猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

楽しい動画で気分とともに12時間免疫力が上がる~『科学的に自分を変える39の方法』堀田秀吾

自分自身を変えていこうとするとき、こうした本のちょっとしたスキルを試してみています。

涼しくなって調子がよいせいなのか、割と今の時期は習慣化しやすいというのが実感です。

集中するスキルを試したら、退勤時間が1時間短くなり、眠気で死にそうな朝を迎えることが減りました。

 

本書には、そうした習慣を変えるための行動スキルが39個紹介されています。

「コレを直したい」という習慣ごとに、変えていく方法を具体的に科学的根拠と知見を踏まえて書かれています。。

39個、それぞれ面白い視点ですが、ワタシ自身がやってみたいことをいくつかチョイスしてご紹介させていただきます。

 

今回のスキルの中で、あなたが「ちょっとやってみようかな?」と思えるものがひとつでもあったらうれしいです。

 

マイナス思考は 楽しんでから眠る、書き出す

残業が多いわりに、たいして成果が上げられない。

最初は優しかった先輩も、最近厳しい気が・・・

イキがよくてデキる新入社員が入ってきたから、何となく肩身が狭い・・・

PCが苦手なワタシはよくこんなことで悩んでいます。

 

そんなとき、相談相手から

「もっと前向きに生きたらいいんだよ」

「ポジティブ思考に切り替えれば人生変わるよ」

「気にしすぎだよ」

とアドバイス。耳にタコなのです。

まったく腹落ちしなかったり。助言、本当にありがたいのですが。

 

それもそのはず、思考の癖は、なかなか変わらないものなのだと著者は言います。

 

オスロ大学の研究では、50~65歳の双子1516組を対象に調査を行いました。

その調査により、3割程度が遺伝的要素で人生の満足度が説明できることと、65%が遺伝的に性格が決まっているとわかりました。

 

ミシガン州立大学の研究では、ネガティブ思考の人に「前向きに考えなさい」と指示すると、脳が混乱して感情をつかさどる部位が活性化していることをつきとめました。

「前向きになれ」と言われることで、余計に悲観的になることが分かっています。

 

では、ネガティブな自分をどうすればいいのか。死ぬまで変わらないのか(涙)?

 

よくうまくいかない日には「ふて寝する」、という行動をとる人が多いと聞かれます。

しかし、良いような「ふて寝」も、やりかたによります。

 

北京師範大学の研究です。

73人に動物の市街や拳銃を向けられるシーンなどの、嫌悪感を与える写真62枚とそれに関連付けられた男女の表情の写真を見せました。

そして2日間、被験者の睡眠が記憶に与える影響を調査しました。

それらを見た後の行動を4つのグループにわけて比較。

 

①30分後にイヤな写真のことをどれだけ覚えているかテストしたグループ

②写真を見終わったのち、そのまま睡眠をとり翌日テストしたグループ

③写真を見終わったのち、美しい女性の写真を見るなどの気分転換を行い、その30分後にイヤな写真をどれだけ覚えているかテストしたグループ

④同じく気分転換を行ったのち、睡眠をとり、翌日テストしたグループ

 

①と②に違いはありませんでした。

それに比べ、③と④はイヤな記憶が3分の1に減っていた、という興味深い結果が出たのです。

 

そう、記憶は睡眠によって定着しますよね。

ネガティブな気持ちのまま寝てしまうのは、イヤなことを忘れるどころかむしろ記憶として強く定着してしまう。

ですから、職場で上司や同僚に嫌味を言われたら、恋人や家族と喧嘩したら、イヤな気持ちのまま眠りにつかず、なにか楽しいこと・うれしい気持ちになることに触れてから眠ることが大切です。

 

ちなみにやけ酒にもイヤな記憶を強化する働きがあるので、おすすめできません。

とにかく、気持ちをきりかえて、楽しい動画などを目にして、楽しい気持ちになって眠りにつきましょう。

 

さらに、長期的な解決策。

物事を深く考える習慣は良いのだけれど、悲観的でマイナス思考に陥ってしまう場合。

テキサス州の南メソジスト大学の研究では、

「1日15分、ネガティブな感情について筆記すること」

「それを4日続けること」

により、長期的にポジティブになることが分かっています。

実験から4か月後に調査すると、この「15分のネガティブ書き出し」を「4日」しただけのネガティブ思考になりやすい被験者たちが、気分・感情の改善と、体調の向上が認められました。

さらにこの「ネガティブ書き出し」は、「思う・感じる・わかる」などの理解に関する「洞察語」を使うのがポイントです。

これで、自分の考えや感情をより深く掘り下げて書き、思考の改善ができるのです。

落ち込みやすいときは、がっつり口角を上げる

朝から情報番組の悲惨な地域の映像をニュースで見て、本気で落ち込むことがあります。

そのついでに見てしまった星占いが最下位で、なんとなくさらに気分が下がることがあったり。

しかし、その気分を仕事場には持ち込みたくないですよね。

ワタシは、そんなことがよくあるので(テレビを消せばいいのに、家族がつけっぱなしにするんですよ~)、以前は無理やり気分を上げるために朝からドリンク剤でカフェイン注入をしていました。

が、毎日続けていたので、結局胃の不調を招き、さらに気分が悪化しました。

 

そんなときによいのは、口角を上げて笑顔を作ること。

カンザス大学の研究では、学生たちを

①笑っていないグループ

②口の形をキープするために箸を縦にくわえたグループ

③箸を横に加えて大きな笑顔を作るグループ

に分けました。

そして、学生たちにストレスを与えました。

「氷水に1分間手をつける」

「鏡に映った対象物を利き手でないほうの手で追う」

などのストレス行動です。

 

結果、①笑っていないグループと比較して、②箸を縦にくわえたグループと③箸を横にくわえたグループでは、ストレスが少ないことがわかりました。

特に③の大きな笑顔のグループは、作業中の心拍数も低かったのです。

 

傷つきやすい人は、他人からの得てして他人からの評価に敏感だったりします。

些細な出来事に傷つけられ、身も心もボロボロになった経験があるなら、ぜひ「笑顔」で魂の武装をして、気分上々な変化を感じましょう。

自分のプライドの高さを持て余したら、人をほめる

プライドの高さ・・・ワタシは自分で自覚しています。

ワタシの場合は「コンプレックス」の裏返しです。

 

著者によると、「プライドの高い人」というのは、自信満々に見えて、実は他者から認められたい欲求が強い人、ということだそうで・・・なんだ、みんな一緒か。

 

心理学には「返報性」という概念があります。

人は他者から示された態度をそのまま返す性質にあります。

「やられたらやりかえす」

「目には目を」

などなど。

 

この返報性については、”敵意”だけでなく、”好意”も同じ働きをします。

コーネル大学では、「行為の返報性」の実験を行いました。

1回につき2人の被験者に美術鑑賞をしてもらうのですが、片方は助手、つまりサクラです。

助手は休憩時間になると、2本のコーラ(10セント)を買ってきて、片方を相手にプレゼントします。

そして鑑賞後、「私は新車のコルベットが当たるくじがついたチケットを1枚25セントで販売しています。よかったら買ってもらえませんか?」と被験者に持ちかけました。

しかし、コーラを渡した場合には渡さなかった場合に比べて6~9割も多くのチケットが購入されたということです。

 

プライドが高い、人から認められたい、という気持ちはそのままでいいそうです。

そのままでいいから、まず自分から人をほめましょう。

認めましょう。

そうすると、自然に相手も自然にあなたのスゴさに注目し、認めてくれるはず。

そうして「認めてほしい」という欲求を満たしつつ、周囲と好意的関係を築ければ、高すぎるプライドもほどよく落ち着いてくるかもしれません。

怒った自分に気づいたら、3人称

怒りの感情は、ろくな結果をもたらしません。

先週、一瞬怒ってしまい、非常に仕事で失敗をしでかしました・・・。

顧客を失いました。シャレにならんです。

 

ミシガン州立大学は怒りの変化を研究しました。

被験者に毛の感を抱かせる画像を見せたのち、一方には

「いま”私”はどう感じているか?」

と一人称に自問自答をしてもらいました。

もう一方のグループには、

「いま”彼女・彼”はどう感じているか?」

と三人称で自問自答してもらいます。

その場合の脳波を図ってみると、三人称で語った方が、感情にかかわる脳の部位(大脳辺縁系)の活動が急激に下がったのです。

 

まさに怒っている真っ最中に、あたかも他人の出来事のように自分を描写して語った見るだけで、自分を客観視し、怒りの感情を抑えることができたのです。

 

さらに、怒りはストレスが大きいもの。

ハートマス研究所の研究では

「5分間の怒りは5時間の免疫力の低下を引き起こす」

ことがわかっています。

マイナス感情のエネルギーは相手はもちろん、自分自身も大いに傷つくまさに”誰得”?

 

ノースウェスタン大学の研究では、人間の怒りは10秒我慢すれば、ある程度おさまることがわかっています。

 

怒りは5時間の免疫不全を起こします。

が、一方でロマリンダ大学の研究では、

「1時間ほど面白いビデオを見ると、12時間も免疫力が上がる」

こともわかっているそうです。

楽しい動画を見て、気分とともに免疫力もあげましょう。

あと、「3人称」を今回ぜひとも取り入れようと思います。

「俯瞰して上から見ている自分を想像すると、怒りが収まる」

とほかの本で読んでやってみたのですが、なかなか本気で怒りが起こると難しかったので、「いま、”彼女”はどう思っているのか?」をやってみます。

 

今週もお疲れさまでした。

では、また。