著者は、世界最高峰のコンサルティングファームといわれるマッキンゼー・アンド・カンパニーで仕事を経験してきました。
そして退社後は、エクゼクティブコーチや組織開発・人材開発コンサルタントとして働いていました。
マッキンゼーというと「ロジカルシンキング」「フレームワーク」。
バリバリ仕事をこなすエリート集団というイメージがあります。
しかし著者はどちらかというと非ロジカルで、どちからというと直感的に仕事をするタイプだそうです。
マッキンゼーの入社1年目は、周りのプロフェッショナルな仕事ぶりに、ただ「すごい」と圧倒されっぱなしだったそうです。
しかし新人でもクライアントの問題を解決する仕事を求められます。
必要な基礎的なトレーニングを叩き込まれました。
そんな経験の中で、著者は「仕事が速い人」には、次の共通点を3つ見つけました。
まずは、
①すぐに動く。
仕事が速い人は、決して考えすぎず、素早く仮説を立てるや否や、とりあえず実践します。
そして、
②関係者とこまめに情報共有する
というコミュニケーションスキルも見逃せないポイント。
そして、最も強調したいのは
③シンプルであること。
仕事が速い人は、使っている道具から、仕事の管理の仕方、生活スタイルに至るまでが、いたってシンプルだそうです。
ムダな思考や決断で脳の記憶容量を使うことなく、仕事に集中して成果を上げているのです。
仕事環境・ツール
(1)仕事が速い人は朝型。遅い人は夜型。
どのビジネス書でも書かれている「朝を制する者はビジネスを制する」。
オーストラリアの研究グループによると、人間が十分に仕事を行えるのは、起床後12~13時間までだそうです。
起床後17時間を超えたら、「ほろ酔い状態」と同じレベルまで集中力は低下するそうです。
つまり、朝6時に起床したら、18時には集中力の限界に達します。
朝型の人は、午前中に集中して仕事ができます。
よって、夕方に仕事を切り上げることができます。
そうすることで、早めに就寝が可能。
すると、朝早く起床できます。
このサイクルにより、クリア+ポジティブな思考で仕事に向かうので、ますます仕事が速くなります。
(2)仕事が速い人は、ひとつの仕事に集中する。遅い人は、複数の仕事を同時に進める
ワタシ、めちゃくちゃ複数タスクにしてしまうタイプです。
だから、遅いんだなぁと反省しきりです。。。
ハーバード大学の研究結果からも、複数タスクをこなすビジネスパーソンが効率が悪いことがわかっています。
集中力を上げるには、目移りは禁物。
ひとつのタスクをこなしながらも、いくつも気になるなら、付箋にそれぞれのタスクを書き出しましょう。
さらにそれを、仕分けましょう。
「重要で緊急なタスク」
「重要ではないが緊急なタスク」
「緊急ではないが重要なタスク」
「重要でも緊急でもないタスク」
の順に片づけ、付箋をはがして捨てていく。
1日が終わったところで、どこまで消化できたのかをチェックしましょう。
ちなみに音楽を聴きながらの仕事も、もちろんパフォーマンスを下げています。
(3)仕事が速い人は、どこでも仕事ができる。遅い人は、決まった場所でしか仕事ができない。
コロナによる在宅勤務が増えた時、実はいざふたを開けてみると、
「在宅勤務で意外と集中できない」
という声も上がっています。
集中を阻害するのは、環境の変化。
ビジネスパーソンの中には、仕事モードのスイッチを「場所」に設定している人がいます。
もちろん、慣れてくれば自宅の環境でも自室の机や椅子でスイッチが入る状態をつくることができるかもしれません。
しかし、スイッチを「ルーティン」にすることができれば、さらに仕事は速くなります。
数年前のラグビー日本代表の五郎丸歩選手の両手の指を組んで拝むようにする独特なポーズ。
あれはキックを蹴るときの集中力を高めるための「ルーティン」でしたね。
アスリートはホームでなくても普段通りのパフォーマンスを発揮する必要があります。
決まったデスクや椅子がなくても、コーヒーやストレッチでもかまいません。
(4)仕事が速い人は、短時間で休憩をとる。遅い人は、休憩をとらない。
人間が質の高い高度の集中を維持できる時間は限られています。
個人差はあるものの、おおよそ15~30分でいったん途切れます。
仕事ができる人は、それを把握しているので、
「20分仕事をしたら、5分休憩する」
を繰り返しています。
まずは、自分の自然と集中できる時間の長さを知っておきましょう。
「あとで振り返ってみると、何も考えずに集中できていた」
というような集中は、このように事後にしか自覚できないものです。
仕事をしていて、そわそわしたり気が散ったりするのは、集中が途切れたサインです。
15分で途切れる人は、そのタイミングで休憩して、
「廊下をひと回りする」
「トイレに行く」
「コーヒーを飲む」
などで気分転換を図りましょう。
コンスタントに集中できる力を養う上では、朝夕の2回、1日20分程度「静かな時間」を持つことが有効です。
エグゼクティブの中には、スティーブ・ジョブズをはじめ、瞑想をする人が増えています。
瞑想、とまでハードルを上げなくても、静かに心落ち着かせる時間をつくることは、おすすめです。
スマホをオフにして脱力する。
このとき、呼吸を整えるのも有効でしょう。
(5)仕事が速い人は、文房具にこだわる。遅い人は、こだわらない。
感覚的に心地よい文房具を使うと発想がわきやすくなります。
集中力も高まるため、仕事のパフォーマンスも上がります。
仕事が速い人は、「自分にしっくりくる」文房具を使って成果を出しています。
ノートは思考を深めるためのマストアイテムです。
メモや議事録だけでなく、問題を解決したり、思考を深めたりするために、不可欠なアイテムです。
(6)仕事が速い人は、書類を捨てられる。遅い人は、捨てられない。
著者の知る限り、仕事が速い人は「デスク周りが片付いている」という共通点があるそうです。
マッキンゼー時代の先輩たちも、おおむねきれいなデスクを維持していたそう。
デスク周りの状態は、その人の頭のなかを如実に表しています。
紙の資料は、「すべて破棄」が原則です。
残業することが厳しくなってきた昨今。
しかし、パフォーマンスは相変わらず要求されているじゃないですか~?
集中できる時間を維持する方法を自分なりに探していくしかないですね。
(1)~(5)は、ワタシが取り組もうと思った習慣です。
あなたにとってひとつでも、「やってみようかな」が見つかっていたら、とてもうれしいです。
必死になって残業しても、確かに効率が悪いし、ちっとも褒めてもらえない時代になりましたからね。ナンテコッタ。
速く仕事を終わらせて、自分時間を楽しみましょう。
そして、疲れをしっかりとって、翌日バリバリ集中力を上げていきましょうね。
その方が、人生楽しいですもんね!
あなたにとって、楽しい毎日になりますように。
では、また。