先週もご紹介した『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』。
面白くて、自分でもいろいろとらいしてみて、やっぱい良かったのでさらに読み進めたいと思います。
今回は、「実際何をするとよいのか」ということにさらに注目して読みたいと思います。
ポリフェノールが「瘦せ型」最近を増やす
ポリフェノールはプロバイオティクス(善玉菌を増やす食物成分)の働きもします。
有色野菜にも見られますが、断然コーヒーにたくさん含まれています。
そして、チョコレートにもたっぷり。
さまざまな挑戦と学識を経てカロリー主義を否定する著者に言わせると、体のコントロールシステムの「穴」です。
腸内細菌が体のデトックスに果たす役割は大きいというのはよく知られていますが、本書ではさらに踏み込んだ話が入ります。
このデトックス、解毒のメカニズムには、胆汁の役割が大きくかかわります。
肝臓で生成され、胆のうに送られて、脂肪消化が必要になるまで貯蔵されるのが胆汁です。
まさにこの胆汁の分泌量がダイエットとデトックスの決め手となります。
また、胆汁は毒素を消化のために分解して、消化器官内で抗酸化物質や解毒物質と結合させます。
この胆汁と毒素の混合物が消化管を流れていく間に胆汁のほとんどは再吸収される一方で毒素はうまくいけばそのまま排出されます。
脂肪を消費することは、体にさらに胆汁を生成させるシグナルになるので、ヘルシーな脂肪をより多く食べることで胆汁の生成を促し、毒素をたくさん排出できます。
いわば、車のオイル交換のようなものです。
この知見によって著者は、バターをもっと多く、果物をもっと少なく食べて、体形も体調もかつてないほどよくなれました。
そこには、これまでのダイエットの常識である「総脂質」「総コレステロール」などといった測定しやすい、マーケティングと誤情報によるものを無視して、体本来の複雑なシステムをもとにした考え方があるのです。
その習慣でいいの?
著者は、少ないエネルギーで体重を減らし、キープし、さらに体調良好であることを発見して、怒りを覚えました。
とても長い間必死に運動し、低脂肪ダイエットをがんばり、成功しなかったときに自分を責めた日々はなんだったのか?
つまりダイエットするときに、食品によって満たすべき基本は5つだったのです。
1 脳のためのエネルギー
2 体のための燃料
3 細胞のための栄養素
4 無用な毒素の排出
5 満足感
でも、「ダイエット食品」のほとんどは、むしろ全世界に肥満をはびこらせている要因になっています。
ダイエット産業で永遠不滅とも思われる神話をざっと眺め、逐一検討してみましょう。
ダイエットの神話1 体重が減らないのは「努力が足りない」せい
幼いころから太っていた著者には、この神話が一番の苦痛でした。
太っている人は自分が太っていることを自覚し、常に痛感しています。
意志力というのは、時間を追うごとに決定力などが劣化することが実証されています。
ある研究では、裁判官は1日のうちの遅い時間になるほど、被告に有利な判決を下すことが少なくなるといいます。
無脂肪ランチなどの後、キャンディー1個が欲しくなる、ということがないでしょうか。
脳は、目の前にある楽しそうなものに集中したくなるようにできています。
体に悪い食物を摂った場合には、脳は真っ先にエネルギーキレになるので、意志力も底をつきます。
ふと我に返ったときには、大型容器のアイスクリームを半分も平らげてしまっているのです。
もうひとつのありがちなシナリオは、朝食に毒素やアレルギーたっぷりの食事をとったとき。
脳は逃走するために、余分なエネルギーを得ようと糖を要求します。
毒素を含んだ食品の場合は、肝臓が血糖を使って毒素を参加するので、脳の使えるエネルギーが減少します。
結果として、糖がすぐほしくなるのです。
ダイエットの神話2 空腹を「我慢」すれば痩せられる
空腹感はパフォーマンスを下げ、エネルギーを奪い、あなたを不機嫌にさせ、疲れさせ、非生産的にさせます。
空腹を耐え忍ぶことは、タフさや強固な精神の現れだなんて、考えてはいけません。
皮肉にも著者は太っていた時はいつもすきっ腹で、食べ物のことばかり考えていて、いまより生産性がありませんでした。
空腹感はホルモンにより駆動されています。
激しい空腹感を覚え、「いますぐ食べなきゃバッテリーが切れるぞ」と思うのは、前に食べたものがあいにくグレリンをオフにしなかったか、レプチンをオンにしなかったか、もしくはその両方で、あなたに満腹感を与えなかったから。
それに対し、あなたに「あと2~3時間したら何か食べようかな」という空腹感は、パフォーマンスを低下させないし、扱いやすい。
これは根性の問題ではなく、ただ食べるものを間違えたか、正しいものが足りないだけなのです。
ダイエットの神話3 「低脂肪ダイエット」は健康的
1950年代にアンセル・キーズというかなり説得力ある研究をもとに、「脂肪酸は心臓病の原因になる」という栄養学が蔓延しました。
ローファットブームが訪れましたが、のちにキーズは研究の結果を捜査して、飽和脂肪酸が心臓病をおこすという理論を裏付けるよう装ったが、この理論に科学的裏付けはなかったことがわかっています。
そして「低脂肪ダイエット食品」が作られましたが、これには過剰な糖分やコーンシロップが使われています。
こうした低脂肪食品は栄養がなく飽和脂肪酸を糖とでんぷんに置き換えるばかりか、味気なく脳に「飢えが迫っている」と信じさせてしまうので、体に悪いことこの上ないのです。
正しい食品を摂っているかぎりは、脳が欲しがるだけ食べていいのです。
しかも、化学調味料で作られたのではなく、本物の食品を食べていれば、十分食べれば脳がストップを命じてきます。
ダイエットの神話4 「脂肪」を食べると太る
著者は完全無欠ダイエットを構想しながら、もっと多くの脂肪でカロリーをとったらどうなるか、確かめたいと考えました。
著者は自分を不利な状況まで追い込むため、運動をやめ、睡眠時間を5時間以下に削り(これも太るといわれている)、毎日著者が決めた完全無欠ダイエットの食事で4000~4500キロカロリー摂取することを開始しました。
そしてこのカロリーの7割を「完全無欠な脂肪」から摂りました。これは後述します。
こんな、1か月で5キロは太りそうな食べ方ですが、著者の体はがぜん燃え出しました。
頭がさえわたり、たっぷり眠る必要もなく、腹筋まで割れました。
そして、食物を文字通り詰め込んだ腹がぺったんこになった軌跡を鏡の前でうっとりと眺めることになりました。
結局この試みを2年つづけ、あまったエネルギーで「完全無欠(ブレッドブルーフ)エグゼクテブ」というブログをたち上げる一方、テクノロジー系大手企業の事業部長というフルタイムの仕事で評価を得ました。
正しい脂肪はクリーンに燃焼し、栄養たっぷりで満足をもたらすエネルギー源で、体も脳も最大限に機能させてくれるのです。
ほかに、ダイエット神話5 カロリーを減らすとやせる
ダイエット神話6 フルーツは体に良い
を挙げています。
果物は野菜と一緒に語られることがありますが、どちらかというと果糖の成分はキャンディーに近いのです。
体内脂肪を増やすだけでなく、タンパク質や脂肪とは違って、とった後に食欲を抑えません。
満足感がないからこそ、過剰に摂取しやすいのです。
ウエストラインに悪く、心臓病や動脈損傷の原因にもなります。
そのうえ腸内の悪玉菌を養い、体にダメージを与えます。
カロリー計算をやめて、もっと脂肪を食べよう 脳は脂肪でできている
脂肪は最も重要で最も炎症性がない主要栄養素で、完全無欠ダイエットでは1日のカロリーの50~70%を正しい種類の脂肪で摂るよう定めています。
ただ、手近にあるどんな脂肪を食べてもいいというわけではありません!
本当にあなたを太らせる「悪い」脂肪がある一方で、正しい種類の脂肪はあなたを太らせません。
酸化した脂肪は老化を加速させ、体に炎症を起こし、効果的でない細胞膜を作ります。
骨髄、牛脂や羊脂、ラードなどのグラスフェッドの動物性脂肪は栄養価が高く、必須脂肪酸、タンパク質、ミネラル、抗酸化物質、ほかでは得難い脂溶性の栄養素を含んでいます。
骨髄は特にオメガ3脂肪が豊富で、ヒトの脳を大きくする効果があるという研究者がいるほど。
グラスフェッドの動物性脂肪こそ、地上最大の完全無欠な脂肪源です。
良質なバターは栄養分の宝庫
グラスフェッド獣から作ったバターは脂溶性ビタミン、抗酸化物質、ヘルシーな脂肪、ビタミンA、E、D、Kをたっぷり含有しています。
ギ―はさらに栄養が濃い
ギーはバターのもつすべての微量栄養素と抗酸化物質を含有しますが、もうひとつの工程プロセスを経て、さらに完全無欠度が増しています。
この最終生産物は、人によっては不快な症状を起こすこの2つがないうえ、バターより栄養が濃くなっています。
バージンココナッツオイルで、やせて頭がよくなる
これはどの食品より純粋な中鎖・短鎖脂肪酸を含み、安定しているので加熱には良い選択です。
脳機能を高め、ケトン体の生成を増やし、体脂肪を減らします。
ココナッツオイルのさらに上がMCTオイル
MCTオイルは、ほぼ純粋な中鎖・短鎖脂肪酸からできた、ココナッツ抽出液です。
ココナッツオイルの6倍以上のMCT(中佐脂肪酸)を摂取できます。
脳機能を増進させます。
カカオバターは心臓にいい
ココアバターとカカオバターは同じですが、メーカーはスキンケア用品用にココアバターの名称を使っています。
必ず食品用を買うこと。
著者は魚料理にさえ、おいしく豊かなモレ(メキシコ料理のチョコレートソース)風味を添えるためにくうぇたりします。
カカオバターはカビが生じやすい種類なので、品質が重要。
良質なものを選びましょう。
アボカドを直接食べてオイルを摂る
アボカドオイルは少量で有効ですが、実を食べるのが最善の方法です。
このオイルは酸化しやすく、加熱調理油としての利用は好ましくないのです。
製造過程で溶剤が使用されているリスクもあるので、評判のよいブランドにこだわって。
炭水化物との付き合い方
炭水化物を全部カットしてしまうと、ドライアイや不眠が起こる。
そこまでの低炭水化物にする必要はありません。
ただ、パンなどの小麦製品は、特に避けるべき要注意の食物です。小麦に含まれるグルテンの悪い副作用も大きくあります。
著者が標準的低炭水化物ダイエットに励んだ時、いつもは運転しながら四六時中中指を立てていたのが、ずっと怒りにくくなりました。
まるで頭の中の霧が晴れたようだった、と著者は言います。
著者は「完全無欠ダイエット」が形になり出したころ、週に一度「ズルする日」を設けました。
その日はグルテンをよく食べました。
自分のエネルギー、気分、食欲を追跡していくと、グルテンを食べた翌日は元気なのですが、2〜3日後は怒りっぽくなり、頭がぼんやりしました。
グルテンは中毒性があり、これはアヘン系ドラッグと同じ脳の受容体を刺激します。
穀類の消化でアヘンに「中毒」してしまったら、あなたの脳は、最後に穀物を食べたあと数日間はあくなき渇望と食欲を経験し、パンを見るたびに食べたくなるのです。
今日のポイントは
1.チョコとコーヒーでポリフェノールを摂る
2.肥満は我慢が足りないから、ではない
3.強い空腹は、前の食事に必要な栄養素が足りなかったから
4.良質な脂質を摂る。グラスフェッドバター、ギー、ココナッツオイル、オリーブオイル、アボカド、MCTオイルなど。
5.炭水化物の全部カットは良くないが、小麦は中毒性が高いから注意
でした。
この本の難しいところは、材料費が高いこと。
で、ワタシもマルエツで探してみましたが、350円のMCTオイル〔個別包装〕、オリーブオイル、アボカドがありました。
パンは、最近毎朝「食べないと死ぬ!」という謎の衝動がありました。玄米ご飯を食べた後なのに!
中毒だったんですね〜
年末年始は、体調を整えるのに最も良い時。
グラスフェッドバターはAmazonで2000円ですが、夕方に「おやつ食べないと!!」と、買い漁る金額に比べると安いもの、、、かも。
ちなみに、MCTオイルを食べたら、「お腹空いたから、コンビニでお菓子爆買い」が止まりました。
〔どれだけ中毒性に侵されていたやら〕
ちょっとだけ健康的になれたようです。
おつかれさまでした。
ゆっくり休んでくださいね♪
では、また。