あなたの脳は、目に移った人のしぐさを、無意識にまねていきます。
せっかくならば、「理想のしぐさ」を真似させたいですね。
そこで、一流の人のしぐさに、意図的に注目してみましょう。
エクササイズ1 一流の人のしぐさに注目する
たとえば、テレビでスポーツ中継を見ているとき、結果を見るだけでなく、選手の身体の使い方や姿勢に注目してみましょう。
一流の人の身体の動きはとても美しく、見ているだけで思わず自分の身体も一緒に動いてしまうような感覚を味わうと思います。
他人のしぐさに注目しだすと、その人の信条やコンデションが分かるようになってきます。
ミラーニューロンによって、あなたの脳内で相手の意図を組み、共感するような働きがなされるのです。
心地よいと感じる人と出会ったら、その人のしぐさを脳にまねさせること。
それが「すぐやる人」になるための近道となるでしょう。
エクササイズ2 「すぐやる人の動き」を言葉にする
先日紹介した「ミラーニューロンが、相手の動作を再現し、理解、共感まで関与している」という考え方は、実はまだ根拠がはっきりしているものではありません。
「他人の動作を見て脳の一部が働くのは、再現をしているのではなく、単に見た運動がイメージされているだけではないか」という見解もあります。
確かにイメージトレーニングは有効です。
運動が脳の中でイメージで着れば、体はそのイメージのように動きやすくなります。
それがあたかも一緒にいる人の動作に似てくるように感じられているだけではないか、ということです。
この考えに立った場合、「すぐやる人」になるためには、自分の脳内に理想的な動作をイメージすることが役立ちます。
そこで、「すぐやる人」のしぐさを言葉で表してみましょう。
「あの人は、立ち話をしているところに私が通りかかっただけでも、必要な情報をさっと言ってくれる」
「あの人は忙しそうにしていても、頼んだことにすぐ反応してくれる」
などと、「すぐやる人」のふるまいやしぐさを口に出して話すのです。
そのとき、あなたの脳では、「すぐやる人」の動きがイメージされ、さらにそれが言語化されたことで、次の行動として再現されやすくなります。
間違っても、仕事効率が悪い人、すぐやらない人の行動を
「信じられない!こんなことするんだよ」
と張り切って言語化しないこと。
脳に誰のしぐさをイメージさせたいかを自覚して、その人の動きをなるべく細かく表現することが、あなた自身が「すぐやる人」になるポイントです。
エクササイズ3 腕組み、足組みをせず、座り姿勢を正す
周りに絶対「真似したくない人」がいる!
そんなときもまず、あなたのしぐさを変えてみることを著者は勧めています。
たとえば会議中なら、腕組み、足組みをせず、座り姿勢を正しましょう。
「真似したくない!」と強く感じるような人たちは、姿勢が悪いはずです。
仕事効率が悪い人は、脳の覚醒度(目が覚めている度合い)が低いものです。
脳がしっかり覚醒していない時には、体の中心部の筋肉の活動が低下するので、体をまっすぐ保つことができず、骨で体を支えようとします。
それが、腕組みや足組み、ずっこけた感じの座り方である仙骨座りになるのです。
周囲の人がこのような姿勢をしているときは、あなたにも自然にこの座り方になるのです。
周囲の人がこのような座り方をしているときは、あなたにも自然にこの姿勢が移ってしまいがちですが、あなただけはあえて、きれいな姿勢でいましょう。
ミラーニューロンを抑制するつもりで、相手とは違う姿勢をとる。
心がけ程度ですぐにできるはずです。
この章では、最終コラムに「他人のしぐさを”あえて”真似しない」とあります。
「すぐやる人」のまねをしたくても、現実にはなかなか理想的な人が近くにはいないものです。
そこで、あえて相手の真似をしないよう心がけること。
私たちの脳内では、自分と他人を区別して、その場の状況や自分の立場との関係を解釈する働きが常に生じています。
この働きを「メンタライジング」といいます。
あえて真似しないことで、脳のメンタライジングにかかわる部位が活発化するそうです。
「自分はどうありたいのか。そのために、何をどうすべきか」
という選択にもつながるそうです。
実は、新しい部署でのまわりの人材について、少なからず愚痴っていた毎日でした・・・。
そうやって「あれって駄目だよね」と言語化することで、自分の仕事が遅くなっていたことに反省です・・・・・!!
今週もお疲れさまでした。
ゆっくり休んでくださいね。
では、また。