猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

「確信」という「思い込み」であなたの夢を実現する~『神メンタル』星渉

今のあなたの自己評価を捨てて、新しい自己評価に書き換えれば、あなたの人生はどうなるでしょうか?

まず、あなたの脳内で、現実と自己評価にギャップが生まれます。

 

そして、現実に違和感を感じた脳が、新しい安心状態を現実につくり出そうと「勝手に」現実を変える行動を指示します。

 

すると”自動的に”あなたの新しい自己評価に合った現実が実現していきます。

 

以前ご紹介した『神メンタル』。

今回は、後半部分の「アファメーションを用いたあなたをあなたの思うあなたに変える方法」について。

すぐできる方法なので、一緒に読んでいただけたらと思います。

 

新しい思い込みをつくり出すことができるだけでも十分です。

それだけでも現実を変える力はあります。

しかし、ここでさらにこの自動的な変化の流れを強化することもできます。

 

そのために必要なのが「自分は必ず変化する」「自分は必ず実現できる」という「確信」です。

この確信を意図的に作り上げていく方法があります。

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「思い込み」は不可能を可能にする

陸上競技の世界では、1マイル(=訳1.6㎞)を4分以内で走破することは無理だ、と何百年も言われてきました。1923年にフィンランドのパーウ”ォ・ヌルミ選手が4分10秒3で世界記録を樹立させました。

これは当時世界記録を2秒も更新するもので、世界は驚愕しました。

それでもやはり、4分を切ることはできなかった。

 

「やっぱり人類は4分を切るのは無理なんだ」

こんな認識が世界に広がり、これ「レンガの壁」と呼ばれました。

「1マイル4分の壁はエベレスト登頂よりも、南極点到達よりも難しい」といわれていました。

 

そんな背景の中、イギリスの医学生ランナーのロジャー・バニスターという選手が挑戦しました。

しかし、はじめは記録が伸びませんでした。

 

そこでバニスターは視点を変えました。

 

「もう4分を切ることを目指すのはやめよう。

これからは自分の記録を毎回16分の1秒(=0.0625秒)縮めることだけを目標にしよう」と考えました。

毎回16分の1秒タイムを縮めることはそんなに難しくない。

これを繰り返していけば4分も切れる。

つまりは、乗り越える壁を4分と言う”人類には不可能”といわれているとてつもなく大きな壁”から、たった16分の1秒という”これならできると思える壁”に変えたわけです。

 

結果、どうでしょう。

16分の1秒ずつ更新することはたやすかったのです。

最終的に1954年にバニスターは3分59秒4という、人類初の1マイル4分の壁を破る世界記録を樹立したのです。

 

しかし、話はこれで終わりません。

実は、4分10秒3というバニスター以前の世界記録からバニスターが記録を出すまでは31年かかっています。

それくらい4分の壁は非常に大きな壁でした。

 

ところが・・・。

バニスターが4分の壁を破っていたことで、世界の思い込みが崩れました。

すると、バニスターから1年以内に、4分の壁を破る選手が23人も現れたのです。

 

「絶対できない」と思い込んでいたものが「いや、できるんだ!」とわかった瞬間。

人類は、何百年もできなかったことができるようになったわけです。

 

人間の思い込み、には2種類あります。

ひとつは、「悪い思い込み」。

それは、世界のトップアスリートたちのパフォーマンスさえも、何百年も制限してしまうほどの強力なものでした。

 

しかし、一方「いい思い込み」も強大でした。

バニスターが4分を切ったことで「できるんだ」という思い込みを世界に広めました。

それにより、たくさんのアスリートが力を発揮しました。

 

あなたの日常にも、少なからず「いい思い込み」、「悪い思い込み」が存在するはずです。

 

ここで重要なのは、人類にとって不可能だと言われたことさえ、「思い込みが変わると実現できる」ということです。

 

ならば、意図的にあなたの「今の思い込み」を変えることができれば、あなたの「今」も変わる、ということです。

 

思い込みが生まれるメカニズム

では、人に「思い込み」が生まれるメカニズムを解明してみましょう。

 

①体験

ロジャー・バニスターで言えば、バニスターがいくら挑戦しても4分を超えられない、という体験をします。

 

②考え方

さまざまな体験により、「これはこういうものなんだ」という考え方が生まれます。

たとえば、何かをして怒られたら、「これはやってはいけないものなんだ」という考え方が生まれる。

私たちは、体験を通して何百、何千、何万という考え方、思考を自分の中につくり出しています。

 

③視点

無数の考え方が生まれると、私たちはこの考えに基づいて世の中をみます。

そして、「そんな自分の考え方は正しい」と裏付ける情報ばかり探すようになります。

「4分の壁を破るのは難しい」という考え方から世の中をそういう視点で見ると、「あの人も更新できなかった」「今回もダメだった」と、できない情報ばかり集めます。

 

④感情・思考

そして今度は、自分の視点にふさわしい感情や思考が生まれます。

「ああ、やっぱり無理なのかなぁ・・・」

「難しいよね・・・」

「・・・どうせ無理だよね・・・」

といった感じです。

 

⑤行動

生まれた感情や思考にふさわしい行動をします。

「できる」と思って取り組んでいれば、自然と練習方法、日常の過ごし方にも影響が出ます。

「難しいよね」「どうせ無理だよね」という感情・思考での行動で練習しても、超えられるわけがありませんよね。

 

⑥結果

行動にふさわしい結果が出ます。

「1マイル4分を切れない」などの結果です。

 

⑦強化

「1マイル4分を切るのは難しい」という考え方を持ち、視点、感情・思考が生まれ、行動をする。

そして、「4分を切れなかった」という結果が生まれると、そのあとは「やっぱり自分の考え方は正しい」と考え方が”強化”されます。

 

そしてこの①~⑦のループが何回も何回もくりかえされ、強化され・・・確信になってしまうわけです。

 

思考が現実化する本当の理由

世界が「4分を切るのは不可能」という思い込みを持つ中で、バニスターはなぜ4分を切れたのでしょうか?

そして、バニスターが4分の壁を破った後、1年のうちに23人が4分の壁を破れたのはなぜでしょう?

それも、この思い込みが作らせたメカニズムです。

 

バニスターがやったのは、②「考え方」を変えたことです。

「16分の1秒ずつ更新することならできるのではないか」という考え方に変えました。

 

このことで③「視点」が変わります。

「16分の1秒タイムを縮めるために、何をしたらいいだろうか?何ができるのだろうか?どんなことを心がける必要があるだろうか?」という視点で世の中を見始めます。

 

すると、「何かできるんじゃないか?」「おお!これくらいならできる!」という④「感情・思考」が浮かんできます。

 

そして、その感情にふさわしい練習や試合当日に向けての準備、過ごし方などの⑤「行動」をする。

やがて⑥「結果」として、16分の1秒縮まると「やっぱり縮まるんだ!」「不可能ではないんだ!」と自分の考えが⑦「強化」される。

 

そうなると、「さらに何ができるか?」と行動します。

やっぱりできた!

こうして「できるという思い込み」が形作られ、そのいい思い込みが確信になるわけです。

 

言葉の力によって思考を変えていく

あなたのすべての思い込みは、このように「考え方」が根本になています。

では、その「考え方」をどう変えていけばいいのでしょう?

その有効な手段の1つにアファメーションがあります。

 

アファメーションとは、自分自身に「肯定的な言葉で宣言する」ことをいいます。

宣言、つまり「はっきりと誓う」ということ。

自分自身に対して肯定的な宣言をすることで、自分の考え方に影響を与え、感情・思考をコントロールするというのが狙いです。

「自分はこういう人間だ」

「こういうことを実現する」

などの言葉を唱え、何度も自分の脳に投げかけ(宣言)、「考え方」を強制的に変える・・・言葉の力によって思考を変えていくわけです。

 

あなたもアファメーションをやったことがあるかもしれません。

しかし、人によってはうまくいく人とそうでない人がいます。

そこにどんな違いがあるのでしょうか?

まずはアファメーションを行う上での注意点と、正しいアファメーションのポイントを紹介します。

正しいアファメーション

ポイント1 「現実的な目標を宣言する」

現実とかけ離れていると、心の中で「それは無理だと思う」という気持ちが生じてしまいます。

現実とあまりにかけ離れることで、変化を起こすうえで重要な「内側からの変化への意欲」が湧かなくなります。

 

「現実的な目標」とは、自分なら実現できなくはないと思える目標のことです。

ポイント2 「肯定的な言葉で宣言をする」

アファメーションは「肯定的な言葉のみ」に効果があると言われています。

人間の脳は「否定語」を認識できないという特徴があるからです。たとえば「ライオンをイメージしないでくださいね」といわれたら・・・あなたの脳は必ずライオンをイメージしてしまうはずです。

「間食をしない」とアファーメーションしたワタシは、「間食をしている自分」が脳裏に浮かび、そのときのダイエットは進みませんでした・・・・

「間食をしない」ではなく「〇〇キロになった」・・・これが脳のメカニズムに合った効果的な言葉なのです。

ポイント3 「現在完了形の言葉で宣言をする」

アファーメーションで唱える言葉を決める際に、絶対外してはいけないポイントは「現在完了形で宣言する」ということ。

たとえば、「私はお金持ちになる」ではなく「私はお金持ちである」という表現・・・これが現在完了形の言葉です。

”もうすでにその状態である”ということが重要です。

「お金持ちになる」という表現には、「今はお金持ちではない」と言う意味合いが含まれています。

何度も「お金持ちになる」と宣言を繰り返していると、「今の自分はお金持ちではない」という自己評価、考えを何度もインプットしてしまいます。

すると「私は今はお金持ちではない」という情報ばかりを収集するようになる。

すると、それにふさわしい行動をして、「私はお金持ちではない」という結果が生まれ、「やはり私はお金持ちではないんだ」という考えが強化されます。

 

アファーメーションの絶対条件・・・「私は〇〇である」という現在完了形を忘れないでください。

 

ポイント4 「臨場感が伴うイメージを作り上げる」

アファーメーションで唱える言葉ができたら、その言葉が実現している場面のイメージを作り上げてください。

あなたが唱えるアファーメーションが実現したとき・・・

あなたはどこにいるのか?

あなたは何を手にしているのか?

どんな光景を目にしているのか?

誰と居るのか?

何を話しているのか?

周りに人がいるのであれば、その人たちはどんな表情をしているのか?

あなたはその時どんな気持ちになるのか?

 

アファーメーションにより現実が自動的に変わるまでには、次の3つのステップを踏みます。

①アファーメーションをする

②アファーメーションにより「現実を変えたい」という感情(欲求)が生まれる

③現実を変える行動をより自動的に起こし始める

 

脳は細部まで鮮明にイメージを作ると、それが現実に起きた時と同じような生態反応を起こします。

たとえば、次の文を読んでください。

「あなたの右手を広げたその上に、梅干しが10個山盛りに載っています。それを1つずつ左手でつまんで、口の中に入れてください」

唾液が出てきたのではないでしょうか?

細部までイメージすると、脳はそれだけで唾液を分泌させてくる、生体反応をさせてくることがわかります。

これをアファーメーションに置き換えます。

細部までイメージを鮮明に作り上げ、その状況をしっかり体験すれば、実現した感情=生体反応がうまれます。

理想的なアファーメーションの手順

これを踏まえた上でのアファーメーションの理想的なやり方は、次の通りです。

①実現したイメージを思い浮かべる

②イメージを体験したら、紙にアファーメーションの言葉を書き出す

③最後に鏡の前に立ち、自分の眼を見て宣言する

④これを「毎日繰り返す」

 

毎日繰り返す、と習慣づけるのがなかなか大変なことです。

でも、歯を磨いたり顔を洗ったりする「いつもの習慣」にくっつけて行うと、無理なくできます。

私たちの脳が一番嫌うのは「変わること」。

私たちの脳が最優先にするのは「死なないこと」であるのは、前回の本書の内容でもふれています。

今の状態で不都合なく生きているなら、脳は変化を嫌い、考え方を変えようとしません。

だからこそ、「毎日繰り返す」おとで、脳にあなたの実現したいことを最優先させるのが、変化をもたらすうえで最も重要なポイントなのです。

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4月も終わり、少し疲れてきたかもしれません。

新しい人間関係を構築していることでしょう。

無理しないでいきましょうね。

では、また。

 

『精神科医が教える「怒り」を消す技術』備瀬哲弘

私たちは、日にの生活であらゆる感情を抱きます。

そして、その感情の影響を受けながら思考し、行動しています。

ここで意識したいのは、そのような、感情、思考、行動などは、1つ残らず自分自身が選択したものということです。

感情に振り回されて怒りを表し、よくない結果を招いたとしても、その責任は自分にあります。

「頭が真っ白になってしまい、思い出せない」

・・・などといって、自らの行動を自らの感情のせいにして開き直っても、当然負うべき責任は自分自身にあるんですよね~。

 

先日、社内のお局様がお怒りのご様子でした。

いやもう、ピリピリしちゃって、大変です。

「いい大人が自分の感情のコントロールもできないなんで、情けない」

他の人が、職場で怒りをうっかりと爆発させているのを目にするたびに、私たちはそんな感慨を持つのではないでしょうか。

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健康な人は誰しも怒る

怒った姿をまったく見せない同僚などがいると、「うらやましい」とワタシも思います。

しかし、怒りは誰もが自然に持つ感情のひとつです。

いつも穏やかにふるまっていると評判の人と、「あの人、怒りっぽいよね」と陰口をたたかれる人の違いの1つは、怒りを外側に頻繁に表すかどうかにあります。

ただ、その違いは社会的にかなり決定的!

 

ですから、怒りのコントロールは、わたしたちが求めてやまないものになるのです。

 

私たちの感情は、ある事柄を認識したとき、それらを何かの意味づけをして起きます。

その瞬間、自分でも意識できないほどの短時間でわたしたちは「どの感情を抱くのか」を自ら意思決定します。

 

4つの視点から怒りを理解する

怒りは、私たちにとって基本的な感情のひとつで、日常の中にありふれた感情といっていいでしょう。

体系的に怒りを理解するには、「4つの視点」から考えることができます。

感情はいくつかの縁からなる多層的な構造をもっています。

 

怒りも同じく、4つの層から理解できます。

この、社会的にも表出してしまうと、実によろしくない感情と思われる「怒り」。

まずは分解して考えてみましょう。

怒りは4つの視点でみることができます。

それは、認知、整理、進化、社会です。

4つの視点① 思い込みの視点

怒りは、人間だけが持つものではありません。

動物も怒ります。

動物は攻撃を受けて生命的な危機に直面した際に、ときとして怒り、闘争する構えを示します。

「ときとして」というのは、戦っても勝ち目がない場合には、闘争自体が生命的危機につながるので、逃走を選択することを示します。

 

人間は、ほかの動物と違い、生命の危機を感じなくても、心理的ストレスを感じることで怒りを覚えます。

たとえば、

「あいつの口のきき方が気に入らない」

「上司の恰好がだらしなくて、むかつく」

など。

 

人は怒りの感情を持つと、

「あいつの〇〇は悪い。被害を受けた。自分は正しい。あいつの〇〇が自分を怒らせる」

というふうに、他者が怒りをもたらすかのような解釈をし、自らを納得させ、正当化します。

 

このような感情がもしもあなたに湧き出てきたら、「怒りは他者が広めるわけではない」ということを再認識すると、少しコントロールできます。

そして、思い込みがそこに働いていることに目を向けていきましょう。

 

ここで、「被害を受けた」と感じるかどうかは、その人の考え方次第。

おそれを抱いている傾向が強い人ほど、他人の振る舞いをストレス刺激として受けとめられます。

 

おそれず、ゆるすことを選択していくことは、怒りをコントロールしていくうえで忘れてはならないポイントとなります。

思い込みの視点(A)あなたは必ず正しいわけではない

そもそも、「自分は正しい」という前提こそが、一方的な思い込みです。

そのような視点で物事をとらえていると、「一般的によくない」とか「非常識だ」とか受け止める機会が多くなります。

そのため、怒りを感じやすくなるといえるでしょう。

 

ここで一歩、踏み込んで考えることで、あなたはその瞬間怒りをコントロールできます。

 

「あいつの口の利き方は、果たして万人を怒らせているのか?」

 

もちろん、その可能性はゼロではありません。

しかし、その話し方の方が、人気があることも可能性としてはあるかもしれません。

そんなときに「なんであいつの方が人気があるんだ!」と逆上するでしょうか?

そんなことをしても冷笑されるだけだと、私たちは知っています。

 

怒りのコントロールのためには、怒る前に、その都度自分に問うことが大切です。

思い込みの視点(B) 良し悪しの判断をやめる

私たちの捉え方には、それぞれクセがあります。

それでも人間は、自分の考え方が一般的だと思い込みがちです。

そして結果として、些細な違いに対して怒りやすくなるのです。

そのため、「のんびり仕事をするな!」「ミスをするな、自分はもっと早いぞ」と怒りを感じてしまいます。

 

医師である著者には、研修医時代に研修先の病院にとても腕の立つ先輩がいました。

その人がこのタイプでした。

研修医だった著者は、常に「早く仕事しろ!」と大声で叱られ続けました。

それはオフで会ったときにさえ同じで、「さっさと注文しろ!」などと怒鳴られていました。

周りの人にもその先輩は、同じ態度で接していました。

彼は仕事熱心でしたが、当然まわりからの評価は、彼の実力に見合わない低いものでした。

思い込みの視点(C) 予定が狂っても慌てない

先の先輩医師が、著者に対して怒りが止まらなかった理由後日著者なりに分析してみました。

著者なりの結論からいうと、「自分の予測や期待との違いがゆるせない」という彼独自の捉え方が、怒りに多分に影響していたと分析できました。

 

私たちは、予測や期待と言った自分なりの予定が狂ってしまうと混乱します。

混乱すると、心理的ストレス刺激ですから、その反応として「闘争か逃走」を選択する準備状態になります。

4つの視点② 生理的な視点

怒りの感情が起きるときは、命の危機にさらされるような緊急事態のときと体は捉えます。

 

体内は、自律神経の働きによって、意思とは無関係に制御されています。

怒りの感情が起きると、当然交感神経の活動が高まり、多種のホルモン分泌のひとつ副腎髄質からアドレナリンの分泌が増加します。

その結果、心拍数や血圧の上昇、消化活動の抑制、骨格筋への血流の増大、同行の拡大、発汗が起きます。

心臓病、心筋梗塞狭心症、虚血性疾患につながります。

 

先に自律神経は意思とは無関係に制御されるとありましたが、そんな自律神経に能動的に介入する経路が1つだけあります。

それが呼吸です。

私たちは緊張しているとき、無意識に深呼吸しているのです。

緊張から気持ちを鎮めるために、体が要請しているために深呼吸は起こる現象です。

このような体の生理的反応は、怒りを鎮めるメカニズムとして利用していくことができます。

4つの視点③ 進化的な視点

もしも人類にとって、怒りは「無くなった方が良いもの」であれば、進化の過程で消失しても不思議ではありません。

しかし、現代人にとって、怒りは心理的、社会的にさまざまな侵害に対する防御のために必要であるのではないでしょうか。

たとえばある日、社長にこう言われたとします。

「お前、全然使えないな。今のままだとクビだぞ」

このようなときに、あなたが

「ふざけるな!いい仕事をして、絶対見返してやる」

といった、怒り感情を持ちつつ、この怒りをバネにして努力を積み重ねたとします。

結果、仕事ができるようになったとすれば、侵害に対する防御を果たせたことになるでしょう。

このようなケースを考えた時には、怒りは私たち人間に必要性を見出すことができます。

4つの視点④ 社会的な視点

人間は社会的な動物。

社会的秩序を守る、という視点からとらえれば、怒りは社会秩序の調整・維持に役立つものと言えます。

列に横入りする人間を許せないと思ったり(文化圏によっては、横入りについて、その判断は変わりますが)するのは、社会秩序を構築するために必要な感情ともいえます。

怒りを定義する

こうした4つの視点から『怒りの心理学』では、怒りを次のように定義します。

「怒りとは自己もしくは社会への、不当もしくは故意(と認知される)、物理的もしくは心理的な侵害に対する、自己防衛もしくは社会維持のために喚起された、心身の準備状態」

怒りはひたすら抑えるべきか?

以上の「怒りという感情」の分析から考えると、怒りのコントロールは、感情をひたすら抑え込むことではないようです。

 

怒りは一般に否定的に論じられますが、肯定的な側面もあります。

あなたは会社や学校ではグッと抑えていても、家族や恋人に怒ったことはないでしょうか?

心理学の論文でも、適切な怒りが、他者との間に共感や相互理解をもたらし、対人間の信頼や親密さを増す働きがあるものとするものがあります。

また、親しい人に対して理性的説得という形で怒りを表すことは、相互理解が得られ、建設的な関係を築くことが期待できます。

しかしこれは、ごく信頼関係のある間柄で、理性的に行われる怒りの表出。

社会的には表に出すときには、ごく気を付けて行われるべきものであることは間違いありません。

怒りを表す人と隠す人

怒りを面に出す人と出さない人がいますよね。

怒りを面に表す人ををアンガー・アウト、表に出さない人をアンガー・インといいます。

アンガー・インとは、怒りによってイライラしたり、はらわたが煮えくり返ったりするようなときのことです。

その怒りは自分自身に向けられます。

湧き上がった怒りのエネルギーが内側に向かうのです。

外側には平静を装っているので、他者には自分の怒りは伝わりません。

第3者から見ると、その人の周りは穏やかなので、葛藤も生じません。

 

しかし、それが素晴らしいかというと、そうではないんです。

他者からの不当な扱いや搾取に対しても怒りを見せないでいると、相手から舐められて「やりかえしてこない」と認識され、不利益を被り続けることもあります。

これは先ほどの進化論的考え方からも、怒りという感情が必要であることを証明します。

また、社会的にも、一部の勝者とそのほか大勢の敗者で構成される社会は、混乱に陥る可能性が高く、長続きできないと考えられるでしょう。

こうした意味からも、怒りは必要な感情です。

怒りの完全な鎮静化へ

では、実際にあなたの生活での人間関係をよりよいものにするために、怒りをコントロールする力を身につけていきましょう。

怒りを記録し、評価しよう

怒りを記録して評価を与える、というスキルを本書では紹介しています。

そして相手との関係性によっては、自分の感じた怒りを相手に伝えるのです。

場合によっては謝罪を求め、建設的に処理をしていくことになります。

ただしこれは、相手次第。

どうなるかは、相手に期待するだけ。

 

だから、これからもよい関係を築きたい相手にだけ、このようなエネルギーを注ぎましょう。

「今後は、そこまで良好な関係を保てなくていいかな」と思う相手には、説得はあきらめてしまいましょう。

怒りを評価した後に、「怒りを捨て去る」ことに集中した方がいいでしょう。

 

私たちが怒りのコントロールを行う目的は、あくまで「心の安らぎを得て、よりよい人生を歩む」ためです。

怒りを消す技術① 怒りを書き出す

怒りを記録(アンガー・ログ)として書き出します。

決まりは無いですが、こんな内容を書けば過不足ありません。

①いつ

②状況(具体的に。その時聞こえた音、においや騒音、刺激なども書いておくと、気づくこともあります)

③思考(何を考えたか)

④感情

⑤行動

⑥重みづけ(その出来事は自分にとって、重要度はどれくらいか、100点満点で)

⑦評価と選択(①~⑥を通過し、この怒りを捨て去るのか、それとも理性的な説得を行うのか、自分でどちらかを「選択する」)

⑦の選択が難しいことが多いと著者は言います。

自分の怒りが正当であるとしても、説得ができるかは二の足を踏むこともあります。

そんなときは、アンガー・ログを見直します。

怒りを消す技術② 相手との関係性を評価する

自分が怒っていることを相手にわからせることは、エネルギーを費やすと同時に、リスクを背負う行為です。

たとえそれが落ちつきはらって、理性的に行われても、それは変わりません。

 

だから、その相手にわからせるほど、リスクを負うほど、あなたにとって相手は重要なのかをよく見直してみましょう。

自分を中心に同心円状の図をイメージしてみるとわかりやすいと思います。

重要な他者である配偶者、恋人、親、子供、親友がいます。

その次の円に友人や親せき。

そしてその次の円に職業上の人間関係があるといった図です。

 

その人は、大切な他者ですか?

ただの職場の同僚ですか?

怒りを消す技術③ 説得は行わないという選択

相手とのより良い関係を作るために、話し合いたい。

でも、「ちょっとやめておこうかな」と思うことも、よくあります。

それは、あなたとその人の関係性の中で機が熟していないのです。

理由は無いものの、この直感はけっこう当たっているもの。

怒りのコントロールは、あなたが「穏やかに生活する」ためのものです。

 

「今はやめておこう」と感じるならば、それがバランスとして必要なことなのです。

怒りを消す技術④ おそれを手放す

人間は怒りの感情を皮肉な態度で表してしまうことがあります。

そうした態度をとるもとになってしまうのは、実は「おそれ」です。

「おそれを抱いている」「おそれを抱きやすい状態」であるから、怒りを感じ、特に皮肉な態度で見せつけようとします。

 

実はおそれは、私たちの生活で必要不可欠な感情です。

現代社会で、詐欺にだまされないよう、あざむかれないように生きるには、おそれの感情が欠かせません。

しかし、これが過度に強くなると、他人の一挙手一投足を疑惑の目で見て、いかなる言葉も信じられなくなります。

おそれによって怒りが発生しやすくなり、怒りは多大なエネルギーを消費するので、疲弊します。

 

おそれを完全に手放す必要はありませんし、危機管理は必要ですが、次のようなことをしていくことでおそれを減らすことができます。

おそれを手放す(A) 傾聴する

私たちは、テレビを観ていても、人と話をしていても、実は自分と会話をしています。

「自分の声」こそが、おそれを生むきっかけを作っています。

皮肉の多いときは、「自分の声」に批判が多くあります。

自分が過去に経験したことに照合し、まだトラブルが起こっていないのに、非難めいた「自分の声」を聞くこともあるでしょう。

 

人と話をしている最中に、「自分の声」に気づいたら、「相手の話に集中しよう」と自らに注意を促してください。

そして、人の話の1区切りごとに「今の話は、これこれこういった理解でよろしいでしょうか?」などと復唱し、相手の内容と自分の理解のズレが生じないよう確認していくといいのです。

1回でもこれができると、心の中に温かいものを感じることができます。

ずっとできなくてもいいので、とにかく1回やってみましょう。

 

おそれを手放す(B) 評価をやめる

怒りを感じているときというのは、他人がどう自分と違うかに、厳しい目を向けています。

「他人が正しくない行いをするのではないか」ということをおそれているのです。

ここは、「他人の行動を評価しない」と言う行動を選択していきたいと思います。

 

「どうしてそんなバカげたことをするんだろう」

「あの人いつも『余計なこと』をして」

と、自分の価値観にもとづいた勝手な評価をしてしまったら、当然怒りやすくなります。

 

そんなときは、「私は、反対することに賛成する」というフレーズを唱えます。

人それぞれの見解の相違があるのは、当たり前。

自分の意見に賛同がされなくても、不用意な評価はやめておきましょう。

おそれを手放す(C) 空気を読みすぎない

おそれを抱きやすい人は

「他人が正しくない行いをするのではないか」

「自分が被害を受けるのではないか」

「自分だけが我慢していないか」

というおそれを抱きやすいものです。

これは性格の一面であり、生来の気質や親からの影響もあり、さまざまな要因がもとになっています。

すべてを取り除くことは現実的ではありません。

しかし、コトンロール可能なものは排除することができます。

それが、「空気をよみすぎない」です。

 

空気を読むことは、他人の非言語的メッセージを読み取ることを強要しています。

他人の評価をものすごく気にしてしまう風潮です。

他人の評価を気にしないように心掛けることも、怒りのコントロールの役に立ちます。

「他人からの評価は、自分でコントロールできないもの」と割り切る選択を繰り返していくことが必要です。

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日常の工夫① 挨拶を欠かさない

日常の工夫② 感謝を示す

日常の工夫③ 感謝の対象を広げる

などが、実践として書かれていました。

毎日を感謝とハッピーで過ごすことも、怒りをコントロールするためには必要ですね。

 

特に、今回の後半部分は、怒りを抱きやすいひとのために書かれたものです。

読んでいると、知り合いの誰かを思い出したりしませんか・・・

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

『エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する』グレッグ・マキューン

本書の「エフォートレス」とは、心身に疲れが無く、エネルギーに満ちた、研ぎ澄まされた状態を指します。

現代社会では「死ぬ気で」「目一杯」努力することこそ評価されるべき、という思想があります。

しかし、頑張るほど成果がでない、なんてことがあなたの人生でも経験したことではないでしょうか。

重要な任務と楽しい行動を組み合わせ、「我慢」を「楽しい」に変化させていけたら、あなたのパフォーマンスはもっと上がりますよね?

 

そうしたハイパフォーマンスなあなたを実現させるには、やることはひとつ。

 

あなたの頭の中にある「頑張らなくては」「我慢しなくては」という固定概念を捨て、ネガティブ感情を取り払うことです。

 

そのためには、「何もしない」技術、休息で脳をリセットする方法を見つけましょう。

そして、注意力を発揮するため、頭の中と部屋のガラクタを片付けましょう。

それが、「エフォートレス思考」です。

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エフォートレスな思考

パトリック・マクギニスは、努力家で優秀なエリートです。

有名大学を卒業し、ハーバード・ビジネス・スクールで経営を学び、超一流の金融機関に就職しました。

仕事は多忙を極め、週の労働時間は80時間に達し、休みはまったくとれません。

出張も数えきれなくて、航空会社のマイルがたまり、最上級会員のその上のランクに達したほど。

 

しかし、ある日パトリックが勤めていた巨大企業が実質的に破綻してしました。

 

パトリックは、朝になってもベッドから起き上がれなくなり、眠っていても嫌な汗をかくようになりました。

 

それまでのパトリックの生き方は、まさにジョージ・オーウェルの寓話小説『動物農場』に出てくる雄馬「ボクサー」のようだったのです。

ほかの馬より力持ちで働き者の「ボクサー」。

何か問題が起こると「俺がもっと頑張るよ」が口癖でした。

しかしその馬は、やがて過労で倒れます。

そして、解体業者へ送られてしまったのです。

 

「がんばって働けば、どんな問題も解決できると思っていました」とパトリックは言います。

「しかしどんなに頑張ったところで、その利益率はマイナスだったのです」

 

では、どうすればいいのか。

選択肢は3つでした。

 

1 このまま死ぬまで頑張り続ける

2 成功を諦めて楽な仕事をする

3 頑張らない働き方でうまく成功を手に入れる

 

苦労は本当によいことなのか?

私たちは大事な仕事に持てる時間とエネルギーのすべてを注ぎ込みます。

そして時には心の健康さえも犠牲にします。

まるで自己犠牲にこそ価値があると言わんばかり。

そして多くの人は、「血、汗、涙」をしぼって働くことに価値があることだとされ、「苦労して勝ち取った」勝利こそ尊いと言われます。

 

しかし、あえて著者はあなたに問います。

もっと簡単なやりかたを見つけても良いのではないでしょうか?

最小限努力の法則

人の脳はもともと、困難なことを避けて、簡単なことを好むようにできています。

日常生活でもたとえれば、遠くの安売りスーパーへいくのは面倒だから、目の前のコンビニで買い物を済ませてしまったり。

実はこれはとても自然です。

そして、生き物として生存に不可欠なバイアスです。

必要な力を出すときとそうでないときを、しっかり区別していくことは、私たちが生きる上で大事なことでもあるのです。

何でも努力して頑張ればいいか、というとそうではありません。

 

頑張りすぎは失敗のもと

コンサルタントのキャリアが軌道に乗ろうとしていたころの著者。

ある重要なクライアントから、リーダーシップに関わるプレゼンテーションを3つやってほしいと頼まれました。

プレゼンが全部うまくいけば、来年以降の契約は確実だと言います。

なんとしてもプレゼンを成功させようと、資料を用意して、先方の承認をとりつけました。

 

最初のプレゼンテーションの前日、スライドを見直していた著者は、内容に手を加えたくなりました。

すでに完成していましたが、もっといいものができる気がしたのです。

著者は自分のアイデアに夢中になりました。

顧客をあっと言わせようと、1から資料を作り直しました。

徹夜でスライドを修正し、配布資料を作り直し、シナリオを書き換えました。

もちろん、検証する暇はありませんでした。

ひどい寝不足のまま、顧客のオフィスに向かいました。

ぐったりと疲れ切っていました。

頭から煙が出そうでした。

 

プレゼンを開始した途端、これはまずいと思いました。

イントロの話は聴衆に響きません。

スライドは頭に入っておらず、何度も振り返って内容を確認しなければなりません。

話の内容とスライドの表示がまったくあっていない箇所もありました。

 

大失敗でした。

ほとんどパニックになりながら部屋を出ました。

最高のチャンスを与えられたのに台無しにしてしまったのです。

残りの2つのプレゼンテーションは顧客からキャンセルされました。

もちろん契約は白紙になりました。

そのときのことを思い出すと、著者は今でも顔を覆いたくなるという、まさに最悪の失敗でした。

 

何が間違っていたのかは、明白ですね。

成果を焦るあまりに、考えすぎたのです。

そして、頑張りすぎたのです。

その結果、目の前にあったはずの成功を、ぶち壊してしまいました。

 

この経験から得られた教訓は、

頑張りすぎは、失敗のもと、ということ。

 

考えてみれば、著者は子供のころからそうでした。

私たちも同じではないでしょうか?

努力が足りなくて失敗したことはほとんどなく、いつだって頑張りすぎて失敗しているのです。

 

私たちの社会には「頑張らなくてはダメだ」という信念が蔓延しています。

その結果、本来ならばもっと簡単にできるはずのことが、どんどん困難になっているのです。

 

一流の人は休み方を心得ている

休むことをわざわざ学ぶ必要はない、とあなたは思うかもしれません。

でも、現代の忙しい生活の中で、多くの人はリラックスする方法を忘れているのです。

何もしないことに苦痛を感じてしまうのです。

 

ロサンゼルス・エンゼルスのジョー・マドン監督。

彼によれば、野球選手にも休むのが苦手な人が多いと言います。

 

マドンは長いキャリアの中で、監督やコーチ、スカウトなど多彩な任務に就き、さまざまな選手と触れ合ってきました。

「選手たちは早い時間に集合してバッティング練習をし、試合開始の何時間も前から準備するのが普通です」とマドンは言います。

野球のシーズンは長く、1か月半の間、ほぼ休みなく試合をこなすこともあります。

だから、秋になってプレーオフがおこなわれる頃には、選手はすっかり消耗しているのだとか。

 

そこで、マドンは別のアプローチをとりました。

「シーズンオフのあいだ、何もしない時間を存分に楽しみました。

何もしない時間をもっと持つべきだと思いましたね。

これはいい意味で言うんです。

何もせず、ゆっくりと休む時間こそが、大事だと気づきました」

彼は8月の暑い時期、いつも選手たちのパフォーマンスが落ちる時期があります。

この時に、マトンは1週間の特別期間を設けることにしました。

特別頑張るのではなく、特別怠けてもいい1週間です。

この期間、選手たちはとにかく試合に顔を出せばいいのです。

寝坊してもいい、昼寝してもいい。

マチュアだったころのように、もっと気楽にやろうじゃないか。

 

一流の選手に一流のパフォーマンスを出してほしい時には、何もしない時間がどうしても必要なのです。

「少しリラックスるれば、頭がすっきりします。

そうしてすっきりしたほうが、いいプレイができるんです」

 

マドンはこのやり方で、エンゼルスをはじめ多くのチームで成果を上げてきました。

タンパベイ・レイズでこのやり方を導入したときは、その年のうちにワールドシリーズ進出が決まりました。

シカゴ・カブスは4年連続で最多勝利をあげ、2016年にはワールドシリーズに進出しました。

 

リラックスも、仕事のうちだ

やりすぎと不十分のあいだの、ちょうどいいポイントを見つけるのは、意外に難しいこと。

今日中に仕事を終わらせようと頑張りすぎて、次の日に起き上がれないほど疲れてしまうことはないでしょうか。

 

やりすぎを防ぐには、シンプルなルールに従うのがお勧めです。

1日の仕事は、1日ですっかり疲れが取れる程度まで。

1週間の仕事は、その週末ですっかり疲れが取れる程度まで制限するのです。

 

仕事が乗っているときは、エネルギー切れの兆候を無視してしまいがちです。

集中力が低下し、体力がなくなっていても、そのまま頑張ってしまいます。

カフェインや糖分を補給して、無理やり頭と体を働かせてしまうものです。

 

でも、そうやって疲れをごまかしているあいだも、疲労は溜まっていきます。

疲労が溜まれば、重要な仕事をやり遂げることが、どんどん難しくなってしまうのです。

 

心身の疲労を防ぐためのもっとも簡単な方法は、短い休憩を頻繁に挟むことです。

一流の人たちがやっているように、1日のリズムを計画的に整えて、最高のパフォーマンスを出しましょう。

 

たとえば、次のようなルールをつくってみることを著者は勧めています。

1 午前中に最優先の仕事をする

2 その仕事を、90分以内の3つのセッションに分割する

3 それぞれのセッションのあいだに短い休憩(10分から15分)を取り、頭と体を休ませる

 

1分の休息で最高のパフォーマンスを

カトリン・ダウ”ィズドッティルはアイスランド出身のアスリートです。

彼女の目標は、クロスフィットのチャンピオンシップで優勝し、世界最強の女性になることでした。

 

2014年、チャンピオンシップの最終予選で、ダウ”ィズドッティルは異常を感じました。

両腕の筋肉が痛み、悲鳴を上げていました。

あと一押しすれば優勝に手が届くところで、彼女はその場にくずおれました。

ルールでは2回チャレンジできることになっていましたが、もう精神的には限界でした。

やってみたものの、まったくうまくいかないのです。

彼女は途中で諦め、会場をあとにしました。

 

翌年、彼女はベン・バーガロンをコーチとして雇うことにしました。

ダウ”ィズドッティルに必要なのは、休息だ、とバーガロンは考えました。

2014年の大会の時、2度目のチャレンジの前に1分間でも長く休息をとっていたなら、心身が整ってより良い結果が出せていたかもしれない。

問題は休息を取らずに押し切ろうとしたことなのです。

 

バーガロンはすぐにトレーニングのやり方を変更しました。

ひたすら頑張るのではなく、しっかりと休息を取り入れました。

食事と睡眠に気を配り、精神を鍛えることも日課にしました。

 

結果はすぐに現れました。

2015年の大会で、ダウ”ィズドッティルは見事、優勝を手に入れました。

世界最強の女性になれたのです。

さらに翌年の大会でも優勝し、2年連続チャンピオンとなり、本書を執筆している時点で彼女は5年連続でトップ5入りをしています。

 

頑張ってもうまくいかないときは、さらに力を入れるのではなく、力を抜くことを試してみましょう。

ほんの1分でもいいのです。

活動を中断して休息をとれば、心身は驚くほど回復します。

 

エフォートレスな行動

あるポイントを超えると、努力の量は結果に結びつかなくなる

ノースカロライナ州立大学のラリー・シルバーバーグ教授は、動力学の専門家。

物体の動きを研究する学問です。

彼は20年間にわたり、数百本のフリースローを成功させるためにもっとも重要な要素を研究。

ボールを手放すときのスピードであることが、ポイントであることがわかりました。

繰り返し練習し、正しい力加減を筋肉に憶えさせる必要があります。

いちど体に覚え込ませてしまえば、あとはまったく苦労しなくても、自然にフリースローが入ります。

これがエフォートレスな行動です。

 

フリースローで力みすぎると、ボールが強く飛びすぎて失敗します。

仕事も同じで、力みすぎると、思うような結果が出ません。

「もっと頑張らなくては」と労働時間を増やし、全力を尽くすのですが、疲れるばかりでうまくいかないのです。

 

そんなときは、視点を変えてみることが必要です。

あるポイントを超えると、努力の量は結果に結びつかなくなります。

むしろ、パフォーマンスが低下します。

経済学ではこれを「収穫逓減(しゅうかくていげん)の法則」と呼びます。

 

たとえば著者は原稿を書くとき、2時間で2ページを仕上げることができます。

でも、4時間さらに頑張っても、4ページでなく3ページしか書けません。

生産性が低下するのです。

そんなとき無理やり書こうとしても、結果はついてきません。

多くの人は、アウトプットの低下を努力の量で補おうとするのです。

無理やり長時間働き、力ずくで頑張ります。

その結果、どうなるか利益率がマイナスになるのです。

 

あなたにも経験がないでしょうか。

人と仲良くなろうと頑張りすぎて、相手に挽かれる。

仕事で評価されようと必死になりすぎて、逆に能力のない人だと思われる。

眠らなければと焦りすぎて、目が冴えてしまう。

リラックスしよう、いい気分で居よう、と思うあまり、リラックスできず憂鬱になってしまう。

これらはすべて頑張りすぎの弊害です。

 

そもそも、ものごとが本当にうまくいっているときは、頑張る必要がありません。

仕事が最高に乗っているときは、「もっと頑張るぞ」と思わないはずです。

何も考えなくても、体が動く、ただ目の前のことに没頭できる。

ゾーンやフロー、ピークエクスペリエンスとも呼ばれる状態です。

これが大きな成果を出すためのスイートスポットです。

東洋哲学では、この状態を「無為」と呼びます。

無理に何かをしようとせず、流れに任せて、エフォートレスに成果を出すということです。

 

ゴールを明確にイメージする

仕事を困難にする確実な方法は、ゴールをあいまいにすることです。

なぜなら、明確なゴールがないプロジェクトは、けっして完成させられないからです。

ゴールが決まっていないので、延々と作業を続けるか、途中であきらめるしかなくなります。

プロジェクトの完成イメージは、修正しすぎてはいけないのです。

著者はいつも、コストとリターンが逆転するちょうど手前を「完成」としています。

 

1分間でゴールをイメージする

重要なプロジェクトを抱えているのに、なかなかエンジンがかからないことがあります。

そんな時は、「始まった状態」を明確にイメージするといいのです。

先延ばし癖のある人は、まず何をすべきかと言うゴールが明確に描けていないことが多いのです。

ゴールを描くことは、終わらせるためだけでなく、始めるためにも有効です。

次のように、ゴールを明確にしてみることで、よりスタートがラクになります。

あいまいなゴール→明確なイメージ

痩せたい→体重計を見下ろし、60㎏という数字を見ている自分

もっと歩こう→14日連続で1万歩歩いた記録がスマートウォッチに表示される

資料をつくろう→具体例と実行可能なアクションプランを盛り込んだ12ページのレポートを完成させ、クライアントに「これはすごい」と言われる

はじめの一歩を身軽に踏み出す

簡単なはじめの一歩を踏み出す方法として、著者は『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』を引用しています。

著者の佐々木典士さんは、最初の一歩を「今すぐ捨てる」ことと定義します。

これは、世界的名著になった近藤麻理恵さんの「ときめくもの以外は捨てる」に比べると、ずっと軽やかです。

近藤麻理恵さんのやりかたは、世界中をインスパイアしましたが、実行する際には「一気に、短期に、完璧に」やる必要があるからです。

 

それにくらべ佐々木典士さんは「この本を読み通してから捨てることはない。捨てながら技術を磨くのが一番だ。たった今この本を閉じてすぐさまごみ袋を用意したって言い。・・・捨てることが、すべてのはじまりだからだ」とあります。

著者はこれを読んで、すぐ本を閉じると、インクのかすれたペンをひとつ捨てたのです。

とても簡単で、そして気分が良かったと言います。

そこから著者はさらに10分間、他の物を捨ててみました。

古い名刺、短くなった鉛筆、読まないであろう雑誌の山、いつか使うかもしれないと思っていた充電ケーブルの束。

そして、本書を書きながら、ふと思い立ち、捨てそびれていたヘッドフォンの箱を捨ててきました。

2.5秒が未来を変える

最新の脳科学および心理学によると、「今」として体験される時間はおよそ2.5秒。

私たちは、つねに2.5秒を生きているのです。

2.5秒あれば、私たちは注意を切り替えることができます。

たとえば、携帯電話を置く。

ブラウザを閉じる。

深呼吸をする。

あるいは新しいこともはじめられます。

たとえば本を開く。

ノートを取り出す。

ランニングシューズを履く。

引き出しからメジャーを出す。。

 

同じ2.5秒で、無駄な行動もしてしまうことがあります。

テック企業は、この重要性を心得ているため、とても小さな単位でサービスを提供します。

140文字のツイッター

フェイスブックやインスタグラムの「いいね」。

スクロールして一瞬で把握できるニュースフィード。

 

重要な方向に一歩踏み出すと、ゴールにたどり着くのは容易になります。

2.5秒をモノにして、最初の一歩を踏み出しましょう。

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他にも、エフォートレスな行動にしていくために、大切なポイントとして、

・手順を限界まで減らす~必要以上の努力は誰のためにもならない

・よい失敗を積み重ねる

・早く着くためにゆっくり進む~全力疾走はリスクが高い

 

が挙げられています。

 

確かに必要以上に手をかけた仕事が、思いのほかうまくいかないことって多いです。

それよりも、「ここまで」と決め、そこに必要なエネルギーで到達したら、上手に休む。

そうすることで、ゾーンに入った集中した仕事を実現できると思いました。

休憩、大事ですね。

 

今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

 

 

『新100のきほん 松浦弥太郎のベーシックノート』松浦弥太郎

4月の忙しい毎日だからこそ、無理のない範囲で生活の質をほんの少しだけ上げてみませんか?

ご機嫌な日常は、生活を(お金なんかかけずに)ちょっと丁寧にすることで、手に入ります。

あなたらしい人生を、あなたらしいテンポで進むための、後押しにもなります。

 

松浦弥太郎さんのベーシックについての書籍は、『しごとのきほん くらしのきほん100』や『くらしのきほん 100の実践』などで有名。

とても人気のシリーズです。

 

読むとわかるのですが、著者の書く「きほん」は、私たちの生活の中でやっていることを「ほんのちょっとだけ」質を上げる提案、というくらい。

ほんの短い文章なのですが、文筆家さんなので読んでいて心地よいです。

そうやって楽しく読んでから、無意識のうちに何となく自分の生活のベーシックの質を上げていたりします。

それがまたご機嫌になります。

 

たくさんの「きほん」が、ごく短い文章とともに紹介されている本著。

ワタシが気に入った13項目ほどを紹介いたしますので、あなたもこの中で1つでも「いいかな?」と思えるものを見つけてもらえたら嬉しいです。

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1 シンプルに生きる。すべきことは少しでいい。

2 第一の仕事は、規則正しい生活と健康管理。

3 後手にならずに、早めのスタートを。

4 心を磨く。そのために本を読み、音楽を聴き、演劇を観る。文化に触れる。

5 原理原則は、正直、親切、笑顔。

6 常に自己投資。体験にお金を使う。

7 心のこもった おいしいものを食べる。

8 上等な身だしなみを心がける。ポケットに手を入れない。

9 指先と手を常に清潔に。

10 それで人は幸せになるのかと考える。

11 自分の得意をさらに学ぶ、磨く、チャレンジする。

12 限界は自分で作らない。

13 相手に得してもらうことを いつも考える。

 

1 シンプルに生きる。すべきことは少しでいい。

シンプルに考えて、少しの「やるべきこと」を選び抜く。

それが複雑だったら単純にして、しっかりと一生懸命にやり遂げる。

あれこれ手を出したところで、どれも中途半端に終わるだけです。

「赤も着たい、青も着たい」と両方いっぺんに来たら、ちぐはぐになります。

「あれもしたい、これもしたい」と願ったところで、すべてを叶えるのは無理。

 

目的を絞らなければ、どれも浅くなってしまいます。

 

2 第一の仕事は、規則正しい生活と健康管理。

文筆業、『COW BOOKS』の代表、会社の経営者。

すべてにおいて、自分の健康管理が第1の仕事であり、はたらいてくれる社員やスタッフの健康を守ることが第2の仕事だと著者は考えています。

規則正しく生活する。

残業をしない、させない。

たくさん仕事を抱えていて眠れないような人がいたら、手を差し伸べる。

健康でないといい仕事ができないのは、すべての人に言えることです。

 

3 後手にならずに、早めのスタートを。

仕事のほとんどは準備です。

準備でほとんど達成されます。

先手を打ち、段取りをし、早めのスタートを切れば、安心です。

たいていのことはうまくいきます。

少し難し乃は、先手を打つタイミング。

遅ければ先手にならないし、早すぎても困ります。

経験を積むのが一番ですが、「そろそろやらなきゃいけないな」という時は遅すぎると覚えておきましょう。

 

4 心を磨く。そのために本を読み、音楽を聴き、演劇を観る。文化に触れる。

これからは人間力の時代です。

人間力をつけるには、心を磨くことです。

本を読み、音楽を聴き、アートや演劇を観ましょう。

文化に触れることは、心を磨くきっかけになっていきます。

自分でどこかに出かけていき、文化的なものに触れるという「実体験」こそ、心を磨いてくれます。

センスを磨き、もっと成長する糧にもなります。

 

5 原理原則は、正直、親切、笑顔。

正直、親切、笑顔。

これが自分にとっては、すべての原理原則だと著者は考えています。

悩んだり迷ったりしたときは、この原理原則に立ち返ります。

何があろうと、この3つだけは手放さないと決めています。

 

どんなことをするかは人それぞれですが、自分の原理原則を持っているというのは、本当に心強いもの。

救いがたい失敗をしたとしても、「ここに立ち返ればもう一度やり直せる」という自分の居場所を、自分で作ることができます。

 

6 常に自己投資。体験にお金を使う。

お金を使うなら、経験や体験に使うこと。

それこそ自己投資に繋がります。

自分の中に種をまく意識でお金を使いたいものです。

 

自己投資はいろいろありますが、勉強もそのひとつ。

その時は、お金を惜しんではいけません。

 

みんな、「どうやったら安く英語が習えるか」といったことを考えますが、本当に何かを習得した買ったら、最短コースは思い切りお金をかけることではないでしょうか。

 

7 心のこもった おいしいものを食べる。

食事は毎日のことだから、本当に大切です。

ただ食べるのと、おいしいものを食べる努力をするのとでずいぶん違ってきます。

おいしいものとは、高級料理ではありません。

心を込めて作られたものこそ、おいしいと思います。

世の中にはあらゆる食べ物があり、放っておくとなんでもありになってしまいます。

その中で自分がつくったもの、家族がつくったもの、ていねいにつくられたお店のものを選ぶ努力が必要です。

 

8 上等な身だしなみを心がける。ポケットに手を入れない。

素材がいいもの。

ていねいにつくられているもの。

流行に左右されない、ベーシックで質のいいもの。

 

贅沢とは違います。

高いと一目でわかるブランド品とも違います。

「本質的に上等」という身だしなみをすることは、相手に対するマナーであり、敬意の表明ともいえます。

 

だからこそどんなにいい服を着ても、ポケットに手をつっこんだ時点で台無しになることも忘れずに。

 

9 指先と手を常に清潔に。

指先と手は常に清潔にしておきましょう。

ものをさわる、仕事をするなど、手と言うものはとても大切な道具です。

握手をする、何かを手渡す、手と言うのはコミュニケーションにおいても、なくてはならない道具です。

一番上等で大活躍する道具として、指先と手の手入れはくれぐれもぬかりなく。

 

10 それで人は幸せになるのかと考える。

何かをするときは、どんな小さなことでも「これは自分ではなく人を幸せにすることか?」と自問する。

この習慣はたいそう重要です。

仕事ぶりにも表れます。

日常の中の1分1秒を、「それで人は幸せになるのか?」という自問に使ってみること。

これを日々のトレーニングとして組み込んでしまいましょう。

 

11 自分の得意をさらに学ぶ、磨く、チャレンジする。

誰にでも1つか2つ、自分の得意なことがあります。

それを見つけ出しましょう。

もっと得意になるように、学んだり練習して磨きましょう。

もっと得意になるように、チャレンジしましょう。

 

これは、「自分の得意」を育てていくということなのです。

 

12 限界は自分で作らない。

「もう無理だ」と感じた時、それを決めたのは誰でしょう?

自分で決めてしまうことが多い気がします。

もちろん、何事にも限界はあります。

環境が許さない、物理的に無理、時間が無いなど。

 

しかし、限界に突き当たる前に、限界を自分がつくり出すことも多いのです。

 

「かなり頑張った」と思っても、すべてはもっと奥深く、先のその先があります。

「まぁいいや」とあきらめなければ、より深みへ、より先へと冒険できます。

 

13 相手に得してもらうことを いつも考える。

「会いたい人」としてイメージされる存在になる。

それには「会えばうれしいしメリットがある」と思ってもらうことです。

仕事でもプライベートでも、人に必要とされるには相手に得をしてもらうのが一番です。

「あの人と仕事をするとお金になる」「あの人はこちらに有利な条件にしてくれる」、

あるいは「あの人と会うといつも元気になる」でもいいでしょう。

 

いつも相手に得をさせると、いつか自分がお願いしたとき、力を貸してもらえます。

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4月はせわしないですね。

でも、だからこそ楽しんで毎日を過ごしたい!

日常のほんの小さいことから、楽しむくらしを手に入れていきたいものです。

 

今週もお疲れさまでした。

あんまり無理しすぎないように。

自分を可愛がってあげてくださいね。

では、また。

 

 

 

『自分を大切にする北欧の小さな幸せ習慣 HYGGEな子どもたち🦋』Nina

著者は元幼稚園教員。

アメリカやスウェーデンフィンランドに合計7年在住してきました。

北欧に住んでいた時、個々が幸せであることがすべてのことを幸せに変えていくことを実感。

「もっといろいろな人に、北欧の価値観を伝えて幸せになってほしい」とマインドフルネスの勉強をマサチューセッツで勉強。

”食べる”ことの心理学的観点からアプローチをして、体系コントロールについてもブログを持っています。

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幸せ それは自分を大切にすれば見つかるもの

「ねぇ、そのままでいいよ。 いいところも悪いところも

全部ぜんぶ大好きだから、そのままでいいよ。」

これは、仕事でスウェーデンフィンランドに住んでいたころに、北欧の人たちが語り掛けてくれた言葉です。

この言葉で、著者は、考え方や価値観、自分自身が丸ごと変わりました。

 

私たちは無意識に誰かを気にして、演じていることさえ気づかなかったり。

本当の自分を消して生きているのは、両親の育て方のせい、なんて思ていたり。

”がんばって”生きることが日常になり、大人になってもずっとそうだったりしますよね。

 

そんな著者に、北欧の人たちはこんな言葉をくれたそうです、

「ねぇ、ニーナはひとりしかいないのに、どうして誰かと比べるの?」

「自分に負けたくない?そんなの自分がかわいそうだよ」

「Only Oneってすごいことなんだよ。違うって素敵だよ」

「ニーナが幸せじゃなきゃ、全部、ぜんぶ崩れちゃうよ」

 

はじめ聞いたときは、ぜんぶハテナだったそうです。

何言ってるんだ、この人たち・・・と。

努力がすべてだと言われて私たちは育ちました。

 

でも、完璧な人なんてひとりもいません。

でも、それでいい。

いいところもダメなところも全部あっていい。

それが北欧の考え方です。

みんな、誰かの評価を気にするところも、人の目を気にして臆病になることも、虚勢を張ることもないそうです。

 

そう、北欧の人たちは自己肯定感が高いのです。

自分を大切に思う気持ちに満ち溢れています。

だからこそ、他人を受け入れられるし、誰にも「愛している」と本気で言えます。

だから、老若男女が平等です。

今でも出張でよく北欧を訪れて長期滞在する著者も、自閉症スペクトラムの著者の娘さんも、彼らの考え方に何度も救われ、ポジティブな幸せを感じるきっかけを作ってもらったそうです。

 

無理してコミュニケーションをとらない

「そういうこともあるよね。でも、それでいいんじゃない?」

北欧は男女同権なので基本は共働き。

男性も女性も中性的で、性格もサバサバしているそうです。

実際パパの方が子煩悩なケースが多く、学校の保護者会はパパだらけ。

ママの方を探す方が大変です。

「あれ、ママが来るの、珍しいよね?」という感じ。

 

そして、親同士のコミュニケーションが合えば、仲良くなり普通に友達になるけれど、それと子ども同士が仲良くなるかはまったくの別問題。

「私たちは気が合うけど、子どもたちが気が合わないこともあるよね、アハハ」

ということも。

その逆もおおいにあります。

 

親子ともに仲良しならいいけれど、そうでなくても構わない。

「こうじゃなきゃいけない」じゃなく、「こうしたほうがいいと思うけど、したくなければしなくていい」という姿勢は、何事にも共通する幸せ習慣ですね。

 

本当に自分のお気に入りのモノと過ごす

「ねぇニーナ、安かったから買ったとか、なんとなく流行っていたから買ったモノって、自分が本当に好きで買ったモノじゃないよね?

自分が自分のままでいられるように、本当に自分が大好きなモノと一緒にいよう。」

北欧の人たちは、本当に気に入った、自分がほしいモノしか買いません。

インテリアもファッションも、ベッドも、枕も、布団も、着心地の良かったりホッとしたりする、本当に自分がほしいモノだけを身近に置いて暮らしています。

 

クッション、アンティークの食器、こういったお気に入りのモノたちを家の見えるところに置いておくわけです。

飾り棚のポイントは、お気に入りの中でもお気に入りの、本当に本当に自分が心から好きなものだけを飾ること。

そうすると自分も居心地がいいし、他人も不思議と居やすい空間になります。

 

本当に好きなモノだけ、自分が居心地の良いモノだけをシンプルに棚に飾るもうひとつのポイントは、ひと目で何があるのかわかるようにすることです。

 

誰もがオンリーワンだと知る

「サムは心に響くピアノが弾けるスペシャルなクラスメイト。

耳が聞こえないのは彼の個性だよ。

みんなに、聞こえないことがどういうことなのかを教えに来てくれる。

サムはすごい!尊敬する!!」

北欧はすごく平等でフラットな社会。

だからもちろんヒエラルキーもありません。

仕事でも、立場は関係なく、アルバイトであっても、CEOと対等に話をします。

誰にでも自分の意見を言うことは普通のこと。

そして競争社会でもありません。

みんな平等という個とは、それぞれがそれぞれでいいということ。

 

最初著者がスウェーデンに来た頃、著者はアメリカのカルチャーのままで、競争を当たり前としていました。

実力主義は当たり前、一番になることは当たり前。

それは、誰かを蹴落とすこと。その位置にいる事に意味があったのです。

 

著者は当時勤めていたデザイン会社で

「私、カンヌで賞(カンヌ広告賞)を取りたいな!」

と言いました。

すると、同僚のマリアが不思議そうに聞いてきました。

「なんで?」

「だって、1番になりたい!」

「どうして1番になりたいの?

ニーナはニーナでひとりしかいないんだよ。

ここではね、オンリーワンでいることが大切なんだよ。

1番になりたいってことは、ニーナはニーナ自身を大切にしていないよ。」

それを聞いていた社長も、こう言ってくれました。

「うん、ニーナ、君のデザインは本当にすごいよ。でもね

マリアの言う通り、ニーナはニーナでいい。

僕たちは、君がここにいてくれること、そのこと自体が幸せなんだよ。

だから、オンリーワンでいてほしい」

 

社長さえも、オンリーワンを求めてくれる社会。

そう、みんなそのままで十分価値があり、生きていること自体がすごいこと。

だから、オンリーワン。

 

スケジュールに余白を作る

「ニーナ、携帯電話も使ったら電池がなくなるから充電が必要でしょ?

人間だってそうだよ。ずっと使い続けることはできない。

だから北欧では、

休むときは休む。とことん休む。

これができると仕事の効率は上がるよ。

それにね、みんなのアイデアがすごく新鮮になるんだよ。」

北欧には残業というものがないそうです。

1日8時間きっちり働いて終わりです。

残業するということは、その時間内に終わらせられないということで、あまりよいこととされていません。

 

子どもがいる家庭は、小学校低学年まで7時間労働とされています。

ただ、勤務時間中は本当に集中して働きます。

無駄な会話は一切ないという感じ。

会議も15分か30分に設定されています。

会議の課題項目以外の話はまったくしないので、実に合理的な働き方をしています。

 

夏休みも夏至のお祭の後、たっぷり1か月間とるのがふつう。

夏が6週間と短い北欧では、夏至はクリスマスの次に大切な日とされています。

この日には思い切り踊ってお祝いして、8月の半ばまで有給休暇を取得します。

みんなバケーションに出かけていて、都市部にはほとんど人がいなくなります。

 

日本だと有給休暇中でもメールを見ていたりする人もいます。

が、これは北欧では違反。

働いてしまうと、会社からも政府からもアラートが上がります。

有給休暇をきちんととっていないのは、罰則の対象なのです。

 

それを実践しているからなのか、著者の周りの北欧の人たちは、ものすごく集中力があります。

短時間で、こんなにできるのかというくらいすごい集中力を発揮するのだそうです。

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私たちも、よく休みをとったあとほど、集中して仕事が片付くことがありますよね。

睡眠時間を削り、休憩時間を削り、休日さえも削る。

そして、周りと自分を見比べては、「もっと上を目指さなくては!」では、確かに自分がかわいそうです。

 

このコロナ禍、おうち時間で自分と向き合いながら、ちょっとだけHYGGEな生活、というのも贅沢な過ごし方かもしれません。

 

今週もお疲れさまです。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。

 

毎日を無事に生きていることに感謝すると、人生が幸せに満ちてくる~『神様を味方にする法則』小林正観

40年以上に渡り、超能力や超常現象を研究してきて、いちばんおもしろいと著者が感じていたのが、「ありがとうの不思議」です。

 

神様がインプットしてくれた 幸せになる法則

ベストセラー『ありがとうの神様』にもあるとおり。

 

心を籠めなくてもいいから「ありがとう」を言うことには、大きな力があります。

毎日毎日、暇が合ったときに「ありがとう」を独り言のように口にしていきます。

25000回を超えたあたりで、多くの人は涙が突然出てきます。

 

涙が出つくした後、心の底から感謝の「ありがとう」に変化するそうです。

その感謝の「ありがとう」をさらに25000回ほど言うと、なぜか突然、幸せが現象化し始める。

 

神様のもとには本来、”幸”も”不幸”もありません。

私たち人間が心地よく幸せと感じることは存在します。

そういった、自分にとっての幸せと感じられる現象が、片っ端から起きてくるのです。

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病気や事故は大切なサイン

たとえば、ガン細胞ができてしまったとします。

「ガンと闘う」と人はよく言いますが、ガン細胞に話を聞いたならば、

「今のままの生活を続けていると、あなたの身体は死んでしまうよ。

だから、もうちょっと違う生き方をした方がいいと思うよ」

と知らせているのかもしれません。

 

実は、著者に言わせれば、

「いつも笑顔で優しい人に戻るために、病気になる」。

だから、病気になったら「ありがとう」と感謝する。

そうした感謝を繰り返した人は、痛みが減り気づくとガンが小さくなっていた例も多く報告されています。

サインを受け取り、現状を受け入れたことが、体に影響することは、さまざまな研究の中でも結果がでていることでもありますね。

幸せな人生には、夢も希望もいらない

私たちの多くは、目の前の出来事に対して、「状況を改善したい」「願いが叶えばいいのに」という夢や希望を持っています。

そして、思い通りにならないことをリストアップしがちです。

親や先生から「リストに挙げたことを思い通りにすることこそ幸せだ」「夢や希望や願いを語りなさい」「願望を実現しなさい」と教わってきたからでしょう。

でも、幸せな人生にはいっさいの夢や希望はいらないのだと著者は言います。

 

なぜなら、私の人生で起きることは、病気であれ事故であれ、100%、今の自分に必要な「ありがたい」ものだからです。

 

与えられたものに対して「まだ足りない」「別のものが欲しい」と夢や希望を持って、不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句を言うことは無意味。

それよりむしろ、「うれしい、楽しい」「あぁ、幸せ」「と言って、今ある幸せを数え上げてみる。

「ありがとう」を口に出して感謝する。

そうすればきっと、膨大な数の幸せの存在に気づきます。

 

「今この状況が幸せの極致なのだ」と気づいたならば、私たちは今この瞬間に、幸せになることができます。

幸せとは、求めて何かを手に入れることではなく、今、目の前に存在する現象について「私」が「幸せだ」と思うこと。

そこに尽きるのです。

 

働く意義は「う・た・し」

はやっているお店は「どう儲けるか」を考えていない

人に「嬉しい・楽しい・幸せ」と喜ばれも「嬉しい・楽しい・幸せ」と思えること。

それを「働く」の中で実践すると、商売は繁盛します。

 

仕事に関する語源は、「お金を稼ぐ」ではないものが多くあります。

日本語の「働く」も、周りのひと(はた)をラクにしてあげること。

「仕事」は、「事にお仕えする」と書き、言い換えると「喜ばれる存在にわが身をお仕えする」ということ。ここにも収入の概念はありません。

英語の「ビジネス」にも、本来は忙しいという意味です。

人から仕事を頼まれごとして、忙しいという意味で、お金を得るという概念はありません。

 

世の中にははやっている店とそうでない店があります。宿にしても同じ。

著者の小林正観さんはトラベルライターでもありますが、30年みてきてわかったことがあります。

はやっているところは、「どうしたら喜ばれるか」を考えていて、流行っていないところは、「どうしたら儲けられるか」を考えています。

どうやったら儲けられるかを考えているうちは、お客さんは来ない。

それは、あなたも社会での原体験でわかっていますよね。

 

「競わない・比べない・争わない」

小林正観さんには障害を持ったお子さんがいます。

ある年の運動会で、奥様が朝嬉しそうにしていたそうです。

いつもと競争でびりのお子さんが、他にも足を悪くした子が出場するため、例年になくびり脱出をできそうだというのです。

その日の運動会が終わり、奥様に運動会のことを聞くと、やはりびりだったけれど嬉しかったそうです。

 

徒競走の途中、足を悪くしたお子さんが一緒にスタートしましたが、途中で転倒。

しかし、障害のある正観さんのお子さんはそれに気づくと、その子のところに駆け戻りました。

肩を貸してあげ、一緒に走り、ゴールを足の悪いその子に先を譲ったそうです。

会場は拍手喝采だったそうです。

 

人より抜きんでることはすべてではありませんね。

正観さんは生涯を持って生まれた我が子に、そうしたことをたくさん教えてもらったと言います。

このことを正観さんは「き・く・あ(競わない・比べない・争わない)」として、大切にしているそうです。

 

人が死んでいく理由

病気をした人は、優しい人になる

病気をした人は、より優しい人になります、と著者は言います。

確かにそう思おうことがワタシにもあります。

実はワタシの義父は非常に厳しい方でした。

が、病気を患い死を迎える直前は「こんなに長生きして、本当にありがたい」と、繰り返すようになりました。

親族一同聞き違いか?と思うほど優しく感謝であふれる言葉を残しました。

 

著者が言うには、優しい人に戻ろうとする。その結果として、体が病気になるそうです。

 

結論から言うなら、死も不幸ではないそうです。

著者が貫くストーリーでありますが、

「私たちは生まれる前に、自分の人生をシナリオに書いてきているようだ」

と言います。

 

人生の目的は長生きすることではない

自分のシナリオどおりに生まれ、ときに病気や事故に遭い、予定通りの日時に、予定通りの事情で死んでいく。

不運・不幸で死ぬわけではないのです。

自分で書いたシナリオですから、自分で起こることは全部、自分にとってベストの出来事です。

ベストなのだから、「病気は辛い。嫌だ」「どうして事故に遭ってしまったのか」などと思い悩む必要はありません。

死ぬことも同じです。

50歳で死ぬ、80歳で死ぬ、100歳で死ぬ。

あれをしていれば死ななかったとか、こうしていれば死ななかったとか、そういうことではないのです。

病気や事故で死ぬわけではなく、老衰で死ぬわけでもない。

死ぬのは、それが自分できめた「寿命」だからです。

 

もっと根源的に言うなら、人間は長生きすることが目的ではありません。

死ぬまでに何をするか、何を残すかだけです

 

人間が身体を壊す、意外な原因

人間の体を壊す4つの条件があります。

酒・たばこ・暴飲暴食がそのうちの3つ。

でも、これらをあわせても、たった20%にしかなりません。

 

実は次の4つめが80%を占めているようなのです。

それは、「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句(五戒)」です。

 

たとえば、いくら健康食品を食べていても、その一方で「あれは体に毒だ」「これも身体に悪い」と否定的な言葉を使っていると、その言葉の影響で体を壊す、というのは科学的なエビデンスさえとれている話ですよね。

自分の体に入ってくるものに対して、否定的、批判的な言葉を加えれば加えるほど、体の中で毒になるということです。

もし、防腐剤や着色料が入っていたとしても、「私の体の一部になってくれてありがとう」と手を合わせ、何でも笑顔でもぐもぐ食べている人は、意外に元気なのです。

 

身体を壊す主な要因は、ずばり「否定的な言葉」です。

 

ストレスを根本的に解決する

人間は、ストレスを感じると血管が収縮します。

動脈の場合、ふだんは5ミリあるものが、0.5ミリに。

血液は流れはしますが、毛細血管になると、ふだんでも0.1ミリ。

ストレスで毛細血管が収縮すると、血液の流れが止まります。

 

毛細血管の末端にあるものは3つです。

1つ目は筋肉。

運動選手がコーチにひどく怒鳴られて、ストレスを感じると筋肉に血が回らず

硬直し、よけい動かなくなりますよね。

2つ目は臓器。

臓器を動かすエネルギーである酸素が、毛細血管で止まってしまうと、臓器不全、つまり体の病気になります。

3つ目は脳細胞。

脳にはたくさんの毛細血管が張り巡らされ、脳細胞を活かしていますが、ストレスで脳細胞に血液がいかなくなります。

すると、「うつ病」になります。

ストレスがない人間

まったくストレスが無い状態をつくろう、といっているのではありませんが、必要以上にストレス漬けになるのは、本来不自然なこと。

 

著者曰くそれは「自分の思い通りにならない」ことが、巨大なストレスを生み出す原因だということです。

では、だとすると、ストレスとは、人間が創り出したもので、宇宙にもともと存在する現象ではありません。

そう思うと、解決方法が見えてきます。

 

それは、ストレスを感じない自分を作るということです。

「世の中は、思い通りにならないことだらけなのよね」と思ってしまうのも1つの方法。

思いを持つというのは、「あれが欲しい」「この願いが叶ったらいいのに」「この状況を改善したい」という欲求を持つことでもあります。

「今はそうでないから不満だ」「今の状況が気に入らない」と言っているのと同じです。

不平不満・愚痴・泣き言・文句には宇宙はけっして反応しません。

 

ストレスが無い人は、感謝している人です。

毎日、何事も起こらず無事に過ごしているという奇跡。

奇跡に気づき、感謝が始まると、それまでと全く違った生き方になるようです。

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今週もいっぱい頑張ったのではないでしょうか?

せめて、夜はゆっくり休んでくださいね。

ご自分を大切に。

では、また。

「自分を追いつめないようにすること。」曽野綾子~『こころがフワッとする言葉』有川真由美

「自分を追い詰めないようにすること。

その方法は、何にでも「たかが」をつけて考えることです。

何も思いつめることはないや、という気になってくるのは、

おもしろいことです」

曽野綾子

 

著者自身、この言葉に何度も救われたことがあります。

物事に追いつめられていると感じた時、

「たかが、~じゃないの」

とこころの中でつぶやくのです。

「たかが仕事」「たかが恋」「たかがお金」「たかが常識」「たかが自己」「たかが借金」「たかが失業」・・・・なんてことも?!

ほとんどのことは、「たかが」で片付けられることに気づきます。

「ま、生きる死ぬの問題じゃないけれど、やれるだけのことはやってみよう」

と前向きな気持ちになってくるのです。

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先週に続き、人生の先輩たちのこころのお守りになることばを。

あなたにとって、ひとつでもお守りになることばが見つかったら嬉しいです。

 

1日10回、感動すること。それが長生きの秘訣です。~加藤シヅエ

私たちの脳の奥には偏桃体というものがあります。

アーモンドの形をしたをした1.5センチほどの2つの神経細胞です。

偏桃体は、5感から情報をキャッチして、感情をつかさどります。

この偏桃体が、感動して興奮すると、快感や意欲をつくる脳内ホルモン、ドーパミンが分泌されます。

つまり、感動することで、脳の働きが活発になり、ワクワク感や、やる気、好奇心がでてくるというわけです。

 

人生とはおもしろいものです。

何か1つを手放したら、それよりずっといいものがやってくるものです。

サマセット・モーム(劇作家)

手放す必要が無い時は、手放さなくていい。

でも、人生には

「もう抱えきれないな」

「新しいものを手に入れたい」

と、なにかを手放す必要性を感じるときも。

そう思ったら、すんなり前に進めたりしませんか。

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多数に追随すれば必ず自分を見失う。

孤独を恐れずにしたいことを続けるしかない。

安藤忠雄

周りの空気に合わせてみても、どこかでズレが生じることが多いことってありますよね。

自分の頭で考えること。

多数の道で安心していると、我慢が必要なことが起きてきます。

自由な道は孤独と不安が待っています。

が、自分がやりたいことを我慢することほど、辛いことはありませんよね。

 

地上に生きる者の最上のしあわせは、ただ自分らしく生きること。

ゲーテ

これほど簡単に「しあわせ」を定義している言葉はないでしょう。

しかし、”自分らしさ”って、わかりにくいもの。

現代社会では、生き方の選択肢が広がっている分、「あれもいい」「これもいい」と自分の道を見失いがち。

自分は「どんなときに楽しいのか」

自分は「どんなことに夢中になれるのか」

自分は「どんな世界にしっくりくるのか」

自分を喜ばせてくれるものを、経験を重ねながら、じっくりと見つけていけばいいのです。

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コロナ禍で、イライラしている人がたくさにます。

それでも、こんなブログを見てくださるあなたは、きっと優しい心を持ち続けてがんばっているのだと思います。

 

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。