えるには、自分に「どんな一日になったら最高?」と質問してみるのはとても有効だそうです。

この質問をすると、今日が終わったときの自分を自然と想像するからです。

「面倒な仕事がすべて片付いてスッキリとした気持ちで過ごしたい」と答えたなら、あなたの脳はそこに向かう行動をするよう指令を出します。

その指令であなたは、無意識にそこに向かう行動をするでしょう。

その行動が、結果として理想の1日を過ごすことに繋がります。

 

人は質問されると、その答えを導き出すための脳のサーチ機能が自動的に動き出すように仕組み化されています。

この脳の機能を上手にりようするために、1日のゴールを明確にすること。

そのゴールを見出すために、「どんな1日になったら最高?」という質問はとても効果的です。

4.「今日の楽しみは何?」

忙しすぎて楽しみが見いだせない状態だとすると、その毎日は結構危険だとワタシは経験上思います。

疲れてぶっ倒れる前兆だからです。

もし、ぶっ倒れる前の自分に出会えるなら、この質問をしてあげたいと思うのです。

「今日の楽しみは何?」

きっと当時の自分ならば、悩んだ末に「好きなアイスを食べること」くらいしか、楽しみが無かった気がします。

 

この質問は、自分を休ませることや楽しませることに、許可が出る質問だと思います。

 

著者は「プレジャーリスト」を作ることを提唱しています。

普段からできる「自分をよろこばせるためのリスト」です。

たとえば、

・カフェラテを飲む

・映画を観る

・ペットとたわむれる

・大きい声で歌う

・ピアノを弾く

・昼寝をする

・服を買う

・公園で本を読む

・新作のスイーツを食べる

・靴を磨く

・ネットショッピング

などなど。

ネガティブな気持ちでいっぱいの時も、このリストから1つ選ぶことならできます。

朝、ゼロから楽しみを生み出せない気分のときは、このプレジャーリストから毎朝1つ、今日の楽しみを選びましょう。

5.「叶えたいことに近づくために、今日できることは何?」

ふだんから「今日1日が、人生につながること」を意識するって、嬉しいし、大事ですね。

朝という無意識にアクセスできる時間帯に、それをちょこっと頭の隅に置いておくことは、とても有意義。

人生において大事なのは、緊急のことではなく重要なことだからです。

 

著者は、叶えたいことを「仕事」と「人生」でジャンル分けすることを勧めています。

いくら仕事で成功をおさめても、プライベートでもしあわせな人生を歩んでいるかと言ったら、そうとは限らないからです。

歴史に名を遺す著名人たちも、プライベートでは孤独だったという人も多くいます。

だからこそ、別々に目標をもつことは重要です。

6.朝、1分だけでも「インプット」してみる

昨今のビジネス書や自己啓発本には「アウトプットすることが自己成長につながる」とあります。

確かにアウトプットは必要!

書いて発信する、話して発信することは、こんなタイプのブログを読んでがいるあなたならきっとやっていることでしょう。

 

著者も毎日メルマガを続けていました。

が、10年間アウトプットをし続けて、途中何度もアウトプットができない状態に陥りました。

発信するにも空っぽの状態になってしまった著者。

当時山形に住んでいたので、月に数回の東京への出張では本を4~5冊買い、新幹線での移動3時間で読む、というのを続けたそうです。

もちろん3時間で5冊を読むには、じっくりとはいかないので、「目次」をチェックして要点を絞って素早く読むことができるようになったそうです。

7.自分なりのリラックス法を試す

朝を心地よく過ごすためには、自分で自分をご機嫌にするリラックス法を知っている事。

それをルーティン化するといいのです。

 

著者は、セージを焚くのが朝の日課だそうです。

いまでは朝の気を整えるための朝の習慣に定着しているそうです。

また、「セージ=朝」と脳が認識していて、セージを嗅ぐと朝目が覚めるという好循環も生まれたそうです。

 

前日の疲れをひきずったまま朝を迎える、ということもあるでしょう。

でも、科学的な視点で言うと、脳は眠っている間にいったんはリセットしていることが明らかになっています。

それなのに、前日の気分を引きずっているとしたら、それはあなたがみずから選んでそうしてしまっているのです。

昨日の自分を今日の自分と切り離す。

そのためにも朝、確実に叶えられるリラックス法をひとつ見つけておきましょう。

それをルーティンに取り入れましょう。

 

著者の知り合いは、朝、必ずクラッシックを聴くと決めているそうです。

好きな音楽ならば、場所も時間も選びませんね。

そのほかにも、「その日の最優先タスクにかかる時間を調べる」などもありました。

ウィッシュリストを作る」というのもありました。

さらに詳しく知りたくなったら、ぜひとも書店で手に取ってご覧ください。

 

40代から少しずつ朝型になってきました。

始めは夜が眠くなって損した気分になりましたが、朝時間が充実していると、かなり得した気分になれることが多いので、最近はとても朝時間が気に入っています。

 

ワタシは「5年日記」を使って書き始めました。

 

例えば今日の欄には「他人の評価を気にしない」とかなり眠そうなよたついた文字で書いてありました。

朝7時に何を書いたか、22時過ぎの今まですっかり忘れていたのですが。

実は昨日、気になるミスをしたのでした。

いつもなら、1週間くらいクヨクヨしまくるワタシです。

しかし、今日はどういうわけか、それを思い出すたびに「まぇ、それは人の評価だから気にしなくていいや」と繰り返し自分に言い聞かせていました。

さらに、サバサバした考えをする人のYouTube動画を休憩時間に見ていました。

おかげで夕方には、「人の評価を気にしないマインド」が昨日よりも育ちました。

 

無意識、すごいです。

 

 

手帳セラピーで、もっと幸せな自分を手に入れる~『マンスリー&ウイークリーで幸運を呼び込む「2度書き」手帳術』さとうめぐみ

「この手帳を使いこなすなかで、この1年でもっとこうなりたい」

新しい手帳を購入するたびにそう思ったりしませんか?

ワタシは大の手帳ダイスキ人間なので、手帳なしに人生は考えられません。

特に本書『2度書き手帳術』は、バイブルです。

といっても、ワタシが本書から実践しているのは、「タスクに応じて5色のペンを使い分ける」ことくらい。

 

手帳は、ワタシの分身です。

週末にじっくり向き合って、来週のことをマスクの下でにやけながら、楽しくじっくり手帳と相談する時間。

それは、月曜からの毎日を楽しみに変える必要不可欠な時間であり、孤独が愛しくなる最高の瞬間であり、来週を充実させる自分自身との作戦タイムです。

 

本書では、目に見えない「時間」「予定」「気持ち」「偶然」を手帳の上で見えるようにして、自分自身の立ち位置が明らかになります。

書くことで、あなたがあなた自身と出会い、行動を起こす力を引き出すセルフセラピーができます。

いつも使っている手帳。

もしくは、新しい手帳。

ここから「手帳セラピー」をする前に、ちょっとだけ基本ルールです。

基本ルール

手帳を使いこなす基本ルール1

手帳はプライベートと仕事用に分けず、1冊にまとめる

手帳を使いこなす基本ルール2

手帳には予定だけでなく、「想い」を書く。

手帳を使いこなす基本ルール3

手帳を書き込むときに、実行・実現している自分をイメージする

 

最近、手帳はプライベートと仕事用が兼用になりました。

お蔭で、プライベートの用事のある時間に仕事がバッティングしてくることを防げるようになりました。

マンスリーページの使い方

5色ペンで色分け

手帳を使いこなすには、決まった色で予定を書いて見やすくすることが大切です。

本書では以下のように色分けしています。

この「5色使い」。

見てわかりやすいし、「楽しいお楽しみの時間」が一目瞭然なので、一度やり始めるとクセになります。

 

著者が勧めているやりかたは、

1色目 青 仕事

2色目 緑 プライベート、ワクワクすること

3色目 赤 重要なこと、体調に関すること

4色目 黒 日常生活のこと

5色目 好きな色 「夢」に関する行動

 

この「5色にわける」ことで、自分がその週の出来事のどこにワクワクしているのか、気づくことができます。

仕事=青の予定だけど、緑のペンで書きたくなったら、その仕事はとても楽しみにしている、ということです。

そんなときは、色を変えても構いません。

仕事のピークを「見える化」しよう

予定を入れた日に限って仕事が終わらず、キャンセルになったり迷惑をかけたり、ということがありませんか?

ワタシはよくあるので、今回はこれを実践に追加します。

「忙しい日」「締め切りの日」を前もって青色で囲むのです。

月の中の仕事のピーク日が一目瞭然ならば、自分のエネルギーの使い方が見えてきます。

「青色で囲んだ日は、忙しくなるから、プライベートの約束はずらした方がよさそう」など、前後のスケジュール調整がしやすくなります。

また、急に立て込んでしまった日は、その日の終わりにマス目をひとまわり小さくし囲んでおく。

これで、1か月が終わった段階で振り返ることができます。

「この日はすごくバタバタしていた」と振り返ることで、翌月以降の予測材料として使いましょう。

追加で囲む欄が多い場合は、「読みが甘かった」「他人の予定に振り回されやすい」「想定外の仕事に追われている」などの理由が考えられます。

マンスリーからウイークリーへ

一般的には、マンスリーだけ、ウイークリーだけという使い方をする人が多いと思います。

手帳セラピーではマンスリーページは小さいため、「点」の予定を書きます。

それを転記します。

面倒だなぁ、と初めは思いました。ところが、とんでもないんですよ。

ウイークリーページでは、時間に沿った細かい時程を書き込めます。

さらに転記という「2度書き」をすることで、「点」であった予定を、翌週の「流れ」として捉えなおす。

すると、、、1週間の予定の見通しが立ちます。かなり完璧な状態で見通せます。

安心感がものすごく出ます。

もうその1週間は「仕事をやらされている1週間」ではありません。

「自分が仕事を前のめりにやっている1週間」に書き換わります。

自発的に1週間をコントロールしているという、最強の自己有用感と自己肯定感が得られるのです。

暑さが厳しくなってくると、集中できる時間が短くなるので、戦略的に時間を使わないと、なかなか仕事が終わらなかったりします。

特に大事な案件にたいして、十分な時間と体力が残っていないと、ずるずると休日に持ち込むことになってしまったり・・・・。

そんなとき、この『2度書き』。

手帳のマンスリーからウィークリーに土日に書き写していきます。

そうすると、1週間の仕事量を1日ずつに落とし込むことができます。

「〇曜日はここまでやったら、おしまい!」と区切りをつけることができます。

終わりが見えれば、夏バテ気味なこの季節も、もうちょっとだけ頑張れたり。

 

今年は暑さが著しく厳しい。

そんな年は、時間と体力を上手に割り振っていきましょう。

日々の疲れとストレスはその日のうちにリセットする時間も大切。

そのために、自分の時間を上手にコントロールです。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 



世界最新の肥満理論~『トロント最高の医師が教える 世界最新の 太らないカラダ』ジェイソン・ファン

以前紹介した『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』。

読み込んでいて面白かったので、さらにそれぞれの内容について深掘りしながらワタシの「いいなぁ」と思った内容について、おさらいさせてもらいます。

最近、この本を読んで、実践していることがあります。

アイスなどの糖分をひかえ、ファスティングとまではいかなくても、お腹が鳴ってからちょっと待って、そこから食事を摂るようにしてみたところ(休みの日限定のやりかたですが)、実に調子がよくなりました。

口内炎の治りが早く、頭痛が消え、頭が冴えています。

現実的でしかも結果が出る内容の本だと思いました。

人間ドックも近いので、本格的に調子を上げておきたいので、備忘録も含めておさらいです。

 

著者であるトロントの医師ジェイソン・ファンは、腎臓病、しかも透析治療の末期腎不全患者の専門医です。

つまりは糖尿病の専門家。

彼が行っている集中的な食事療法プログラムに参加した患者の半数が、数か月後には糖尿病治療に欠かせないとされる「インスリン」の投与をしなくて済むようになったという実績を持っています。

彼がクリニックで行っているプログラムは、「炭水化物の摂取制限」「食事回数の制限」を組み合わせたものだといいます。

 

肥満の対処法や予防法は、インスリン抵抗性やインスリンの過剰分泌。

これら症状への対処方法として最も効果が期待できるのは、「低炭水化物・高脂質の食事」だと著者は断言してます。

そして、食事と食事の間をしっかりあけることです。

肥満の真実

人類は「やせない知識」で減量に挑んでいる

著者たち医師の中で常に悩まされている疑問があります。

「なぜ太った医者がいるのか?」

 

医者は肥満の原因を知っているはずで、その対処にもたけているはず。

でも、私もあなたも見たことがある、「太った医者」。

つまりこれは、医者が行う一般的なアドバイスが間違っていた、ということです。

「摂取カロリーを減らす」。

これが現在社会で言われるダイエットの根幹をなす考え方です。

たしかにカロリーの摂りすぎは体重増加の”近因”にはなるかもしれません。

 

しかし、著者が言うには、”根本原因”ではないそうです。

アルバート・J・スタンカード博士は、肥満に遺伝が関係するかを、「養子を迎え入れた家族」で比較し調査しました。

 

デンマークで養子になった540人の成人をサンプルとして取り上げ、それぞれ”生みの親”と”育ての親”のどちらが養子の成人した姿に影響したかを比較をしたのです。

もし、肥満にもっとも影響を与えるのがよく言われる後天的な食生活など、つまりは環境的要因だとすれば、養子は高確率で養父母に似るはずです。

 

太る原因の「7割」は血統にある?

その結果、養父母と養子の体重に、相関関係はまったく見られませんでした。

そして、養子を生みの親と比べた時、育ての親とはまったく異なる結果が出ました。

こちらは、双方の体重にはっきりと一貫した相関関係が見られたのです。

 

この結果は、カロリー計算に主眼を置いたそれまでの一般的理論であった中で、かなり衝撃的でした。

私たちは、どんなに努力しても太る遺伝子を持っていたら、糖尿病まっしぐらになってしまうのでしょうか?

 

それは違いました。

さまざまな調査の結果、遺伝的要因は太る要因の70%と判明。

つまりは、私たちは努力により残りの30%に入ることができます。

倹約遺伝子が太る要因?

では、1970年代に広まった「倹約遺伝子」という仮説が合っているのでしょうか?これは、「生き延びるために体重を増やすというメカニズムが、進化の過程で人間に備わった」とする仮説です。

しかし、一見正しく理屈が通って見えるこの仮説。

でも、実は問題点も多いとわかってきました。

最も明らかな問題点は、「野生の世界で生き残れるかどうかは、体重の問題ではない」ということ。

捕食動物は、太っていて動きが鈍い獲物の方を好んで狙いますよね。

つまり人間は、やせて動きがいい方が生存確率が上がるようにプログラムされている生き物である、ということなのです。

「食欲を止めるホルモン」に働いてもらう

つまり、「人間は遺伝的に過食しやすいようにできている」という仮説は間違っていることが分かります。

 

ええ、つまりワタシがよくやる過食したとき口にする、「人類は、食料があるうちにため込むようにできている」という言い訳が通用しなくなったわけです・・・。

 

実は空腹のサインを出すホルモンがあるように、満腹で食欲にストップをかけるホルモンもあるのです。

ビュッフェ形式のレストランのことを思い出すとわかりやすいでしょう。

”満腹”になったら食べ続けることはできません。

そのまま食べ続ければ、気分が悪くなって嘔吐してしまうのがオチ。

つまり、過食させる遺伝子などないのです。

 

肥満の根本原因は、主に血中の「インスリン」。

このホルモンの濃度が高くなることによって、ホルモンの複雑なバランスが崩れて起こるのです。

医師が教える 太らないカラダの作り方 

現時点で免疫学上「最も信頼できる」5ステップ~完璧な減量

では、体重を増やす主な原因である「インスリン値を下げる」方法について。

方法はいくつもありますが、それぞれの利点を活用すると、次の手順になります。

 

ステップ1 「添加糖の摂取」を減らす

ステップ2 「精製された穀物の摂取」を減らす

ステップ3 「たんぱく質の摂取」を減らす

ステップ4 「いい脂肪」をもっと食べる

ステップ5 「食物繊維」をもっと食べる

 

コレです。

ワタシは、コレを始めたら(ステップ1だけなんですけど)、調子がよくなりました!

ステップ1 「添加糖の摂取」を減らす

砂糖にはインスリン値をすぐに、しかも長時間にわたって上昇させる働きがあります。

ショ糖と果糖ブドウ糖液糖は、ほかの食品よりもはるかに太りやすくなります。

砂糖や人工甘味料は、ほかのものより太りやすいのです。

カロリーが低いからとか、カロリーゼロと謳われているものであっても、これらがはいったものは、ダイエットにおいても真っ先に制限されるべきもののひとつです。

 

加工食品に加えられている砂糖は、天然の食品に入っているものよりも濃度が高くなります。

さらに、糖分だけでできた食品には”満腹感”をもたらすものが含まれないので、つい食べ過ぎてしまうことも問題です。

(すごくわかります。3時のおやつは、ストレスのある日なんか底知らずです)

精製された食品の中には、こっそりと砂糖が使われているものも多くあります。

それは、食品の成分表示にたとえば、

スクロースグルコース、フルクトース、マルトース(麦芽糖)、デキストロース(ブドウ糖)、糖蜜、加水でんぷん、はちみつ、添加糖、甘藷糖、異性化糖、果糖ブドウ糖液糖、粗糖、米、コーン、サトウキビ、メープル、麦芽、ゴールド、アガペシロップ

などと書かれています。

こうして書くことで、たくさんの”砂糖”が入っていることを書かないで済むからです。

では、どれくらいなら摂ってもいいのでしょう?

この質問に対して著者は、それは「タバコをどれくらい吸っていもいいか」という質問と同じだと言います。

しかし、まったくなしでは無理なので、合理的提案があります。

添加糖回避術 ①デザートを変える

ほとんどのデザートは風味をつけられています。

ここでは、伝統的な社会を見本にするとうまくいきます。

「新鮮な季節の果物」。地元で収穫されたものなら、なおよいです。

「ナッツ類」「チーズ」を少し食べるのも、満腹感を獲得でき、心配がありません。

カカオが70%以上含まれている「ダークチョコレート」を適度に食べるのも、健康的なデザートになります。

砂糖の入ったデザートは、特別な時に食べるものであり、毎日食べるべきものではない、と決めましょう。

あなたの目的が体重を減らすことならば、糖分を厳しく制限することが、最初に取るべき重要なステップ。

そして、くれぐれも人工甘味料に置き換えてはならないのです。

人工甘味料は、砂糖と同じくらいインスリン値を上げ、肥満を招きます。

添加糖回避術②「間食」をやめる

”常に食べる”ことをやめることの効能は、さまざまな本でも言われていることですね。

間食は、どんな食の伝統にも実質的に反するもの。

間食として食べるのは、ほとんどのものが、生成された小麦粉と砂糖がたっぷりと入っています。

 

自分によく問い直してみると、「本当にお腹が空いている」わけではなく、「ひと休みしたい」「気分転換」が目的だったり。

それなら、健康のために「午後にお茶を1杯飲む」のを新しい習慣にするのも良いかもしれません。

添加糖回避術③「朝食」は食べても食べなくてもいい

1日の中で「朝食」は最も議論が分かれるもの。

本書では、”1日の中で最も大切な食事”ではなく、「単なる食事」と考えています。

特に朝食で問題なのは、朝食で食べる物は、デザートと同じように高度に加工された炭水化物と砂糖をふんだんに使っていること。

特に子供向け朝食用シリアルは、最も いけないもののひとつです。

平均すると、大人向けのシリアルに比べて「40%」も砂糖が多く使われています。

 

では、「いい朝食」とは、何でしょう。

昔ながらの「ヨーグルト」や「ギリシャヨーグルト」は、栄養に優れています。

オートミール」も伝統的でヘルシー。食物繊維を置く含まれています

「卵」は抗酸化物質を摂るのにとても優秀。

 

さらに言うなら、「お腹が空いていないなら、朝食を食べなくていい」と著者は言います。

わたしたちは、朝の忙しい時間に、パッケージされていて便利な、高度に加工され砂糖がふんだんに使われた食べ物を食べがち。

食べる時間がないなら、食べなければいいと著者は言います。

添加糖回避術④炭酸水を飲む

私たちは、「加糖された飲み物」から糖分をとることが圧倒的。

アイスコーヒーやエナジードリンク、スムージー、清涼飲料水、スポーツドリンクなど。

わたしはよく口にしてしまいます。

これを加糖されていない炭酸水、コーヒー、緑茶に変えてみる。

特に緑茶のカテキンは血糖値を低下させ、インスリン分泌機能を持つ「すい臓β細胞」を守ると考えられています。

紅茶にしても緑茶と同じくらいの抗酸化物質があります。

緑茶のポリフェノールは、脂肪燃焼を促すと言われ、運動をしているときの脂肪燃焼量を増価させたり、安静時エネルギー消費量を増やしたり、あらゆる種類のがんのリスクを低下させることがわかっています。

ステップ2 「精製された穀物の摂取」を減らす

炭水化物は、天然のものを、丸ごと、加工されていない状態で摂ることが勧められています。

全粒粉や全粒穀物にはビタミンや食物繊維が含まれています。

それでも、現代の製粉所で高度に加工されているので、腸に素早く吸収され、インスリンの効果を高める傾向にあります。

 

ステップ3 「たんぱく質の摂取」を減らす

完全にたんぱく質を抜いてはいけませんが、たんぱく質を総摂取カロリーの20~30%に抑えることはいいことだそうです。

食事代わりに飲むシェイク飲料やバー、プロテインパウダーは、ただ高度に加工された”にせの食べ物”です。

ステップ4 「いい脂肪」をもっと食べる

3つの主要栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質のうち、脂質はインスリンの分泌を促す効果が最も低い。

だから、脂質は本来太るもとではないし、肥満予防効果が期待されるものです。

脂質を摂るときには、「天然の脂質」が多く含まれているものを選びましょう。

天然の加工されていない脂質には、オリーブ油、バター、やし油、牛脂、リーフライド(腹油)などがあります。

高度に加工された植物油、炎症作用の高いオメガ6脂肪酸は健康への悪影響があると考えられています。

 

”精製された”油は、味の悪さをカバーするために化学物質を使って高温で中質されており、2級品のオリーブを使って作ることもできます。

「ピュアオリーブ油」という表示は、精製された油を指す場合があるので気を付けましょう。

・・・ワタシは、ピュアオリーブオイル、なんて健康に良さそう!って思ってました。

ナッツ、乳製品、アボカドには、いい脂肪が豊富に含まれています。

ステップ5 「食物繊維」をもっと食べる

食物繊維は炭水化物によるインスリン刺激を減少させるため、肥満に対する主要な予防因子です。

北米における平均的な1日あたりの食物繊維の摂取量は、推奨されている量よりもはるかに低くなっています。

多くの研究により、食事から摂る食物繊維には体重を減らす効果があることが確認されています。

ただし、注目したいのは、天然の食品そのものに多くの食物繊維が含まれていても、加工の過程で取り除かれることが多い、という点です。

果物、ベリー類、野菜、全粒穀物、アマ、チアシード、豆類、ポップコーン、ナッツ類、オートミール、パンプキンシードは本来高繊維食です。

グルコマンナンは水溶性および発光性の植物繊維で、アジアではコンニャクと呼ばれているおなじみのもの。

酢も予防因子で、インスリンの過剰分泌を防ぐものです。

小さじ2杯を目安に料理に使うと効果的です。

ファスティングのススメ

食事の「間隔」が長ければ長いほどいい

インスリン抵抗性が発現すると、インスリン値が高くなります。

インスリン値が高くなると、あなたの身体の体重の設定値も高くなります。

この設定値だと、無情にもその努力が無駄になります。

私たちはもっと空腹を感じるようになります。

代謝量は、摂取エネルギーよりも低くなるよう、どんどん下がります。

すると、体重は減らなくなり、ダイエットを続けているにも関わらず、元の設定値まで体重は容赦なく増えてしまいます。

 

ダイエットを成功させるには、インスリン抵抗性を招く「サイクル」を断ち切る必要があるのです。

それには、インスリン値がとても低くなる時間を繰り返しつくらなければなりません

「間欠的ファスティング」なら確実にやせられるー医師として断言

古代ギリシャ人は、人間の自然な姿を観察すれば、おのずと治療法が見つかると信じていました。

私たちがインフルエンザに罹患して伏せっていた時のことを思い出せばわかります。

食欲は全くわかなくなりますよね。

ファスティングはある意味、人間の本能です。

ファスティングを行うと、栄養失調を心配する人が多いのですが、たいていの人の場合、体が蓄えている脂肪は、体が必要とする量を賄うには十分。

最長で300日以上のファスティングも記録されているそうです。

その間水分は十分に摂るそうです。

また、「マルチビタミン」のサプリを摂取することで、微量栄養素を補うことができます。

間欠的ファスティングとは、1日をふつうに食べる日、もう1日の朝食と昼食を水やコーヒー、野菜のだし汁などですごし、夕食を食べる。

それを繰り返すことです。

間食は一切せず、ファスティングの日にはデザートとして、ダークチョコや季節の果物、ミックスベリーなどを食べます。

 

そこまでしないにしても、しっかり食事の間隔をあけることでも、できるのではないかとワタシは思いました。

いつでもどこでも食べ過ぎてしまうワタシ。

この本を読んで「食事間隔をあける」ことにしたのです。

それだけでもとても効果がありました。

小腹が減ったら、水を飲んで鳴るのをやめさせ、次の食事まで待ってみる、といったくらいのことしかしていません。

あとは、糖分を減らしました。

それだけでも、肌のニキビがなくなり、口内炎が治り、頭痛が消えました。

実は体重も1週間で1キロ近く減りました。

運動はほとんどしていないです。かえって少なかったと思います。

ご飯はしっかりばっちり食べてますよ。

本来生き物がもっているシステムを使うことで、自分のカラダは変わっていくことが実感できました。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

 

ズボラでもできる!やらないことを決めるシンプルな片づけ~『死んでも床にモノを置かない』須藤昌子

「何度片づけても、元に戻る」

「掃除するのが、面倒」

「たくさんの本を読んできたけど、部屋がきれいにならない」

このような悩みをあなたもお持ちではないでしょうか?

ワタシは日々悩んでいます。

 

著者は収納コンサルタントとして活躍しています。

お客さんの多くが上記の悩みを持っていました。

が、著者のコンサルティングで、ほとんどのお客さんがリバウンドなく、かつ苦労なく片付けや掃除ができるようになっているそうです!

 

その秘訣は何でしょうか?

それは、

「絶対にこれはやらない」

というルールを決める。それだけだそうです。

本書のタイトル、『死んでも床にモノを置かない』も、そのルールのひとつ。

実は、片づけ・掃除ができない暮らしをしている人の多くは「絶対にやらないこと」のルールが無いのだそうです。

 

ルールのない暮らしをしていると、部屋は確実にものであふれ、汚い状態になっていくのです。

エントロピーの法則」というものがあります。

ざっくりいえば、すべての物事は時間とともに、乱雑かつ混沌としてしまうというもの。

これは、おうちの中にもあてはまること。

 

人の行動というのは、ルールが創り出しています。

一定のルールが無い限り、ほとんど自動的に乱れていってしまうものなのです。

 

そして、大事なのは「これをする」というルールではない、と著者は言います。

 

むしろ逆で「これはやらない」というルール作りが大事なのです。

「これをする」というルールを作り、増やしていくと、生活はがんじがらめになります。

そうでなくても忙しいわたしたち。

これ以上時間に追われることになったら、うまくいきません。

 

だから、「やる片づけ」ではなく「やらない片づけ」。

そんなメソッドを本書は紹介しています。

掃除しない家の9割は床にモノがたくさんある

片づけが苦手な人は、片づけや掃除ができない人間だから、「部屋が汚い」と思われています。

しかし実際は逆だそうです。

部屋が汚いから、「片付けや掃除ができない人になっている」のです。

常に不要なモノがあり、キレイな状態でないのなら、誰だって片付けもそうじも苦手。

 

著者も本質的にはズボラで面倒くさがりでした。

だからこそ、どうすれば楽で暮らしやすく、過ごしやすいおうちができるかを考えてきたのです。

 

ただし、著者は特にミニマリストはめざしていません。

捨てすぎず、持ちすぎない暮らしを目指しています。

片づけの大原則は「入る量しか入らない」

たとえば、たくさんあるキッチンツール。

よく使うもの、たまに使うものはだいたい決まっています。

「だったら、たまに使うものでも、よく使うもので代用できないか?」と考えて、よく使うものをメインに残すことにしました。

その結果、キッチンツールの引き出しは、どんなに乱雑にツールを戻しても、ガチャガチャした状態にはなりませんでした。

取り出す際も、欲しくないものを置けて取り出す、ということをせずに済むようになりました。

 

衣類に関しても、使い勝手の良い洋服をそろえるようにしたことで、たくさんの種類を持つ必要がなくなりました。

コンパクトになると、収納に余裕が生まれて、取り出したり戻したりすることもよりスムーズになりました。

生活を小さくしていくことで、風が通り、心にも余裕を感じることができたそうです。

片づけられる人には、「これはやらない」というルールがある

「片づけ上手な人は几帳面で完璧主義」

ワタシはそう思っていました。

しかし著者は断言しますが、そうではありません。

片づけが上手い人は、一定のルールに従って行うから、片づけ上手なのです。

「後でやろう」をしない

たとえば、片付けができる人の多くは、「後でやろう」としません。

生活しにくいな、使いにくいな、散らかるな、と感じた時、片づけられる人は、しっかりと考えます。

その場その場で、何をどうすればいいかを考え、対処していきます。

「後でやろう」という選択をした瞬間、多くのモノが後回しになり、のちのちやるべきことが雪だるま式に増えていくからです。

しかし、片付けが苦手な人は、これをやってしまいがちなのです。

モノの置き場所をいい加減にしない

片づけで悩む人の多くは「モノの置きあ書を決められない(決めていない)」という人だと著者は言います。

だから、「後で決めよう」となるのです。

そして、決める前にモノが増え、散らかる、片付けができない状態になってしまいます。

適切な場所でなくとも、「どこに置く」と言うことだけでも先に決めておくことで、散らかり具合を防ぐことができます。

 

つまり「後回しにしない」。

これは、散らからない部屋を作る最も大事なポイントです。

「どうすれば楽になるか」を考える

片づけができる人は、「どうやったら、家事が楽になるか?」「どうやったら楽に行動できるか?」を常に考えています。

 

しかし、散らかって片付いていない状態、モノがあふれている状態では、人がどれだけこれを考えても、うまくできません。

まずは、上記の「やらないルール」を作ります。

そして、部屋が片付いた状態ではじめて、楽に家事ができるか、これからどうすればいいかを考える。

この順番が大事です。

 

掃除をするときには、動線に沿ったところに、掃除道具を置いて、さっと掃除できるようにする。

1年に2度やることになる衣替えをせずに済むようにする。

そんな風に、できるだけ楽に、時短で楽しくできるように工夫をしてみましょう。

手元のモノを見つめなおす

整理とは、「使っていないものを手放すこと」。

そして収納するとは、「使うものを使いやすく収めること」です。

おうちには、思った以上にたくさんのモノが収納されています。

選別して残していくと、どこに置いたらいいのかわからなくなることもあります。

その時は、自分たちがどこで何をするかを考えると、答えが出てきます。

「ここで使うと動かなくていいな」とか「ここで使えると便利」ということに敏感になると、暮らしはさらに楽になっていきます。

ルールが無い人は、「散らかるから掃除が苦手」

著者がお伺いした女性のお宅は、モノであふれていました。

たくさんの化粧品と衣類の数々。

開封の化粧品から、使いかけのもの、他にも試供品もため込んでいて、衣類も床一杯に広がり、たくさんのモノの下敷きになっていました。

そこで、著者はまず「ここに衣類をまとめましょう」と決め、そこに衣類を集めると、洋服の山ができました。

洗濯のされていないシミのある衣類もあれば、新品でタグのついてままのモノもありました。

ある程度片づけたので「掃除機を貸してほしい」と話をすると、「たぶん、どこかにあります」と女性は言いました。

それからしばらく、モノの分類をしている中で、やっとモノの下から、掃除機が出てきました。

モノが占領してしまった結果、掃除機も使えない、そんな状況になっていたのです。

 

つまり、片づけられない人と言うのは、モノがあふれ、散らかっている状態が当たり前になっているために、「片づけにくい自分」「片づけられない自分」をつくり出しているのです。

 

モノをため込む人は「手放すルール」が無い

モノをため込む人は、買ったらそれで気が済んでしまって、どんどん買いだめてしまい、モノであふれてしまうのです。

では、「何か1つ買ったら、何か1つ手放す」というルールを決めていたらどうでしょう?

入ってくる量と手放す量が同じなら、モノは溜まらないのです。

 

第1のルール 死んでも床にモノを置かない

多くの片づけ上手が当たり前にやっているルールの一つ。

勝ってきたもの、持ち歩いているバッグ、ネットショップで買った荷物、着替えた服、ペットボトル・・・など、すべてのモノは「床に置かない」と決めること。

これだけで、家がきれいになっていきます。

もちろん、最初は置く場所に困り、どこに置こうか決めていないことで、机や棚に置いてしまうかもしれません。

 

ただ、一番大事なのは、「死んでも床にモノを置かないぞ」と目標を決めることです。

なぜ、第1のルールがこれなのか?

これが1番最初のルールになる理由はシンプル。

床にモノがない状態を維持できると、掃除や整理が一気に楽になるからです。

 

私たちの時間には限りがあります。

「いかに料理を楽にスムーズにできるか?」

「いかに掃除が楽に早く、しかも部屋をキレイに保つことができるか?」

を著者は常に考えていました。

その結論が、「死んでも床にモノを置かない」でした。

 

著者の家の床に置いてあるモノは、観葉植物と家具だけ。

それ以外は、引き出しや棚に収納しています。

毎日のお掃除がするするっとお掃除道具を滑らせるだけ。

モノを持ち上げる作業がなくなるからです。

第2のルール キッチンには、モノを置かない

我が家ではコンロ脇に調味料がごそっと並んでいますが、それは望ましくないと著者は言います。(今夜片づけます!)

キッチンは油が跳ねたりと汚れる場所。

そこに調味料があると、さらにお掃除が大変に。

何も置くことなく、さっと拭き掃除ができれば、時短になりますし、汚れもためることがなくなります。

ルール3 机、棚の上にはなんでもかんでもモノを置かない

ミニマリストでない著者は、モノはほどほどに持っていますし、雑貨も好き。

ただ、置くものは限定しています。

掃除のたびに置いてあるものを持ち上げる作業を減らすためです。

理由なくルールなくおいてしまうと、どんどんモノは増えていきます。

事前に何をどれくらい置くか、どんな風に置くか、具体的に決めておくのがお勧めだそうです。

ルール4 突然「今日は整理、掃除をしよう」はしない

思い付きで始めると、二度手間、三度手間になってしまうからです。

終わりを決めていないため、途中で集中力が切れたり、時間切れになり、中途半端に終わってしまうことがあるからです。

「どうやるか」「どこまでやるか」で実行すると、時短で、かつやりたいことをしっかりやりきることができます。

 

著者の「いつものお掃除」は、娘と旦那さんが起きる前に、水回りを雑巾や台拭きでふきあげ。

その後、2階は音のしない拭き掃除。フローリングワイパーでするすると滑らせるだけ。

そして、旦那さんと娘さんが

出かけた後、1階に掃除機をかけます。

 

どこの掃除も「どんなふうにやるか」をちょっと考えてから始めるのがおすすめです。

「今日はここまでやろう」と計画を立て、実行し終わらせるだけで、すっきりするし、中途半端になりません。

ルール5 モノは増やさない

先にも述べた通り、モノは知らないうちに、どんどんおうちの中に溜まってきます。

広告やDM、領収書、子供の作品、学校のプリントなど・・・

そこで大事なのは、「モノは、増やさない」というルールを決めること。

 

「おまけ」「無料」は、もらわない、という勇気を持つことも大事です。

DMなどの紙類も、溜まりやすい。

大事なのは、その場で決めることです。

その場で捨てるなり処理するなりしてしまう。

 

モノが少なくなってくると、モノが増えることが「憂鬱」になります。

その感度が高くなることで、無駄な買い物をしなくなります。

モノを1つ増やすときは、同じ数、もしくはそれよりも多い数のモノを手放す。

そうしてバランスをとるように著者はしています。

 

著者は他のルールとして、

買いだめをしない

無理に減らさない

考える家事は、やらない(4時起きしてルーティンで家事をこなす、シンプル収納)

24時間以上モノを放置しない

年末の大掃除はしない

 

などがあります。

少しずつ片づけていきます。

とにかく今週は「床にモノを置かない」をトライしてみます。

今週もお疲れさまでした。

では、また。

 

あなたをもっとハッピーにする方法~『面白くてよくわかる アドラー心理学』星一郎

あなたの人生をもっと幸福にする簡単な方法があります。

それは、共同体感覚を持つこと。

そう、アドラー心理学でよく言われる、「周りの人全体のことを考える」ってやつです。

忙しいわ世知辛いわの日本では、かなり消えつつある「共同体感覚」。

しかし、これはもともと人に備わっているものだそうです。

 

たとえば、

・誰かの役に立ちたい

・家族は大切にしよう

・みんなが幸せになることを考えよう

・よりよい未来にしよう

・いい世の中にしていこう

などの感情。

 

一方で「共同体感覚があまり育っていない人」という人も少なからずいます。

あなたの周りにも、こんなタイプいるかもしれません。

・自分のことで手一杯だから、人にまで気が回らない

・誰かを自分の思うようにコントロールしたい

・自分さえよければ、他人はどうでもいい

・自分が損することはできるだけ避けたい

・未来より、今の快適性の方がよほど大事だ

 

共同体感覚は幸福感ともつながる

正直言って恥ずかしながら、ワタシは疲れているとき、「共同体感覚」がめちゃくちゃ薄れてしまいます。

「自分のことで手一杯だから、人にまで気が回らない」となり、相談とかしにくいオーラが出まくります〔ホント迷惑なお局!〕。

しかし、そうなっている時間が数日になると、確実に同じチームに迷惑がかかるのです。

チーム内の後輩ちゃんたち同士の人間関係が悪くなったりするのです!

だから、部署内の治安と平和のためにも、できるだけその日の疲れはその日にリセットするようにしています。

お局はご機嫌でなければ。

 

アドラーの他の本で、この「共同体感覚」を読んで、ちょこーっとだけですが実践するようになりました。

ほんのちょっとした行動の違いですが、仕事もプライベートもすごく向上たんです、

10年前の自分は「自分のチームの成果」だけを注目していました。

しかし、失敗。

体調も崩して休職しました。

そこから、立ち直る際にいろいろ本を読み漁りました。

仕事に復帰する際には、いろいろな部署の人たちに助けられました。

涙が出るほどうれしかったのを今でも忘れません。

読み漁った本のうちのひとつ『嫌われる勇気』。

そこにあった「共同体感覚」。

それが頭の隅にあり、考えをシフトチェンジしました。

「自分のチームの成果」も大事ですが、その前提に「会社全体の成果・利益」を念頭に置くことにしたのです。

 

おかげで復帰前よりも復帰後の方が、評価が上がるようになりました。

復帰前の方が、夜遅くまで無茶苦茶に働きまくっていたにも関わらず、です。

あいかわらず世の中は、すぐ目の前の成果を追い求めたり、自分の利益ばかり追求したりする人が多い。

上司からすると「全体を俯瞰して考える」ことが多少できるお局は、重宝するようです。

「みんなのことを考えて行動しましょう」なんて、子供のころに教えられました。

が、それは「人のため」だけでなく誰よりも「自分のため」であったんだなぁと実践して感じました。

共同体感覚があると、欲望に上手に歯止めがかかる

共同体感覚が希薄なとき、人は「自分が良ければそれでいい」という感覚が強くなります。

しかし、人間の欲望には際限がありません。

たとえば「衣食住が満たされれば幸福だ」と思っていても、それが満たされれば、「美味しいものを食べたい」「快適な住まいに住みたい」という欲求は上がってきますよね。

そしてさらにそれが叶えば、「健康にいいものを食べたい」「センスの良い高級品に包まれたい」とエスカレートしてしまうものです。

 

こうした欲求の暴走に対抗するのが、「共同体感覚」でもあるのです。

とめどなく湧き出る欲望に「共同体感覚」が働くと、

「でも自分より不便な生活をしている人がいる」

「食料に困っている人が世界にたくさんいる」

など、視点が他者へ移行し、意識が社会貢献の方向に向かいます。

自分の欲望を少し我慢して寄付しようとしたり。

 

ビル・ゲイツは倹約家で有名。

しかしながら、資産の大部分を慈善活動に充てることを表明しています。

これはわかりやすい一例です。

共同体感覚が豊かな人にとって、金銭的利益は人生のプロセスにすぎません。

人の自然に従い、共同体感覚によく気づいている人にとって、生きる本来の目的は、「世の中をよくしたい」。

共同体感覚を満足させることこそ、自分の幸せだと知っているのです。

 

ところが、共同体感覚が薄い人は、こうしたストッパーがかかりません。

自分の欲求をどこまでも追求してしまいます。

そして、それを満足させるために周囲をないがしろにします。

 

こうした人は、誰からも好意的に受け入れられず、つねに孤独を抱えることになりますよね。

たとえ金銭的に豊かでも幸福を手に入れることは難しくなるのです。

この共同体感覚には、3つのタスクがあることが、わかっています。

1.愛のタスク

これは夫婦、親子、きょうだい、1つの家族、生活の基盤の関係、など人間関係の最小単位共同体のタスクです。

互いに自然体の自分をさらけ出すことができ、それを受け入れ合うことができることが理想となる関係とも言えるでしょう。

家族や夫婦が互いに思いやり合えるようになるには、ライフスタイルの中にしっかりと共同体感覚を持っている必要になります。

つまり、

相手の意思を尊重すること。

心を合わせていこうと思うこと。

 

それが一方的だったり、己の欲求や主張を満たそうとすることだけを優先したのなら関係は破綻しますよね。

互いに共同体感覚が未成熟でも、アウト。

関係の維持が困難になり、その共同体の運営が難航します。

親子でもきょうだいでもそれは同じです。

2.交友のタスク

別名社会のタスク、関係のタスク、と呼ばれています。

 

早い話が、職場や趣味のサークル、地域のつながりなど。

通常の人間関係はおおよそこれに当てはまるのではないでしょうか?

愛のタスクのようん濃密性はありませんね。

しかし、生きていく上で欠かせません。

 

人間は他者に受け入れられ、他者に役立ってこそ、生きていることに意義を見出すようにできています。

ここにはコミュニケーション能力が不可欠となります。

相手の気持ちを汲み、こちらの意図をスムーズに伝えることができる技術が多くの課題を解決します。

 

ここで大切なのは、多くの人との交流が有れば良い、というわけでは無いことです。

知り合いが多いこと=交流のタスク達成にはならないということです。

心から信頼できる関係が無い人では、本当の意味の共同体感覚が育っていません。

また、一方的に命令するだけの主従関係も同様です。

 

本来の対人関係とは、立場を超えて対等に尊重し合うものです。

好意的な協力の元でのみ成り立ちます。

そうした関係を周囲と築ける人は、正しいタスク達成を行っています。

 

3.仕事のタスク

3つめは仕事のタスクです。

これは、職業も含めた生産活動そのものとどう向き合っていくか、ということです。

働く姿勢や職業についての捉え方、さらにボランティア活動などの取り組みも含まれます。

ライフワークとしての作業、家事、育児もこのタスクです。

 

仕事のタスクとは、「対価」の金銭が発生するかどうかではありません。

社会の中で自分がすべきことは何か、そしてそれをどう行っていくか、ということを指しています。

 

自分に向いている仕事を探して職に就くのも、共同体の生産性を上げています。

より生産性を高める仕事を選ぶことは、生がいややりがいにつながるだけでなく、共同体の利益を向上させるという大きな意味を持つのです。

 

仕事のタスクにおいて共同体感覚が豊かになるということは、具体的には

こんな意識を持つことです。

・世の中に貢献できる仕事をしよう

・自分の特技を、社会のために役立てよう

・人類の子孫を残し、育てよう

・みんなが便利なものを作ろう

 

共同体感覚が乏しい人は

・自分に向いている仕事がみつからない

・働かずにラクをしたい

・自分が得すること以外はやりたくない

そんな思いを持っています。

疲れたりすると、共同体感覚が乏しくなりがちです。

でも、一緒に働いている仲間が、どちらの人だと助かるかは、一目瞭然。

 

うっかりすると忙しさにかまけて共同体感覚を見失ってしまいがちなワタシです。

でも、共同体との一体感を持った仕事ができると、達成感が大きいんですよね。

この絶対的な幸福感は、代えがたいモノ。

自分でも共同体感覚を意識して育てたいと思っています。

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

 

 

 

目的を思い出せば、あなたはもっと幸せになる~『面白くてよくわかる!アドラー心理学』星一郎

本日の結論は、以下の通り。

①何かの問題の理由を過去に求めるのはやめる。

②「本当は自分はどうしたいのか」をよく思い出す。

③自分の真の目的を思い出すことで、もっと現在を幸福感で満たすことができる。

 

アドラー心理学の本はあなたも目にしてきたかもしれません。

読んでいるうちに「勇気」が湧いてくる言葉がたくさんある心理学ですね。

現在の世の中のポジティブな考え方の基礎となる思想です。

今を生きる私たちが自分を幸せにしていくためのツールとしても、実に有効です。

本書は今までのアドラー本に比べてマイルド系であり、現実的。

ごく日常で使えるスキルになります。

目的論~人の行動は過去ではなく目的で決まる

アドラー心理学の基本となる考え方に「目的論」があります。

「何を目的として、その行動を起こすのか?」をちょっと立ち止まって考えてみること。

すると、本当にあなたを幸せにするための行動が見えてきます。

 

たとえばダイエットをしたい、と考えたとき。

「なぜダイエットをしようと思ったのか」をどう分析するのか?

分析・捉え方でモチベーションは変わり、当然結果も大きく変わります。

 

アドラー以前のユングフロイトが提唱していた「原因論」。

これで考えるならば、こんな「原因」が思い浮かぶのかもしれません。

・太っているとずっとバカにされてきたから

・この体型が原因で、人間関係がうまくいかなかった

・いじめられてトラウマになったから

これを理由にダイエットをしたとしたら、どうでしょう?

このネガティブなモチベーションは、高めるほどに「太っている今の自分を否定」しますし、鏡を見て太った自分の顔を見るたびに、過去の嫌な気持ちを彷彿とさせるでしょう。

そんな気持ちでダイエットに取り組んでも、楽しくない気持ちでいっぱいなので、リバウンドもしてしまうかもしれませんよね。

 

しかし、アドラーの提唱する「目的論」で考えるならば、こうなります。

・痩せて自分に自信を持ちたかったから

・痩せてステキな恋をしたい

・もう誰にもバカにされたくなかった

となります。

思い浮かぶのは、スリムになって自信がついて、ステキな恋をしている自分。

この方が、絶対ダイエットはうまくいきます。

人は目的に向かって生きていく

従来の心理学では、「どうしてそうなったのか」という過去の分析を始まりとしていました。

今現在の原因が「どこからきているのか?」を重要視します。

たとえば

・過去に太っていることが辛い経験をした

→・過去がトラウマになって現在、人間関係をうまく築けない

という過去をほぐすこと。

しかし、人間を分析しつくしたアドラーは、そうやって過去をほじくり返して分析することで人が「勇気」を得ることはできないと考えたのです。

分析することも、大切ではあるかもしれません。

が、こればかりに着目していては、余計に暗くなるばかり。

現在と未来に勇気をもって生きるには、推進力が必要です。

 

そこをアドラー心理学は「どこへいきたいのか?」に一番に注目することを大切にしました。

目的に向かって生きる勇気をつくり出していきます。

「ダイエットしたい」と思うならば、

「ダイエットすれば、自分に自信が持て、うまくいくのではないか」

ということに着目します。

ダイエットの理由は未来の目的を達成するため。

暗い過去はちょっと横に置いておきます。

「痩せて自分に自信を持ちたい」

「痩せて恋人がほしい」

 

自分の行動の理由を「どこへ行きたいのか?」に持つことで、私たちはいつも勇気を出すことができるようになります。

なぜ「勇気づけの心理学」なのか

人の行動の原因が過去に起因として起こるとするならば?

過去は変えようがありませんよね。

成育歴や体験がその人自身を支配しているというなら、人は過去の実に支配されているということになるからです。

窃盗や万引きを繰り返しながら生きている人を、「不幸な過去が原因でそういう人間になった」と決めつけたら、どうでしょう。

その人はずっと変わることができない、という結論が出ただけになってしまいます!

スポーツや勉強が苦手な人が、「生まれ持っての素質だから仕方ない」と考えるなら、どうでしょう?

能力はそれ以上伸びないことになります。

 

でも、人間の行動は過去ではなく、未来にかかがる目標によって決まると知るなら?

いくらでもその人を変えることができます。

つまり、人が正しい、よりよい方向に向かおうとするならば、有用な目的を設定することに注目することがもっとも重要で、過去にとらわれる必要が無い、という考え方なのです。

 

たとえばダイエットに関して考えてみましょう。

以前の原因論で考えるならば、

「過去に太っていたから不幸になった」

→「だから、痩せないと幸せになれない」

 「痩せなくちゃ恋愛できない」

という考え方になり、そのネガティブさでかえって失敗するのは目に見えています。

しかし、目的論で考えるならば、

「自分に自信を持って幸せな恋愛がしたい」という未来への「有用な目的」を持つ

→「どうすれば自分に自信がもてるだろう」

 「幸せな恋愛って何だろう」

ということを考えることができます。

すると導き出される行動が変わります。

ダイエットはあくまでも「幸せになること」が最終目標だと書き換えることができます。

そこから導き出される行動は、おのずと変化します。

「栄養価を無視して無茶なダイエットをしてとにかく体重を落とす」ことは、目的ではなくなります。

「自分が幸せになるには、どうしたらいいんだろう」という真の目的にフォーカスして行動を変えていくことができます。

→「私にもいいところはあるよね。それをわかってもらおう」

 「外見だけ愛されても幸せにはならないよ」

そうした結論を自分の中から見出すことができれば、やるべきことは変わります。

自分のいいところを探したり、外見だけを整えるよりも自分の良さを伸ばしたり、外見ではないところで自分の良さに気づいてくれる人を探したり。

 

その方が、間違いなく幸せです。

本当の目的は、意識されていないことも

人はみんな目的に向かって行動しています。

が、その目的を認識していないことがよくあります。

というより、自分の行動に目的があるなどと思わないで生きている人が大半なのです。

それは、目的のほとんどが無意識に起こるものだからです。

 

たとえば、喧嘩のたえない夫婦がいたとします。

妻は、「夫が少しも家庭をかえりみないから言い争いになるんだ」と考えたとします。

しかし、夫がなぜ仕事ばかりしているかと言うと、「家で妻が小言ばかり言うから」

と返ってきます。

 

この場合、実は妻は無意識のうちに「夫を自分の思い通りにしたい」と思っています。

夫を縛る言葉を繰り返している、ということがしばしばあるのです。

しかし妻に言わせれば「夫が冷たいから腹が立っているんだ」と言うかもしれません。

 

こうしたとき、自分の行動の目的に気づき、それを正しく設定しなおせば、現状を変えることができます。

・夫を自分のいいように支配したい

・束縛したい

・自分に関心を向けさせたい

という目的を、たとえば

・夫と円満な関係になりたい

・夫が早く帰ってきたくなる家庭にしたい

と設定しなおせば、達成するための行動も変わります。

 

そして帰宅した夫に「今日も遅かったじゃない」「毎日残業残業って本当なの?」と言う叱責が、変化させることができます。

「おかえりなさい」「今日もお疲れ様」と、優しいねぎらいの言葉にかえることができるでしょう。

間違いなくそのほうが夫の行動にも変化が表れてくることは明白ですね。

ワタシもダイエットしています。

目的は

・膝への負担を減らして、ずっと走り続けたい

・いつでもご機嫌な自分でいたい

・何歳になっても自分の好きなことを続けたい

です。

アドラー心理学の本を読んでも実践の仕方を忘れていたころ、

「よし、〇キロになったらバッグを買おう」

「〇キロになったら財布を買う」

なんて、数値目標を立てたこともありました。

しかし「健康」ではなく「ダイエット」が目的になると、無茶をしてしまいました。

一気に体重を減らすために食事量を制限したため、機嫌が悪くなったり、やる気が起きなくなったり。

一時期体重は目標の数値までいってバッグも財布も買えました。

が、あっという間にリバウンドです。

 

今回この本を読んで、目的を見直しました。

何より大事だと思えたことは、「毎日笑顔で思いやりを持って働ける」ことでした。

そのためには、体調管理が一番ですし、好きなことを続けるならばその下準備を少しずつ行う体力も大切。

そうなったとき大事なのはダイエットではないと気づきました。

本当の目的を達成するための行動は次のようになりました。

・睡眠時間の確保

・ストレス源になる人とできるだけ話をしない

・計画的に仕事をして休日はリフレッシュする

・バランスよく食べる

ストレスから離れることや、リフレッシュすること、睡眠時間をとることで、実は今週効率がぐんと上がりました。

 

ゆっくり取り組んでいこうと思います♪

あなたにとっての「本当の目的」は何ですか?

そこに近づくための「行動」で、本当に必要なものは何ですか?

一緒に考えていただけたら、とても嬉しいです。

 

では、また。

 

 

 

「ストレス太り」は実在する~『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』ジェイソン・ファン

現在の最新の医学では、肥満の原因がインスリンだという事実を突き止めています。

肥満を理解する要は”ホルモン”。

これは、最近よく言われていることですね。

太っている人が食べ過ぎになるのは、太っていることによって余計にインスリンというホルモンの分泌量が多くなることが分かっています。

人間の代謝機能はすべてホルモンによって調節されています。

代謝などの重要な生理学的変数。

これは、日によって変わる摂取カロリーや運動で左右されてはいないのです。

実は、ホルモンが精密に、厳格に、体脂肪を調節しています。

 

私たちがなかなか体重を意識的にコントロールできないのは、脈拍、基礎代謝率、体温、呼吸などを、自分で意識的にコントロールできないのと同じことです。

これらはすべて自動的に調節されていて、体重もそれと同じです。

満腹ホルモンを打ち消す「作用」

インスリン値が高くなると、満腹信号を出すレプチンの働きが阻害されてしまう。」

これは小児肥満の専門家ロバート・ラスティング教授が示している説です。

レプチンの分泌量は体脂肪に比例して増えます。

食べる量を減らして、体を理想体型に戻すよう、視床下部に働きかけるのです。

ところが脳は常にレプチンにさらされていると、レプチンに対して抵抗性を持ってしまうという恐ろしい性質があります。

抵抗性を持つために、レプチンがきかなくなってしまうのです。

 

加えて多くの点で、インスリンとレプチンは対照的なホルモンです。

インスリンは体脂肪の蓄積を促します。

レプチンは体脂肪の蓄積を減らします。

だから、インスリン値が高いという個とは当然、レプチンの働きを阻害します。

 

食事をしたときのレプチン反応も、肥満の人とやせている人では異なるのです。

やせている人の場合は、食事するとレプチンの量が増えます。それは当然です。

ところが、肥満の人の場合、食事してもレプチンの効果が表れない。

脳は「食事を止めなさい」という信号を受け取らないのです。

 

つまり課題は、どうやってカロリーのバランスをとるかではないのです。

どうやってホルモンのバランスをとるかです。

 

イライラするたび体重増加 「ストレス太り」は存在する

インスリンを投与しなくても、著者はあなたを太らせることができます。

実のところ、誰でも相手を太らせることができます。

 

コルチゾールというホルモンがあります。

別名”ストレスホルモン”と呼ばれています。

一連の「闘争・逃走反応」を引き起こします。

これは、恐怖を感じた時の生体反応のことです。

旧石器時代コルチゾールの分泌を促すストレスと言えば、たとえば捕食者に追い回されると言った、身体的なものが多かったのです。

コルチゾールは、次の行動である「戦うか逃げるか」をカラダに準備させるために必要なホルモンなのです。

 

コルチゾールが分泌されるとグルコースの利用が促進され、筋肉にエネルギーが供給されます。

走って逃げて食べられないようにするためには、これがとても大切です。

 

ストレスを生き抜くために、消化活動そのほかの代謝活動は、いったん制限されます。

たんぱく質が分解され、グルコースに変えられます。

するとすぐに活発な身体活動が行われます。

しばらくして危機が去ると、コルチゾールの分泌は元の低い値になります。

 

「ストレスホルモン」が肥満物質を増やす

一見コルチゾールインスリンと逆の働きをしているように見えます。

短期的ストレスであれば、その通りで、インスリンとは逆の働きをします。

しかし現代社会の私たちにふりかかる、長期間の心理的ストレスにさらされたとき、それとはまったく逆のことが起こるのです。

 

血中のグルコースの値が何か月も高いままだと、インスリンの多量分泌が促進されます。

つまり、コルチゾールの値が慢性的に高い状態にあると、インスリンの分泌量が高くなります。

 

コルチゾールを減らしストレスを緩和させるためには何がいいのか?

実証されている方法は、たくさんあります。

古来からある方法である、マインドフルネス瞑想、ヨガ、マッサージ療法、運動などです。

マインドフルネスについての研究では、参加者はヨガや瞑想、グループディスカッションをすることで、コルチゾールの分泌と腹部の脂肪を減らすことができることが判明しています。

 

現時点で疫学上「最も信頼できる」5ステップ~完璧な減量

「肥満は、肥満の調節を担うホルモンの異常が原因」これが本書で繰り返されている大前提です。

体重を増やす原因となるホルモンはインスリンなので、合理的な治療法は「インスリン値を下げること」となります。

そのための方法はいくつもありますが、それぞれの利点を活用しましょう。

ステップ1「添加糖の摂取」を減らす

ステップ2「生成された穀物の摂取」を減らす

ステップ3「たんぱく質の摂取」を減らす

ステップ4「いい脂肪」をもっと食べる

ステップ5「食物繊維」をもっと食べる

 

ここからは、この目的を達成する方法を読んでいきます。

ステップ1「添加糖の摂取」を減らす

砂糖や人工甘味料インスリン抵抗性の直接的な原因になるので、他のものよりも太りやすくなります。

天然の加工されていない食品にも、糖分は入っています。

しかし、天然の糖と添加糖はまったく異なるものです。

加工食品に加えられている砂糖は、天然の食品に入っているものよりも濃度が高いのです。

加工食品の中には100%砂糖でできているものもあります。

こんなことは、はちみつを除く天然食品ではありえません。

キャンディは風味をつけられた砂糖のかたまり以外の何物でもありません。

さらに糖分だけでできた食品には”満腹感”をもたらすものが含まれていないので、つい食べ過ぎてしまうのも問題です。

 

しかし、私たちの周りのソースにもケチャップにも、砂糖は入っています。

完全に断ち切ることは難しいこと。

そこで現実的で合理的な提案を著者はしています。

添加糖回避術①「デザート」を変える

ケーキ―、プリン、クッキー、パイ、ムース、シャーベット、キャンディ、チョコレートバーなどは、ほとんど砂糖で作られ風味付けされています。

そこで、伝統的な社会を見本にしてみましょう。

いちばんいいのは「新鮮な季節の果物」

「ナッツ類」「チーズ」を少し食べるのは、食事の最後を締めくくるのに最高。

カカオが70%以上含まれている「ダークチョコレート」を適度に食べるのも、意外と健康的なデザートです。

(ミルクチョコレートには多量の砂糖がふくまれています)

添加糖回避術②「間食」をやめる

「これはヘルシーなおやつだ」と言われると幻想を抱きやすいですが、間食はどんな食の伝統にも実質的に反するものでした。

解決法は、”常に”食べるのをやめることです。

 

おやつは見えないところにしまっておきましょう。

それでも間食をする習慣があるのならば、ほかの習慣に置き換えましょう。

一番いいのは、間食をしないことです。

添加糖回避術③「朝食」は食べても食べなくてもいい

朝食については最も議論が分かれるものと言っていいでしょう。

よく”一番大切な食事”と紹介されることもあります。

しかし本書では朝食を「単なる食事」と考えています

国によって朝食に食べる物は異なります。

しっかりとした”アメリカン”の朝食は、フランスの”ささやかなランチ”とはまるで違います。

ここで大切なのは”ささやかな”という点です。

最も問題なのは、デザート並みに高度に加工された炭水化物と砂糖をふんだんに使っていることです。

これは間食と共通しています。

特に子供向けの朝食用シリアルは、最もいけないもののひとつです。

ベーカリーで作られた朝食用の食べ物も、おおいに問題があります。

たとえば、マフィン、デニッシュ、バナナブレッドなど。

 

では、「いい朝食」とは?

昔ながらの「ヨーグルト」や「ギリシャヨーグルト」は、栄養に優れた食べ物です。

でも、市販のヨーグルトは多量の砂糖と果物の風味付けがあるので、気を付けて。

「卵」は、たんぱく質も豊かで、ミネラルも豊富。

以前はコレステロールへの懸念から敬遠されていましたが、様々な調理法で楽しめますし、事実卵の摂取量の増加が心疾患の増加につながるという結果は出ていないのです。

添加糖回避術④「炭酸水」を飲む

一番いいのは「水」や「炭酸水」です。

レモン、オレンジ、キュウリを薄く切ったものを加えるのも、清涼感が増していいでしょう。

コーヒーや紅茶を3杯以上飲むと、糖尿病のリスクが42%減少するという結果も出ています。

ステップ2 「生成された穀物の摂取」を減らす

白い小麦粉などの生成された穀物は、ほかのどんな食べ物よりもインスリンの多量分泌を促します。

だから、小麦粉や生成された穀物の摂取量を減らせば、体重を減らせる可能性が十分高まります。

「枝豆」を食べる

「キヌア」はすべての穀物の母と呼ばれています。

食物繊維、たんぱく質、ビタミンが豊富です。

中南米原産の「チアシード」の機嫌はアステカ帝国マヤ文明までさかのぼります。

食物繊維、ビタミン、ミネラル、オメガ3脂肪酸たんぱく質、抗酸化物質を豊富に含んでいます。

ゼリー状にすると10倍に膨らみますが、腹持ちが良くなります。

「豆類」は食物繊維を豊富に含んだ炭水化物の代表です。

タンパク質の摂取源としてもすぐれています。

日本でよく食べられている枝豆は、1食当たり9グラムの食物繊維と11グラムのたんぱく質を含んでいる優秀な食べ物です。

ステップ3 「たんぱく質の摂取」を減らす

たんぱく質を完全に抜いてはいけません。

食事に含まれるたんぱく質量を20~30%に抑えるのはいいことです。

実際問題、度を超えた高たんぱく質ダイエットはお勧めできないと著者は言います。

食事代わりに飲むシェイク飲料やバー、プロテインパウダーに頼ることになりやすいのですが、これらはただ高度に加工された”にせの食べ物”です。

ステップ4 「いい脂肪」をもっと食べる

3つの主要栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)のうち、脂質はインスリンの分泌を促す効果が最も低いのです。

だから、脂質は本来、太るもとではないし、肥満予防効果が期待されるものです。

脂質を摂るときには「天然の脂質」が多く含まれているものを選ぶことです。

天然の、加工されていない脂質には、オリーブ油、バター、ヤシ油、牛脂、リーフラート(腹脂)などがあります。

高度に加工された植物油、炎症作用の高いオメガ6脂肪酸は、健康に悪い影響があると考えられています。

 

「ウ”ァージンオイル」は、熟したオリーブの果実を圧縮して抽出する手段で作られているので、もっとも体にいいものです。

”ウ”ァージン”でないそのほかのオリーブ油は、化学的方法を使っているので、さけたほうがいいものです。

「ピュアオイル」は思いのほかよくない

”生成された”油は、味の悪さをカバーするために化学物質を使って高温で抽出されており、2級品のオリーブを使ってつくることもできます。

「ピュアオリーブ油」という表示は、生成された油を指す場合が多いので、特に気を付けましょう。

「エキストラウ”ァージンオリーブ油」は精製されておらず、フルーティな味わいで、一定の品質を満たしています。

オリーブ油には抗炎症作用のあるポリフェノールやオレオカンタールなどの抗酸化物質も多く含まれています。

炎症を押さえ、コレステロールを減少させ、決戦を少なくし、血圧を下げる効果があると言われています。

これらの性質から、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患の全体的なリスクが減少すると考えられています。

「ナッツ」「乳製品」「アボカド」にはいい脂肪が豊富

ヘルシーであることで有名な地中海式の食事では「ナッツ類」がよく食べられています。

脂質が多くて長い間敬遠されてきましたが、体にとてもいいことが認知されるようになりました。

食物繊維も豊富で、一方で炭水化物は少ないのです。

特にくるみはオメガ3脂肪酸をとても多く含んでいます。

脂肪分の高い「乳製品」は、美味しいし、太ることを気にせず食べることができます。

調査により太りもやせもしないことがわかっています。

そして脂肪分の高い乳製品を摂ると、2型糖尿病のリスクが62%も減少することがわかっています。

近年「アボカド」も注目されています。

ビタミン豊富で、カリウムを多く含み、炭水化物はとても少ない一方、抗酸化物質のオレイン酸を多く含みます。

さらに水溶性食物繊維と不要性食物繊維が両方とも豊富です。

ステップ5 「食物繊維」をもっと食べる

食物繊維は炭水化物によるインスリン刺激を減少させるため、肥満に対する主要な予防因子。

多くの研究や観察により、食事から摂る食物繊維には体重を減らす効果があることが確認されています。

ただし気を付けたいのは、天然の食品そのものには多くの食物繊維が含まれていますが、加工の過程で取り除かれてしまうことが多いという点です。

 

太るかやせるかは「タイミング次第」

実は、何を食べるかも大切ですが、「食べるタイミング」もかなり重要です。

「間隔」が長ければ長いほどいい

インスリン抵抗性が発言すると、インスリン値が高くなります。

インスリン値が高くなると、体重の設定値も高くなります。

体重を減らそうと、どんなに努力しても、この設定値のせいで、無情にもその努力は無駄になります。

私たちはもっと空腹を感じるようになります。

代謝量は、摂取エネルギーよりも低くなるようにどんどん下がっていきます。

すると、体重は減らなくなり、ダイエットを続けているにも関わらず、元の設定値までは体重が容赦なく増えていきます。

食べるべき内容を変えるだけではやせないのはこんなシステムです。

 

つまり、ダイエットを成功させるには、インスリン抵抗性を招く「サイクル」を断ち切らなくてはなりません。

では、どうやってそれが可能になるのでしょうか?

それには、インスリン値がとても低くなる時間を繰り返し作ることです。

 

すべての食物はインスリン分泌を促すことを忘れてはいけません。

どんな食物もインスリン値を上げるのだとするならば、インスリン値を下げるには、「まったく何も食べない」という方法しかありません。

つまり、「ファスティング(断食)」という方法です。

 

数時間でもいいし、数か月でもいいのです。

(本書では比較的短いファスティングを取り上げています)

古来の治療法として存在してきたファスティングは、実に長い歴史があります。

医学の父・ピポクラテス(紀元前460~375年頃)が信用を置き、指示していた治療法には、「ファスティング」や「アップルサイダービネガー(リンゴ酢)」を飲むという方法がありました。

最近あなたが熱を出した時のことを思い出してほしいのです。

食欲がまったくなくなった瞬間があったのではないでしょうか。

ファスティングは、ある意味、人間の本能なのです。

 

食べ物を食べると、血液が胃腸の消化機能の方に集まり、脳には頭が廻らなくなります。

ファスティングはkレとは逆で、脳により多くの血液が流れます。

毒物学の父のひとりとされるパラケルススも「ファスティングは最もすぐれた治療法だ~体を内側から治すものだ」としています。

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり胃腸も休めてあげてくださいね。

では、また。