猫のメメとモエ

生命線があと10年分しかない!どうせなら、やりたいことに(あまりお金をかけずに)ちょっかいを出すことにした猫好きのブログ。メンタルトレーニング、自己啓発、一人旅、猫めぐり、山歩き、真剣な子育て、ジョギング、写真。その他いろいろ。

『日本で、ヒュッゲに暮らす』イェンス・イェンセン

実は日本人である私たちの生活の中には、もともと心地よいもの、ヒュッゲなものってたくさんありました。

わたしたちの家の中には、木の素材が多い。

優しい木目はヒュッゲです。

落ち着いた家具の色。

日本の鍋をはじめとした温かい食卓も、著者に言わせれば、立派なヒュッゲ。

 

家の中もミニマリストさながらに片づけまくる必要はないのです。

だって、せっかくのおうち時間にシャカリキになって片づけに邁進するのは、ヒュッゲじゃない。

あなたの家の中の小さなお気に入りスペースは、どこでしょう?

小さな場所で、あなた自身が安らぐことこそがヒュッゲなのです。

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寒い秋。

窓の外は風がビュービューと鳴り響いています。

小雨が降りだし、ますます冷え込んできました。

けれど、家の中は暖かい。

サイドテーブルの上にはキャンドルがともり、ポットにお気に入りのアールグレイがたっぷりと入っている。

最高にヒュッゲな時間。

 

著者はデンマークで生まれながら、日本で暮らしています。

「どうして幸福度No.1の国に生まれたのに、ランキング51位(2017年)の日本に住んでいるの?」という質問をたびたび受けているそうです。

そのつど「日本の方が暮らしやすいからだよ」とシンプルに答えてきました。

実際、日本の気候はデンマークよりはるかに穏やかで、食べ物もおいしい。

何より日本ならではの生活、古き良き風習にも、ヒュッゲがたくさんあると気づいたと言います。

 

たとえば、こたつやお鍋パーティ、銭湯。

日本らしい生活文化に触れるたび、デンマーク人の著者はヒュッゲな気分になっていました。

 

心から安らいで、楽しいひととき。

もともと日本の暮らしにあったものでも「ヒュッゲ」という言葉で伝えられると、より意識づけられる、大切なもの。

私たちがヒュッゲな視点で大切にしていけば、自然と毎日の幸福度も上がっていくかもしれませんね。

 

日常にヒュッゲを感じるには「心地よく過ごせるスペース」が必須。

あなたの家の中に、世間をあまり気にせず、心も体もゆったり安心できて、いつでも自分を受け入れてくれる場所を見つけることです。

まさに「巣」のような場所。

これがあると、ヒュッゲを感じやすくなることは間違いないのです。

それは、家の中でも家の外でもいいのです。

子どものころの秘密基地のようなものです。

 

ぬくもりの灯り

「ヒュッゲな暮らしについて、具体的に何から始めるといい?」

と聞かれると著者は「それなら、キャンドルを取り入れてみたら」と答えています。

ごく小さな火であっても、火を灯すと、時間にも風景にも、ヒュッゲな効果がもたらされてくるはずです。

 

暮らしの中のキャンドル

著者の家では、夜の食卓にももちろん、朝、特に寒い朝には、キャンドル1本灯すようにしています。

小さな火を風景に灯すと寒々しい空気が温かみを帯び、自然とここともふわっとほどける。

デンマークの家では、窓辺に花を飾るのと同じように、キャンドルを灯すことも多い。

秋から冬は日照時間がひときわ少ないので、外から家を見ると、ロウソクの光で家全体にヒュッゲなシェードが生まれて、外からも家の中のあたたかな時間を思えるのです。

 

キャンドルを使うのは食卓だけに限らず、窓辺やお風呂でも使ったりします。

冬だけでなく春夏の灯りは生活の中にあるものだそうです。

 

「火のそばを離れるときは、必ず消す」

という家族みんなの絶対ルールとして、クセをつけているそうです。

さらに、使い残しのキャンドルは、必ずストックしておいて、ある程度たまったら、お鍋で溶かして、ふたたびキャンドルにする。

子どもたちに使い捨てにしないことが伝えられる。

そして何より、ホームメイドの灯りはヒュッゲなのです。

 

日本の家には、椅子ひとつで作れる「コージーコーナー」を

いつも部屋をきれいにキープすることは理想ですが、平日はできないのが普通ではないでしょうか?

著者の家のLDKもいつもモノがあふれているそうです。

いつも美しくキープするのも息苦しいけれど、あんまり汚いと落ち着かない。

 

そこで著者の家では、「ここだけは、きれいをキープ」と決め、ヒュッゲにくつろげる場所を備えています。

 

そういうくつろげる場所を「コージーコーナー」と呼んで大切にすることを教えてくれたのは、北海道の旭川に住む、世界的な椅子研究家の織田さんでした。

 

デンマーク大使館で著者が働いていた時に友達になった著者と織田さん。

狭い日本の家でも椅子1つで自分のためのコージーコーナーが作れることを教えてもらったそう。

椅子の下に肌触りのいいラグを強いたり、本を読んだりするライトスタンドも起き、「お気に入りのコージーコーナー」をしつらえれば、簡単にヒュッゲなスペースになります。

さらにはそのコージーコーナーから、好きなインテリアを考えていくのです。

 

著者の家では、リビングのソファーがコージーコーナーだそうです。

平日の忙しい時でも、できる限りそこだけは「きれいに」を心掛けて、物があったらすぐに片づける。

そうすれば、ソファでお茶を飲んだり、子供とモノポリーで遊んだり、ヒュッゲに過ごすことができるのだそうです。

 

ヒュッゲな暮らしに「育てる家具」

インテリアにヒュッゲをとりいれるなら、「育てる家具」があるといいそうです。

それは修繕などお手入れをして、何世代も使える家具のこと。

家具のデザインは、余計な飾りのない、シンプルで流行にとらわれない形のものが良いのです。

実際に著者が鎌倉の家で使っているのは、張り替えて直しながら長く使えるシンプルなもの。

ダイニングテーブルは、近くの海岸で散歩していて拾った物流用のクレート(木枠)だった木材をDIYしたものだそう!

 

柔らかなクッション、ラグやブランケット

「柔らかさ」もヒュッゲのポイントのひとつです。

たとえばソファにはクッションをたくさん集めておくのは、どうでしょう?

 

鳥の巣みたいに柔らかいクッションに体をゆったり預け、リラックスして座ると、ヒュッゲになります。

また、クッションカバーだけを変えることで、部屋の雰囲気はガラッと変わるから、四季や気分で変える楽しみもあります。

 

ラグも素足で踏んで柔らかい毛足の長いもの。

ブランケットもマストアイテムです。

 

もちろん寒い時も使うけれど、使っていないときも、アームレストに素敵な模様のあるウールブランケットをかければ、ヒュッゲ度がアップ。

著者の家にはコージーコーナーのソファに2~3枚のブランケットを常備しているそう。

子どもと一緒に映画を観るときにみんな一緒にそのブランケットをかけたりするのもやはりヒュッゲなひとときになります。

 

ヒュッゲという言葉を知って、私も自宅の物置スペースだった四畳半を、自分の部屋に改造しました。

ちょっとしたスペースですが、なくてはならない場所になりました。

今では娘たちも、よく寝転んでいて、おしゃべりのスペースになりました。

 

椅子ひとつと、そこにスタンドを置けば、クッションでも用意すれば充分秘密基地ですね!

 

また、公園やカフェのお気に入りベンチとか、ヒュッゲですね。

 

今週もお疲れさまでした。

よ~く休んでくださいね。

では、また。