猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

軽い運動と生活で脳をアゲる!~『覚えない記憶術』最終回

脳の活性化、脳を育てる、老化防止という視点ならば、軽い有酸素運動です。

ウォーキング、ランニング、サイクリング、エアロバイク、水泳、ダンス、エアロビクスなど。

 

 

こんばんは、ラブです。

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運動の時間、頻度は?

キツイ運動を週1回やるより、60分程度の運動を週3回程度行う方が効果的です。

脳に対する目立った効果を期待するなら、最低週2回以上の運動が必要です。

激しい運動をする必要はありません。

中強度の運動、すなわち最大心拍数65~75%で、効果は充分に得られます。

 

早歩きのウォーキング、ジョギングで軽く汗が流れるくらいの強度です。

この心拍数は、ちょうど脂肪燃焼率が最も高い心拍数でもありますので、ダイエットにも効果的です。

単純な運動よりも複雑な運動

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ランニングマシンでただ走るだけの運動というのも、好きなだけ音楽を聴けて楽しいもの。

ですが、さらに複雑な動きを組み合わせた方が、脳に対する刺激になり、脳に対して良好な効果を与えることが分かっています。

 

運動することで、ニューロンから新しい枝が伸びることを発見した神経科学者ウィリアム・グリーノ博士。

彼のラットを用いた研究です。

 

一方のグループのラットには単純に走らせます。

もう一方のグループのラットには、平均台や不安定な障害物、ゴム製のはしごを歩くといった複雑な運動をさせました。

2週間後、後者の複雑な運動をしたラットは小脳のBDNFが35%増加しました。

それに対して、ただ走るだけのラットの小脳には、何の変化もなかったのです。

 

スポーツジムでは、エアロビクスやダンスなどの多彩プログラムも開催されています。

ただランニングマシンで走るだけでなく、複雑で頭を使うプログラムを利用する方が、脳を活性化する効果があるのですね。

 

また、同じ走るにしても、マシンで走るよりも屋外を走った方が脳に効果的だそうです。

そして、同じコースばかりではなく、たまには違うコースを走ることも有効です。

さらに、都会の舗装された道よりも、自然の山道も走ってみることは非常に効果的です。

トレイルランニングは、脳を活性化する効果が非常に高いのです。

夏は木陰の山道をトレランするのも良いですね!

 

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 運動に効果的な時間

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夜の11時すぎにスポーツジムで、たくさんの人がランニングマシンを使っている姿が見られますね。

頑張りは立派なのですが、遅い時間の激しい運動は、脳にはあまりよくないそうです。

寝る直前に激しい運動をすると、昼の神経である交感神経が優位になり、寝るまでに深部の体温が下がらないので、睡眠には逆効果になってしまうからです。

 

運動は何時くらいが効果的かは、諸説あります。

睡眠を深める運動の時間帯としては「夕方」がよいとされています。

しかし、会社員には難しい時間です。

ですから、仕事が終わって運動して、寝る3時間前までには終わらせるのがおすすめでだと著者は述べています。

楽しみながらの継続!

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単発での運動でも学習能力の増強効果は得られます。

しかし、認知症の予防を意識するなら、半年、1年、そしてその後もずっと運動を継続することが大切です。

 

また、運動は強制的にやらされたり、嫌々やっては意味がありません。

ラットの実験では、強制的に運動させた場合、脳へのポジティブな効果は認められないということが分かっています。

運動は楽しみながら行うことが大切なのです。

 

そうしたことからも、頑張って辛いなかを激しい運動をするのではなく、気持ちよく汗が流せる程度の運動を楽しみながら長期的に続けること。

運動を無理なく生活習慣にすることが大事なのです。

認知症予防のための生活習慣は40代から

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家族性アルツハイマー病という病気があります。

将来、極めて高い確率でアルツハイマーが発症する遺伝子を持った家系があるのです。

 

その家系の300人の協力を得てワシントン大学を中心に行われた大規模な研究がありました。

その実験では、アルツハイマー病の原因物質であると言われるアミドイドβ蛋白について調査されました。

そこで、アルツハイマー病の「物忘れ」の症状が出る25年間も前からアミドイドβ蛋白の蓄積が始まっていることがわかりました。

70歳でアルツハイマー病が発症する人は、45歳くらいから蓄積が始まっている、つまりはそこの頃から、徐々に病気が進行しているということなのです。

 

つまりアルツハイマー病の予防に運動が良いから、と60歳を過ぎてから運動を始めても効果はどうしても薄いのです。

物忘れがひどくなってから慌てて何かをしても、多少の症状改善はあっても、病気を防ぐには少し遅いのです。

40歳を超えたら、認知症予防を始める必要があります。

週に2、3回の有酸素運動の習慣化と、「生活習慣」に注意を払うと効果が高いのです。

認知症予防のための5つの生活習慣

生活習慣病を予防する

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糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病は、認知症の大きなリスクになります。

アルツハイマー病は、「糖尿病」「高血圧」と深く関係します。

そして動脈硬化が原因となる脳血管性認知症の場合は、「糖尿病」「高血圧」「高脂血症」のいずれもがリスクになります。

特に最近注目されているのは、糖尿病とアルツハイマー病の関連です。

「糖尿病」を持つと脳血管性認知症のリスクは2~3倍も増えるのは以前から知られていましたが、アルツハイマー病のリスクも約2倍になることがわかっています。

 

糖尿病に関しては、定期検診を受けていれば発見できますから、検診で「血糖値が少し高い」と言われたら、食事療法と運動に取り組むことです。

一度糖尿病になると治りませんからね。

 

老年期よりも中年期の高血圧は、アルツハイマー病の発症リスクが高いという結果もあります。

生活習慣病は、脳のためにもよく気を付ける必要があるのですね。

喫煙も認知症の呼び水

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喫煙は認知症の重大なリスクとなります。

50~60代の喫煙量と20年後の認知症発症率を調べると、非喫煙者と比較して、1日11本で1.4倍になります。

1日41本以上の場合は2.1倍にもなるという結果が出ています。

かつて喫煙はアルツハイマー病のリスクを下げるという噂が広まりましたが、現在ではこの説が完全に否定されています。

バランスよい食事

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疫学研究の結果、認知症予防に効果のある食品として、野菜・果物・青魚・赤ワイン(ポリフェノール)などが報告されています。

「〇〇を食べれば、病気にならない」ことを科学的に証明するのは、認知症に限らず非常に難しいことです。

地方の病院に著者が勤務していたとき、認知症の患者さんの家に訪問することがよくありました。

すると、コンビニ弁当だったり、白米におかずが1品だけだったり、炭水化物中心の野菜不足、誰が見ても明らかな変色がほとんどだったそうです。

よい睡眠、仮眠をとる

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睡眠は記憶力と深く結びついています。

ワシントン大学の研究では、睡眠効率が悪い人では最大5倍以上のアルツハイマー病になる可能性が高くなっていることが分かりました。

脳は睡眠中にただ休んでいるのではなく、脳内でも日中の活動で生じた老廃物の排出があり、それを脳髄液が循環して回収しているのです。

しっかりとした睡眠をとることで、アルツハイマー病の原因物質アミロイドβ蛋白も回収・排出されます。

 

 

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国立精神・神経医療センター病院の研究によると、昼寝の習慣は、アルツハイマー病の発症リスクを5分の1に下げることが分かりました。

昼寝は30分以下がよいようです。

どうしても十分な睡眠がとれない人は、昼寝で補うことができるようです。

読書や人とのコミュニケーションも認知症予防

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トロント大学では、認知症の発症リスクを下げるものを調べたところ、運動やサプリメントではなく、パズルによる脳トレーニングが最も予防効果が高かったという結果を発表しています。

また、アメリカの75歳以上、469人を約5年間追跡調査した研究では、「読書」「ボードゲーム」「楽器の演奏」「ダンス」を良くする人は、あまりしない人と較べて最大で76%、認知症の発症リスクがひくかったと認められました。

 

疫学研究では、ボードゲーム(チェス、将棋、囲碁)、パズル(クロスワードパズル)などが、認知症予防と関係しているという報告があります。

しかしながら介入研究では、それぼど目立った効果が得られていないのが現状です。

 

ずっと椅子に座って脳トレゲームをしていれば認知症を予防できる、というほど単純なものではないようです。

「〇〇だけすれば予防できる」という予防方法は、存在しないのです。

 

「運動」を基本としながら、「食事」にも気を付け、読書したり、人と会ったりするなどの脳を活性化する生活習慣、そうした活動を総合して行うことが大切なのです。

 

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年齢を重ねても、脳は育ちます。

海馬の細胞を増やすことも可能なのです。

人間の脳は入力情報の99%を忘れますが、アウトプットとインプットを繰り返すことが自己成長を加速させます。

 

ソーシャルメディアを活用してFacebookやブログなどでアウトプットできると、モチベーションもアップし、脳メモリを広げることができます。

記憶を外化することで、脳メモリを広げることは、脳の作業台を広げることになるので、仕事効率を上げることができます。

 

覚えるためには書くことや手を動かすことは有効で、メモすることも大事です。

資格試験対策や勉強などでは、教科書を読むよりも、問題集を解いた方が記憶するには効率がよく、さらには「ゲーム化」するのが記憶力を上げます。

 

ふだんの記憶については、忘れることをそれほど恐れる必要はありません。

記憶の牽引ができるものを用意することで、たいがいのことは思い出せますから、メモやノート、手帳にメモを残しておくことです。

 

睡眠時間は6時間以上とって、パフォーマンスを上げることは重要です。

それがむずかしいなら、日中の時間が許すならば15分から20仮眠も有効です。

 

1週間以内に3回復習すると海馬は短期記憶を長期記憶できます。

 

タイマーや自ら作ったデッドラインでほどよい緊張を使うことで、記憶力は上がります。

しかし緊張・ストレスがかかりすぎると、海馬が収縮するなどの悪影響があるので、上手な発散が必要です。

 

楽しく学ぶことは、効率的にも大切です。

インプットの量を多くしすぎないように気を付けたりすることも効率的に覚えるためには大事です。

 

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 暗記力が悪いということがずっとずっとコンプレックスでしたが、ちょっとしたことに気を付けていくことで、もっとうまくできそうな気がしてきました。

 

冷たいものが恋しい季節ですね。

おいしい水分をとって、ごきげんで過ごしましょうね。

では、また。

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