片付けの目的は、心の平和。
著者はそれを伝えたくて、片付けのエピソードを語っています。
穏やかな心でいることの大切さは、あなたもご存知の通り。
もっと軽やかに生きるための手段として、片付けを始めてみませんか?
収納アドバイザーである著者は、たくさんの家を片付けてきめした。
そこで気がつくことら、「片付けに悩んでいる人は、完璧を求めすぎている」ことなのだそうです。
今日整えられた部屋でも、明日は乱れます。
キリがない、終わりがない。
だから私たちは「片付け」と聞くだけで、うんざりしてしまうのかもしれません。
賽の河原で足を積んでいるような虚しさに近いかもしれません。
日々の生活に頑張っている人ほど、疲れてしまうことがあります。
部屋がごちゃついていたとき、「自分でやった方が早いから」と、つい手を出してしまったり。
著者が言うには、片付けに悩む人は、自分一人で抱え込んでしまう、やさしい人が多いように思えるそうです。
片付けの目標は、小さくていいのだそうです。
たとえば、「1日1回は、きれいに片付いた場所を、たった1か所でいいから眺めてみる」、そんなことで良いそうです。
たとえば、ダイニングテーブルの上、モノひとつ無い状態を眺めてみる。
スッキリ片付いた引き出し1つ、開けて眺めてみる。
自分は片付いた空間を作れるんだ、と実感して、自信を積み上げていく。
それが重なって、片付けは苦でなくなり、継続できるのです。
著者も完璧をめざし、苦しんだ時代がありました。
前著『「引き出し1つ」から始まる!人生を救う片付け』でも、思うようにならない子育てで自分を追い詰めていたことを述べています。
期待を込めて大切に育てた長男は、15才の時部活動での挫折から学校をさぼるようになり、20才のときには大学を中退。
そんな長男を問い詰めてしまい、かえって離れていきました。
そのころ、所属していた「友の会」では、子ども係になり、子育てのアドバイスをしたり、学習塾をしていたので、とても恥ずかしく思っていたそうです。
今思うと、著者は自分自身の体裁を気にして勝手に悩んでいたのだとか。
さらに苦しかったのは、次男が原因不明のチック症になった時でした。
「ストレス性ですね」と医師に告げられたときのショック。
不安定な母親の精神状態が、影響したのではないか。
自分はいい母親をやっている、という思いはただの思い込みだったのではないか。
つらい時期、黙々と片付けをすることで乗り切ったそうです。
片付けのポイント
そんな著者の片付けポイントは、時間の使い方にもそのまま繋がっています。
モノの整理は
・本当に必要なモノを選ぶ
・使う場所の近くに置く
・枠を決める
・仕切って適量を入れる
・使ったら元に戻す
時間の使い方は
・するべきことを決める
・ロスタイムを減らす
・基本時間を決める
・時間割を作る
・やりかけにしない
決めグセをつけたら、ラクになる
「いつまでにやる」「必要なモノを選ぶ」といったように、時間もモノも自分自身で「決める」ことが大切。
これが全ての行動の出発点になります。
区切りや枠を設定すると、自由になる
「朝の8時までに家事を終わらせる」といった、「いつまでに、何をやるか」という区切りの設定。
モノの整理では、「場所を決めて、必要な分だけ入れる」という枠の設定。
時間も場所もリミットを作ることで、「それ以外は何をしてもいい自由」を手に入れることができます。
「やりかけ」をやめるといつも整った状態になる
何かひとつをやり始めたら、それをやり終える。
使ったら元に戻して原状回復を図る。いつも何かが中途半端だと、気持ちが整いません。
完結までをひとつの動作にしましょう。
結構大変な人生を歩んだ著者。
長男次男共にアウトなのは、実にきつい!
なので、「1カ所だけきれいにする「眺める」が、何か自分をきつい環境で救うマインドフルネスのように思えました。
ここのところ、少し片付けができましたが、確かにその場所を眺めると、自己肯定感が上がります。
他の場所は見ない!ですけどね〔笑〕
ゆっくり片付けていけたら、と思いました。
お疲れさまでした。
では、また。