「やるべきこと」は、すぐに片づけた方がいい。
それはわかっていることですよね~。
ワタシは仕事から帰ってきてやべきこと「すぐやらない」から、寝る時間が遅れたりします。
そして、「すぐやれない」という問題は、自分の仕事が片付かない、だけではないのです!
仕事の期限が過ぎてしまい、それにより周囲の人に迷惑をかけ、評価が下がったことが今週もありました(涙)。
「すぐやらない」原因は、「性格」や「やる気」でしょうか?
それは違うと著者は断言します。
脳が「すぐやるモード」になっていないだけ、だそうです。
脳の「すぐやるスイッチ」をオンにするには コツがある
人間の脳や体の力を最大限に引き出すことを学んだ人たち。
リハビリが必要なその人が、やりたいことを実現するサポートのプロフェッショナルです。
著者に言わせると、「人間のすべての行動は、脳からの指示とそれに体が反応することでつくられている」そうです。
リハビリテーションは「根性で頑張る!」「気合で血のにじむ努力をする」というイメージを勝手にワタシは持っていました。
が、著者に言わせれば全く違うもの。
リハビリテーションは、脳の仕組みや性質にもっとも注意を払います。
たとえ事故などで脳に損傷を負ったとしても、脳の仕組みを使って改善していくのが仕事。
脳と体の関係はごく科学的なものだそうです。
その方法を使えば、もっと無意識的に私たちはパフォーマンスを上げることができるのです。
著者は最近は企業における社員のパフォーマンス管理、産業事故の防止、生産性向上に携わり成果を上げています。
やる気スイッチは誰にでもある
著者が携わるリハビリをしている患者さんたち。
今までやったことのないリハビリの世界は、きついことが多いと想像できますよね。
しかし、著者のちょっとした手立てで「すぐやる人」になるそうです。
それは、「脳に入る情報」を変えること。
脳の「やる気スイッチ」をオンにするには、いくつかのコツがあります。
著者に言わせると、人間には「締め切りギリギリにならないとやらない人」「切羽つまらないと集中できない人」というのは、いない。
それは「すぐやらない」ための情報を脳に与えているだけ。
自分が自分に自然とそう仕向けているだけなのです。
「すぐにやる人」に共通するたったひとつの習慣とは?
睡眠は基本
まずは、脳を「すぐやる」モードにするまえに、確認事項です。
起床から4時間後に、頭がすっきりしていますか?
その時間は一番人間の脳の状態がいい時間帯です。
もしその時間にぼーっとしたり、あくびが出ていたら、睡眠時間が足りなかったり、眠りの質が低くなっています。
その部分の改善が無いと、せっかく情報を入れても活発な活動は望めません。
脳の活性化には「睡眠の管理」が重要です。
課題の解決力が高い人は、みんな睡眠をしっかりとっています。
「やるべきこと」にすぐ手をつけるコツ
脳に「別のものを見せてしまった」ら、手遅れ
「テレビを見よう」と思っていないのに、帰宅したら習慣的にテレビをつけてしまい、そのままだらだらとテレビを見て時間がすぎてしまったり。
そんな経験はありませんか?
ワタシは帰宅後、YouTubeやタブレットの漫画で時間を無駄に使っています。
このように、「すぐやるべきことがあったのに、気づいたら別のことをしていて時間が無くなってしまった」というのは、私たちの「すぐやる」を邪魔する大きな要因です。
目に入れない。これが王道!
脳は目から入った情報に、もっとも影響を受けています。
「メラビアンの法則」によると、初対面に会った人の判断を私たちは視覚(「見た目で55%、聴覚(声の調子)が38%、言語(話した内容は全体の7%でしかありません。
私たちは私たちの脳に「見せて」しまったものには、「逆らえない」のです。
ガマンなし、努力なしに「すぐやる」には、まず「場所を決める」
私たちは何かをやりたいとき、脳内で「やるかやらないか」「手を伸ばすか伸ばさないか」のせめぎあいが起こっています。
せめぎあいは、仕事や勉強で疲れて帰ってきたあなたを消耗させます。
そして、安易な方へゆるゆると流されてしまうのです。
「使ったものはもとの場所に戻す」それだけでいい
「余計なものは見ない」「すぐやる」ためには、この「使ったものはもとの場所に戻すこと」それだけからスタートしましょう。
そんなことは小学生でも知っている!
そう思ってしまいます。
が、実際医療現場や製造工場の安全を管理するうえで重要なことが、コレだそうです。
何人かで共有する現場では、これを徹底的に教育するそうです。
いつもと違うところにものがあるだけでも、脳がよけいなエネルギーを使い、ミスを誘発しやすくなるのだとか。
脳のエネルギーのムダな消費を防ぐことは、すぐやるべきことを実行する力になります。
ためしに、あなたのテレビのリモコン置き場を一か所に決めてみましょう。
ソファーの上に何となく、などではなく、「リモコン置き場」を決めるのです。
すると、あなたは何の気なしにテレビのリモコンを取ろうとしたとき、リモコン置き場に手を伸ばします。
すると、「あ、自分は今からテレビを観ようとしている」と自覚が芽生えます。
脳内で「習慣でテレビをつける」というモデルフリーシステムに割り込む「スキ(隙)」ができました。
このスキができると、脳はのぞましくない行動を思いとどまることができるのです。
「好きだからやめられない」は、脳の仕掛けた甘いワナ
テレビのリモコンをいつもおなじ場所に置くだけ。
そんな簡単なことでも、「すぐやる」ことが実現できます。
しかしこれを邪魔するのが「好きだ」という感覚です。
漫画が好きだから。
夜更かしが好きだから。
仕事が好きだから。
寝るのが好きだから。
私たちは、本当にそうなのでしょうか?
本当に、それが大好きならば、後悔がないはずではないでしょうか?
本当に好きならば、
「YouTubeを見ちゃったせいで・・・・」
「漫画を読みすぎたせいで・・・・」
「二度寝しちゃったせいで・・・」
「残業しすぎちゃったせいで・・・」
「食べ過ぎちゃったせいで・・・」
という後悔は起きないはずなのです。
ワタシも「つい手を伸ばしてしまうおやつ」と「風呂上がりに食べたくなるアイス」との戦いに毎日負け続けています・・・・!
すぐ寝ればいいのに。
コーヒー飲んで、それで働けばいいのに。
歯磨きをすぐ行っていれば・・・!
「ストレス解消に大好きな漫画を」と言い訳して見てしまうタブレットを見て夜更かししております。
翌朝は、眠気いっぱい。
眠気覚ましに、とりあえず脳を起こそうと、朝ご飯を多めに食べてしまいます。
夕方も眠気がくるので、おやつを食べる。
さらに体重増加。
しかし、毎朝反省しても夜には、またしでかしてしまう。
毎日自己嫌悪しています。
実は「好きだから」には、脳の無意識の反応がかかわっています。
私たちは脳に「でも、好きだから」と言わされているだけだったりするのです。
よく、よくよ~~~~く考えてみましょう。
あなたを困らせているその「好き」な習慣。
本当は別に好きでも何でもなかったりします。
私の場合、まず「タブレットの漫画」。
よくよく考えると、読み飽きるほど同じ物語を読んでいました!
そんなに好きか?
いや、そこまでじゃないような・・・。
夜、それを見て寝るのが習慣になってるんです。
まぁ、スマホやタブレットの魅力は世界の天才が作った麻薬より激しく中毒性をつくり出す器機ですからね(言い訳)。
でも、睡眠不足で仕事が辛くなるほど大好き・・・というわけではないですね。
やはり、アラーム機能をスマホに頼らず、寝室からタブレットとスマホを追い出すしかないな、と思いました。
ワタシはもっと「仕事に集中できる自分」「活力みなぎる自分」になりたいと思っています。
でも、睡眠不足により「あの人、今日は疲れているね」なんて言われてしまう状態に先月けっこうなっていました。恥ずかしい。
集中力が落ちているから、効率が悪くなり、残業になってしまい、ストレスが溜まってスマホ漫画に夢中になり、睡眠不足になり、集中力が・・・・という負のサイクル。
ワタシは風呂上りのハーゲンダッツもやめられません。
それが誘引になり、他のおやつまで手を出してしまうことさえあります。
おかげでここ2か月で体重が2キロ増えてしまいました。
誰も気づかないでしょうが、自分のなかではウエスト周りがとにかく最低です。
ハーゲンダッツはホームパックという、ちょっとお得に見える、かわいいサイズ(しかしカロリーは260㎉と、まったくかわいくない!!)が罪悪感を拭ってくれます。
翌朝体重計の上で反省会を毎日しているのですが、そんなものは夜にはすっかり忘れてしまうのです。
「ハーゲンダッツが好き」でしょうか。いや、美味しいよ、好きです。
でも、さらによく考えてみました。
いや、たまに食べるならいいけど、毎日欠かさず食べたいほどじゃありません・・・
よくよく分析すると、「本当に好き」ではなかったりします。
この感覚、恋愛的なものが冷めてしばらくしたときの振り返りの時期に感じる感情が似ています。
恋愛やドラマや歌手にはまりこんで、それが終わる。
嘆き悲しんだりすることもあるかもしれません。
でも、数年たってみたら、「あれ、そんなにあのこと、自分は好きじゃなかったかも?」と思える瞬間ってありませんか?
ワタシはありますwww
そんなとき、本当は別にそこにはまる理由が存在したりします。
好きなつもりになっているだけ
著者に言わせると、誰しもが「本当はこうなりたい」という願望がしっかりあるのです。
にもかかわらず、私たちはつい、その反対の行動が「でも好きだ」と言って、やってしまうことがある。
「好きなつもり」。
それだけなのです。本当に好きじゃありません。
だから、「後悔」が起きているのです。
本当に好きだったら、後悔しません。
脳が作った「情動」にだまされる
私たちが何かの感情を心に抱くとき、それは何もないところから自然発生的に生まれているわけではありません。
「情動」(=体の反応)がもとになっています。
呼吸が浅くなる。
心臓がドキドキする。
鳥肌が立つ。
冷や汗が出る。
このような情動により、脳は「今の身体の状態」を判断します。
そして、そこに感情を与えるのです。
浅くなった呼吸に反応して「私は今、焦っている」と判断。
そして「焦り」という感情を持ちます。
私たちが感情を抱くときは、どんな感情であっても、この「情動」がきっかけです。
「情動」がないときに「焦った」「気持ちいい」「悲しい」などのセリフを言っても、可能が無いのに発した「でまかせ」にしかなりません。
二度寝すれば、自然な身体の反応として、だるくなったり頭痛がするはずです。
それもも「私は二度寝が好きだから」と言っているとしたら、本当は感情が伴っていない反応です。
これは、ただ「二度寝をしてしまう現状」を変えるメドが立っていないだけ。
「二度寝を止める確実な方法」が見つかれば、脳はあっさり二度寝を手放します。
その変貌ぶりは、本人でも信じられないほどだそうです!
確実な方法としてはたとえば、
・パソコンの電源は、こまめにオフ
「何となくネットサーフィン」の引き金を作らない
・カフェでスマホを出さない
「目の前の読書や勉強」に集中するには、スマホを脳に見せない
・ToDoリストの付箋をPCに貼りまくらない
脳はシングルタスクなので、気の散る環境にしない
私たちは脳を「自分自身」だと思っています。
頑張れば感情で脳を「動かせるもの」だと勘違いしているから、私たちは根性論で変えようとします。
でも、本当は自分の感情ではコントロールできないものです。
まるで「他人」みたいなものと捉えた方がいい、と著者は言います。
「気合が足りないから、カフェでせっかく勉強時間を作ったのにスマホで遊んでしまった」などと考えない。
環境を変えることで、時間を集中して使ったり、他のTodoに集中力をそがれたりすることは無くなります。
どんな習慣づけをしたらよいかは、別の本でも紹介します。
ひとつ終えたら「すぐ次をやる」には?
前の章にもあったように、脳は「他人のように扱う」がポイントです。
さあ、前の章で「とにかく『すぐやる』ができてきた」ら、次のステップにいきましょう。
たとえば、大きな会議をやり終えると、資料をデスクの「なんでも処理箱」に投げて一休み。
その一休み、ちょっと待った!なのです。
「すぐやる人」は、ここからが違うのです。
・ほんの30秒だけ使ってファイリングして終わらせる
・5分だけ使い議事録を書き上げてしまう
ここで、「なりたい自分」へ一歩近づく習慣を作りましょう。
「フィードフォワード」。
なりたい自分への道。
目指す自分になるために、あと一歩の「行動力」をつけられたら、あなたは最強です。
「そっか、目標を持って掲げればいいんだ!」と思ってしまいますが、ここは「脳」の機能を大切にする著者。
そんな根性の話をしているわけではないのです。
脳の機能をうまく使えば、「自動的に」「無意識的に」できます。
・状況を打開しよう。
・自分らしい仕事をしよう。
そう思ったとき、自分の本当の目的に自分を自然と誘導する「フィードフォワード」の脳に変えてしまえばいいのです。
「フィードフォワード脳」の作りかた
ここでは、この「フィードフォワード脳」のシステムを起動しやすい状況の作り方について。
たとえば、会議資料が机に積みあがっているとき。
ただ「机をキレイにしよう」では脳の「フィードフォワード」システムはまったく機能しません。
「会議の資料」と「デスクのきれいさ」が脳の中に関連付けられていないからです。
あなたがするべきなのは、「次の行動」を予測できるところまで「脳の行動」を途切れさせず連続させること。
会議が終わったら、その書類をデスクに置かず、手に持ち続ける。
そして、とりあえずファイルに挟んでみましょう。
議事録をつけるときも、会議直後に最初の部分だけ作ってみましょう。
すべての書類をきちんととじたり、すぐに議事録を完成できなくていいんです。
ここでの目標は、脳に「新しい区切り」を見せること。
会議の終わりが作業の区切りではなく、資料ファイルにとじる、議事録をつける、などの次の作業が始まったところを作業の区切りとして脳に植え付けます。
何回か意識して行ううちに、「脳の予測」の対象になり、やりやすくなっていくでしょう。
「あなたは次の作業に手をつけてからやめる傾向にある」と脳に分析させてやるのです。
この方法は、先行きが不確定な状況であればあるだけ有効です。
次の作業にちょっとだけ手をつければ、今の自分が置かれた状況と目指すものとの関係が、より明らかになります。
現状と将来像とのおおまかなつながり(=法則性)を見出すことが、脳のフィードバックを働かせる材料になるのです。
資格試験にチャレンジしようとか、新事業のプロジェクトが始まるなど、いつものルーティン作業にプラスアルファがあるとき。
そんな「いつもと違う」状況にあるときこそ、「ちょっとだけ手を付けてから行動を区切ること」を意識しましょう。
このほか、本書にはこんなことも書かれています。
詳しく読みたくなったら、ぜひともお手に取って読んでみてください。
・自分が目標にしている人に注目する
良くない行動をしている仲間がいたら、ちょっと距離を取るって大切です。
脳の中のミラーニューロンが働き、私たちは自然と人の真似するので、目に入る人をより「あなたが目標にしたい人」に変えることで脳は自然と行動を変えてきます。
・流し台に置かずに皿を洗う
手から離さず次の作業にうつる動作を脳に教えれば、「すぐやる」ことが無意識になります。
・バックの口は最後までしめる
部屋のドアを最後まで閉めることも同様です。
脳にあなたの「行動の区切り」を「最後までやる」にしていくことができます。
・小さな成功を積む
「やればできる」は、恐ろしい言葉です。
「出来ない自分」がかえって、脳の中に積み上げられてしまいます。
そのことがかえって自分が自分を全否定し始めます。
それよりも、成功体験を積んで自分はできるという自信を積み上げましょう。
そこで大事なのが、スモールステップ。
ジョギングを始めたい、と思ったなら、初日の目標は「玄関でランニングシューズを履いたらおしまい」で十分。
それ以上求めてはいけません。
「成功した!」と感じた時に出るドーパミンを出しましょう。
繰り返しドーパミンを出すことでさらにやる気は出るのです。
スモールステップで「できる自分」を脳に憶えさせましょう。
タブレット漫画対策は、ワタシの急務。
分析するに、帰ってから休息時間が1時間で入眠しようとしています。
眠剤ぶちこんで、無理やり寝るんです。
ストレスが解消されないから、漫画に依存しているんです。
早く退勤すれば家でしっかり休息がとれるのです。
職場で隣の人がやたらと帰りが遅いんですよ。
その人、早く家に帰りたくないらしいんです。
わお、ミラーニューロンですわ。
まずは、仕事の計画をしっかり立てます。
そして、サクサク帰ります。
次の問題はハーゲンダッツです。
風呂上がり、喉が渇いているだけかもしれません。
おいしいスポーツドリンクを冷蔵庫に常備しようかな。
帰宅時間が遅いから、甘いもので手早く幸せになりたい、というのも理由。
早く帰宅が一番の必要事項でした。
残業を減らそう。
仕事・・・は、好き。
だけど、自分の時間を取り戻す「行動力」を”科学的”に手に入れたいと思います。
そうそう、先日ちょっとご紹介した『ミスよけ大全』で、ファイリングを縦にして入れるようにしました。
資料がめちゃくちゃすっきり。
先週、「あの資料は?」とスタッフと話になったときのこと。
何と!すぐ出せました!
ごちゃついていつも「お願い!ワタシどこかに資料なくしてしまって・・・」と言うことばかりのワタシの人生。
自己嫌悪の連続でしたが。
アポロの月面着陸並みに記念すべき一歩でした。(古い)
今週もお疲れさまでした。
では、また。