猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』大平信孝

あなたは「すぐやる人」ですか?「先延ばしする人」ですか?

ワタシは圧倒的に「先延ばしにする人」です。

そして、先延ばしにしたことを忘れ、締め切りを催促されて気づき、謝りの電話などの余計な仕事まで増やすこともしばしば・・・・。

これは、脳が命を守るためにいつもと同じであろうとするバイアスがかかるために起こることだそうです。

逆に言えば、面倒くさがる脳をその気にさせることができさえすれば、「すぐやる」スイッチを簡単にオンにすることができます。

 

本書は、「科学的に先延ばしをなくす技術」を脳科学や心理学の観点から紹介しています。

著者はメンタルコーチとして、経営者やオリンピック選手をはじめ1万5000人を超えるビジネスパーソンの夢や目標の実現の手伝いをしてきました。

 

「すぐやる」ということを目的とした分野は数多くあり、あなたも読んだことがあるかもしれません。

しかし、今回は「先延ばし癖がある人が、先延ばししないようにするスキル」に特化された内容となっています。

いくつかワタシがやってみたいものを独断と偏見でピックアップしてご紹介しますので、ひとつでも「これ、どうかな?」と思うものがあったら嬉しいです。

 

今回ご紹介するスキルは次の通りです

 

同じ場所で同じことをする

なんとなく気乗りしない時は体を動かしてみよう

毎日の仕事終わりに、明日どんなことをするかイメージしてメモする

結果に振り回されそうなときは「打率」で考える

「結果目標」ではなく「行動目標」に注目し、悪循環から抜け出す

無意識に口にしている「言い訳」に気づく

他人ではなく、過去の自分と今の自分を比較するクセをつける

「本気の30分」を1日2回確保する

気分転換の方法を所要時間別に決めておく

 

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同じ場所で同じことをする

実は著者はこの7年間、自宅で執筆を行っていないそうです。

本書の原稿も近所の喫茶店で書いているそうです。

ちなみに、この喫茶店では執筆以外のことはいっさい行わないそうです。

これを徹底するのは、先延ばしにしないためです。

著者は現在、コーチングセッション、スクール運営、執筆の3つの仕事をしていますが、自宅のワークスペースには関連資料がたくさんあります。それらが目に入ると、気になってなかなか執筆できなくて、先延ばしにしてしまうそうです。

 

そこで考えたのが、喫茶店で執筆すること。

これにはきちんとした根拠があります。

同じ場所で同じ仕事をしていると、「喫茶店に行くと、執筆が進む」ということが徐々に脳に刷り込まれていきます。

そして、同じ行動を続けるほど、その刷り込みが強化されていきます。

すると、喫茶店に着くとすぐ脳が執筆モードに切り替わり、スムーズに着手できるそうです。

 

たとえば、「考える仕事はカフェで」「アポ取りは空いている会議室で」「ルーチンワークは自席で」のように、私たちも場所を分けることができるかもしれません。そのマイルールをできるだけ守るようにしていくのがポイントになります。

家の中でも同様で、「集中力が必要な企画の仕事は寝室の机」「YouTubeを見るのはソファー」「事務仕事は食卓」とエリアを分けることができます。

 

この効果は、心理学の世界では「アンカリング(条件付け)」と呼ばれています。

また、アンカリング効果は、場所だけでなく「時間」にも有効です。

「企画案は、平日の午前中に会社の近所のカフェで行う」など、時間帯を決めることでより効果を上げることができます。

 

なんとなく気乗りしない時は体を動かしてみよう

今日中に仕上げんければならない出張報告書があるけれど、なんだか気乗りしない。

Aさんは、うつむいて、ため息をつきました

Bさんは、上を向いて、目を見開き「よし!」とガッツポーズをしました

さて、どちらが、より早く報告書作成に着手できたでしょう?

 

おそらくBさんとあなたは考えたと思います。

その通りで、テンションの高い状態の方が動きやすいからです。

テンションを上げる行動をしていると、ドーパミンが出るからです。

テンションは簡単に上がることができますが、下がるのも早いもの。

しかし、一時的に気分をあげてとにかくとりかかる、という初速をつけるには有効です。

たとえば、

・背伸びをする

・座りなおして姿勢を良くする

・肩を回す

・つま先立ちをする

・その場で軽くジャンプ

・自分の体の一部(頬、肩、腕、太ももなど)をたたく

など。

そのほか、階段で移動したり、コーヒーを買いに行ったりするのも効果的。

カフェインも、ドーパミンの放出を促します。

 

結果に振り回されそうなときは「打率」で考える

結果や成果に一喜一憂しすぎていませんか、と著者は聞いています。

不調な時は結果や成果にこだわりすぎると、落ち込んで行動が止まってしまいますよね。

そんなときは「打率」で考える癖をつけましょう。

プロ野球の平均的打率は2割5分程度で、3割を超えると一流と呼ばれます。

結果が出ないと落ち込んでしまう人は、8割打とうと考えているのかもしれません。

仕事でもプライベートでも、5回に1回ヒットを打てれば、残りは三振やゴロでもいいと考えてみる。

つまり、自分が行動したことについて5回に1回思い通りになっていれば十分だし、3回に1回思い通りになっていればプロ並みにすごいと考えてみるのです。

 

コツは、1週間、1か月、半年といった期間で物事を考えることです。

一定期間の結果、成果の打率をチェックすることで、冷静に次の一手を考えられるようになります。

 

「結果目標」ではなく「行動目標」に注目し、悪循環から抜け出す

「また今月もノルマをクリアできなかった」「TOEICの点が伸びない」。

思うような成果が出ないと、モチベーションが下がります。

本当はアポイントをとったり、勉強を積み重ねれば成果が出るのに、動くのが億劫になり、つい先延ばししてしまう。

こうなると、うまくいかないことが繰り返して悪循環になります。

その悪循環から抜け出すには、結果目標ではなく行動目標にフォーカスすることです。

ダイエットなら「昨日運動したのに全然体重が減っていない」という結果目標に注目していれば、毎日うんざりしてしまいます。やめたくなっちゃうかもしれません。

しかし、「今日もウォーキングできた。目標はクリアした!」と行動目標で考えることができたら?ダイエットをやめてしまうという失敗は少なくなりますよね。

 

営業ならば「今月10件成約する」というのは、結果目標です。

達成できているならよいのですが、そうでない月が何か月もあったら、モチベーションもへったくれもなくなりますね!

そんなときは、目標を変えましょう。

「毎日30件電話する」「1日1件既存顧客を訪問する」「週に200通ダイレクトメールを発送する」という行動目標に落とし込むことです。

 

確かに、うまくいっているときは、結果目標を意識することで、よりよい成績を上げられる可能性が高くなります。

しかし、失敗が重なっているとき、もしくは外的要因で目標が達成できないことが続くと、ストレスや不安を感じ焼くなり、行動が止まる原因にもなります。

一方、行動目標は、成果、結果と関係なく、自分で決めたことをやればいいだけなので、失敗が格段に減ります。

 

なお、行動目標にフォーカスして、結果が出るようになったら、再び結果目標にもフォーカスしてください。

行動目標ばかり意識すると、今度は仕事がマンネリ化してしまうからです。

 

無意識に口にしている「言い訳」に気づく

「お金さえあればできるのに」

「時間が無いからできない」

「自信が無いから今は無理」

と言った言葉を、口に出したり内心でつぶやいていませんか?

他にも

「過去に成功事例が無い」

「歳を取りすぎている」

「親(上司、友人)が反対している」

「失敗したら恥ずかしい」

「今日は疲れすぎている」

など、あげ始めたらきりがありません。

 

実はこういった普段なにげなく使っている口癖は、先延ばしのトリガー(引き金)になっています。

自分の行動・思考パターンを変えたいときには、自分の口癖に「気がつく」ことも、有効な手段の1つです。

しかしこれらの口癖は後頭部の寝ぐせと一緒で、自覚しにくいものです。

まずは1日の終わりに、今日1日「お金がない」「自信がない」「時間がない」など、行動しないことを正当化する言い訳をしたかどうかを振り返る習慣をつけましょう。

慣れてくると、口に出す前、つまり言い訳を考えた時点で「あ、言い訳しようとしている」と気づくことができるようになります。

もし、言い訳してしまったら、言いっぱなしにせず、その都度言い換えましょう

「時間がないから無理」と言い訳したのであれば、「時間がないから無理だと思っていたけれど、時間は自分で生み出せるものだった」「時間が足りないから、朝の時間にやってみよう」など、言い換えの言葉は、自分でしっくりするものを見つけておくのです。事前に言い換えの言葉を決めておいた方がスムーズにできます。

 

また、例外を探すのも効果的です。

たとえば、「自信が無くてもうまくいった」「時間に余裕が無くても行動できた」「お金が足りなくてもなんとかなった」などと言うことがあると思います。

1つでも例外が見つかれば、言い訳にしている原因が、行動するための絶対的な必要条件ではないことに気づくはず。

これに気づくと、「時間が無いから、無駄な時間を切り詰めて時間を作ろう」「自信が無いけど、過去に挑戦してうまくいったことからやってみよう」など、「できる理由」が自然と出てくるようになります。

他人ではなく、過去の自分と今の自分を比較するクセをつける

 

「本気の30分」を1日2回確保する

私たちは、1日中高い集中力を保つことはできません。

このわずかな時間を有効活用できるか否かで、行動の質が変わってきます。

誰にでも「集中しやすい時間帯」があります。

これは、早朝、昼前、夕方など人によって様々です。

その30分間、「いちばん大事なこと」に本気で取り組んでみてください。

普段先延ばしにしがちだけど、自分にとって大切なこと、本当にやりたいことに取り組めたらベストです。

いわゆる「緊急ではないが重要なこと」です。

これを1日2回実践します。

この時間に、耳栓をしたり、タイマーでカウントダウンすれば、より本気が出しやすくなります。

たとえ30分でも本気を出し切ることができれば、先延ばしが減り、達成感も得られます。

気分転換の方法を所要時間別に決めておく

仕事で失敗してしまったり、思い通りにいかないことが続いても、気分転換が上手な人は、すぐに気持ちを切り替えられます。

一方、気分転換が下手な人は、悪い状態を引きずっています。

では、気分転換の上手・下手の違いはどこにあるのでしょう?

それは、あらかじめ気分転換の方法を決めているかどうかです。

 

行動力のある人が「いつも絶好調」というわけではありません。

むしろ、たくさん動く分、うまくいかないことも増えるわけです。

そこでも動き続けられるのは、体力や集中力を回復するためのリフレッシュ方法や落ちこんだ気分を仕切り直す方法、すなわち「自分のトリセツ」があって、「いつでも、どこでも、すぐに」実行しているからです。

 

具体的には、深呼吸やストレッチ、散歩、甘いものを食べるなど「数分でできるもの」、仮眠や掃除、ランニング、入浴など「30分あればできるもの」、旅行や映画鑑賞など「ある程度の時間が必要なもの」の3種類を決めておきましょう。

こうすることで、仕切り直しが必要になったとき、状況に応じて、すぐ気分転換できるようになります。

 

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今週もお疲れさまでした。

ゆっくり休んでくださいね。

では、また。