猫のメメとモエ

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何時間寝れば自分の脳のパフォーマンスは最高なのか?~『スタンフォードの眠れる教室』西野精治

生まれつき記憶力に問題があるワタシです。

でも、”たくさん眠って休んだ”月曜日のパフォーマンスはかなりばっちりです。

あの状態でウイークディを駆け抜けたら、かなり気持ちいい!そうありたい!!

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週の真ん中あたりの朝から眠い日はパフォーマンスが落ちている日は、睡眠時間がかかわっているのは、間違いないのです。

 

ところが、早く布団に入ったからと言って、入眠できるのはいつもの時間だったりします。

年齢を重ねて体力精神力が落ちているのを痛感する毎日。

でも、同じような年齢でも、動きが機敏だったり判断力が抜群だったりする人がいます。

そんな人は、休みの日には登山に行っていたりするのです。

もっと人生を楽しみたいから、より良い睡眠のとりかたと、自分の適正な睡眠時間を調べたいと思い、読みました。

自分の「睡眠負債」を知る方法

「眠れない」というのは大きく2つ理由がある

スタンフォード大学医学部精神科教授である著者。

著者のところには、しばしばこんな相談が寄せられます。

「私は睡眠負債が相当たまっていると思うんです。調べられませんか?」

著者の『スタンフォード式最高の睡眠』で紹介したときにはあまり有名な言葉ではなかった「睡眠負債」は、いまやすっかり定着しました。

 

そして睡眠の悩みを抱えている人は、大きく2つに分かれるそうです

 

1.寝る時間はあるのに「あまり眠れない」悩み

(寝付けない、中途覚醒早朝覚醒、眠りが浅いなど)

2.忙しさや生活パターンで「睡眠時間が確保できない」悩み

 

年齢が高くなりにつれて、1が多くなりますが、それは加齢による自然な変化であり、心配はいらないそうです。

ただ、現役世代が抱えているのは、2の忙しさやライフスタイルが原因で眠れない「睡眠不足」でしょう。

個々の必要な睡眠時間を調べる実験

睡眠負債についての実験があります。

健康な人を8人集めて毎日14時間ベッドに入ってもらい、数週間にわたって睡眠状態を観察しました。

その結果、かれらの適正な睡眠時間は8.2時間だとわかりました。

 

一方で実験前の彼らの実際の睡眠時間は平均7.4時間です。

つまり、おおまかにいうと「睡眠負債が1日40分ある」という人たちでした。

 

さて、彼らはどれくらいの器官で「40分の睡眠負債」を返済し、適切な眠りに戻れたかと言うと、なんと3週間もかかったのです。

実験ですから、便宜的に14時間を最大と定めています。

最初は13時間近く眠れるのですが、睡眠時間は徐々に減少して、3週間経過した時点で8.2時間に固定され(これがその人の適正な睡眠時間)、その後増えも減りもしなくなりました。

 

1日あたりの負債の40分は「とんでもない借金」というわけではなく、そのくらいの寝不足はよくあることです。

それなのに、それが積み重なると、その返済に3週間もかかったのですから、普通に生活していて睡眠負債を返済するのは、かなり難しいといえます。

 

この実験ではもうひとつ重要なことがわかりました。

3週間たった時点では睡眠負債は返済されたと思われますが、そのあとは、いくら寝てもいいという条件でも、体が必要とする睡眠時間以上は寝ることができないのです。

すなわち、しばらく睡眠がとれない時期が来るからとわかっていても、その前に睡眠の預金はできないのです。

睡眠負債」を知る簡単な方法

あなたの睡眠負債を知るひとつの方法があります。

適正な睡眠時間を割り出すことは、なかなか大変です。

実験でも1日中ベッドにいる状態を研究者が3週間にわたって観察してようやく数値化しています。

 

そこでお勧めしたいのは、予定のない休日に、平日の平均睡眠時間よりどれくらい長く寝ているかを調べること。

「ああ、1週間の疲れもたまっているし、明日は思い切り寝坊を使用」

そんな人も多いと思います。

前日からアラームをセットせずに、カーテンも閉め切って、自然に目が覚めるまで寝てみましょう。

起床したら、平均の睡眠時間よりもどれくらい長く寝たかを調べます。

 

〇平日の平均より30~1時間長く寝た人:青信号

〇90分以上寝た人:黄色信号。やや睡眠負債あり。

〇2時間以上長く寝た人:赤信号。慢性的睡眠不足。

 

ワタシは、先週末の10時間と11時間でした。

先月などは、もっと寝ている日もあります。

そして、平日は平均6.5時間の睡眠時間です。

絶対負債がある。

しかし、早く寝ても寝つきが悪い日があったりする。

まぁとにかく残業を極力減らさないと無理ですね。

ぎりぎりまで働くと、結局寝つきが悪いんです。

早めに出勤すると集中して働けるので、帰りを早くすることは可能です。

よしやるぞ。

明日からさらに20分早めに出勤して、1時間早く帰宅です。

眠りの質を上げるために

実際は眠れているのに眠れていないと悩む「思い込み不眠」というのがあります。

「眠れていない」と思う人はとても多く、不眠症の患者を含め、臨床実験を著者は行っていました。

寝つきの悪い人の入眠から睡眠、覚醒まで観察し、脳波を記録しています。

しかし調べてみると実際は「寝つきが悪い」「不眠症です」という人ばかりを集めたのに、みんな結構眠れていたことがわかりました!

 

「私はちっとも眠れていないので」という人もモニタリングすると、ベッドに入ってから15分以内に、入眠の脳波になっていました。

「早く寝ないと!」と焦っていませんか?

不眠を過大評価する傾向もあります。

健康な若い人が、ベッドに入ってから眠りに落ちるのは、平均7~8分。

健康に問題はないけれど「寝つきが悪い」と思っている55歳以上の人出は、平均10程度でした。

つまり、ほとんど差がないのです。

「寝つきが悪い」と思っているのは、「早く眠らなくては!」と焦っているのかもしれません。

 

中には寝付くまでに30分~1時間かかる人もいますが、それも特に問題がありません。

気にするほど交感神経が優位になり、リラックスするときに出る副交感神経と交代しなくなります。

すると当然寝つきは悪くなるので、「早く寝ないと」と考えすぎないことが大切です。

「最悪の夜」を基準にしていないか?

仮に「1週間のうちに火曜日と水曜日は、午前0時にベッドに入ったのに3時まで眠れなかった」とします。

しかし、そんな週の木曜と金曜は速く寝付いているものです。

しかし、早く寝つけた日をカウントせず、「1週間ほとんど眠れなかった」と思い込んでしまいます。

 

実際には何時に寝付いたか、だいたいの時間を1週間、毎朝記録してみるなどして、冷静にデータを把握してみるとよいでしょう。

スイッチをオフして良質な睡眠をとるには

スイッチオフには体温と脳

人間の入眠には、皮膚内部の血流が増え、体の表面温度(顔や手足の体感温度)が上がり、やがて皮膚から放熱することで深部体温が下がることで起きます。

深部体温を下げ、皮膚温度との差を縮めるにはお風呂やシャワーをどうするか、ということがあります。

 

湯船につかることで、眠りが深くなるというのはそのためえす。

ただし、熱いお湯や長風呂は禁物です。

刺激が強すぎて交感神経が優位になるのです。38~40度のぬるめのお湯で15分程度がいいでしょう。

体温が上がると、体温を一定に保とうと体が汗をかきます。すると、皮膚音・深部体温が下がります。

入浴して1時間半から二時間後、もとに戻った深部体温がさらに下がると、日中は2度ほど違う皮膚温度と深部体温の差が1.7度程度と小さくなります。

このタイミングで入眠すると、覚醒のスイッチがオフになります。

入眠モードなので寝つきは良くなります。

寝る直前のお風呂は入眠の大敵

入浴してから深部体温が下がるまでは、1時間半から2時間かかります。

逆に言うと、入眠直後は眠りにくくなります。

すぐ寝るなら、さっとシャワーの方がいいのです。

もしくは、38度などのぬるめのお湯にさっと入るなど。

朝風呂でも1時間半から2時間後に眠気が来るので、おすすめしません。

入眠にいい習慣とは?

自分に合う習慣を組み合わせた「ポジティブルーティン」

脳をリラックスさせるために取り入れたいのは、心理学の認知行動療法

睡眠障害の治療にも用いられています。

簡単にいうと、思考や行動のクセとなっている「悪い習慣」をやめて「いい習慣」に換えること。

 

悪い習慣の典型的なものは、「寝室で目が覚めることをする」こと。

ワタシだ!自室に仕事用カバンがあるので、翌日の仕事が死ぬほどきになります。

今夜からキッチンに仕事カバンを移動します。

寝室で読書やスマホを見るなどしてしまうと、「寝室は楽しいところだ」と脳が決めてしまうので、「寝室は寝るところ」と思い込ませることが大切なのだとか。

せめて、スロギーでもおいて、ベッドだけは「寝るところ」にしようかな。

「入眠のいい習慣」は過去の成功パターンで作る

睡眠障害心理的、外的、身体的要因で生じることが分かっているそうです。

室温、布団、枕といった外的な睡眠環境をよくしていくのと同時に、心の面からも改善していきましょう。

「音楽を聴きながら眠っても大丈夫ですか?」という質問への答えは、それでうまく眠れた経験がある人には「イエス」であり、気になって眠れなかった経験がある人には「ノー」。

著者は落語が好きで、音量を落として聞きながら眠るのが習慣だそうです。

これが自分の「うまく眠れる成功パターン」なので、入眠のいい習慣として取り入れているわけです。

成功パターンを組み合わせて「ポジティブルーティン」を作る

1.入眠時に聞く音(音楽、落語、波の音、無音など)

2.入眠時の香り(ラベンダー、石鹸の香り、無臭など)

3.入眠時に飲むもの(ハーブティ、麦茶、水など)

4.入眠前にすること(パジャマに着替える、ストレッチをする、ヨガをする、日記を書くなど)

カッコ内はすべて著者の過去の成功パターンの一例です。

著者のように「YouTubeのお笑いを聞けばよく眠れる」という人もいます。

睡眠の効果の不思議な点は、プラセボ効果です。

睡眠薬の治療では、プラセボ睡眠薬とかわらない効果をもたらすことがあります。

つまり、効果があると信じて実行すれば、本来の効果と合わせて相乗的な効果が得られる可能性があり、これが本書で述べるポジティブルーティンです。

 

人によっては神経質になり、「これをしないと眠れない」といったネガティブルーティンを行うこともありますが、おすすめできません。

 

週の終わりにパフォーマンスが下がる理由に、睡眠以外にも、休憩不足ってもあるかもしれない、と本書を読んで思いました。

仕事の精査ですね。

ちくしょう、どうすりゃいいんだ。

でも、楽しく働くには、常にバージョンアップですね。

がんばるぞう。

 

今週もお疲れさまでした。

週末はいっぱい眠ってくださいね。

では、また。